JPH02142960A

JPH02142960A - 温度感応型シザーズギア

Info

Publication number: JPH02142960A
Application number: JP29364088A
Authority: JP
Inventors: Hideki Terajima; 寺島　秀樹; Shuji Morita; 修二森田
Original assignee: Toyota Motor Corp; Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Current assignee: Toyota Industries Corp; Toyota Motor Corp
Priority date: 1988-11-22
Filing date: 1988-11-22
Publication date: 1990-06-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は内燃機関のタイミングギアとして使用されるよ
うなシザーズギアに関するものである。

〔従来の技術〕

内燃機関におけるカム軸駆動のた綽にギア（歯車）駆動
方式をとると、コンパクトで確実な動力伝達ができる反
面、噛合部に微小な隙間（バックラッシュ）があるため
、カム軸のように駆動トルク変動の大きい場合は、回転
中に打音が発生する。

そこで、その対策として、ギヤトレーンの一部に第１図
に示すようなシザーズギア組立体Ｓが採用されている。

同図において、１はドリブンギアで、その−側面には環
状の溝２とスリーブ３とが軸心４のまわりに形成されて
いる。５はドリブンギア１の外周に刻まれた歯であって
、第２図に示されるようにドライブギア６の歯７と噛み
合う。第２図の場合、駆動方向は矢印Ａで示されている
。また、バックラッシュはギア１及び６のピッチ円が接
する点の付近においてＢの値を示している。

第１図に戻って、８はアルファベットのＣの形をしたシ
ザーズスプリングで、前記ドリブンギアの一側面に設け
られた環状ａ２の中に緩く嵌まっている。そして、環状
溝２を覆う形で環状のシザーズギア９がその中心開口１
０によってドリブンギアのスリーブ３に嵌挿され、相対
的に回動し得るようになっている。シザーズギア９の歯
１１はドリブンギアの歯５と同じ歯形、同じ大きさのピ
ッチ円、及び同じ歯数を有するが、軸方向の厚さは小さ
くてよい。シザーズギア９の抜は止めとしてＣ形のスナ
ップリング１２がスリーブ３の周（苛１３に嵌められ、
さらにドリブンギア１とシザーズギア９の間に軸方向間
隙を生じないように、ウェーブワッシャ１４がシザーズ
ギア９とスナップリング１２の間に挿入される。

ドリブンギア１は環状溝２内の１個所に軸方向のピン１
５を有し、このピンはシザーズギア９の環状部分の１個
所に設けられた太き目の軸方向穴１６に緩く挿入される
ようになっている。また同様に、シザーズギア９の１個
所にも軸方向のピン１７が設けられ、これがドリブンギ
アの環状溝２内の１個所に設けられた太き目の軸方向穴
１８に緩く挿入されるようになっている。ピン１５と穴
１８の間隔は穴１６とピン１７の間隔と等しく、組み立
てられた状態において、前記シザーズスプリング８の開
放端１９及び２０の間に２本のピン１５．１７が位置す
るようになっており、シザーズギア組立体Ｓがドライブ
ギア６と噛み合っていない状態では、シザーズスプリン
グ８がピン１５．１７に及ぼす弾性力により、ドリブン
ギア１とシザーズギア９とは最大の回転方向変位、即ち
位相差を有するように設定される。従って、シザーズギ
ア組立体Ｓがドライブギア６と噛み合っている状態では
、シザーズスプリング８に抗してドリブンギア１とシザ
ーズギア９の位相差は若干圧縮され、第２図に示すよう
にシザーズギア９の歯１１がドライブギア６の歯７の背
面に接触してバックラッシュＢを埋必、シザーズギア組
立体Ｓを一体のものとしてみれば、ドライブギア６との
間にバックラッシュＢのない噛合状態が形成される。そ
のため、これを内燃機関のタイミングギアとして使用す
ると、ギアノイズのない静粛な伝動が可能となる。

〔発明が解決しようとする課題〕

シザーズギア組立体Ｓを使用した場合、第２図に示すよ
うにドリブンギアの歯５とシザーズギアの歯１１とが、
シザーズスプリングの弾力によりドライブギアの歯７を
挾みつけるようにしてバックラッシュＢが生じることを
防いでいるので、シザーズギアの歯１１がドライブギア
の歯７と係合する等の摩擦力が大となり、伝動抵抗が大
きくなるため、内燃機１１１Ａのタイミングギアとして
使用された場合、冷間始動するときには、始動電動機の
負荷が増大して回転し難くなるのみならず、始動直後の
アイドリング時など、機関の暖機が未だ終わっていない
ためにトルクが小さいときには、機関が停止し易くなる
というような始動性の悪化の問題がある。本発明はこの
問題点の解決を発明の課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、前記の課題を解決するための第一の手段とし
て、ドリブンギアと、前記ドリブンギアの横に同軸に設
けられ、前記ドリブンギアに対して若干の角度だけ相対
回転して位相差を生じ得る同歯形、同径、同歯数のシザ
ーズギアと、前記位相差が増大する方向に前記ドリブン
ギアと前記シザーズギアとを互いに反対の方向へ回転的
に付勢すべく、前記ドリブンギアと前記シザーズギアと
の間に挿入されるシザーズスプリングとを備えているシ
ザーズギア組立体において、前記シザーズスプリングを
形状記憶合金によって形成することを提案すると共に、
第二の手段として、前記シザーズスプリングと前記ドリ
ブンギア及びシザーズギアとの間に形状記憶合金製の制
御片を設けることを提案するものである。

〔作　用〕

第一の手段においては、シザーズスプリングが形状記憶
合金から形成されているので、温度によってその形状が
変化し、ドリブンギアとシザーズギアの間に位相差を与
える程度も、温度によって変化する。

第二の手段においては、形状記憶合金製の制御片がシザ
ーズスプリングと両ギアの間に設けられているので、シ
ザーズスプリングの弾力が直接側ギアに伝達されず、温
度により異なる大きさの力として伝達される。

従って、いずれの場合も、温度に応じてバックラッシュ
の大きさが変わり、バックラッシュを増しで伝動抵抗を
小とするか、あるいはバックラッシュを減じてギアノイ
ズを減少させるかを、温度の変化により選択することが
できる。

〔実施例〕

第４図は本発明の第１実施例の要部をなす特殊なシザー
ズスプリング２１の２つの温度状態を示したものである
。本実施例におけるシザーズスプリング２１の特徴は、
それが形状記憶合金によって製作されている点であって
、その他の点は従来のものと同じである。常温程度では
第４図〔Ｉ〕に示すように開放端２２及び２３の間隔が
前記のピン１６及び１８の間隔をあまり狭めないように
大きく開いているが、暖機完了後の機関におけるタイミ
ングギアが示す程度の温度になると、第４図〔■〕のよ
うに変形して開放端２２．２３の間隔が小さくなるよう
に設定される。

従って、このシザーズスプリング２１を第１図に示した
シザーズギア組立体Ｓにおけるシザーズスプリング８の
代わりに用いると、冷間始動時にはシザーズスプリング
２１が第４図［１）のように開放１２２　、２３の間隔
を拡げているので、ドリブンギアとシザーズギアの各ピ
ン１５及び１７に対して強い締め付は力を及ぼすことは
なく、両ギア１及び９の位相差は小さくなり、シザーズ
ギア組立体Ｓとドライブギア６とのバックラッシュが第
３図に示すｂのように残る。そのため歯の係合面に作用
する摩擦力は小さく、伝動抵抗も減少して、始動性が良
くなる。

暖機が進むと、シザーズギア組立体Ｓの温度も上昇し、
形状記憶合金で作られているシザーズスプリング２１は
、第４図〔ｍ）のように変形して開放端２２．２３の間
隔が狭くなる。従ってピン１５及び１７は円周方向に押
されてその間隔が小となり、ドリブンギア１とシザーズ
ギア９の位相差が大となって、第２図に示すようにバッ
クラッシュＢを埋め、ドリブンギア１とシザーズギア組
立体Ｓとの間には歯面のバックラッシュが無くなってギ
アノイズが発生しなくなる。この際、摩擦による伝動抵
抗は若干あるが、暖機後であるがら機関のトルクが大き
くなっており、潤滑油の温度も上昇して粘性が低下して
いるので、問題は生じない。

前記の第１実施例では第４図〔■〕のようにシザーズス
プリング２１が拡開しているときが冷間時で、同図〔Ｉ
［）のように縮少しているときが暖機となるような形状
記憶合金を用いたが、これと逆の特性をもつ形状記憶合
金を用いることもできる。その場合は、シザーズギア組
立体Ｓの歯５及び１１の位相差が拡大するときにはシザ
ーズスプリングが拡開しなければならないので、開放端
２２及び２３に孔を設け、これにピン１５及び１７をそ
れぞれ挿通すると共に、ピン１５及び１７の間隔が拡が
るときに歯の位相差が拡大するように、ピン１５及び１
７とギア１及び９との関係位置を選ぶ必要があることは
容易に理解されよう。

次に第５図は本発明の第２実施例を示したもので、既述
のものと実質的に同じ部分には同じ符号をつけて示して
いる。第２実施例の特徴は、環状の溝２内にあるシザー
ズスプリング８の開放端１９及び２０とギアに固定され
たピン１５及び１７との間に、形状記憶合金からなる制
御片２４及び２５を介在させた点にある。制御片２４．
２５はドリブンギア１の一部にリペッ）２６．２７等で
一端を固定されており、自由端２８．２９は図示しない
スリーブ３の大きい窓を通って環状溝２を横切り、この
部分で前記のようにシザーズスプリング８の開放端１９
　、２０に係合している。

形状記憶合金からなる制御片２４．２５は冷間始動時に
は破線に示したように真直に伸びており、暖機時には実
線で示したような形になる。従って、冷間始動時には、
制御片２４．２５は破線のように伸びてシザーズスプリ
ング８の開放端を拡開させているので、ギアのピン１５
・１７の間隔を縮めようとするシザーズスプリング８の
力は弱められ、ドリブンギア１とシザーズギア９の位相
差は小となり、第３図に示したようにバックラッシュｂ
が生じ、ドライブギア６からドリブンギア１への伝動抵
抗が小となるので、始動が容易になる。

次に、機関の暖機が進むと制御片２４．２５は第５図に
実線で示したような形状となるので、シザーズスプリン
グ８の力がピン１５．１７の間隔を狭めるように作用し
、結果として、ドリブンギア１とシザーズギア９の位相
差が大となって、シザーズギア９はドリブンギア１に対
して第２図に破線で示したような相対位置をとるので、
バックラッシュＢｌ−！零となり、ギアノイズは発生し
なくなる。

〔発明の効果〕

本発明は前記のような構成作用を有するから、低温時に
はドライブギアとドリブンギアの間にバックラッシュを
形成し歯面の摩擦を小さくし、機関に用いられた場合に
は始動性を良くする。また高温時にはシザーズギアの作
用を発揮させて前記のバックラッシュをなくし、ギアノ
イズを発生させない効果がある。

また、付ずい的な効果として、シザーズギア組立体Ｓを
組み立てるときは温度が低いため、シザーズスプリング
がドリブンギアとシザーズギアの間に大きな位相差を与
えるような力を及ぼしていないから、専用の組立治具を
用いなくても、容易且つ迅速に組立てを行うことができ
る利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はシザーズギア組立体の基本的構造を示す分解斜
視図、第２図及び第３図は作用説明図、第４図は第１実
施例の要部について、二つの温度状態を示す説明図、第
５図は第２実施例の要部を示す概念図である。Ｓ・・・シザーズギア組立体、１・・・ドリブンギア、　　　２・・・環状溝、３・・
・スリーブ、　　　　　６・・・ドライブギア、８・・
・シザーズスプリング、９・・・シザーズギア、１５・１７・・・ピン、２１・
・・形状記憶合金製シザーズスプリング、２４．２５・
・・形状記イ、α合金製の制御片。第２図第図２１・・・形状記憶合金製シザーズスプリング第５図

Claims

【特許請求の範囲】１、ドリブンギアと、前記ドリブンギアの横に同軸に設
けられ、前記ドリブンギアに対して若干の角度だけ相対
回転して位相差を生じ得る同歯形、同径、同歯数のシザ
ーズギアと、前記位相差が増大する方向に前記ドリブン
ギアと前記シザーズギアとを互いに反対の方向へ回転的
に付勢すべく、前記ドリブンギアと前記シザーズギアと
の間に挿入されるシザーズスプリングとを備えているシ
ザーズギア組立体であって、前記シザーズスプリングが
形状記憶合金によって形成されていることを特徴とする
温度感応型シザーズギア。２、ドリブンギアと、前記ドリブンギアの横に同軸に設
けられ、前記ドリブンギアに対して若干の角度だけ相対
回転して位相差を生じ得る同歯形、同径、同歯数のシザ
ーズギアと、前記位相差が増大する方向に前記ドリブン
ギアと前記シザーズギアとを互いに反対の方向へ回転的
に付勢すべく、前記ドリブンギアと前記シザーズギアと
の間に挿入されるシザーズスプリングとを備えているシ
ザーズギア組立体であって、前記シザーズスプリングと
前記ドリブンギアとの間に形状記憶合金製の制御片が設
けられていることを特徴とする温度感応型シザーズギア
。