JPH0213288B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は自動電子式フラツシユ装置即ちコンピ
ユータ・フラツシユ装置に関し、特に本発明は自
動電子式フラツシユ装置用の適正露光アナンシエ
ータに関する。

（背景技術） 自動電子式フラツシユ装置は被写界を照明する
ために作動させられる光発生装置、通常はフラツ
シユ放電管を含む。光感知制御回路即ち露光制御
回路は被写界照度を感知し、関連するカメラの感
光フイルムを適正に露光するに十分な光が発生さ
せられた時に発光停止装置即ち光消滅装置を作動
させる。

撮影者にとつては、十分な光がフイルムを適正
に露光するために発生させられたか否かを表示す
るアナンシエータが必要である。自動電子式フラ
ツシユ装置が用いられる場合、露光制御回路は、
もし十分な量の光が受光されたならば、フラツシ
ユが途中で停止されることなく終了する前にフラ
ツシユを停止させる。米国特許第3706911号には
適正露光アナンシエータ回路が開示されている。
このアナンシエータ回路では、１個のスイツチが
設けられ、これが光消滅装置の動作に応答する。
このスイツチが閉じるとアナンシエータが付勢さ
れる。

このアナンシエータは一応満足できるものであ
るが、なお欠点を有する。特に12ないし15個の比
較的多数の付加的構成要素を必要とするから、こ
のアナンシエータは値段が高くかつフラツシユ装
置の信頼性の低下をももたらす。

このような欠点を除去した自動電子式フラツシ
ユ装置は、例えば特願昭51−95007号（特開昭52
−22384号）に開示されている。第１図はこの特
願昭51−95007号に示される電子式フラツシユ装
置を示す。第１図の電子式フラツシユ装置は、正
端子に接続された線１０と負端子に接続された線
１２とを含む。これら正負両端子は、電子式フラ
ツシユ装置に用いられる通常のコンデンサ充電装
置（図示されていない。）に接続されている。

フラツシユ用コンデンサＣ１は線１０と１２と
の間に接続されている。フラツシユ放電管FT１
とフラツシユ停止スイツチSCR１の直列回路も、
これら一対の線１０と１２との間に接続されてい
る。第１図に示す如く、フラツシユ停止スイツチ
SCR１はシリコン制御整流素子の如き半導体ス
イツチである。SCR１は２つの電流電極（アノ
ードとカソード）と該アノードとカソード間の導
電率を制御する１つの制御電極（ゲート）を有す
る。第１図に於いて、フラツシユ放電管FT１の
アノードと線１０に、カソードはSCR１のアノ
ードに夫々接続される。SCR１のカソードは線
１２に接続される。

フラツシユを開始させるために、第１制御信号
即ちトリガー信号がフラツシユ放電管FT１のト
リガー端子とSCR１のゲートとに印加される。
この第１制御信号はトリガー回路１６によつて発
生させられる。このトリガー回路１６は周知の回
路のどれでもよいが、例えば米国再行特許第
28025号又は米国特許第3809954号に開示されてい
る如き回路が使われる。

露光制御回路１８はフラツシユ装置で照明され
た被写体からの反射光を受光する。露光制御回路
１８の総受光量が所望の予定値に達すると、露光
制御回路１８は端子２０に第２制御信号即ち停止
信号を発生する。露光制御回路１８は周知のいず
れの回路でもよいが、米国特許第3519879号及び
米国再発行特許第26999号に夫々開示されている
回路が好ましい。

第１図は、端子２０に表われる停止信号に応答
してSCR１をターンオフし、フラツシユを停止
させる停止回路を具備する。抵抗Ｒ１とＲ２、転
流コンデンサ即ち停止コンデンサＣ２及び転流ス
イツチSCR２を含む停止回路は、周知の転流技
術でSCR１をターンオフする。転流で停止させ
られたフラツシユを、以下「被転流フラツシユ」
と呼ぶ。

転流スイツチSCR２は、SCR１の如き半導体
スイツチが望ましい。SCR２はアノードとカソ
ードの２つの電流電極と、ゲート即ち１つの制御
電極とを有する。SCR２のゲートは端子２０に
接続されて、停止信号を受信する。SCR２のカ
ソードは線１２に、アノードは転流コンデンサＣ
２の一方の端子に夫々接続される。転流コンデン
サＣ２の他方の端子はSCR１のアノードに接続
される。

転流コンデンサＣ２は抵抗Ｒ１、ダイオードＤ
１、発光ダイオードLED１、転流コンデンサＣ
２及び抵抗Ｒ２から成る充電回路で充電される。
LED１は適正露光アナンシエータである。抵抗
Ｒ１の一端は線１０に接続される。抵抗Ｒ１の他
端はダイオードＤ１のアノードに接続され、ダイ
オードＤ１のカソードはLED１のアノードに接
続され、更にLED１のカソードはSCR２のアノ
ードと転流コンデンサＣ２の一端との接続点に接
続される。

第１図に示す装置の動作は概ね下記の通りであ
る。コンデンサＣ１は、図示されていないが周知
の通常コンデンサ充電装置によつて、比較的高い
電圧に充電される。コンデンサＣ１はフラツシユ
光の発生期間中の電子式フラツシユ装置の電源で
ある。

フラツシユを開始するには、図示されていない
接点が使用者によつて閉じられる。この接点はト
リガー回路１６の一部を形成しており、トリガー
回路１６はフラツシユ管FT１のトリガー端子１
４とSCR１のゲートとに第１制御信号を発生す
る。この第１制御信号がFT１とSCR１とをター
ンオンさせ、FT１はフラツシユ光を発生する。

FT１とSCR１が一度トリガーされるとFT１
によつて光が発生し、露光制御回路１８は照明さ
れつつある被写体からの反射光を感知し始める。
露光制御回路１８で受光された総光量が予定の所
望値に達すると、停止信号が端子２０に発生す
る。この停止信号はSCR２のゲートに印加され、
SCR２をターンオンする。

転流スイツチSCR２がターンオンすると、コ
ンデンサＣ２の端子間電圧がSCR１のアノード
とカソード間に印加され、SCR１のアノードの
電圧を降下させる。SCR１のアノードの電圧が
降下するとSCR１はターンオンし、フラツシユ
光を停止させる。

この転流技術でフラツシユ光が停止させられる
と、転流コンデンサＣ２は放電し、かつＲ１，Ｄ
１，LED１，Ｃ２，Ｒ２及びＣ１を含む充電回
路を介してコンデンサＣ１から再充電される。適
正露光アナンシエータLED１を経て流れる充電
電流はLED１を発光させ、フラツシユが停止回
路によつて停止させられたことを表示する。
LED１からの光は、コンデンサＣ２を充電する
ために、Ｒ１，Ｄ１及びLED１を経てコンデン
サＣ１から流れる電流がLED１を発光させるに
十分な大きさである限り持続する。このアナンシ
エータ表示は通常１ないし1.5秒間である。

ダイオードＤ１はLED１を逆バイアスしない
ようにするために、LED１に直列に接続される。
もしLED１に非常に大きな逆バイアスがかかる
と、LED１は破損してしまう。

第１図に示す如き電子式フラツシユ装置に於け
る適正露光の表示は転流コンデンサＣ２が放電を
完了させられ、かつ再充電させられなければなら
ないということを表示しているという事実を利用
している。アナンシエータは、コンデンサＣ２が
再充電させられつつあるときを感知し、停止回路
が発光を停止させたことを表示する。

アナンシエータ用LED１は、コンデンサＣ１
の端子間電圧がフラツシユ管FT１の導通をもは
や維持できない値にまで最終的に降下したため
に、フラツシユ光が停止させられたとしても発光
しない。「全期間フラツシユ（full light flash）」
と呼ばれる上述の状態は、殆んど全部のエネルギ
ーがフラツシユ用コンデンサＣ１から消滅されて
も、未だ十分な光が露光制御回路に受光されなか
つたときに起る。この場合、SCR２はターンオ
ンせず、かつコンデンサＣ２が放電させられない
ので、適正露光を表示しない。

コンピユータ・フラツシユ装置において、適正
露光が行なわれたか否かを報知する装置の別の例
として特開昭51−9819号公報に示される如く、転
流コンデンサに流れる充電電流を利用して報知を
行なうもが提案されている。

以上の如き従来装置では、転流コンデンサへの
充電電流が消滅すると報知動作も停止するため極
めて短時間の報知動作となり、撮影者はこれに気
がつかないおそれがある。

（目的） 本発明は、前記欠点に鑑み、比較的長時間適正
露光の表示を行ない得る電子式フラツシユ装置を
提供することを目的とする。

（発明の概要） 本発明は、転流コンデンサへの充電電流を検知
して作動し転流コンデンサの充電に要する時間よ
りも長時間出力を送出するホールド回路を設け、
該ホールド回路出力にて表示素子を駆動すること
にて比較的長時間前記報知動作を続行し得る様に
し、上述の問題を解消せんとするものである。

（実施例） 第２図は本発明の一実施例を示す回路図で、第
１図と同一の構成要素には同一の記号が付されて
いる。

第２図に於て、２２はフラツシユ用コンデンサ
充電回路で、例えば米国特許第3863128号に開示
されている如き回路である。アナンシエータ用表
示器LED１に電流を供給する電流BT１はフラツ
シユ用コンデンサ充電回路２２と兼用するのが望
ましい。

第２図に示す如くトランジスタＱ１と電池BT
１、発光ダイオードLED１、抵抗Ｒ３、トラン
ジスタＱ１のコレクタ・エミツタ回路を含む付勢
回路を流れる電流を制御する。ダーリントン回路
で示す第２図のトランジスタＱ１は転流コンデン
サＱ２の充電電流によつて制御される。

コンデンサＣ２は抵抗Ｒ１、ダイオードＤ１、
コンデンサＣ２、及び抵抗Ｒ２とＲ４を含む充電
回路によつて充電される。抵抗Ｒ１の一端は線１
０に他端はダイオードＤ１のアノードに夫々接続
される。ダイオードＤ１のカソードはSCR２の
アノードとコンデンサＣ２の一端との接続点に接
続される。抵抗Ｒ２とＲ４は直列にしてコンデン
サＣ２の他端と線１２との間に接続される。ダイ
オードＤ１はコンデンサＣ２が抵抗Ｒ１を経て放
電することを阻止し、コンデンサＣ２に線１０か
ら抵抗Ｒ１とダイオードＤ１を経て電流が流れる
ようにする。

第２図のアナンシエータ回路は転流によつてフ
ラツシユが停止した後一定時間LED１を発光状
態に維持しつづけるホールド回路を含む。この回
路は抵抗Ｒ５とＲ６、ダイオードＤ３及びコンデ
ンサＣ３を含む。このホールド回路が充電信号第
２図の場合抵抗Ｒ４の端子間電圧）を受信する
と、第３の信号即ち充電信号の発生時間とは異な
る時間を有するアナンシエータ制御信号が発生す
る。上記充電信号とは、転流コンデンサＣ２の充
電電流を表わす信号である。

このホールド回路は抵抗Ｒ２とＲ４から成る分
圧回路の接続点に接続されている。抵抗Ｒ５の一
端が該分圧回路の接続点に接続される。抵抗Ｒ５
の他端はダイオードＤ３のアノードに接続され
る。ダイオードＤ３のカソードは抵抗Ｒ６の一端
に接続される。抵抗Ｒ６の他端はトランジスタＱ
１のベースに接続される。ホールド用コンデンサ
Ｃ３はダイオードＤ３のカソードと線１２との間
に接続される。

フラツシユが転流によつて停止させられると、
転流コンデンサＣ２は放電させられ、かつ抵抗Ｒ
１、ダイオードＤ１、コンデンサＣ２、抵抗Ｒ２
とＲ４を含む充電回路で再充電されなければなら
ない。抵抗Ｒ４にはこの再充電により電圧降下が
生じ、この電圧は抵抗Ｒ５とダイオードＤ３を経
てコンデンサＣ３に伝えられる。ダイオードＤ３
は抵抗Ｒ５とＲ４を介してコンデンサＣ３が放電
するのを阻止する。コンデンサＣ３が抵抗Ｒ４の
ピーク電圧まで充電させられると、コンデンサＣ
３は抵抗Ｒ６とトランジスタＱ１のベース・エミ
ツタ回路を介して放電する。この放電電流がトラ
ンジスタＱ１をターンオンさせ、付勢回路を閉じ
アナンシエータ用表示器LED１をターンオンさ
せる。

コンデンサＣ３と抵抗Ｒ６の値は、抵抗Ｒ６と
トランジスタＱ１のベース・エミツタ回路を流れ
るコンデンサＣ３の放電が比較的長く続くような
ものに選ばれる。放電時間は通常２ないし５秒間
であるが、必要ならばもつと長くすることでき
る。発光ダイオードLED１は、コンデンサＣ３
の放電電流がもはやトランジスタＱ１を飽和し続
けることができなくなるまで、発光を持続し、適
正露光を表示する。この時点に達すると、LED
１を流れる電流は減少し、LED１はターンオフ
する。このように、第２図に示す回路は充電電流
がコンデンサＣ２に供給され続けている時間より
も長い時間、LED１を導通し続けるように働く。

或る場合には、夫々のフラツシユの前にアナン
シエータを確実にターンオンさせておく必要があ
る。第２図は夫々のフラツシユ前にコンデンサＣ
３から電荷を除去する選択的ダンピング回路をも
示す。このダンピング回路はトランジスタＱ２と
結合コンデンサＣ４とを含み、該トランジスタＱ
２のコレクタ・エミツタ回路はコンデンサＣ３に
並列に接続され、そのベースは結合コンデンサＣ
４を経てトリガー回路１６の１つの端子に接続さ
れる。この１つの端子は、トリガーの際にその電
圧が変化するものである。換言すれば、トランジ
スタＱ２は前述の第１制御信号、即ちフラツシユ
開始用トリガー信号の発生と関連する第４制御信
号によつて制御される。第２図の実施例に於ては
トランジスタＱ２のベースはコンデンサＣ４を経
てSCR１のゲートに接続されているが、トリガ
ーの際電圧が変化するような値の端子に接続され
てもよい。もしトリガーの結果、SCR１のゲー
トに正方向に電圧変化が生じると、この電圧変化
は結合コンデンサＣ４を経てトランジスタＱ２の
ベースに与えられ、トランジスタＱ２をターンオ
ンにする。するとコンデンサＣ３の残留電荷はト
ランジスタＱ２のコレクタ・エミツタ回路を経て
急速に除去される。

要するに本発明のアナンシエータ回路は図示す
る如き型式の電子式フラツシユ装置の適正露光の
表示は転流コンデンサＣ２は放電された後、必ず
再充電されなければならないという事実を利用し
ている。アナンシエータ制御信号発生回路はコン
デンサＣ２が再充電されつつあることを感知し、
アナンシエータ制御信号を発生する。

アナンシエータ制御信号は、フラツシユ用コン
デンサＣ１の端子間電圧がフラツシユ放電管FT
１の導通を維持できなくなる値にまで最終的に低
下したためにフラツシユが終了した場合には発生
せず、従つてアナンシエータLED１は発光しな
い。全期間フラツシユと呼ばれるこの状態は、コ
ンデンサＣ１に蓄えられたエネルギーが殆んど全
部放出させられても、露光制御回路には未だ十分
な光量が受光されなかつた時に起る。この場合、
本発明のアナンシエータは、SCR２が決してタ
ーンオンせず、コンデンサＣ２は決して放電しな
いから、適正露光を表示しない。

本発明は自動電子式フラツシユ装置用の極めて
有用な適正露光アナンシエータである。第１に本
発明は、露光制御回路が必要な光量を受光した結
果としてフラツシユの停止が起つたことを確実に
そして比較的長時間表示する。第２に本発明は、
適正露光表示を行わせるための付加的構成要素が
少なく、かつ低価格であるために、装置全体とし
ても非常に低価格である。第３に本発明に於ける
アナンシエータ信号は予定時間経過後に自動的に
終了するので、何ら機械的又は手動的リセツトス
イツチを必要としない。

本発明を一実施例を参照しながら記述したが、
この分野の専門家には本発明の要旨から離れるこ
となく種々の変形が可能であろう。例えば、直列
停止型フラツシユ装置転流コンデンサを停止用コ
ンデンサとして用いたが、本発明のアナンシエー
タは停止装置によつてフラツシユの停止が行われ
ている間は放電させられ、停止後に再充電させら
れるコンデンサであれば、Ｃ１以外のいかなるコ
ンデンサの充電電流を感知してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の適正露光アナンシエータを含む
電子式フラツシユ装置の回路図である。第２図は
本発明の一実施例を示す回路図である。 図面に於て、Ｃ１：フラツシユ用コンデンサ、
Ｃ２：転流コンデンサ、即ち停止コンデンサ、Ｃ
３：ホールド用コンデンサ、Ｃ４：結合コンデン
サ、Ｄ１：逆流防止ダイオード、Ｄ３：逆流防止
ダイオード、FT１：フラツシユ放電管、SCR
１：シリコン制御整流素子、SCR２：転流スイ
ツチとしてのシリコン制御整流素子、Ｑ１：トラ
ンジスタ、Ｑ２：トランジスタ、１６：トリガー
回路、１８：露光制御回路、２２：フラツシユ用
コンデンサ充電回路、BT１：電池、LED１：受
光ダイオードである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 放電管に直列接続されトリガー回路からのト
   リガー信号に応答して導通する第１の半導体スイ
   ツチング素子と、充電抵抗に直列接続され該抵抗
   を介して充電される転流コンデンサと、前記放電
   管からの閃光による反射光を受光し該受光量が所
   定の値に達した際に発光停止信号を発生する露光
   制御回路と、前記転流コンデンサに接続し前記停
   止信号に応答して作動し前記転流コンデンサの充
   電電荷を放電して該電荷を前記第１の半導体スイ
   ツチング素子へ逆バイアスして第１の半導体スイ
   ツチング素子を非導通となすための第２の半導体
   スイツチング素子を具備し、前記第１の半導体ス
   イツチング素子と放電管の第１の直列体及び前記
   充電抵抗と転流コンデンサの第２の直列体を主コ
   ンデンサに並列接続し、更に、前記第２の直列体
   に接続され該第２の直列体に流れる転流コンデン
   サへの充電電流により充電されるホールド用コン
   デンサと該ホールド用コンデンサに接続され該ホ
   ールド用コンデンサに充電された電荷を放電する
   放電用抵抗を含むホールド回路と、該ホールド回
   路に接続し前記ホールド用コンデンサの電荷の放
   電用抵抗を介する放電による放電時間の間作動す
   るスイツチ素子と、主コンデンサ充電用電源に接
   続され前記スイツチ素子を介して該スイツチ素子
   が作動している間該電源によつて駆動される表示
   素子と、を具備したことを特徴とする電子式フラ
   ツシユ装置。