JPH02132144A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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JPH02132144A
JPH02132144A JP63285722A JP28572288A JPH02132144A JP H02132144 A JPH02132144 A JP H02132144A JP 63285722 A JP63285722 A JP 63285722A JP 28572288 A JP28572288 A JP 28572288A JP H02132144 A JPH02132144 A JP H02132144A
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JP
Japan
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styrene
weight
rubber
butadiene
block
Prior art date
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Pending
Application number
JP63285722A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Funayama
舟山 義則
Shinji Kawakami
伸二 河上
Yasushi Kikuchi
菊地 也寸志
Makoto Misawa
三澤 眞
Akinori Tokieda
時枝 明記
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication of JPH02132144A publication Critical patent/JPH02132144A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、グリソプ性能が幅広い温度範囲に渡って安定
であり、さらに雪水路面の把握力にも優れたタイヤトレ
ソド用のゴム組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来、自動車用タイヤに要求される性能としては、安全
性、経済性、乗り心地性等がある。
近年、特に高速道路網の発達に伴い車両の高速走行時に
おけるコーナリング特性、ブレーキ性能等の操縦性、安
全性をより向上させた夕・イヤの出現が強く望まれてい
る。タイヤの運動性能、特にグリソブ性能を高めろ方策
として、トレッドゴムの高ヒステリシスロス化を図るこ
とにより路面との摩擦力を高めることが重要である。
すなわち、路面と摩擦しているトレンド表面は、路面の
徽細な凹凸によって高速度の変形を受けており、この周
期的変形過程において生じるヒステリシスロスによるエ
ネルギー散逸が大きい程、摩擦力が大きくなる。しかも
摩擦面での変形はきわめて高速であるため、ウイリ゛ア
ムスーランデルーフェリーの温度時間換算則によれば、
タイヤが使用される温度よりも低い温度で測定されたヒ
ステリシスロスに依存することが知られている。実際、
ヒステリシスロスの尺度であるtanδ (損失係数)
とタイヤの摩擦係数とは良い相関を示すが、この場合、
タイヤが使用される温度よりも30〜40℃低い温度で
測定されたtanδが関与している。従来、ゴム組成物
のヒステリシスロスを大きくするためには、高スチレン
含有スチレン−ブタジエン共重合体ゴムのようなガラス
転移温度(Tg)の高いゴムを配合する方法に依ってい
た。これは、ゴムのtanδがTg付近でピークを持つ
ことから、摩擦性能に関与している温度域(タイヤの走
行温度を30℃とすれば、Q ℃に相当する)にtan
δのピークを近づけることで、高いtanδを利用しよ
うとするものである。
第3図は、ステレン含有量の異なる乳化重合スチレン−
ブタジエン共重合体ゴムのtanδ温度依存性を示した
ものである。スチレン含有量が多くなるとtanδのピ
ーク温度が高温側に移動し、tanδのピークの裾野に
あたるO′C付近ではjanδ値が大きくなる。しかし
同時に、0℃付近でのtanδの温度依存性もまた大き
くなり、従ってタイヤのグリソプ性能もまた、環境温度
に因って大きく変化してしまう。さらに、tanδのピ
ークに対応して弾性率も急激に変化する。即ち、低温に
なるに従って、弾性率が急激に大きくなるため、ゴムが
路面の凹凸に追従できない。あるいは、水路面等の場合
にはゴムが全く変形できなくなってしまい、操縦性、制
動性が低下してしまうという問題があった。
反対に高シスBRに代表されるようにTgの低いボリマ
ーを用いると、低温でのグリソプ性能は良くなるが、一
方、0℃付近のjanδは低下してしまい、高温ではグ
リソブ能力が不足してしまうという矛盾を生じる。そこ
で、S B R/F3Rという異種ボリマー同士をブレ
ンドすることによって、あるいは小粒径カーホンを多量
配合して、上記した二律背反を羽和させることが試みら
れている (D.F. Moore,  ″The F
riction of Pneumatic Tyre
s  , Elasevier  Scientifi
c Publishing Company : 19
75, U,S.PatentNo.4,748,16
8 、特開昭62−12932号公報など)。
しかしながら、ごのようなゴムはブレンドしたボリマー
の中間的性質を示すため、構成ボリマーの固有の長所を
生かしきれず、高温でのグリップも低温でのグリソブも
完全に満足できるものではないという欠点があり、また
小粒径カーボンの多量配合は加工性に難点があり、発熱
性が大きくなってしまう点が問題であった。
このような二律背反に対する方策として、特開昭61−
66733号公fH,特開昭62−62840号公報に
は、これらのブレントボリマーに低温可塑剤を力11え
る技術が開示されているが、この場合、確かに低温グリ
ソプの向上は認められるものの、高温ではゴム弾性率の
低下が著しく、高温での操縦安定性と低温でのグリソプ
との両立は満足できるレベルではない。この原因が、ボ
リマーの粘弾性的性質に依存ずることは明らかである。
従って、粘弾性の温度依存性を制御するために、近年、
主として有機リチウム系開始剤を用いて作製されるSB
R,BRの改質が試みられている。
ところで、自動車が遭遇する環境は様々であり、路面温
度だけを考えても数十度の変化がある。このような広い
温度範囲に渡ってグリソプ性能を安定させるためには、
tanδビーク温度が比較的高く、且つ温度変化が少な
い、即ちtanδのピークがブロートであるようなゴム
が理想的である。tanδのピークをブロードにする試
みとしては、ブロックボリマーが知られている。
例えば、特開昭57402912号公報、,特開昭57
−109817号公報では、スチレンおよびブタジエン
部のビニル結合量の異なる2種類のSBRブロックから
なるブロックボリマーが提案されている。
これらのブロックボリマーは、従来型のポリマーに比べ
ると確かにtanδのピークが拡がっ”ζはいるが、上
述の如き数十度の温度範囲をカハーできる程ではないし
、2種類のブロックの組合せ方によってはピーク温度位
置がずれてしまい、グリソブ性能の向上が望めない場合
もある。
また、耐アイススキソド性については考慮されていす、
満足するレヘルではない。
さらに、特開昭54−62248号公報には、ブタジエ
ン中の1.2−ビニル結合量を増やすことによって、ウ
ェソトグリソプ性能の向上と転勤抵抗の減少を両立させ
る技術が開示されているが、これらのポリマーはTgが
高く、必然的に低温でのグリップ能力が劣ってしまう。
二元ブロック共重合体の組成については特開昭57−1
09817号公報、特開昭57−108142号公報に
開示されている。これらは、スチレン量20〜50重量
%、ビニル量40〜75重量%で、高”rgのSBRブ
[1ノクと、スチレン量IO重量%以下、ビニル120
〜50重量%で、低下gのSf3Rブロックとを共重合
させるものであり、ウエソトグリノプ性能の向上と転勤
抵抗の低減をはかれるとしている。
特開昭57−102912号公報には、二元ブロック共
重合体にスチレン呈、ビニル量がそれぞれ10〜50重
量%、20〜50重量%のブロックと、1〜30重星%
、60重量%以上のブロックとを使用すると、それらは
互いにソリュービリティーパラメーターが異なるため未
加硫時には各ブロックに対応したTgを示すが、加硫工
程によって相互に相溶し、単一の゛T”gを持つように
なり、その結果、tanδ−温度曲線のピークが極めて
ブロードなものになることが示されている。特開昭60
−192739号公報では、スチレン量10〜80市量
%、ビニル量30〜70重量%のSBRブロックにビニ
ル量60重量%以下のブタジエンをブロノク共重合させ
る際に、両者のTgの差を30℃以上とし、ビニル結合
の分布幅を広くし、転移領域の温度幅を広げることによ
ってtanδのピークをブロードとすることが可能であ
り、従ってウエソトスキソド物性、アイススキッド物性
、転勤抵抗、破壊特性の高度のハランス化がはかれると
している。特開昭61−55135号公報では、特開昭
60− 192739号公報に開示されたブロック共重
合体の重量平均分子星/数平均分子量の比を1.8〜5
.0とすることによってさらに性能ハランスが良くなる
としている。しかしながら、これらの技術ではtanδ
のピークはブロードになるものの,同時にtanδの絶
対値そのものの低下が不可避であり、ウェノトグリップ
性能、操縦安定性、アイススキソド性能をバランスさせ
ることは可能であっても、各性能を非常に高いレベルで
達成するという目標には未だ不満である。特開昭61−
231016号公報においても、3つのSBRブロック
からなるブロックポリマーが開示されており、比較的良
好な耐アイススキソド性能と良くバランスしたウェソト
グリソプ性能を有しているが、未だ要求されるレベルを
満足するには到っていない。
〔発明か解決しようとする課題〕
本発明は、グリノプ性能が幅広い温度範聞Cこ渡って安
定であり、さらに雪水路面の把握力にも優れたタイヤト
レノド用ゴム組成物を提供することを目的とする。ごの
組成物は、オールシーズンクイブの高性能タイヤに好適
である。
木発明者らは、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムにお
いてtanδのピークをブロードにし、さらにI”h 
16に関与する温度域でのtanδの絶対値を高めるべ
く鋭意検W・1シた結果、特定範囲に限定されたスチレ
ン含有叶およびガラス転移温度を有し、かつTg転移温
度幅の狭いスチレンブクジエン共重合体ブロノクから成
るブロノク共重合体がト記目的を達成し得ることを見出
し本発明に到達した。本発明の骨子は、’T’ gが高
い、従ってグリソプ性能の高いS B l’2と、”I
− gが低い、すなわちスノー・アイス性能の優れたS
 B Rを組め合わせて両者の長所のみを合わせ持った
単一ボリマーを作ることであり、そのためには従来技術
とは逆に二元ブロック共重合体を構成するブロックポリ
マ−のTgが60℃以上離れており、かつ転移温度幅が
12℃以下である必要があることを見出したことが本発
明の動機となっている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、結合スチレンを15〜25重星%含み、ガラ
ス転移温度が−80℃〜−60℃で、転移温度幅が12
℃以丁のスチレン−ブタジエン共重合体ブロック (A
) と、結合スチレンを20〜50重星%含み、ガラス
転移温度が−20゛C〜+15℃で、転移温度幅が12
℃以下のスチレン−ブタジエン共重合体ブロック (B
)とからなり、前記ブロック (A)と前記ブロック 
(B)とのガラス転移温度の差は60℃以上であり、共
重合体全体として全結合スチレンが20〜35重量%、
全ブタシエン部のビニル結合量が20〜45重量%であ
り、重量平均分子量が20 X 10’以上であるスチ
レンブタジエンブロノク共重合体ゴムを90〜50重量
部、スチレン含.li20〜45重量%の乳化重合スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴムを残部としたゴム分合計
100重量部に対し、窒素比表面積100m/g以上で
あるカーボンブラックを80〜130重量部、粘度比重
恒数0.90〜0.98の石油系軟化剤を20〜90重
量部配合し、−30℃におげる剪断貯1筬弾性率が5 
00MPa以下であることを特徴とするタイヤトレンド
用ゴム組成物を要旨とする。
以下、この手段につき詳しく説明する。
[1)  ゴム分。
スチレン−ブタジエンブ7ロク共重合体ゴム90〜50
重量部とスチレン含量20〜45重量%の乳化重合スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴムの残部(10〜50重量
部)からなる。
■ スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴJ、は、
結合スチレンを15〜25重量%含み、Tgが−80℃
〜−60℃で、転移温度幅がl2℃以下のスチレン−ブ
タジエン共重合体ブロック (A)と、結合スチレンを
20〜50重量%含み、Tgが20″C〜+15℃で、
転移温度幅が12℃以下のスチレン−ブタジエン共重合
体ブロック (B)とからなり、ブロック (A) と
ブロック (B) とのガラス転移温度の差は60℃以
上であって、共重合体全体として全結合スチレンが20
〜35重量%、全ブタジエン部のビニル結合量が20〜
45重星%であり、重量平均分子量が20 X 10’
以」二である。
ある。
一方のブロック (A)のTgは−80゛C〜−60℃
であり、もう一方のブロック (B)のTgは20℃〜
+15℃であることが必須であり、さらにその差は60
℃以上である必要がある。即ち、各ブロックのTgの差
が60℃未満では、各ブロックを構成するスチレン−ブ
タジエン共重合体が互いに相溶してしまい、tanδの
ピークが充分にブロードにならない。さらに、転移温度
幅がぞれぞれl2℃以下でなければならない。というの
は、仮にT’ gが60℃以上離れていても転移温度幅
が12℃以上であると、部分的ではあるが両晋は相溶し
てしまい、得られる tanδ一温度曲線が両者の中間
の性質を示すものとなってしまい好ましくない。
特開昭60−192739号公報、61−55135号
公報では、二元ブロック共重合体の各ブロックのTg差
が30゛C以上でかつ転移温度幅が広いことによってt
anδ一温度曲線がブロードなものとなることが指摘さ
れている。このようなブロック共重合体は、未加硫時に
2つのTg点を持つが加硫により両者は相溶し一体化す
るので、一つのブロードなピークを持つに至るのである
が、本発明者らの見解によれば、Tgが合一化してしま
っては各ブロックの単体としての長所を生かすことがで
きず、結果的にその物性は構成ボリマーをブレンドした
ものと同じになってしまう。
つまり、従来技術であるSBR/BRのポリマーブレン
ドに比較して物性バランスという点では改良されるもの
の、飛び抜けて良い物性を示すというわけではない。従
って、逆に二元プロノクポリマーの性質を共重合化の後
でも残しておくために、積極的にブロックポリマー同士
を非相溶にできないかと考え、そのためのポリマー構成
を検討したところ、ここに述べたような条件下でならば
各構成ボリマー隼体の特有の性質を残した改良された二
元ブロックポリマーを得ることができたのである。
高温側Tgを持つブロック (B)のTgは、一20℃
〜+15℃である必要がある。というのは20℃未満で
は、グリップ性能に関与している温度領域のtanδを
大きくすることができず、+15℃より高い場合には、
発熱性が悪化してしまいタイヤの耐久性に悪影響を与え
ると共に、雪氷路面グリソプが救い難い程悪化してしま
う。
このようなTgを得るためのスチレン鼠と1.2ビニル
量としてはブロック (B)のスチレン含有量は20重
量%以上が望ましく、スチレン含有量が20重量%未満
では要件とするTgを有する共重合体を得ることができ
ず、また反対にスチレン含有量が50重量%より多い場
合はスチレンブロックができやすくなり、耐摩耗性、破
断特性の点で好ましくない。Tgとスチレン量の関係か
らビニル量は制限されるが、おおむね40〜75重社%
が望ましい範囲である。
また、ブロノク(A)のTgは−80℃〜−60℃であ
る必要がある。−60℃より高い場合には低温における
弾性率が高くなり、雪氷路面グリソプ性能が低下してし
まうからである。一方、80℃より低いTgを持つ共重
合体ブロックを得るためにはスチレン含有量を15重間
%以下にしなければならず、その場合には破断特性が低
下してしまい実用的に問題がある。スチレン含有量が2
5重量%より多くなると、要件とするTP,を有する共
重合体を得ることができない。ビニル含有量はTgによ
り決まるが、おおむねlO〜20重量%になる。さらに
、ブロック (A> とブロノク (B)のTgの差が
60℃未満であると両者は相溶して一つのブロードなt
anδ一温度曲線を持つようになる。このような柑}容
系共重合体粘弾性の温度依存性は、例えば低転動抵抗タ
イヤ用としては適切なものであるが、本発明の目的であ
るオールシーズン高性能タイヤ用トレンドゴム物性とし
ては、tanδ一温度曲線が単にブロードなだけでなく
、台形状で、かつtanδの絶対値そのものが大きいこ
とが必要である(「ヒステリシス摩擦の温度依存性につ
いて」二日本ゴム協会誌’88. 10月号)。そのた
めには、ブロック (A)  とブロノク (B)は非
相溶ないしは半相溶の状態にあることが重要であり.T
gの温度差は60℃以上でなければ、このような台形状
のtanδ一温度曲線は得ることができない。
ブロック (A)、(B)共に転移温度幅は12℃以下
でなければならない。12℃より大きい場合には、Tg
O差が60℃以上であっても各ブロックが部分的に相溶
してしまい、tanδ一温度曲線がオールシーズン高性
能タイヤとして望ましくない。重量平均分子量は、加工
および破断吻性のために20XlO’以上、好ましくは
100 XIO’以下であることが必要である。
従来公開された特許公報に見られる二元共重合体ブロッ
クの目的は低転勤抵抗とウエソト摩擦の両立であり、こ
の点で本発明の目的とするオールシーズン高性能タイヤ
とは異なっている。
従って、望ましい粘弾性の温度依存性もまた異なり、そ
の結果として各ブロックのスチレンービニル組成、ある
いは結合方法なども従来特許と大幅に異なるものとなら
ざるを得ない。
従って、本発明は次の点で従来の発明と異なっており、
得られたポリマーは十分新規性を有すると言える。
■.ブロック (A)、(B)を構成するスチレン星、
ビニル量が異なる。
2.ブロック (A)、(B)の’rgO差が60゛C
以上である。
3.ブロック (A)、(B)の’rg転移温度幅がそ
れぞれ12℃以下であること。
本発明においては、高分子量成分ほど、ブロック (A
)をより多く含むようにすることはさらに良い。という
のは、各ブロックの比率が分子量によらず一定である場
合には、低温時、高Tgブロックの分子鎖が凍結した時
に、低Tg側ブロックの分子鎖の運動が阻害されるため
、低温時の弾性率を低《することが困難になるからある
。さらに、より高温になり、高T’g側ブロックの分子
鎖が運動し始めると、今度は全体のモビリティの温度依
存性が急激に大きくなるため、tanδが急激に低下し
てしまい、曲線がブロードなものになりにくいがらであ
る。同時に末端変性、又はカンプリング等、共重合体の
改質技術として公知の技術を応用することも、本発明の
目標である粘弾性の温度依存性の改良に悪影響を与えな
い範囲で、望ましいことである。
このようなブロノク共重合体を製造する方法とL7ては
、例えばブロノク (A)およびブロ7ク (B)それ
ぞれのヌチレン量と1.3−ブタジエン債を所定の率に
あわせて、炭化水素溶媒中でエーテル等の極性化合物を
分散剤として用い、リチウム系重合開始剤の存在下でス
チレンおよびブタジエンを重合温度、比率および仕込み
量、重合開始剤等を制御しつつ共重合させれば良い。
この方法は回分弐であっても連続重合弐でもかまわない
■ 上記スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムに
対し、スチレン含量20〜45重量%の乳化重合スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム(乳化重合SBR)をブレ
ントすることは、実用的見地から重要である。というの
は、自動車タイヤは舗装路のみならす、悪路、不整路を
走行する機会がすくなからずあり、そのような時には乳
化重合SBRをブレンドすることによってチノビング、
カットなどの急激な外力によるトレソド損傷を軽減する
ことができるからである。
このためには、10重量部以上の配合量を必要とする。
反対に乳化重合SBRの配合量が多すぎては、スヂレン
ーブタジエンブロック共重合体ゴムの木質的な性質が薄
められてしまい、グリソプ性能が低下してしまうため、
50重量部以下の配合量に抑える必要がある。
乳化重合SBIでとしては1゛gが−60℃〜〜−20
℃のものがよく、これは通常の有機過酸化物を開始剤と
する製造方法ではスチレン含量20〜45重量%に相当
する。スチレン含量が20重量%未満ではブレンドして
も改良を認めることができず、反対に45重量%超では
低温性能の悪化か激し《で実用的でない。
(2)  カーホンブラ,ク。
窒素比表面積1 (10 +rr / g以上のもので
ある。
具体的には、例えば、IsAF,SAFなどである。な
お、窒素比表面積が100m/g未病の場合には、グリ
ソプ性能が劣り、さらに耐摩耗性も不I一分となる。
(3)石油系軟化剤。
粘度比重恒数0.90〜0.98のものである。これ以
外のものは、粘度比重恒数が0.90未満のパラフィン
油のようなものではグリノプ性能が発揮できず、逆に0
.98超では混合時に十分な軟化効果がない。この石油
系軟化剤としては、例えば、芳香族系プロセスオイル、
高芳香族系プロセスオイルなどが挙げられる。
(4)本発明のゴム組成物は、上記ゴム分100重量部
に対し、上記カーボンブラック80〜130重量部、お
よび上記石油系軟化剤20〜90重量部を配合してなる
ものである。
自動車タイヤ用トレンドとして実用化されるために耐摩
耗性、操縦安定性などにも充分な性能を有していなけれ
ばならない。操縦安定性を高性能タイヤにふさわしい程
度に高めるためには、窒素比表面積でLoom/g以上
の小粒径カーボンブラックを80重量部以上配合する必
要がある。しかしながら、130重量部超であっては、
耐摩耗性と発熱性が著しく劣るため、それ以下にしなけ
ればならないからである。また、タイヤの他の特性とし
ては、乗心地、騒音、制動性能などがあるが、これらの
性質を向上させるために、さらにはタイヤ製造時の加工
性のためにも伸展油(石油系軟化剤)を配合する必要が
ある。伸展油の粘度比重恒数は0.90未満では制動性
能の向−トが認められず、0.90〜0.98の芳香族
系伸展油がよい。伸展油の配合量は、カーポンブランク
の配合量に応じて適宜増滅して、トレ・7ドゴム弾性率
を調節することが必要である。
ただし、20重景部未満では配合ゴムの伸びが出ないた
めチソピング、カソト性に劣り、また、加工性も困難で
あるため好ましくない。反対に90重量部を越えては強
度が低下してしまい、さらに耐摩耗性が著しく不良とな
るため実用にすることは困難である。
本発明のゴム組成物は、このようにしてなるものである
が、−30℃における剪断貯蔵弾性率が500MPa以
下であることを必要とする。一般にゴム状物質はTg以
下の温度ではガラス状態であり、弾性率は常温下の10
0倍以上にもなり、もろく、わずかの歪で破壊するよう
になる。このときの温度を低温脆化温度といい、ゴム材
料の低温性能の指標として知られている。しかし、本発
明のゴム組成物のように、弾性率の温度変化が緩やかな
場合には、単純にTgから脆化温度を推定することはで
きない。第1図は、種々のゴム組成物について、低温脆
化温度と、その温度における剪断貯蔵弾性率(G゛)を
プロソトしたものである。これより、どの試料も脆化温
度におけるG゛値が500MPaを越えていることが判
る。従って、500MPa以下であれば脆化温度を越え
ていないといえる。また、−30℃での剪断貯蔵弾性率
としたのは、−30℃よりも低温でタイヤが使用される
ことは、通常無いからである。
なお、この剪断弾性率は、動的ねじり試験機を用いて、
歪0.5%、周波数20l1zで測定されるものである
以下に実施例および比較例を示す。
〔実施例、比較例〕
表1に示す構造を持つ二元ブロック共重合体A〜Gを作
製した。さらに、これらの共重合体と対比用乳化重合S
BRを表2に示す配合で加硫した。表中の数字は、断ら
ない限り重量部である。加硫の条件は160℃×20分
であり、2IIm厚のゴムシー1−を得た。このシート
の物性を21tll定した。なお、この測定は下記の方
法で行なった。ブタジエン部分のビニル結合量はモレ1
コ法により、スチレン含量は赤外分光計を用い、ハンプ
トン法により求めた。Tgおよび転移温度幅はデュポン
社製のTIIERMAL八NALYZHRを用い、昇温
速度10℃/分で測定し、それぞれ外挿開始温度および
第2図に示す方法により決定した。
第2図は、DSC曲線を示したもので、縦軸はガラス転
移点付近における熱流量を示す。また、重量平均分了量
M。は、GPCによりボリスチレン換算で示した。引張
強度′F8および破断伸びE8は、JIS K6301
によった。−30℃における剪断弾性率G’  (−3
0℃)および0℃におけるtanδは、RIIEOME
TRICS社製動的粘弾性測定装置を用い、周波数20
tlz,剪断歪0,5%で測定した。
(本頁以下余白) 比較例5.6は乳化重合SBRの例であるが、比較例5
の配合物では低温性能は良好であるがtanδ(0℃)
が低くウエソト性能は劣る。逆に比較例6ではt a 
nδは高いが低温性能は不可である。また、比較例2、
3、4は、ブロック (A)とブ[1ノク (B)の′
1゛g温度差が60℃以下のスチレン−ブタジエン共重
合体ゴムを使用した例であり、いずれのブロックも相溶
してしまい単一ピークを持つブロードなtanδ一温度
曲線を示すので、低温性能は良いが、ウェノト性能の劣
るものとなっている。これらに比べ実施例1〜3は、両
性能のハランスの取れたものとなっている。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のゴム組成物は、従来技術
のものに比べ、グリソプ性能が幅一広い温度範囲に亘っ
て安定であり、さらに雪水路面の把握力にも優れている
ことから、空気入りタイヤトレソド部、特にオールシー
ズンタイプの高性能タイヤl・レッド部に好適に使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はゴム配合物の低温脆化温度と剪断弾性率の関係
図、第2図はDSC曲線のガラス転移点付近の転移温度
幅を示す説明図、第3図はスチレン含鼠のみ異なる乳化
重合S B Rのtanδ一温度曲線であって、スチレ
ン含量の高いものがピーク温度は高温であることを示す
説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 結合スチレンを15〜25重量%含み、ガラス転移温度
    が−80℃〜−60℃で、転移温度幅が12℃以下のス
    チレン−ブタジエン共重合体ブロック(A)と、結合ス
    チレンを20〜50重量%含み、ガラス転移温度が−2
    0℃〜+15℃で、転移温度幅が12℃以下のスチレン
    −ブタジエン共重合体ブロック(B)とからなり、前記
    ブロック(A)と前記ブロック(B)とのガラス転移温
    度の差は60℃以上であり、共重合体全体として全結合
    スチレンが20〜35重量%、全ブタジエン部のビニル
    結合量が20〜45重量%であり、重量平均分子量が2
    0×10^4以上であるスチレン−ブタジエンブロック
    共重合体ゴムを90〜50重量部、スチレン含量20〜
    45重量%の乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
    ムを残部としたゴム分合計100重量部に対し、窒素比
    表面積100m^2/g以上であるカーボンブラックを
    80〜130重量部、粘度比重恒数0.90〜0.98
    の石油系軟化剤を20〜90重量部配合し、−30℃に
    おける剪断貯蔵弾性率が500MPa以下であることを
    特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
JP63285722A 1988-11-14 1988-11-14 タイヤトレッド用ゴム組成物 Pending JPH02132144A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994022951A1 (en) * 1993-03-30 1994-10-13 Nippon Zeon Co., Ltd. Rubber composition
JP2008231208A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ

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