JPH02129062A - フェライト焼結体の製造方法 - Google Patents

フェライト焼結体の製造方法

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JPH02129062A
JPH02129062A JP63279417A JP27941788A JPH02129062A JP H02129062 A JPH02129062 A JP H02129062A JP 63279417 A JP63279417 A JP 63279417A JP 27941788 A JP27941788 A JP 27941788A JP H02129062 A JPH02129062 A JP H02129062A
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Japan
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powder
ferrite
binder
sintered body
raw material
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JP63279417A
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Wataru Tsuchiya
土屋 亙
Tadao Katahira
片平 忠夫
Norio Kono
幸野 憲雄
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Tokin Corp
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、フェライト焼結体の製造方法に関する。
[従来の技術] 一般に、フェライト焼結体を製造するには、焼結前の成
形体は、フェライト原料粉末と、有機高分子を主成分と
するバインダー粉末を混合し、圧縮成形することにより
圧粉体として得られている。
これは、通常上下方向からパンチで加圧するという方法
であることから、得られる成形体の形状としては、円柱
、円筒のような比較的単純なものに限られ、より複雑な
形状の製品を得るには、焼結上りの製品に切削、研削等
の後加工を施す必要がある。このような、観点から成形
体の形状を製品により近付けるための技術が種々検討さ
れているが、いわゆるエンジニアリングセラミックス等
を中心とした窯業製品の分野では、原料粉末に10〜2
0重量%の有機高分子を主成分としたバインダーを加え
、混合、混練し、射出成形又は押出成形等の加圧成形し
た成形体を脱脂し、焼結した製品を得るという方法が、
工業的に行われて来ている。この加圧成形法は、元来は
、熱可塑性プラスチックスの成形方法であるが、製品の
最終的な形状を後加工なしに、しかも高い寸法精度で大
量に生産するのに適しているので、前述のような問題点
の解決策としては、注目すべきものがある。
[発明が解決しようとする課W1] 前述のような、焼結製品の製造工程で、最大の技術的の
問題点は、原料粉末に多量のバインダーを加えであるこ
とから、焼結前にこれを以下に除去するかということで
ある。バインダーの除去、即ち脱脂は、加熱によってバ
インダーを熱分解、揮散させるのが、最も一般的ではあ
るが、成形体中でのバインダーの拡散の容易さを考慮し
て、バインダーとしては、成るべ(低分子量のものが望
ましく、石油系のパラフィンワックス等が、多用されて
いる。
しかし、この様なバインダーは、フェライト粉末との親
和力が小さいのため、粉末の原料中での分散性に問題が
あり、成形性を改善するためより多量のバインダーの添
加が必要となり、脱脂等の変形、割れ等の問題を避ける
ため、脱脂時の昇温速度を小さく取らなければならない
ことが多い。
そこで、本発明の技術課題は、原料粉末の表面を改質し
、原料粉末の分散性を改善し、成形体のバインダー量を
減少させ、なおかつ焼結性の向上を図ったフェライト焼
結体の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、フェライト原料粉末を有機バインダー
と混合し、混練し、ベレット化した原料を任意の形状に
加圧成形した後、脱脂し、焼結するフェライト焼結体の
製造方法において、このフェライト原料粉末を有機バイ
ンダーと混合する前に、1分子内にケイ素原子及びアル
コキシ基を各一個以上有する有機金属化合物により表面
処理することを特徴とするフェライト焼結体の製造方法
が得られる。
本発明のフェライト焼結体の製造方法においては、前記
脱脂する際に、バインダーを分解し、揮散し、粉末表面
をケイ素化合物で被覆することが好ましい。
本発明のフェライト焼結体の製造方法においては、前記
焼結する際に、前記ケイ素化合物を粉末内部に拡散させ
、結晶粒界に析出させることが好ましい。
一般に1.無機質の粉末の表面改質方法としては、(1
)オレイン酸誘導体のような、界面活性剤を表面に均一
に吸着させる。
(2)熱可塑性又は熱硬化性の高分子で表面を被覆する
(3)アルコキシ基を有するH機金属化合物、即ちカッ
プリング剤で表面を被覆する。
等が挙げられるが、(1)は、粉末の分散性向上には、
効果があるものの成形体の機械的な強度が低下し、しか
も界面活性剤の粉末表面との結合が強くない。(2)は
粉末が微細になるに従い、処理が困難になり、実用性が
低い。という理由から、本発明者らは、(3)に着目し
、検討の結果、1つ分子内にケイ素原子及びアルコキシ
基を各一個以上有する有機金属化合物が、本発明の目的
である分散性向上によるバインダー量の減少に効果があ
り、しかもこの様な化合物で表面処理した場合には、焼
結性の向上にも寄与し、また焼結時に結晶粒界へのケイ
素化合物の析出が行われることを見出し、本発明を為す
に至ったものである。
本発明が粉末の分散性の向上に寄与することは、アルコ
キシ基により粉末表面と、化合物との間に化学的な結合
が形成され、表面と強固に結合した親油性の被膜が形成
され、バインダーと粉末との親和性を増加することに起
因すると考えられる。
使用する化合物の具体例としては、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニル−トリス(2−メトキシ−エトキシ)シ
ラン、γ−メタクリロキシープロピルトリメトキシ−シ
ラン、γ−アミノプロピルートリメトキシシラン、β−
(3,4−エボキシーシクロヘキシル)エチル−トリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等があげられるが、これらに限定されるものではな
い。
また、処理法は、これらの添加剤をそのままか適当な溶
媒に溶解して、粉末と混合し、そのまま放置するという
簡便な方法で良く、溶媒の速やかな除去、反応促進のた
めに加熱しても良い。
本発明が焼結の促進にも寄与する原因としては、本発明
によれば、脱脂工程でバインダーのみを除去して、ケイ
素を含む皮膜を粉末表面に残すことが可能であり、その
ケイ素化合物がフェライト粉末と反応することによると
解される。また、同時に焼結工程でケイ素化合物が、フ
ェライト粉末内に拡散し、粒界に析出されることも本発
明の大きな特徴である。
なお、本発明はフェライトに限られるものでなく、ケイ
素又はケイ素化合物により焼結が促進され、粒界に析出
されるセラミックスであれば、適用の可能性もある。
以下に実施例を挙げ詳しく説明する。
[実施例1] モル%で54%Fe  O,3496M n Os 1
2%ZnOなる原料粉末を、ボールミルを用い水中で1
0時間混合・粉砕し、濾過・乾燥した。
次に、この粉末を仮焼、粉砕して、平均粒径的μmのM
 n −Z nフェライト予焼粉末を得た。
その粉末を10kg秤量し、内容量l(lのいわゆる流
動式混合機に投入し、γ−アミノプロピルートリメトキ
シンラン20gを100ccのエタノールに溶解した溶
液を滴下し、10分間攪拌した。この粉末を乾燥炉に挿
入し、120℃×30分間加熱した。次に、この粉末を
第1表に示した組成により混合、混練、粉砕し、射出成
形用の原料を得た。次に、この原料を用い、外径φ50
 m/ m s内径φ35m/m、厚さ5 m / m
のグリーン体を射出成形により作製した。この試料を大
気中で室温から30℃/hrの速度で400℃まで昇温
し、1時間保持した後、放冷し、良好な外観を持つ試料
を得た。この焼結体の結晶粒の界面をEDXで分析した
第  1  表 その結果、ケイ素が検出され、粒内には、検出されなか
った。また、この時の混合物の160℃におけるスパイ
ラルフロー長さは、22cmで、焼結体の密度は、5.
00g/ccとなった。
尚、スパイラルフローとは、混合物の流動性をしめすも
ので、射出成形では20cm以上が必要。
[比較例1コ γ−アミノプロピルートリメトキシシランによって、表
面処理を施さなかった以外は、実施例1と同様の方法に
より射出成形を行おうとしたが、粉末の分散性が悪いた
め混練物の流動性が低く、射出成形が不可能であった。
そこで、金型と混練物を熱して圧縮成形を行い、その後
は、実施例1と同様の方法で、脱脂、焼結を行った。こ
の時の混練物の160℃のスパイラルフロー長さは、1
0cmになり、焼結体の密度は、4.80g/ccとな
った。
[比較例2] γ−アミノプロピルートリメトキシシランによって、表
面処理を施さず、比較例1の条件では、射出成形が出来
なかったのでバインダーを増量して第2表に示す組成で
、混練、成形、脱脂を行った。その結果、脱脂体には、
変形及びふくれ異常がみられた。
以  下  令  白 第 表 Cとなった。尚、この時の混練物の160℃におけるス
パイラルフロー基は、20cmとなった。
[実施例3] 実施例1のγ−アミノプロピルートリメトキシシラン2
0gを第3表に示す化合物に置き換えて、その他は、実
施例1と同様の方法でMn−Znフェライト焼結体を作
製し、良好な、外観を持つ試料を得た。この時の混線物
の160℃における、スパイラルフロー基と、焼結体の
密度とを第3表に示す。
以  下  余  白 [実施例2] 実施例1のMn−Znフェライト予焼粉末を平均粒径的
1μmのSr−フェライト予焼粉末に置き換えて、その
他は、実施例1と同様の方法でS「−フェライト焼結体
を作製し、良好な外観を持つ試料を得た。焼結体密度は
、4.98g/c[発明の効果] 以上詳しく述べたように、本発明によれば、低コストで
射出成形体のバインダー量の減少、焼結体の密度の向上
、結晶粒界へのケイ素化合物の析出を簡便に行うことが
できる。
即ち、従来において、例えば、粉末の表面を処理しない
で、射出成形を行うには、バインダーを増やさねばなら
ず、脱脂の時の昇温速度を大きくとると異常が発生する
。従って、本発明のように、射出成形用バインダー量を
減らして、脱脂の時の昇温速度を増加させ脱脂時間を短
縮させることは、コスト低減に非常に効果的である。こ
のように、本発明の及ぼす効果は、コスト低減に寄与す
る所は、非常に大きく、工業上極めて重要である。
1続補正JT (自発) 平成7年7177日 特許庁長官 吉 1)文 毅  殿 1、事件の表示 昭和63年特許願第279417ぢ 2、発明の名称 フェライト焼結体の製造方法 3、補正をする者 lj件との関係    特許出願人 名  称   株式会社 トーキン 4、代理人 〒105 住 所  東京都港区西新橋1丁目4番lO号5、補正
の対象 1)明細台の全文 6、補正の内容 明  細  書(全文補正) 1、発明の名称 フェライト焼結体の製造方法 2、特許請求の範囲 1、フェライト原料粉末を有機バインダーと混合し、混
練し、ペレット化した原料を任意の形状に射出成形又は
押出成形した後、脱脂し、焼結するフェライト焼結体の
製造方法において、該フェライト原料粉末を有機バイン
ダーと混合する前に、1分子内にケイ素原子及びアルコ
キシ基を各一個以上有する有機金属化合物により表面処
理することを特徴とするフェライト焼結体の製造方法。
2、前記脱脂する際に、バインダーを分解し、揮散し、
粉末表面をケイ素化合物で被覆することを特徴とする第
1の請求項記載のフェライト焼結体の製造方法。
3、前記焼結する際に、前記ケイ素化合物を粉末内部に
拡散させ、結晶粒界に析出させることを特徴とする第2
の請求項記載のフェライト焼結体の製造方法。
3、発明の詳細な説明 [産業上の利用分野コ 本発明は、フェライト焼結体の製造方法に関する。
[従来の技術] 一般に、フェライト焼結体を製造するには、焼結前の成
形体は、フェライト原料粉末と、有機高分子を主成分と
するバインダーを混合し、圧縮成形することにより圧粉
体として得られている。
これは、通常上下方向からパンチで加圧するという方法
であることから、得られる成形体の形状としては、円柱
、円筒のような比較的単純なものに限られ、より複雑な
形状の製品を得るには、焼結上りの製品に切削、研削等
の後加工を施す必要がある。このような、観点から成形
体の形状を製品により近付けるための技術が種々検討さ
れているが、いわゆるエンジニアリングセラミックス等
を中心とした窯業製品の分野では、原料粉末に10〜2
0重量%の有機高分子を主成分としたバインダーを加え
、混合、混練し、射出成形又は押出成形した成形体を脱
脂し、焼結した製品を得るという方法が、工業的に行わ
れて来ている。この射出成形又は押出成形は、元来は、
熱可塑性プラスチックスの成形方法であるが、製品の最
終的な形状を後加工なしに、しかも高い寸法精度で大量
に生産するのに適しているので、前述のような問題点の
解決策としては、注目すべきものがある。
[発明が解決しようとする課題] 前述のような、焼結製品の製造工程で、最大な技術的の
問題点は、原料粉末に多量のバインダーを加えであるこ
とから、焼結前にこれを如何に除去するかということで
ある。バインダーの除去、即ち脱脂は、加熱によってバ
インダーを熱分解、揮散させるのが、最も一般的ではあ
るが、成形体中でのバインダーの拡散の容易さを考慮し
て、バインダーとしては、成るべく低分子量のものが望
ましく、石油系のパラフィンワックス等が、多用されて
いる。
しかし、この様なバインダーは、フェライト粉末との親
和力が小さいため、粉末の原料中での分散性に問題があ
り、成形性を改善するためより多量のバインダーの添加
が必要となり、脱脂等の変形、割れ等の問題を避けるた
め、脱脂時の昇温速度を小さく取らなければならないこ
とが多い。
そこで、本発明の技術課題は、原料粉末の表面を改質し
、原料粉末の分散性を改善し、成形体のバインダー量を
減少させ、なおかつ焼結性の向上を図ったフェライト焼
結体の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、フェライト原料粉末を有機バインダー
と混合し、混練し、ベレット化した原料を任意の形状に
射出成形又は押出成形した後、脱脂し、焼結するフェラ
イト焼結体の製造方法において、このフェライト原料粉
末を有機バインダーと混合する前に、1分子内にケイ素
原子及びアルコキシ基を各一個以上有する有機金属化合
物により表面処理することを特徴とするフェライト焼結
体の製造方法が得られる。
本発明のフェライト焼結体の製造方法においては、前記
脱脂する際に、バインダーを分解し、揮散し、粉末表面
をケイ素化合物で被覆されることが好ましい。
本発明のフェライト焼結体の製造方法においては、前記
焼結する際に、前記ケイ素化合物を粉末内部に拡散させ
、結晶粒界に析出されることが好ましい。
一般に、無機質の粉末の表面改質方法としては、(1)
オレイン酸誘導体のような、界面活性剤を表面に均一に
吸着させる。
(2)熱可塑性又は熱硬化性の高分子で表面を被覆する
(3)アルコキシ基を有する有機金属化合物、即ちカッ
プリング剤で表向を被覆する。
等が挙げられるが、(1)は、粉末の分散性向上には、
効果があるものの成形体の機械的な強度が低下し、しか
も界面活性剤の粉末表面との結合が強くない。(2)は
粉末が微細になるに従い、処理が困難になり、実用性が
低い。という理由から、本発明者らは、(3)に着目し
、検討の結果、1分子内にケイ素原子及びアルコキシ基
を各−個以上何する6機金属化合物が、本発明の目的で
ある分散性向上によるバインダー量の減少に効果があり
、しかもこの様な化合物で表面処理した場合には、焼結
性の向上にも寄与し、また焼結時に結晶粒界へのケイ素
化合物の析出が行われることを見出し、本発明を為すに
至ったものである。
本発明が粉末の分散性の向上に寄与することは、アルコ
キシ基により粉末表面と、化合物との間に化学的な結合
が形成され、表面と強固に結合した親油性の被膜が形成
され、バインダーと粉末との親和性を増加することに起
因すると考えられる。
使用する化合物の具体例としては、ビニルトリエトキシ
シラン、とニル−トリス(2−メトキシ−エトキシ)シ
ラン、γ−メタクリロキシープロピルトリメトキシ−シ
ラン、γ−アミノプロピルートリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシ−シクロヘキシル)エチル−トリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等があげられるが、これらに限定されるものではな
い。
また、処理法は、これらの添加剤をそのままか適当な溶
媒に溶解して、粉末と混合し、そのまま放置するという
簡便な方法で良く、溶媒の速やかな除去、反応促進のた
めに加熱しても良い。
本発明が焼結の促進にも寄与する原因としては、本発明
によれば、脱脂工程でバインダーのみを除去して、ケイ
素を含む皮膜を粉末表面に残すことが口1能であり、そ
のケイ素化合物がフェライト粉末と反応することによる
と解される。また、同時に焼結工程でケイ素化合物が、
フェライト粉末内に拡散し、粒界に析出されることも本
発明の大きな特徴である。
なお、本発明はフェライトに限られるものでなく、ケイ
素又はケイ素化合物により焼結が促進され、粒界に析出
されるセラミックスであれば、適用の可能性もある。
以下に実施例を挙げ詳しく説明する。
[実施例1] モル%で54%Fe  O,34%M n Os 12
%ZnOなる原料粉末を、ボールミルを用い水中で10
時間混合・粉砕し、濾過・乾燥した。
次に、この粉末を仮焼、粉砕して、平均粒径的1μmの
Mn−Znフェライト予焼粉末を得た。
その粉末を10kg秤量し、内容量1(lのいわゆる流
動式混合機に投入し、γ−アミノプロピルートリメトキ
シシラン20gを100ccのエタノールに溶解した溶
液を滴下し、10分間攪拌した。この粉末を乾燥炉に挿
入し、120℃X30分間加熱した。次に、この粉末を
第1表に示した組成により混合、混線、粉砕し、射出成
形用の原料を得た。次に、この原料を用い、外径φ50
m/ m s内径φ35 m / m 、厚さ5 m 
/ mのグリーン体を射出成形により作製した。この試
料を大気中で室温から30℃/ h rの速度で400
℃まで昇温し、3時間保持後、室温まで冷却した。この
試料を炉に装入し、150℃/Hrで1250℃まで昇
温し、1時間保持した後、放冷し、良好な外観を持つ試
料を得た。この焼結体の結晶粒の界面をEDXで分析し
た。
第  1  表 その結果、ケイ素が検出され、粒内には、検出されなか
った。また、この時の混合物の160℃におけるスパイ
ラルフロー長さは、22cmで、焼結体の密度は、5.
OOg/ccとなった。
尚、スパイラルフローとは、混合物の流動性をしめすも
ので、本金型では、射出成形では20cm以上が必要。
[比較例1] γ−アミノプロピルートリメトキシシランによって、表
面処理を施さなかった以外は、実施例1と同様の方法に
より射出成形を行おうとしたが、粉末の分散性が悪いた
め混線物の流動性が低く、射出成形が不可能であった。
そこで、金型と混練物を熱して圧縮成形を行い、その後
は、実施例1と同様の方法で、脱脂、焼結を行った。こ
の時の混線物の160℃のスパイラルフロー長さは、1
0cmになり、焼結体の密度は、4.80g/ccとな
った。
[比較例2] γ−アミノプロピルートリメトキシシランによって、表
面処理を施さず、比較例1の条件では、射出成形が出来
なかったのでバインダーを増量して第2表に示す組成で
、混線、成形、脱脂を行った。その結果、脱脂体には、
変形及びふくれ異常がみられた。
第  2 表 [実施例2] 実施例1のM n −Z nフェライト予焼粉末を平均
粒径的1μmのSr−フェライト予焼粉末に置き換えて
、その他は、実施例1と同様の方法でS「−フェライト
焼結体を作製し、良好な外観を持つ試料を得た。
焼結体密度は、4.98g/ccとなった。
尚、この時の混練物の160℃におけるスノくイラルフ
ロー長はs 20 c mとなった。
[実施VAJ31 実施例1のγ−アミノプロピルートリメトキシシラン2
0gを第3表に示す化合物に置き換えて、その他は、実
施例1と同様の方法でMn−Znフェライト焼結体を作
製し、良好な、外観を持つ試料を得た。この時の混線物
の160℃における、スパイラルフロー長と、焼結体の
密度とを第3表に示す。
以  下  余  白 [発明の効果コ 以上詳しく述べたように、本発明によれば、低コストで
射出成形体のバインダー量の減少、焼結体の密度の向上
、結晶粒界へのケイ素化合物の析出を簡便に行うことが
できる。
即ち、従来において、例えば、粉末の表面を処理しない
で、射出成形を行うには、バインダーを増やさねばなら
ず、脱脂の時の昇温速度を大きくとると異常が発生する
。従って、本発明のように、射出成形用バインダー量を
減らして、脱脂の時の昇温速度を増加させ脱脂時間を短
縮させることは、コスト低減に非常に効果的である。こ
のように、本発明の及ぼす効果は、コスト低減に寄与す
る所は、非常に大きく、工業上極めて重要である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.フェライト原料粉末を有機バインダーと混合し、混
    練し、ペレット化した原料を任意の形状に加圧成形した
    後、脱脂し、焼結するフェライト焼結体の製造方法にお
    いて、該フェライト原料粉末を有機バインダーと混合す
    る前に、1分子内にケイ素原子及びアルコキシ基を各一
    個以上有する有機金属化合物により表面処理することを
    特徴とするフェライト焼結体の製造方法。
  2. 2.前記脱脂する際に、バインダーを分解し、揮散し、
    粉末表面をケイ素化合物で被覆することを特徴とする第
    1の請求項記載のフェライト焼結体の製造方法。
  3. 3.前記焼結する際に、前記ケイ素化合物を粉末内部に
    拡散させ、結晶粒界に析出させることを特徴とする第2
    の請求項記載のフェライト焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006290417A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Kao Corp ヒンジキャップ
WO2011115128A1 (ja) * 2010-03-19 2011-09-22 Tdk株式会社 フェライト焼結磁石の製造方法、磁性粉末、混練物及び成形体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006290417A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Kao Corp ヒンジキャップ
WO2011115128A1 (ja) * 2010-03-19 2011-09-22 Tdk株式会社 フェライト焼結磁石の製造方法、磁性粉末、混練物及び成形体
JP2011216857A (ja) * 2010-03-19 2011-10-27 Tdk Corp フェライト焼結磁石の製造方法、磁性粉末、混練物及び成形体

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