JPH0212818B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特にデイスケツトの収納に適した書
類収納箱に関する。詳述すれば、本発明は、複数
のスロツトを備えた底板と、１対の側壁と、並置
した複数の仕切板とからなり、前記底板、側壁、
それに、隣接した仕切板とで収納室が形成されて
いるものであつて、各仕切板には見出し用タブ、
および自由端が前記スロツトに挿入され、かつ、
相互方向に弾性に抗してたわみ自在な１対の差込
み脚部とが形成されているとともに、各仕切板の
１対の差込み脚部の自由端が挿入される底板上の
スロツトが互いに一直線をなして並んでいる構成
をした書類収納箱に関する。

従来技術 複数の仕切板を備えた書類収納箱においては、
書類の出入れが一目で容易に行えるのは勿論のこ
ととして、各仕切板の生産コストが重要な要素を
なしている。即ち、全ての仕切板の形状を同一と
し、それを使うことができれば生産コストを下げ
ることができるとともに、材料の節約にもなる。

前述の構成をした書類収納箱は、例えば、西ド
イツ国特許公開公報第2727692号に開示されてい
る。この特許公開公報によれば、各仕切板の幅は
１対の側壁間の距離と等しくなつている。従つ
て、このような仕切板においては、材料の節約は
達成できない。それに、この従来の書類収納箱に
おける仕切板は全て同一形状であるものの、対称
形をなしていることから、材料の無駄使いが見ら
れる。

発明の目的 本発明は、匹敵しうる従来の書類収納箱に比べ
て経済的であり、しかも、適当なプラスチツク材
料で構成しうる書類収納箱を提供するのを目的と
するものである。

発明の構成 本発明の前述の目的は、前述した構成の書類収
納箱において、全ての仕切板を同一形状にすると
ともに、非対称形にし、偶数番で配置する傍ら、
その幅を、ほぼ見出し用タブの幅の分だけ１対の
側壁間の距離より狭くすることにより達成しう
る。

実施例 以後、添付図面を参照しながら本発明の好まし
い実施例を詳述する。

デイスケツトやフロツピーデイスクなど収納す
るに適した、本発明の一実施例による書類収納箱
は、１対の側壁１ａ，１ｂと、底板１ｃと、後端
が１対の側壁１ａ，１ｂに枢着ないし軸着され
て、収納箱への出入口を開閉する蓋１ｄとからな
る本体１で構成されている。

底板１ｃには、第３図に示すように、１列につ
き２つのスロツトよりなる複数列のスロツト２
ａ，２ｂ，３ａ，３ｂ，４ａ，４ｂ，５ａ，５ｂ
が形成されており、各列のスロツトは夫々対応す
る仮想直線２，３，４，５に沿つて一直線に並ん
でいるとともに、スロツトの列は収納箱の前方か
ら後方にかけて所定間隔おきに並列している。同
時に、互いに隣接するスロツト列は互いに側壁１
ａ，１ｂの方へと交互にずれている。即ち、図示
の実施例においては第３図からよくわかるよう
に、例えば仮想直線３上にあるスロツト３ａ，３
ｂは、仮想直線２上にあるスロツト２ａ，２ｂに
対して、また、仮想直線４上にあるスロツト４
ａ，４ｂに対しても、側壁１ｂ寄りに形成され、
反対に、前述のスロツト２ａ，２ｂ、それに、ス
ロツト４ａ，４ｂは共に側壁１ａ寄りに形成され
ている。尚、実施例では１列につきスロツトが２
つあるものとして示したが、スロツトを４つにし
ても良く、その場合、隣接列におけるスロツトと
はまたがるようなことはなく、整列するようにな
る。

デイスケツトを収納するものであつて、そのた
めに適した各収納室は、互いに隣接する仕切板に
より、当該仕切板により囲まれる底板１ｃの部分
と、それまた１対の側壁１ａ，１ｂの該当部分と
共に形成される。

各仕切板６〜９は、下方に延在する１対の脚部
（但し、第２図では仕切板６，７の脚部１０ａ，
１０ｂまたは１１ａ，１１ｂしか示していない。）
と、該脚部間の凹所１２と、上縁から上方へ突出
する見出し用タブ６ａ〜９ａとを備えている。更
に、各脚部の側縁の外側には、底板１ｃに形成し
たスロツトの切取り縁部と係合する切欠き１３が
形成されている。

仕切板６〜９の材料として適当なプラスチツク
材を選ぶことにより、また、各仕切板の１対の脚
部間の凹所１２の寸法を適当に選ぶことにより、
１対の脚部が外力を加えると互いに近接したり、
離れた方向へそれ自体の弾性に抗して変形しうる
ようにさせることができる。従つて、各仕切板を
本体１の所定位置に設定するには、その仕切板の
脚部を互いに近接する方向へ引き寄せたまま、一
列をなす底板１ｃ上のスロツトに差込み、その
後、脚部を引き寄せるのに加えていた外力を除く
と、脚部がそれ自体の弾性作用により元の形状へ
戻ろうとするから、切欠き１３がスロツトの切取
り縁部と係合するようになる。切取り縁部が切欠
き１３に係入した形で脚部とスロツトとが係合す
れば、仕切板は定位置にセツトされることにな
る。

互いに隣接する列のスロツトは交互に横方へず
らされていると説明したが、このずれの程度は、
見出し用タブ６ａ〜９ａの幅にほぼ等しい距離に
少くとも設定してある。このようにすれば、第１
図と第２図とからわかるように、互いに隣接した
仕切板における見出し用タブ６ａ〜９ａは、一方
の見出し用タブのすぐ隣に来て、タブ６ａ〜９ａ
が全て重なり合うことはなく、従つて、全てのタ
ブ６ａ〜９ａが書類収納箱の使用者の視界に入る
ことになる。今、仕切板６は第２図に示すように
見出し用タブ６ａが左側に来た状態で、脚部１０
ａ，１０ｂを以つてスロツト２ａ，２ｂに差込ま
れているとすると、仕切板６と同一形状を有する
すぐ後方の仕切板７は、その見出し用タブが見出
し用タブ６ａのすぐ右隣に来るように脚部１１
ａ，１１ｂを以つてスロツト３ａ，３ｂに差込め
ば良い。そのまま後方に立てた仕切板８，９とに
ついては、これも仕切板６，７と同一形状を有し
ているものの、夫々、仕切板６，７に対して裏表
ひつたくり返した形、即ち、各脚部と平行に延在
する仮想軸芯を中心に180゜回転させた状態で用い
て立てれば、見出し用タブ８ａ，９ａは見出し用
タブ７ａの更に右隣に並ぶことになる。

１対のスロツトが列ごと左右にずれている場合
は前述のように仕切板を立てるのではあるが、各
列につきスロツトが４つあつて、全ての列のスロ
ツトが前方より後方へと整列している図示しない
実施例においては、奇数番目（または偶数番目）
の列におけるスロツトについては、側壁１ａまた
は１ｂから数えて１番目と３番目のスロツトを、
また、偶数番目（または奇数番目）の列における
スロツトについては、同様に２番目と４番目のス
ロツトを用いて、これを仕切板６〜９の脚部を差
込むことにより仕切板６〜９を立てるようにすれ
ば良い。

いずれにしても、底板１ｃにおけるスロツトが
１対づつあつて、列ごと横へずれている。即ち、
またがるように配置した図示の実施例は、底板１
ｃの強度を弱めることなく、スロツトの列間の間
隔を比較的狭くすることができ、従つて、立てら
れる互いに隣合つた仕切板の間隔を比較的小さく
することができる。

尚、各列ごとにスロツトの数は２つや４つに限
らず、仕切板の枚数を４枚以上とし、それらの見
出し用タブが互いにずれて並ぶようにするのであ
れば、３つ、または、５つ以上のスロツトを底板
１ｃに形成することも考えられる。

効 果 前述したように、本発明では全て同一形状の仕
切板を用いていることから、材料の節約効果が得
られるのは明らかである。特に、書類収納箱が大
型になり、それに伴つて仕切板も大型寸法となつ
たとしても、各仕切板の脚部に弾性力をもたせる
ためにその仕切板に形成する凹所の面積も大きく
なるから、これだけでも仕切板の材料の節約にい
くらか貢献することができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による書類収納箱の斜視図、第
２図は、書類収納箱の断面を示すもので、第３図
における線―に沿う拡大横断面図、第３図は
書類収納箱の本体の一部分の上面図である。 １…本体、２ａ〜５ｂ…スロツト、６〜９…仕
切板、６ａ〜９ａ…見出し用タブ、１０ａ〜１１
ｂ…脚部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数対のスロツトを備えた底板と、１対の側
   壁と、前後壁とで形成された容器及び複数の仕切
   板とからなり、前記側壁、底板、それに、互いに
   隣接した仕切板とで収納室が形成されているもの
   であつて、各仕切り板には見出し用タブ及び前記
   スロツトに挿入される１対の差込み脚部とが形成
   されていると共に、前記差込み脚部が共に弾性を
   備えている傍ら、各仕切板の１対の差込み脚部が
   挿入される底板上の対応対のスロツトは互いに一
   直線をなして形成されている書類収納箱におい
   て、前記仕切板は総て同一形状であるものの、見
   出し用タブの存在により非対称形を呈していると
   共に、前記１対の側壁間の距離よりも、前記見出
   し用タブの幅だけ狭い幅を有していることを特徴
   とする書類収納箱。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載のものであつ
   て、対毎の前記スロツトが、前記見出し用タブの
   幅に等しい距離だけ、交互に横方へずれているこ
   とを特徴とする書類収納箱。