JPH0212775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 背景技術 本考案は、ビデオテープレコーダの再生出力に
含まれる擬似的な垂直同期パルス（以下、擬似垂
直同期パルスと称す）が、テレビジヨン受像機の
画面に上部曲りを生じさせないよう補正するよう
にした擬似同期パルス補正装置に関する。

一般に、ヘツドドラムに巻回させた磁気テープ
の走行を停止し、その状態で磁気テープの同一箇
所を繰り返えし再生して静止画再生を行なうビデ
オテープレコーダは、静止画再生時に再生トラツ
クの切り換わりに同期信号に近い位置に発生する
スイツチングパルスにより、テレビジヨン受像機
の同期分離回路の動作が狂わないよう、垂直同期
パルスと前縁同位相でパルス幅が、垂直同期パル
スよりも大なる擬似垂直同期パルスをつくり、こ
れを垂直同期パルスに代えてテレビジヨン受像機
に供給するようにしている。

しかして、従来の擬似同期パルス発生回路がつ
くる擬似垂直同期パルスは、真の垂直同期パルス
に比較してパルス幅が大きいため、本来であれば
水平同期パルスが存在すべき画面の切り換え点付
近が擬似垂直同期パルスに食われてしまい、水平
同期パルスを乱し、テレビジヨン受像機の再生画
面上部に曲りを生ずる等の欠点があつた。この欠
点は、AFC（自動周波数制御回路）の回路定数を
変えることにより、ある程度改善することができ
るが、擬似垂直同期パルスが真の垂直同期パルス
でない以上、水平同期パルスの乱れによる再生画
面の曲りを完全に除去できない等の欠点があつ
た。

考案の開示 本考案は上記欠点を除去したものであり、ビデ
オテープレコーダの再生出力に、擬似垂直同期パ
ルスの余分なパルス幅を減算する補正パルスを印
加して真の垂直同期パルスを作り出すことによ
り、テレビジヨン受像機の再生画面上部に曲り等
が生じないようにした擬似同期パルス補正装置を
提供することを目的をする。

この目的を達成するため、本考案は、ビデオテ
ープレコーダの再生出力に含まれ、前記ビデオテ
ープレコーダの回転ヘツドに同期したパルスで作
られる擬似垂直同期パルスを真の垂直同期パルス
のパルス幅を基準に検出する検出回路と、この検
出回路が真の垂直同期パルスのパルス幅を越える
パルスを検出したときトリガされ、前記擬似垂直
同期パルスの後縁部まで持続するパルス幅をもつ
補正パルスを発生する補正パルス発生回路と、こ
の補正パルス発生回路で発生した補正パルスを前
記擬似垂直同期パルスから減算し、擬似垂直同期
パルスのパルス幅を真の垂直同期パルスに一致さ
せる減算手段とから構成したことを要旨とするも
のである。

本考案によれば、テレビジヨン受像機の同期分
離回路に供給される擬似垂直同期パルスを、真の
垂直同期パルスと同じパルス幅に補正することが
でき、これによりビデオテープレコーダからの静
止画再生出力に含まれる擬似垂直同期パルスが、
テレビジヨン受像機の画面上部に曲りを引き起こ
す等の不都合を、良好に防止することができる等
の優れた効果を奏する。

考案を実施するための最良の形態 以下、本考案の実施例について図面を参照して
説明する。第１図は、本考案の擬似同期パルス補
正装置の一実施例を示す概略回路構成図、第２
図、第３図ＡないしＥは、夫々その要部回路図及
び回路各部の信号波形図である。

第１，２図中、擬似同期パルス補正装置１は、
静止画再生時にビデオテープレコーダ２から送ら
れてくる擬似垂直同期パルスＳを、同期分離回路
３の手前で真の垂直同期パルスS_Tと同りパルス幅
に補正するものである。４は、同期分離回路３に
供給される映像信号に擬似垂直同期パルスＳが含
まれるかどうかを検出する検出回路であり、同期
分離回路３が分離した垂直同期パルスまたは擬似
垂直同期パルスＳを極性反転して積分コンデンサ
C_Oに印加され、積分コンデンサC_Oの端子間電圧
ＶがスイツチングトランジスタQ_Oのカツトオフ
電圧（ベース・エミツタ間電圧）V_O以下に下降
した時点で擬似垂直同期パルスＳを検出する。な
お、この検出回路４のトランジスタQ_Oがカツト
オフ状態に至るまでの時間幅Ｔは、真の垂直同期
パルスStのパルス幅に一致させてある。

検出回路４には、補正パルス発生回路５が接続
してあり、検出回路４の検出出力よりトリガされ
て一定幅の補正パルスS_Cを発生する。本実施例の
場合、補正パルス発生回路５としては、２個のト
ランジスタQ₁とQ₂をたすきがけ状に接続した単
安定モノマルチバイブレータを用いている。

補正パルス発生回路５には、エミツタ接地トラ
ンジスタQ₃を用いたスイツチ回路６が減算手段
として接続してある。このトランジスタQ₃は、
ベースを前記トランジスタQ₂のコレクタに接続
され、コレクタをビデオテープレコーダ２からの
映像信号線路７に接続されている。

同期分離回路３に対し、第３図Ａに点線で示し
た真の垂直同期パルスS_Tよりもパルス幅が大きい
実線で示す擬似垂直同期パルスＳが供給される
と、先ず検出回路４が作動し、そのトランジスタ
Q_Oが遮断される。トランジスタQ_Oの遮断により、
補正パルス発生回路５内一方のトランジスタQ₁
が導通し、他方のトランジスタQ₂は非導通とさ
れる。その後、トランジスタQ₁のコレクタと電
源＋Ｂとの間の抵抗ＲとコンデンサＣによつて決
まる時定数τに応じた時間が経過すると、こんど
はトランジスタQ₂が導通し、トランジスタQ₁は
非導通とされる。この間、トランジスタQ₂のコ
レクタには、第３図ｃに示したような、一定のパ
ルス幅をもつ補正パルスS_Cが得られる。

この一定幅の補正パルスS_Cは、次段のスイツチ
回路６内のトランジスタQ₃のベースに印加され、
トランジスタQ₃の導通により映像信号線路７は
接地される。換言するならば、負極性の補正パル
スS_Cが映像信号線路７を流れる擬似垂直同期パル
スＳに加算されることになる。この結果、映像信
号中に含まれる擬似垂直同期パルスＳのうち、テ
レビジヨン受像機にとつて不要なパルス分は、補
正パルス_Cによつて打ち消され、真の垂直同期パ
ルスS_Tのみが得られる。この場合、補正パルス_C
の後縁部は、補正パルス発生回路５における時定
数τの設定に応じ、擬似垂直同期パルスＳの後縁
部と正確に一致させることができ、これにより補
正パルス_Cによるパルス幅の補正は過不足なく行
なうことができる。

従つて、擬似同期パルス補正装置１によれば、
同期分離回路３に供給される擬似垂直同期パルス
Ｓを正確に真の垂直同期パルスS_Tと同じパルス幅
に補正することができ、これによりビデオテープ
レコーダ２からの静止画再生出力等の再生出力に
含まれるパルス幅が大なる擬似垂直同期パルスＳ
が、画面の切り換え点付近の水平同期パルスを乱
し、テレビジヨン受像機の画面上部に曲りをひき
起こす等の不都合を、良好に防止することができ
る。

また、従来からあるAFC（自動周波数制御回
路）回路定数を変える方法とは異なり、画面の上
部曲りを完全に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の擬似同期パルス補正装置の
一実施例を示す概略回路構成図、第２図、第３図
ＡないしＥは、夫々その要部回路図及び回路各部
の信号波形図である。 １……擬似同期パルス補正装置、２……ビデオ
テープレコーダ、３……同期分離回路、４……検
出回路、５……補正パルス発生回路、６……減算
手段（スイツチ回路）、７……映像信号線路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ビデオテープレコーダの再生出力に含まれ、前
   記ビデオテープレコーダの回転ヘツドに同期した
   パルスで作られる擬似垂直同期パルスを真の垂直
   同期パルスのパルス幅を基準に検出する検出回路
   と、この検出回路が真の垂直同期パルスのパルス
   幅を越えるパルスを検出したときトリガされ、前
   記擬似垂直同期パルスの後縁部まで持続するパル
   ス幅をもつ補正パルスを発生する補正パルス発生
   回路と、この補正パルス発生回路で発生した補正
   パルスを前記擬似垂直同期パルスから減算し、擬
   似垂直同期パルスのパルス幅を真の垂直同期パル
   スに一致させる減算手段とから構成してなる擬似
   同期パルス補正装置。