JPH0212772A - 蓄電池用スラリー式焼結板の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蓄電池用スラリー式焼結板の製造法に関する
。

〔従来の技術〕

従来の蓄電池用スラリー式旧焼結板の製造法は、一般に
、軟鉄にニラゲルメツキしな金属製帯状長尺シートにＮ
ｉ粉を有機質バインダー溶液と共に混練して成るスラリ
ー状物を塗布し、その塗層を乾燥後、そのスラリー乾燥
塗層を備えた被焼結用帯状長尺板を、横型又は竪型焼結
炉の加熱ゾーンと冷却ゾーンをガス雰囲気下において通
過させるようにしてスラリー式Ｎｉ焼結板を製造してい
た。この場合、該ガス雰囲気は、Ｎ１塗層の焼結と冷却
処理において、酸化を防止するなめ、還元性又は不活性
雰囲気に保持する必要があり、このなめ、還元性ガス又
は不活性ガスの雰囲気用ガスを該焼結炉の両端より互い
に反対方向から流入させ、その中間部より流出させるよ
うにしている。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の上記製造法において、その焼結炉内は上記のよう
に還元性又は不活性雰囲気下で、即ち、酸素が殆どない
雰囲気下で１塗層の焼結処理が行われるため、その塗層
中に含有する有機バインダーは、完全燃焼できず、炭化
水素系の熱分解生成物となり発散し、雰囲気用ガスで運
ばれ冷却ゾーンに侵入し、該冷却ゾーンで冷却されて凝
固し、加熱ゾーンから冷却ゾーンへ移動してきた帯状長
尺板の生成焼結層の表面に付着し始め、焼結層が２００
℃以下に低下する頃には、その焼結層の全表面に付着し
更にはその内部までその熱分解生成物の微粒子が侵入す
る。

その結果、焼結炉を出た帯状長尺の旧焼結板は、かする
付着物で汚染された状態で得られる。これを所定の蓄電
池用極板製造用に切断し、これに活物質を含浸充填、化
成処理をして陽極板又は陰極板とするものであるが、該
付着物は、極めて椀水性が大きく、活物質の含浸性を著
しく阻止し、充分な活物質の充填を困難にし、良質な極
板が得られない不都合をもたらす。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、か−る従来の不都合を解消し、活物質の含浸
性を向上し、良質の極板を得ることができる蓄電池用ス
ラリー式焼結板の製造法を提供するもので、金属製帯状
長尺シートに、焼結用金属粉のスラリー状物を塗布し、
その塗層を乾燥後、焼結炉の加熱ゾーンと冷却ゾーンを
ガス雰囲気下において、通過させてそのスラリー乾燥塗
層を焼成処理した蓄電池用スラリー式焼結板の製造法に
おいて、該焼結炉内に雰囲気用ガスを該焼結炉内を通過
するシートの流れとは逆方向に流れるように、即ち、該
冷却ゾーンの下流端部から流入させ、該冷却ゾーン及び
該加熱ゾーンを経て加熱ゾーンの上流端部より流出させ
るようにしたことを特徴とする。

〔作　用〕

雰囲気用ガスは５．焼結炉内を通過する焼結処理される
べきスラリー乾燥塗層をもつ帯状長尺板の移動方向とは
反対の方向から焼結炉内へ流入され、その冷却ゾーンか
ら加熱ゾーンへ流れるので、焼結炉の加熱ゾーンにおい
て発生したバインダーの熱分解生成物は、冷却ゾーン内
に侵入することが防止される。一方その該熱分解生成物
を含む雰囲気用ガスは加熱ゾーンの上流端部より外部へ
運び去られる。その結果、冷却ゾーンにおいて、生成焼
結層を備えた帯状長尺板には該熱分解生成物の付着がな
く、清浄なガスで冷却されて、焼結炉から清浄な焼結板
が導出される。

この場合、焼結炉を上部に加熱ゾーンを下部に冷却ゾー
ンを有する竪型とし、該竪型焼結炉内に被焼結処理用長
尺板を上から導入下動し通過せしめる一方、これとは逆
方向から、即ち、該焼結炉内にその下端部下から上方へ
雰囲気用ガスを流すようにするときは、上部の加熱ゾー
ン内ガスの温度が下部の冷却ゾーン内の冷却用雰囲気ガ
スの温度より高いので、ドラフト効果も加わり、該加熱
ゾーン内に発生の有機バインダーの熱分解生成物は上方
に運ばれ、その結果冷却ゾーンへ下降することが確実に
防止される。

更にこの場合、加熱ゾーンと冷却ゾーンの間に追加の雰
囲気用ガスを流入するようにすれば、更に、確実に焼結
層の清浄を積極的に行われると共に加熱ゾーン内の熱分
解生成物の下降を積極的に防止し、更には、加熱ゾーン
へ流入せしめる冷却ゾーンの雰囲気用ガスの温度調節を
行うに役立つ。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を添付図面に基づき説明する。

巻き解しドラムに巻き付けた金属製多孔帯状長尺シート
、例えば、軟鉄面をニラゲルメツキして成る多孔の帯状
長尺シートの一端を引き出し、これに焼結用の金属粉の
スラリー状物、例えばＮｉ粉を有機バインダー溶液で練
って得られたＮｉ粉のスラリー状物をその両面から塗着
した後、乾燥した後、そのスラリー乾燥塗層を備えた被
焼結処理用帯状長尺物を、焼結炉内に導入し、その加熱
ゾーンと冷却ゾーンを、ガス雰囲気下において、具体的
には、還元性又は不活性ガス雰囲気下において、通過さ
せてその乾燥塗層を焼結処理してスラリー式旧焼結板を
製造する。この場合、スラリー状物を両面から塗着する
ことは、スラリー塗着成形装置を通して行い、そのスラ
リー成形塗層の乾燥は、乾燥炉を通して行うのが一般で
ある。

乾燥炉と次に設置の焼結炉は、横型でも竪型でもよい。

図面は、本発明の好ましい実施の１例を示し、１は、上
記したニラゲルメツキした軟鉄製の肉薄の帯状長尺シー
トを示し、巻き解しドラム（図示しない）から引き出さ
れたシート１は、ガイドローラー２を介して垂直上方に
牽引されその途上に設けたスラリー塗着装置３のスラリ
ーＳを収容したスラリー１３ａとその上方の塗着スラリ
ー成形用スリット部材３ｂを通過させて、これに両側か
らスラリーＳを充填塗着した後、一定の均一な厚さにそ
のスラリー塗層Ｓを形成し、その後、竪型の乾燥炉４を
通過させて該スラリー塗層Ｓを加熱乾燥してスラリー乾
燥塗層を備えた帯状長尺物、即ち、被焼結用塗層を備え
た帯状長尺板５を得る６次にこれを反転ローラー６によ
り該長尺シート５を上走行から下降走行に矢示のように
反転させて移動せしめ、その下方に位置する竪型の焼結
炉７内に導入し、その上部の加熱ゾーン７ａとその下部
の冷却ゾーン７ｂを通過せしめてそのスラリー乾燥塗層
の焼結処理を行い、その焼結炉７の下端から導出し、得
られた帯状長尺焼結板Ｐを、ガイドローラー９を介して
側方へ方向転換させて、次の活物質含浸工程に移す。こ
の焼結処理工程において、該スラリー乾燥塗層は、焼結
炉７内で還元性又は不活性ガスの雰囲気下で焼結処理さ
れ１粉の酸化を阻止し乍ら加熱ゾーンで焼結し、冷却ゾ
ーンで焼結層を冷却して旧焼結極板を得るのであるが、
本発明によれば、かする雰囲気用ガスＧを焼結炉７の下
端部から導入し、該ガスＧを該長尺物の走行方向とは反
対方向に、即ち下から上へ向い該冷却ゾーン７ｂから該
加熱ゾーン７ａを通過させて、該加熱ゾーン７ａの上端
部より外部に導出させるようにした。然るときは、該加
熱ゾーン７ａを通過時、該Ｎｉ粉乾煉塗着層５は、その
ガス雰囲気下において、加熱器で加熱焼結される。この
焼結工程において、該塗層５中に含まれる有機バインダ
ーは、不完全燃焼して加熱分解生成物を生成するが、そ
の下から供給される雰囲気ガスの上昇により上方へ運ば
れ、外部に除去されるので、か−る加熱分解生成物は下
方の冷却ゾーンＩｂ側への侵入は阻止され、該焼結層は
、加熱分解生成物が全くない清浄な雰囲気ガスにより冷
却されて、清浄な焼結層を備えた帯状焼結長尺物板Ｐの
状態で焼結炉７の下端より外部に出て、次の活物質含浸
処理工程に移行される。　かくして、後記するように従
来法による焼結処理に比し含浸性の著しく高いＮｉ焼結
板が得られる。

該加熱ゾーン７ａは、４〜９ｍの長手の筒状加熱ゾーン
室から成り、その内部には、通過する被焼結処理用帯状
長尺板５の両面に対向し且つその長さ方向に沿い加熱器
８マツフルを配設し、その被処理物即ち、スラリー乾燥
２塗層を約９００℃〜１０００℃の温度で加熱焼結する
。この場合、加熱ゾーン内の内容積をできるだけ小さく
することが好ましく、例えば１ｒｒｌ’以下とすること
が望ましい。

多くの実験の結果、該熱分解生成物は、高温ガスの温度
が約９００℃に加熱されると焼結板に付着せず、完全に
除去されることが確認された。

該冷却ゾーン７ｂは、約５ｍの長手の筒状冷却室から成
り、その筒状体の径を該加熱ゾーン室の筒状体の径より
も小径とすることが好ましい。

該冷却ゾーン室７ｂの筒状体の下端部には、その側面に
開口連通する雰囲気ガス流入管９を設け、これを介して
還元性ガス又は不活性ガスＧを流入せしめる。そのガス
流入量は、２０〜６ＯＮｒｄ／Ｈｒとする。該加熱ゾー
ン室７ａの上端部には、その側面に開口連通したガス流
出管１０を設け、これを介して焼結により生ずる各種の
加熱分解生成物を含む汚染したの高温の雰囲気用ガスを
流出せしめる。該ガス流出管１０の前方には、シロッコ
ファン等を設けて強制排気を行うようにすることが好ま
しい、この場合、加熱ゾーン室内の雰囲気用ガスの圧力
は２０〜３０　ｍｅ　Ｈ２０に維持されるように設計す
る。該焼結炉７内を下動通過用帯状焼結処理される長尺
物板５の移送速度は、例えば０．５〜１．５ｍ／分とす
る。

更に、上記の方法による好ましい点は、焼結炉７内に導
入された雰囲気ガスのうち、その上部の加熱ゾーン７ａ
内に流入のガス加熱器により高温になるなめ、下部の冷
却ゾーン７ｂ内に流入せしめた低温のガスの温度よりも
高くなるため、ドラフト現象を生ずる。即ちそのドラフ
ト効果により、下部冷却ゾーン７ｂのガスは、上方へ向
い上部の加熱ゾーン内に流入することを確実にする。換
言すれば、各種の熱分解生成物を含む汚れた上部加熱ゾ
ーン室りａ内のガスが、下部の冷却ゾーン室側に下降し
、流入することを確実に防止される。冷却ゾーン内に下
動してきた焼結層生成の帯状長尺物Ｐを、下から流入し
てくる清浄な冷却用ガスで清浄し得られ、汚染物の含有
しない帯状長尺焼結板Ｐが得られる。図面で１１は、焼
結炉７の上下端開口に夫々設けたシール部を示す。

尚、他の実施例として、上部加熱ゾーン室７ａと下部冷
却ゾーン室７ｂとの間に、蛇腹状の接続管１２ａとその
側面に開口接続の追加の雰囲気ガス流入管１２ｂとから
成る追加の雰囲気用ガス流入部１２を連接介在させ、そ
の追加の雰囲気用ガスＧを該加熱ゾーン７ａと冷却ゾー
ン７ｂの間に流入せしめるようにすることにより、冷却
ゾーン７ｂ内を上昇して来る雰囲気用ガスの温度調節、
追加の雰囲気用ガスの上部加熱ゾーン７ａ室内への流入
による汚染した上部雰囲気用ガスの流下防止、加熱ゾー
ン内の雰囲気ガスの温度調節などに役立つようにした。

第２図は、拳法によって製造した旧焼結板の活物質含浸
特性曲線Ａと従来法によって製造したＮｉ焼結板の活物
質含浸特性曲線を比較したもので、これから明らかなよ
うに、本発明法による焼結板は、従来法による焼結板に
対し、活物質含浸特性が向上することが認められる。

〔発明の効果〕

本発明によるときは、焼結炉内を通過せしめて焼結処理
すべきスラリー乾燥塗層を備えた帯状長尺板の移行方向
け逆方向に、還元性又は不活性ガスを焼結炉内に流すよ
うにしたので、焼結炉の加熱ゾーンにおいて、該塗層の
焼結時に発生する有機バインダーの熱分解生成物が、冷
却ゾーン内へ流入することがなく、冷却ゾーンにおいて
該熱分解生成物が焼結層に付着する従来の汚染問題は解
消し、清浄な、活物質含浸特性の向上した良質の焼結板
が得られる効果をもならず、この場合、該焼結炉を竪型
とし、上部に加熱ゾーンを下部に冷却ゾーンを配設する
ときは、炉内の上部の加熱ゾーンの雰囲気ガスは、下部
の冷却ゾーンのガスよりも著しく高温であるため、ドラ
フト効果を生じ、上部の加熱ゾーン中の汚染ガスが下部
の冷却ゾーン内に流下侵入することを防止できる効果を
併せ有する。更に、その上部加熱ゾーンと下部冷却ゾー
ンとの間に追加の雰囲気用ガスを流入せしめるようにす
るときは、該冷却ゾーン内の上部加熱ゾーン内の汚染ガ
スの流入防止、ガスの温度調節に役立つ効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明を適用した１例の蓄電池用スラリー式
焼結板の製造装置の縦断面線図、第２図は、拳法により
得られた焼結板と従来法により得られた焼結板の活物質
含浸性の比較グラフを示す。 １・・・金属製帯状長尺シート ３・・・スラリー塗着成形装置 Ｓ・・・金属粉スラリー状物 ４・・・乾燥炉 ５・・・スラリー乾燥塗層を備えた帯状長尺板６・・・
反転ローラー　　　７・・・焼結炉７ａ・・・上部加熱
ゾーン　　７ｂ・・・下部冷熱ゾーンＧ・・・雰囲気用
ガス　　　Ｇ′・・・排気ガス１１・・・追加の雰囲気
用ガス流入部 Ｐ・・・帯状長尺焼結板 特許出願人　　　　古河電池株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、金属製帯状長尺シートに、焼結用金属粉のスラリー
   状物を塗布し、その塗層を乾燥後、焼結炉の加熱ゾーン
   と冷却ゾーンを、ガス雰囲気下において、通過させてそ
   のスラリー乾燥塗層を焼成処理した蓄電池用スラリー式
   焼結板の製造法において、該焼結炉内に雰囲気用ガスを
   該焼結炉内を通過するシートの流れとは逆方向に流れる
   ように、即ち、該冷却ゾーンの下流端部から流入させ、
   該冷却ゾーン及び該加熱ゾーンを経て加熱ゾーンの上流
   端部より流出させるようにしたことを特徴とする蓄電池
   用スラリー式焼結板の製造法。 ２、該焼結炉は、上部が加熱ゾーン、下部が冷却ゾーン
   から成る竪型に形成し、該冷却ゾーンの下部に雰囲気用
   ガスの流入口を設ける一方、該加熱ゾーンの上部にその
   流出口を設けて成り、該スラリー乾燥塗層を備えた被焼
   結用帯状長尺板を、該竪型焼結炉内に上端から下端に向
   け下動通過せしめる一方、雰囲気用ガスを該竪型焼結炉
   の下端から流入せしめその上端から排出せしめるように
   したことを特徴とする請求項１に記載の蓄電池用スラリ
   ー式焼結板の製造法。 ３、上部の加熱ゾーンの下端と下部の冷却ゾーンの上端
   との間に設けた雰囲気用ガス流入部より追加の雰囲気ガ
   スを流入せしめたことを特徴とする請求項２に記載の蓄
   電池用スラリー式焼結板の製造法。 ４、該加熱ゾーン内の雰囲気ガスの温度は、９００℃以
   上とすることを特徴とする請求項１に記載の製造法。