JPH02125846A - 硫化物環境下での耐食性に優れた2相ステンレス鋼 - Google Patents
硫化物環境下での耐食性に優れた2相ステンレス鋼Info
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- JPH02125846A JPH02125846A JP21362488A JP21362488A JPH02125846A JP H02125846 A JPH02125846 A JP H02125846A JP 21362488 A JP21362488 A JP 21362488A JP 21362488 A JP21362488 A JP 21362488A JP H02125846 A JPH02125846 A JP H02125846A
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- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、湿潤硫化水素環境下において使用される耐食
性に優れた2相ステンレス鋼に関する。
性に優れた2相ステンレス鋼に関する。
(従来の技術)
2相ステンレス鋼の代表的組成として、22〜25Cr
−5〜7Ni−3Mo−0,2以下Nがよく知られてい
る。2相ステンレス鋼は、フェライトおよびオーステナ
イトの混合組織より成り、混合組織であるが故に、単相
ステンレス鋼では得られ難い優れた機械的特性や、塩化
物環境下での耐応力腐食割れ特性等を示すことが知られ
ている。
−5〜7Ni−3Mo−0,2以下Nがよく知られてい
る。2相ステンレス鋼は、フェライトおよびオーステナ
イトの混合組織より成り、混合組織であるが故に、単相
ステンレス鋼では得られ難い優れた機械的特性や、塩化
物環境下での耐応力腐食割れ特性等を示すことが知られ
ている。
この特徴を活かしたさまざまな用途が開発されてきた。
例えば、塩化物環境下での優れた耐応力腐食割れ性から
海水熱交換器等に幅広く使用されてきた実績がある。昨
今では、腐食性の高い油井、ガス井に対して適用すべく
、多くの評価研究がなされ、一部の油井、ガス井におい
て実用化されている。ここで言う腐食性の高い油井、ガ
ス井環境とは、CIイオンの他、炭酸ガス、硫化水素と
いった酸性ガスを含み、かつ高温の環境である。
海水熱交換器等に幅広く使用されてきた実績がある。昨
今では、腐食性の高い油井、ガス井に対して適用すべく
、多くの評価研究がなされ、一部の油井、ガス井におい
て実用化されている。ここで言う腐食性の高い油井、ガ
ス井環境とは、CIイオンの他、炭酸ガス、硫化水素と
いった酸性ガスを含み、かつ高温の環境である。
しかしながら、特開昭57−131347号公報記載の
C<0.1%、St<1%、Mn<2%、N<0.30
%、Mo<4%、Cu<1%、24%<Cr−Blo<
29%、10%<Cr+Mo−Ni−30(C十N)
< 16%なる成分組成の2相ステンレス鋼、特開昭
58197260号公報記載のC=0.06〜0.2%
、Si<1%、Mn= 2.5〜4%、N=0.lO%
〜0.25%、Mo−2,5〜4%、Cr−20〜27
%、Ni−5〜8%、Ti +Nb十V = 0.1〜
0.5%なる成分組成の2相ステンレス鋼、特開昭59
−182918号公報記載のC〈0.04%、5i=0
.1〜3%、Mn= 0.5〜3%、N−0,05〜0
゜20%、MO=1〜5%、Cr−20〜30%、N1
=4〜9%なる成分組成の2相ステンレス鋼の如き公知
の2相ステンレス網では、酸性ガス含有の油井、ガス井
への適用において、その耐食性に限界があった。例えば
J、5akai 。
C<0.1%、St<1%、Mn<2%、N<0.30
%、Mo<4%、Cu<1%、24%<Cr−Blo<
29%、10%<Cr+Mo−Ni−30(C十N)
< 16%なる成分組成の2相ステンレス鋼、特開昭
58197260号公報記載のC=0.06〜0.2%
、Si<1%、Mn= 2.5〜4%、N=0.lO%
〜0.25%、Mo−2,5〜4%、Cr−20〜27
%、Ni−5〜8%、Ti +Nb十V = 0.1〜
0.5%なる成分組成の2相ステンレス鋼、特開昭59
−182918号公報記載のC〈0.04%、5i=0
.1〜3%、Mn= 0.5〜3%、N−0,05〜0
゜20%、MO=1〜5%、Cr−20〜30%、N1
=4〜9%なる成分組成の2相ステンレス鋼の如き公知
の2相ステンレス網では、酸性ガス含有の油井、ガス井
への適用において、その耐食性に限界があった。例えば
J、5akai 。
S、Hasizume 、 Y、Kuriki 、Y、
Nakagawa +M、Itoh 。
Nakagawa +M、Itoh 。
1、Matsusima ; C0RRO3ION’
87 No、292(1987)にみられるように、2
2Cr−6Ni−3Mo−0,15NのDINl、 4
462鋼は、温度によらず、硫化水素分圧0.02at
m以上の条件では十分な耐食性が発揮されず、使用でき
ないことが知られている。また、2相ステンレス鋼の耐
食性の限界は主に硫化水素分圧に依存することが、知ら
れている。しかし、その耐食性限界を改善する対策につ
いては、明らかになっていない。
87 No、292(1987)にみられるように、2
2Cr−6Ni−3Mo−0,15NのDINl、 4
462鋼は、温度によらず、硫化水素分圧0.02at
m以上の条件では十分な耐食性が発揮されず、使用でき
ないことが知られている。また、2相ステンレス鋼の耐
食性の限界は主に硫化水素分圧に依存することが、知ら
れている。しかし、その耐食性限界を改善する対策につ
いては、明らかになっていない。
(発明が解決しようとする課題)
そこで、本発明者らは、硫化水素存在環境下でも優れた
耐食性を得べく研究開発を行なった末、公知成分とは異
なる新規の2相ステンレス鋼を得るに至った。
耐食性を得べく研究開発を行なった末、公知成分とは異
なる新規の2相ステンレス鋼を得るに至った。
硫化水素が存在する苛酷な環境下で2相ステンレス鋼に
生じる腐食問題は2つある。1つは、孔食であり、もう
1つは応力腐食割れ(以後5CC)である。ここでいう
硫化水素環境下で生じる孔食およびSCCは、塩化物環
境下での孔食、SCCと機構が異なる。本発明者らは、
硫化水素環境下での孔食、SCC機構の解明を試み、こ
れらの腐食特性と材料側要因との関係を考察した。その
結果、孔食はフェライト相より発生すること、SCCは
フェライト相を伝播し易くオーステナイト相で阻止され
易いこと、の2点について知見を得た。このことから、
孔食特性は、フェライト相中の耐孔食性に寄与する合金
元素(Cr、Ni、Mo)量に支配され、SCC特性は
フェライト分率により支配されるとの結論に至った。即
ち、フェライト相中の合金量とフェライト分率をある適
正範囲内に収める合金設計を行なえば2つの腐食問題は
解決できる。このためには、耐孔食性から必要なフェラ
イト相中の合金濃度、耐SCC性から必要なフェライト
分率の値を知る必要がある。さらに、フェライト中の合
金濃度、フェライト分率は合金添加量の関数となるため
、合金添加量とフェライト相中の合金濃度の関係、合金
添加量とフェライト分率の関係を求める必要がある。
生じる腐食問題は2つある。1つは、孔食であり、もう
1つは応力腐食割れ(以後5CC)である。ここでいう
硫化水素環境下で生じる孔食およびSCCは、塩化物環
境下での孔食、SCCと機構が異なる。本発明者らは、
硫化水素環境下での孔食、SCC機構の解明を試み、こ
れらの腐食特性と材料側要因との関係を考察した。その
結果、孔食はフェライト相より発生すること、SCCは
フェライト相を伝播し易くオーステナイト相で阻止され
易いこと、の2点について知見を得た。このことから、
孔食特性は、フェライト相中の耐孔食性に寄与する合金
元素(Cr、Ni、Mo)量に支配され、SCC特性は
フェライト分率により支配されるとの結論に至った。即
ち、フェライト相中の合金量とフェライト分率をある適
正範囲内に収める合金設計を行なえば2つの腐食問題は
解決できる。このためには、耐孔食性から必要なフェラ
イト相中の合金濃度、耐SCC性から必要なフェライト
分率の値を知る必要がある。さらに、フェライト中の合
金濃度、フェライト分率は合金添加量の関数となるため
、合金添加量とフェライト相中の合金濃度の関係、合金
添加量とフェライト分率の関係を求める必要がある。
(課題を解決するための手段)
本発明者らは、検討の末、この点を次の如く明らかにし
た。
た。
すなわち、C0.20%以下、Mn2%以下、2000
3%以下、S 0.001%以下、N 0.14〜0.
30%、Cr20〜30%、Mo2.5〜4.0%、N
i7.5〜17%、Si0.4〜6.0%を含み、さら
に必要に応じてCu1%以下、W1%以下のうち1種ま
たは2種を同時に含有し、残部はFeおよび不可避的不
純物より成る組成範囲の鋼において、耐孔食性は(2)
式の如く求められる耐孔食性指標S値が160以上のと
き良好となり、また、耐SCC特性は鋼の合金組成より
求まるフェライト分率fが(1)式を満足するとき良好
となる。
3%以下、S 0.001%以下、N 0.14〜0.
30%、Cr20〜30%、Mo2.5〜4.0%、N
i7.5〜17%、Si0.4〜6.0%を含み、さら
に必要に応じてCu1%以下、W1%以下のうち1種ま
たは2種を同時に含有し、残部はFeおよび不可避的不
純物より成る組成範囲の鋼において、耐孔食性は(2)
式の如く求められる耐孔食性指標S値が160以上のと
き良好となり、また、耐SCC特性は鋼の合金組成より
求まるフェライト分率fが(1)式を満足するとき良好
となる。
0.2≦f≦0.7 ・・・・・・ (1)・・・
・・・ (2) ここでf =0.05369 (Cr十Mo) +0
.08050 Si0.07130 Ni −0,0
3565Mn 1.4973 G 0.820O
N0.2632 さらに、本発明において、かかる鋼の成分系を設定した
根拠を述べる。
・・・ (2) ここでf =0.05369 (Cr十Mo) +0
.08050 Si0.07130 Ni −0,0
3565Mn 1.4973 G 0.820O
N0.2632 さらに、本発明において、かかる鋼の成分系を設定した
根拠を述べる。
CTCはCr炭化物の形成に伴いCr欠乏層を生じて耐
食性を劣化させるので、これを防ぐため、その添加量は
0.20%を上限とした。
食性を劣化させるので、これを防ぐため、その添加量は
0.20%を上限とした。
Mn : Mnは、塩化物環境下での耐孔食性に有効な
元素であるNの固溶度を確保するために必要であるが、
2%を超えて添加してもその効果は向上しないばかりか
、硫化水素環境下の耐孔食性が低下するので、その上限
を2%とした。
元素であるNの固溶度を確保するために必要であるが、
2%を超えて添加してもその効果は向上しないばかりか
、硫化水素環境下の耐孔食性が低下するので、その上限
を2%とした。
FDPは熱間加工性の点から可久的に低レベルであるこ
とが望ましい。なお、0.03%を超えて含まれると、
塩化物環境、硫化水素環境を問わず応力腐食割れ抵抗性
を劣化させるため上限を0.03%とした。
とが望ましい。なお、0.03%を超えて含まれると、
塩化物環境、硫化水素環境を問わず応力腐食割れ抵抗性
を劣化させるため上限を0.03%とした。
SO3は従来鋼レヘルの含有量であれば、耐食性に本質
的な影響を与えるものではないが、0.001%を超え
て含まれると熱間加工性が低下するため、上限を0.0
01%とした。
的な影響を与えるものではないが、0.001%を超え
て含まれると熱間加工性が低下するため、上限を0.0
01%とした。
N:Nは、塩化物環境下での耐孔食性改善に寄与するが
、0.14%未満の添加ではその効果は不十分であり、
0.30%超ではCr窒化物の析出により耐孔食性が劣
化するので、その最適範囲を0.14〜0.30%とし
た。
、0.14%未満の添加ではその効果は不十分であり、
0.30%超ではCr窒化物の析出により耐孔食性が劣
化するので、その最適範囲を0.14〜0.30%とし
た。
Cr : Crは耐食性に有効な元素であるが、20%
未満では硫化水素環境下で十分な耐孔食性が得られず、
30%超では熱間加工性が低下するので、最適範囲を2
0〜30%とした。
未満では硫化水素環境下で十分な耐孔食性が得られず、
30%超では熱間加工性が低下するので、最適範囲を2
0〜30%とした。
Mo : MoはCrと同様に耐食性に有効な元素であ
るが、2.5%未満では十分な耐孔食性が得られず、4
.0%超では熱間加工性が低下するので、最適範囲を2
.5〜4.0%とした。
るが、2.5%未満では十分な耐孔食性が得られず、4
.0%超では熱間加工性が低下するので、最適範囲を2
.5〜4.0%とした。
旧:Niは、硫化水素環境下での耐孔食性を向上させる
元素であるが、7.5%以上の添加で初めて満足すべき
効果が得られる。添加量は多い方が、耐食性の点から望
ましいが、Niは高価な元素であるため、上限を17%
とした。
元素であるが、7.5%以上の添加で初めて満足すべき
効果が得られる。添加量は多い方が、耐食性の点から望
ましいが、Niは高価な元素であるため、上限を17%
とした。
Si : Siは、フェライト分率調整に有効な元素で
ある。0.4%未満の添加では、耐食性の点から最適な
フェライト分率を得ることができず、6.0%を超えて
添加すると、熱間加工性が低下するため最適範囲を0.
4〜6.0%とした。
ある。0.4%未満の添加では、耐食性の点から最適な
フェライト分率を得ることができず、6.0%を超えて
添加すると、熱間加工性が低下するため最適範囲を0.
4〜6.0%とした。
Cu : Cuは硫化水素環境下での耐孔食性を向上さ
せる効果を有するが、1%を超えて添加すると、熱間加
工性が低下するので、1%以下とした。
せる効果を有するが、1%を超えて添加すると、熱間加
工性が低下するので、1%以下とした。
W:Wは、強度向上効果を有するが、1%を超えると熱
間加工性が阻害されるので、1%以下とした。
間加工性が阻害されるので、1%以下とした。
フェライト分率:フェライト分率は、主に耐SCC性に
影響する。0.2未満および0.7を超えると、実施例
に示すように耐SCC性が劣化するため最適範囲を0.
2〜0.7とした。
影響する。0.2未満および0.7を超えると、実施例
に示すように耐SCC性が劣化するため最適範囲を0.
2〜0.7とした。
さらに、C,Mn、N、 Cr、 Mo、 Ni +
Siは、いずれもフェライト分率に影響を及ぼす元素
であるため、上記の制限に加え、耐SCC性の点から必
要とされるフェライト分率を満たずには各元素の添加量
は、 0.2≦0.05369 (Cr+Mo) +0.08
050Si −0,0713ONi0.03565Mn
−1,4973C−0,8200N−0,2632≦0
.7の条件を満足する必要がある。
Siは、いずれもフェライト分率に影響を及ぼす元素
であるため、上記の制限に加え、耐SCC性の点から必
要とされるフェライト分率を満たずには各元素の添加量
は、 0.2≦0.05369 (Cr+Mo) +0.08
050Si −0,0713ONi0.03565Mn
−1,4973C−0,8200N−0,2632≦0
.7の条件を満足する必要がある。
また、Cr 、 Mo 、 Niは、いずれも硫化水素
環境下での耐孔食性に寄与する元素であるが、十分な耐
孔食性を得るためには上記制限に加え、Cr、Mo。
環境下での耐孔食性に寄与する元素であるが、十分な耐
孔食性を得るためには上記制限に加え、Cr、Mo。
Ni添加量及びフェライト分率から算出される耐孔食性
指標S値が ・・・・・・ (2) の条件を満足することが必要である。この条件が満たさ
れない場合、実施例にも示す如く、鋼の耐孔食性は不十
分なものとなる。
指標S値が ・・・・・・ (2) の条件を満足することが必要である。この条件が満たさ
れない場合、実施例にも示す如く、鋼の耐孔食性は不十
分なものとなる。
上記のような成分組成の本発明鋼は、電気炉、転炉など
通常の溶解炉にて溶製されAOD精練された後、造塊、
分塊あるいは連続鋳造により製造された鋳片に熱間加工
を施して鋼板、鋼管、形鋼などの各種の形状に成形され
、さらに固溶化熱処理を施し、必要に応じて冷間加工を
加えて製品として供される。
通常の溶解炉にて溶製されAOD精練された後、造塊、
分塊あるいは連続鋳造により製造された鋳片に熱間加工
を施して鋼板、鋼管、形鋼などの各種の形状に成形され
、さらに固溶化熱処理を施し、必要に応じて冷間加工を
加えて製品として供される。
次に、本発明の実施例について説明する。
第1表に供試鋼の化学組成、フェライト分率、S値及び
硫化水素環境下での腐食試験結果(孔食またはSCC発
生有無)を示す。供試鋼はいずれも真空溶解炉にて溶製
し、板厚12胴まで熱間圧延を行なった後、1050°
c×60分の固溶化熱処理を施した。この板より、tl
XwlOX65nwnサイズの4点曲げ試験片を採取し
く表面ば320番エメリー研磨)、これに降伏強度の9
2%の付加応力をかけIatm HzS −60°Cの
20%NaC1溶液中において168hrの浸漬試験を
行った後、試験片表面を観察した。また、併せて固溶化
熱処理ままの板についてポイントカウント法にてフェラ
イト分率の測定も行なった。
硫化水素環境下での腐食試験結果(孔食またはSCC発
生有無)を示す。供試鋼はいずれも真空溶解炉にて溶製
し、板厚12胴まで熱間圧延を行なった後、1050°
c×60分の固溶化熱処理を施した。この板より、tl
XwlOX65nwnサイズの4点曲げ試験片を採取し
く表面ば320番エメリー研磨)、これに降伏強度の9
2%の付加応力をかけIatm HzS −60°Cの
20%NaC1溶液中において168hrの浸漬試験を
行った後、試験片表面を観察した。また、併せて固溶化
熱処理ままの板についてポイントカウント法にてフェラ
イト分率の測定も行なった。
第1表から、本発明鋼が硫化水素環境下で優れた耐孔食
性、耐SCC性を発揮することがわかる。
性、耐SCC性を発揮することがわかる。
第1図は、第1表の試験結果をS値及びフェライト分率
に対して整理し直したものであるが、S≧49.0かツ
0.2≦f≦0.747)領域で孔食、SCC共に生じ
ない。第1表の試験結果の一部について耐孔食性とS値
の関係および耐SCC性とフェライト率の関係を整理す
ると、それぞれ第2図、第3図となり、これらより、優
れた耐孔食性を得るにはS≧49.0が必要であり、優
れた耐SCC性を得るには0.2≦f≦0.7が必要と
なることが明らかである。
に対して整理し直したものであるが、S≧49.0かツ
0.2≦f≦0.747)領域で孔食、SCC共に生じ
ない。第1表の試験結果の一部について耐孔食性とS値
の関係および耐SCC性とフェライト率の関係を整理す
ると、それぞれ第2図、第3図となり、これらより、優
れた耐孔食性を得るにはS≧49.0が必要であり、優
れた耐SCC性を得るには0.2≦f≦0.7が必要と
なることが明らかである。
(発明の効果)
本発明により、硫化水素環境下で優れた耐孔食性、耐S
CC性を発揮する2相ステンレス鋼が得られた。また、
耐孔食性および耐SCC性と化学組成との間に定量的関
係式を見出したので、これによって両特性を確実に満た
ずための成分管理が可能となった。
CC性を発揮する2相ステンレス鋼が得られた。また、
耐孔食性および耐SCC性と化学組成との間に定量的関
係式を見出したので、これによって両特性を確実に満た
ずための成分管理が可能となった。
第1図は、4点曲げ試験結果をS値およびフェライト分
率に対して整理したものであり、O印は孔食、SCC共
に生しなかったことを意味し、・印は、孔食またはSC
Cが生じたことを意味する。第2図は4点曲げ試験片の
腐食減量と耐孔食性指標S値の関係を示したものである
。第3図は、4点曲げ試験片に生じたSCCの最大亀裂
深さを測定し、供試鋼のフェライト分率との関係で整理
したものである。
率に対して整理したものであり、O印は孔食、SCC共
に生しなかったことを意味し、・印は、孔食またはSC
Cが生じたことを意味する。第2図は4点曲げ試験片の
腐食減量と耐孔食性指標S値の関係を示したものである
。第3図は、4点曲げ試験片に生じたSCCの最大亀裂
深さを測定し、供試鋼のフェライト分率との関係で整理
したものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 (1)C0.20%以下、Mn2%以下、P0.03%
以下、S0.001%以下、N0.14〜0.30%、
Cr20〜30%、Mo2.5〜4.0%、Ni7.5
〜17%、Si0.4〜6.0%を含み、残部はFeお
よび不可避的不純物より成り、かつフェライト分率fお
よび耐孔食性指標S値が下記式 0.2≦f≦0.7……(1) S値=1.095Cr/(0.095f+1)+0.8
61Ni/(1−0.139f)+5.550Mo/(
0.110f+1)≧49.0……(2) (ここでfは f=0.05369(Cr+Mo)+0.08050S
i−0.07130Ni−−0.03565Mn−1.
4973C−0.8200N−0.2632で定義する
フェライト分率) を満足することを特徴とする硫化物環境下での耐食性に
優れた2相ステンレス鋼。 (2)C0.20%以下、Mn2%以下、P0.03%
以下、S0.001%以下、N0.14〜0.30%、
Cr20〜30%、Mo2.5〜4.0%、Ni7.5
〜17%、Si0.4〜6.0%を含み、さらにCu1
%以下、W1%以下のうち1種または2種を含有し、残
部はFeおよび不可避的不純物より成り、かつフェライ
ト分率fおよび耐孔食性指標S値が下記式 0.2≦f≦0.7……(1) S値=1.095Cr/(0.095f+1)+0.8
61Ni/(1−0.139f)+5.550Mo/(
0.110f+1)≧49.0……(2) (ここでfは f=0.05369(Cr+Mo)+0.08050S
i−0.07130Ni−−0.03565Mn−1.
4973C−0.8200N−0.2632で定義する
フェライト分率) を満足することを特徴とする硫化物環境下での耐食性に
優れた2相ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21362488A JPH02125846A (ja) | 1988-07-20 | 1988-08-30 | 硫化物環境下での耐食性に優れた2相ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17898488 | 1988-07-20 | ||
JP63-178984 | 1988-07-20 | ||
JP21362488A JPH02125846A (ja) | 1988-07-20 | 1988-08-30 | 硫化物環境下での耐食性に優れた2相ステンレス鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02125846A true JPH02125846A (ja) | 1990-05-14 |
Family
ID=26498981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21362488A Pending JPH02125846A (ja) | 1988-07-20 | 1988-08-30 | 硫化物環境下での耐食性に優れた2相ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02125846A (ja) |
-
1988
- 1988-08-30 JP JP21362488A patent/JPH02125846A/ja active Pending
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