JPH02125800A - 塗り物およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は塗り物およびその製造方法に関する。

（従来の技術および解決しようとする課題）盆、すずり
箱、文節、茶筒、机等の工芸品では漆などの塗り物とし
て提供されているものが多数ある。そして、これら塗り
物の装作上の手法も様々である。

本発明は従来の塗り物にないおもしろみのある表現が１
；）られるものとして研究・開発されたものであり、そ
の要点は自然界で得られる植物の葉あるいは花などを塗
り物の表面に施す装飾材の一素材としてそのまま利用す
る点にある。

塗・′り物を裏作する際には植物などが絵付けされて表
現されることはしばしば行われるが、自然界の植物自体
を素材としてそのままの形で利用されることはほとんど
ない、場合によって葉あるいは花をそのまま用いるよう
な場合もありうるが、この場合も単に塗り物の表面に固
着したような状態で用いるだけであった。

本発明は自然界で得られる植物の葉あるいは花等をその
ままデザイン用の装飾素材として用い。

従来の塗り物にない特徴のある表現を有する塗り物及び
この塗り物を！２造する製造方法を提供することを目的
とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するため次の構成をそなえる。

すなわち、合板の表面に透明な塗膜が形成され、該塗膜
内に葉、花等の自然物からなる装飾用素材が埋没されて
なり、また１葉、花等の自然物からなる装飾用素材を接
着剤を用いて台板」二に接着し、接着された装飾用素材
に塗＋＋２との密着性を向」ニさせる定着剤を塗布し、
定着剤の」二に透明な塗液を塗布して前記装飾用素材を
塗１１スで被覆することを特徴とする。

（作用） 本発明の塗り物は、表面の塗膜内に自然物である植物の
葉あるいは花などがそのままの形で埋没して形成される
ので、透明な塗膜をとおして葉あるいは花があたかも台
板」二にそのまま存在するように透視でき独特な表現が
得られる。

また、装飾用素材にＭｉ色の目的も兼ねて合成塗料を含
浸させ、また定着剤を塗布することにより装飾用素材と
塗膜との密着性が良好となり、高品質の塗り物が得られ
る。

（実施例） 以下本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図は、本発明に係る塗り物の一実施例を示す説明図
で、先台を対象に後述する製造方法によって植物の葉を
埋没させた実施例を示すものである。

図で１０は先台の本体である合板であり、１２はこの台
板１０上に形成された透明な塗膜内に埋没して固定され
た装飾用索材である。この実施例では装飾用素材１２と
してかえでの葉を使用した。

第２図に台板１０上における装飾用素材１２の埋没状態
を示す、１４は台板１０に装飾用素材１２を固着する以
１）；ｊにあらかじめ塗り処理が施されて形成された塗
り被膜であり、たとえば黒色系の着色がされている。１
Ｇは装飾用索材１２を被１ｊ父１４に固着している接着
剤であり、１８は装飾用素材１２の上面を覆う定着層で
ある。また、２０は装飾用素材１２を完全に埋没させる
ように定着層１８の上層に塗液が塗布されて形成された
塗１ｉλである。この塗膜２０は装飾用素材１２が外部
から透視できるように透明な材質によって形成される。

なお、前記定着層１８は装飾用素材１２と塗膜２０との
間に介在して装飾用素材１２と塗膜２０との密着性を向
上させると共に、装飾用素材１２に含浸させた合成塗料
を定着させる作用を有するものである。

この実施例の先台は第１図に示すように、塗膜をとおし
て装飾用素材１２および塗り被１戻１４が透視でき、外
観上はあたかも台板１０の表面に装飾用素材の葉が浮、
いた塗り物のように見える。

次に、製造方法の一実施例について説明する。

はじめに、使用する装飾用素材を整える。このため、ま
ずかえでの葉など装飾用素材として用いる素材の汚れを
除去し、これを薄いアルカリ液に浸漬させて素材を柔ら
かくする。アルカリ液としてはたとえば、　ＰＩ＋８　
、９前後の傳い水酸化ナトリウム水溶液が好適に用いら
れ、葉などの場合では１０秒間程度浸漬すればよい。こ
のように、薄いアルカリ液に浸漬すると素材が柔らかく
なって台板に固着しやすくなる。

次いで、素材をぬるま湯で洗浄して浸漬したアルカリ液
成分を除去し、さらに乾燥させる。

葉などはＩ：’ｂ　＋＞した際にまるまることがあるの
で。

葉を紙の間に挾み平らになるように重しをつけて自然乾
燥するとよい。

炊に、上記処理が終了した素材を合成塗料内に浸漬し１
合成塗料を葉などの素材中に浸み込ませる。こうして１
合成塗料を浸み込ませた後、素材の色を調整するために
適宜色の合成塗料を用いて補色する。

このように補色をＪ窪すど装飾用え３材の見栄えがよく
なるとともに、装飾用素材の台板への接着性が良好とな
り、また後述する定着剤による装飾性素材の被ｌｖ性が
良好となるという効果がある。

素材を補色等して整えた後、接着剤を用いて盆等の台板
上に接着する。この場合葉の皺をのばすためにアイロン
がけをしたり、素材の欠けを修正したり、素材を児なが
ら塗料を用いてさらに補色したりして整える。なお、接
着剤としては酢酸ビニル系のものが好適である。

なお、台板１０は、たとえば木製のものを用い、この木
製板の表面を荒らして前述の塗り被１漠１４を塗布した
ものをあらかじめ用意しておく。

ついで、台板１ｏ上に接着された素材の上に定着剤を塗
布する。この定着剤は素材に含浸された合成塗料及び補
色で用いた合成塗料を定着し、同時に後工程で形成され
る塗膜２０と素材との固着性を良好にすることを目的と
するものである。

定着剤は素材の上面全体を被覆するようにして用いる。

なお、定着剤は通常の接着剤等で用いられる合成樹脂を
素材とするものである。

次に、合成樹脂、硬化剤および促進剤を混合した透明な
塗液を素材および台板１０全体に塗っていく、装飾用索
材１２は厚みがあるので、塗液は複数回塗りわけること
によって徐々に塗膜を厚くしていく２機械研磨が困難な
形状をもっ先台などでは、塗液を一度塗ったところで凸
部を研削して平らにし、さらに塗液を塗り重ねてふたた
び凸部を研削するという操作を繰り返して塗膜面を全体
的に平らにする方法が最良である。

塗液としてはたとえば不飽和ポリエステル、ポリウレタ
ン樹脂等が使用でき、透明系のもので研磨によってつや
出しできるものが多重連である。

なお、塗＋１ｑ　２０は上述したように塗液を塗って凸
部を研削するという操作を繰り返して平坦にするので、
はじめは研削しやすい塗液を用いて塗りと凸部の研削を
行って表面を平坦にし、塗膜面が全体的に平坦面になっ
たところでその上層に不飽和ポリエステルのような透明
でつやＸｌ：ｂに好適な塗液を塗って、最終的に研磨し
てつや出しするとよい。

場合によっては、塗１１か面が平坦になったところで紫
外線硬化塗料などの適宜塗料を吹き付けて研磨すること
なく仕上げることも可能である。

なお、製造方法は上記の方法に限定されるものではなく
、たとえば、葉などの装飾用素材の汚れを除去したのち
、アルカリ液等に浸漬することなく接着剤を用いて台板
に接着し、素材の表面に補色を兼ねて合成塗料を含浸さ
せ色や形を整えてから、前述したように定着剤を塗布し
、塗膜を形成するための塗液を塗布するようにしてもよ
い。

前述した葉などをアルカリ液等で処理したり、洗浄して
アルカリ成分を除去したり乾煉させたりする作業は非常
に手間のかかる作業であるから、上記のように装飾性素
材をそのまま接着させる方法によればきわめて作業が簡
素化できるという利点がある。なお、上記方法による場
合は台板に装飾性素材をしっかりと固着させる必要があ
る。

上記方法で用いる定着剤は、前述したと同様に装飾用素
材と塗１漠との間の固着性を良くするためのもので、黄
変しない材質が適する。

上述した各製造方法では、′３Ａ造にあたって葉などの
装飾用素材と塗膜との密着性がとくに重要である。たと
えば葉などを装飾用素材として用いる場合、上記のよう
な処理を施さずに合板に接着して塗液を塗っただけでは
、塗膜と葉との密着性が不完全となりやすい、したがっ
て、耐久性のある高品質の製品を得るためには、素材と
塗膜および素材と台板との間の密着性が強く要求される
。

以上、主として装飾用素材として葉を用いた例について
説明してきたが、装飾用素材として使用できる素材は葉
に限定されないことはもちろんであり、花びらなど各種
素材が利用できることはいうまでもない、また、使用す
る素材によって補色に用いる合成塗料の種類や定着剤等
適宜選択して使用すればよい。

また、塗り物も盆に限定されず、各稚虫り製品に同様に
適用でき、すずり箱、文笛、茶筒、机等に応用すること
が可能である。

以上１本発明について好適な実施例を挙げて種々説明し
たが１本発明はこの実施例に限定されるものではなく１
発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得る
のはもちろんのことである。

（発明の効果） 本発明によれば、上述したように、塗り物の塗膜内に葉
あるいは花などの自然界で得られる素材がそのまま埋没
して形成されるから、従来の絵付けによって表現した塗
り物と比較してより現実的な表現が可能となり、外観上
透明な塗膜をとおして葉あるいは花があたかも台板上に
そのまま存在するかのように透視でき、従来にない特徴
のある表現が可能となる。

また、装飾用素材を白板に接若した後装飾用素材に定着
剤を塗布したことにより、装飾用素材と塗膜との間の密
若作が良好となり十分な耐久性を有する高品質の塗り物
が得られる等の著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る塗り物の一実施例を示す正面図、
第２図は塗り物の部分断面図である。 １０・・・台板、　　１２・・・装飾用素材、１４・・
・塗り被ｒ＋ｑ、　　　１６・・・接着剤、１８・・・
定着層、　　２０・・・塗！戻。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、台板の表面に透明な塗膜が形成され、該塗膜内に葉
   、花等の自然物からなる装飾用素材が埋没された塗り物
   。 ２、葉、花等の自然物からなる装飾用素材を接着剤を用
   いて台板上に接着し、接着された装飾用素材に塗膜との
   密着性を向上させる定着剤を塗布し、定着剤の上に透明
   な塗液を塗布して前記装飾用素材を塗膜で被覆すること
   を特徴とする塗り物の製造方法。