JPH0212411Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は石油燃焼器具の燃焼筒に係るもので、
外炎筒の赤熱を良好にして有害ガスの発生を少な
くして燃焼効率を高めるように改良した考案であ
る。

本案の実施例を以下図面と共に説明する。第１
に示すように、１は周壁に多数の小孔１ａを穿設
した内炎筒、２は周壁に多数の小孔２ａを穿設し
た外炎筒で、該内・外炎筒１，２で燃焼室Ａを形
成し、３は上端に耐熱性のガラス筒４を載置した
外筒で、それぞれを相互間に間隙を介して略同心
的に配設してクロスピン５で一体的に結合してい
る。６はガラス筒４と外炎筒２との上端を覆設し
た外炎筒リングで、水平方向に平坦環状の水平部
６ａとこの水平部６ａの外周縁を下方に折曲した
外折曲片６ｂと内周縁を上方に折曲した内折曲片
６ｃとより成り、内折曲片６ｃを外炎筒２の上端
外周面にスポツト溶接等で固着し、外折曲片６ｂ
でガラス筒４上端を支承している。７は芯内筒、
８は芯外筒、９は燃焼芯である。

通常燃焼筒を芯内筒７、芯外筒８上に載置して
燃焼させれば、燃焼室Ａ内で燃焼芯９から気化し
た燃料ガスと内・外炎筒１，２の小孔１ａ，２ａ
からドラフト効果により吸引された燃焼空気とが
混合して燃焼し、一定時間経過後に内・外炎筒
１，２が高温の赤熱状態となりガラス筒４を通し
て赤外線を放出する。しかし従来の燃焼筒は第３
図に示すように外炎筒リング６の内折曲片６ｃを
下方に折曲して外炎筒２上部に固着しているか
ら、該内折曲片６ｃと外炎筒２上部の重合部直下
近くの小孔２ａえの空気の流れは、矢印で示すよ
うに下方から上昇してきた空気が外炎筒リング６
の水平部６ａに当つて下方に逆流するなどの乱流
となるため外炎筒２上方の小孔２ａからの空気流
入を阻害して燃焼空気不足となり、未燃ガスを発
生させると共に燃焼不充分により外炎筒２上方が
赤熱不足になる欠点を有しているが、本案は内折
曲片６ｃを上方に折曲しているから、内折曲片６
ｃと外炎筒２上部の重合部直下の小孔２ａえの空
気流入は第１図矢印で示すように下方から上昇し
て水平部６ａに当つて下方に逆流することなくス
ムーズに行なわれる結果、不完全燃焼による未燃
ガスの発生もなく、外炎筒２の上方まで良好な高
温の赤熱状態が得られるものである。なお第２図
の他実施例に示すように外炎筒リング６を裁頭円
錐形に外方で下方に傾斜したテーパー面６ｄに形
成することでよりスムーズに燃焼空気を燃焼室Ａ
内に吸引できるものである。

本案は以上のように外炎筒リング６の内折曲片
６ｃの折曲方向を上方にするという簡単な改良に
より外炎筒２の上方まで充分に赤熱でき未燃ガス
の発生もない実用上著るしい効果ある考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による燃焼筒の縦断面図、第２
図は他実施例の要部拡大断面図、第３図は従来例
の縦断面図である。 １……内炎筒、２……外炎筒、３……外筒、４
……ガラス筒、６……外炎筒リング、６ａ……水
平部、６ｃ……内折曲片、６ｄ……テーパー面、
１ａ，２ａ……小孔、Ａ……燃焼室。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多数の小孔を明けた内炎筒と外炎筒と、耐熱
   性のガラス筒を載置した外筒とを相互に間隙を
   介して略同心的に配設した石油燃焼器具の燃焼
   筒において、 外炎筒とガラス筒間の上端に外炎筒リングを
   覆設すると共に、該外炎筒リングの内周縁を上
   方に折曲した内折曲片で外炎筒上端の外周面に
   固着して、該固着部の直下にも多数の小孔を明
   けた石油燃焼器具の燃焼筒。 (2) 外炎筒リングをほぼ裁頭円推形に傾斜させた
   テーパー面に形成してなる実用新案登録請求の
   範囲第(1)項記載の石油燃焼器具の燃焼筒。