JPH0212233A - 蓄積性蛍光体シートの消去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の分野） 本発明は、蓄積性蛍光体シートに対して画像情報の読取
終了後に行なわれる蓄積性蛍光体シートの消去方法に関
し、特に詳細には、蓄積性蛍光体シートの全面に亘って
均一に消去を行なうことのできる蓄積性蛍光体シートの
消去方法に関するものである。

（従来の技術） ある種の蛍光体に放射線（Ｘ線、α線、β線。

γ線、電子線、紫外線等）を照射すると、この放射線エ
ネルギーの一部が蛍光体中に蓄積され、この蛍光体に可
視光等の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに
応じて蛍光体が輝尽発光を示すことが知られており、こ
のような性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体（輝尽性蛍光
体）と呼ばれる。

この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被写体の放射線
画像情報を一部シート状の蓄積性蛍光体に記録し、この
蓄積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝
尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読
み取って画像信号を得、この画像信号に基づき被写体の
放射線画像を写真感光材料等の記録材料、ＣＲＴ等に可
視像として出力させる放射線画像情報記録再生システム
が本出願人によりすでに提案されている。（特開昭５５
−１２４２９号、同５６（１３９５号、同５５−１６３
４７２号。

同５Ｂ−１０４６４５号、同５５−１１６３４０号など
。）上記システムにおける蓄積性蛍光体シートは、放射
線画像情報を蓄積記録すると共にその記録された画像情
報を上記励起光走査によって読み取るまでの間−時的に
担持するものであり、従って画像情報の読み取りが終了
した後は、該シートに残存している画像情報を消去して
そのシートを再使用することが望ましい。

実験によれば、放射線画像情報の蓄積記録時の蓄積エネ
ルギーの最大レベルを１００とすると、残存する放射線
エネルギーが０，０１〜ｏ、ｏｏｏｔ程度となるまで消
去を行なえば、次回の記録に支障のない状態に蓄積性蛍
光体シートを戻すことができることが判明している。そ
こで本出願人は、前記システムにおける読取終了後に蓄
積性蛍光体シートに残存する放射線エネルギーを消去す
るために、蓄積性蛍光体シートにその励起波長領域の光
を含む消去光を照射して、蓄積性蛍光体シートに残存す
る放射線エネルギーを放出させる方法を既に提案した（
特開昭５７−１１６３（１０号等）。なお、このような
消去を行なう消去装置は、消去装置のみが独立（、たち
のであってもよいし、蓄積性蛍光体シートに対して画像
情報の読取りを行なう読取部とともに、消去部として１
つの装置内に組み込まれてなるものであってもよい。ま
たいずれの場合にも消去ゾーンには、蓄積性蛍光体シー
トの幅量上の長さを有する長尺の消去光源が一定の間隔
を空けてその長手方向と垂直方向に複数本連設され、蓄
積性蛍光体シートはこれらの消去光源と対向する位置に
停止せしめられて消去光の照射を受けるのが一般的であ
り、このように蓄積性蛍光体シートを停止させて消去を
行なえば、常に消去ゾーンの全域を消去に用いることが
できるので効率的である。

従来の消去方法では、蓄積性蛍光体シートは予め消去光
源が点灯されている消去ゾーンに搬入され、該消去ゾー
ン内で所定時間停止せしめられて消去光の照射を受け、
消去光源が消された後に消去ゾーンから搬出されるよう
になっている。

（発明が解決しようとする課Ｅ！ｉ） しかしながら、上記のように複数の消去光源に対向して
蓄積性蛍光体シートを停止させて消去を行なうと、上記
消去光源はそれぞれ間隔を空けて配されているので、各
消去光源と重なり合う位置にある蓄積性蛍光体シートの
部分と、各消去光源の間と重なり合う位置にある蓄積性
蛍光体シートの部分とでは、消去光の照射レベルが異な
ってしまい、消去光源の配置間隔に対応した消去ムラか
発生してしまうという問題がある。このような消去ムラ
が発生すると、次に蓄積性蛍光体シートに記録される画
像情報が不正確なものになる。

本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであ
り、複数の消去光源が並べられてなる消去ゾーンにおい
て、消去ムラのない消去を行なうことのできる蓄積性蛍
光体シートの消去方法を提供することを目的とするもの
である。

（課題を解決するための手段および作用）本発明の蓄積
性蛍光体シートの消去方法は、蓄積性蛍光体シートを上
述した消去ゾーン内に停止させて消去光を照射させた後
、前記消去光源を点灯させた状態で蓄積性蛍光体シート
を消去ゾーンから搬出することを特徴とするものである
。

本出願人は上記方法による消去の効果を確認するため、
以下に述べる実験を行なった。すなわち、第３図（ａ）
に示すように、蓄積性蛍光体シート１の略半分の長さを
有する、複数の消去光源１１１を内蔵した消去ゾーン１
１０内に、図中左方向から蓄積性蛍光体シート１を搬入
して、斜線で示すその搬送方向前半部分ＩＡが消去ゾー
ン１１０内に配される位置で停止させた。なお、消去光
源１１１は、蓄積性蛍光体シート１が消去ゾーン１１０
に搬入される前に予め点灯されている。第３図（ａ）に
示す位置に蓄積性蛍光体シートを所定時間ｔだけ停止さ
せ、前半部分ＩＡに対する消去が終了すると、蓄積性蛍
光体シートは第３図（ｂ）に示すように矢印方向に搬送
されて、蓄積性蛍光体シートの搬送方向後半部分ＩＢが
消去ゾーン１１０内に配される。

なお、その際消去光源１１１は点灯されたままになって
いるので、シートの前半部分ＩＡは、消去ゾーン１１０
から搬出されながら消去光を照射されることになる。第
３図（Ｃ）に示すように、シートの後半部分ＩＢが消去
ゾーン１１０内に所定時間ｔだけ停止せしめられると、
消去光源１１１は消され、蓄積性蛍光体シートは第３図
（ｄ）に示すように消去ゾーン１１０から搬出される。

従って蓄積性蛍光体シートの後半部分ＩＢには消去ゾー
ン内での停止期間にのみ消去光が照射されたことになる
。このような消去が行なわれた後に蓄積性蛍光体シート
に残存する放射線エネルギー量の、蓄積性蛍光体シート
の長さ方向（搬送方向）のレベルは第４図に示すように
なった。すなわち、消去後の移動中にも消去光の照射が
行なわれた前半部分ＩＡには消去ムラがほとんど生じて
いないのに対し、消去ゾーンに停止している間のみ消去
光が照射された後半部分ＩＢには、消去光源の位置に対
応した消去ムラが生じた。

蓄積性蛍光体シートを消去ゾーンに停止させて消去を行
なった際に蓄積性蛍光体シートに生じる消去ムラは、比
較的低いレベルであり、かかる消去を行なった後に蓄積
性蛍光体シートを搬送させつつ消去光を照射すれば、蓄
積性蛍光体シートのすべての部分が消去光源の下方を通
過するので、消去ゾーン内に停止していた際に消去が比
較的不足していた部分も十分に消去が行なわれるように
なる。従って本方法によれば、蓄積性蛍光体シート全体
に亘ってムラのない消去を行ない、全体の消去レベルを
従来の方法により最も良好に消去が行なわれた部分のレ
ベル（第４図において一点鎖線見で示すレベル）近くま
で高めることができる。

特に、光源として蛍光灯を用いた場合には紫外光の照射
によるカブリのムラも生ずることとなるが、この紫外光
によるカブリは短時間の消去光の照射により低減するこ
とができるので本発明の方法は光源として蛍光灯を用い
た場合にはよりムラを少なくする上で有効である。

（実　施　例） 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する
。

第１図は本発明の一実施例による消去方法を実施する消
去ゾーンの概略斜視図である。

外部の読取装置で放射線画像情報の読取りの行なわれた
蓄積性蛍光体シート１は、図示しない搬送手段により、
図中左方向から消去ゾーン１０に搬送される。消去ゾー
ン１０には、消去光源として、−例として１０本の長尺
の蛍光灯１１が配されており、これらの蛍光灯１１は、
その長平方向と垂直な方向に一定の間隔を空けて並べら
れている。各蛍光灯１１の長さは、蓄積性蛍光体シート
１の幅より大きく、また、一端の蛍光灯から他端の蛍光
灯のまでの距離は、蓄積性蛍光体シート１の長さより大
きくなっている。蓄積性蛍光体シート１が一対のニップ
ローラ１２Ａ、１２Ｂ、１３Ａ、１３Ｂによりその画像
記録領域外の端部を把持されて第１図に示す位置に配さ
れると、予め点灯されていた蛍光灯１１によって蓄積性
蛍光体シートの全面に消去光が照射される。なお、消去
光源としては蛍光灯の他に、長尺のタングステンランプ
、ナトリウムランプ、クセノンランプ、ヨウ素ランプ等
を用いることができる。

ところで複数の蛍光灯１１は、上記のように間隔を空け
て配されているので、所定の消去時間の間、蓄積性蛍光
体シート１が第１図に示す位置に固定されていた場合に
は、消去終了後に蓄積性蛍光体シートに残存する放射線
エネルギー量は、前述したように蛍光灯の位置に対応し
てムラになる。そこで本方法においては、蓄積性蛍光体
シート１を消去ゾーン１０において停止させて消去光を
照射させた後、蓄積性蛍光体シートを消去ゾーン内にお
いて移動させつつ消去光を照射させるようになっている
。

すなわち、まず蓄積性蛍光体シート１は、第２図（ａ）
に示すように消去ゾーン１０内に蛍光灯１１と対向して
配され、この位置に停止せしめられたまま、所定時間消
去光の照射を受ける。この照射時間は、蓄積性蛍光体シ
ートをほぼ十分に消去することができる程度に設定され
ている。なお、蓄積性蛍光体シートを図中左側から第２
図（ａ）の位置まで搬入するまでの間は、蛍光灯は消さ
れていてもよいし、点灯されていてもよい。蓄積性蛍光
体シートが消去ゾーンに搬入される際には、蓄積性蛍光
体シートに蓄積されている放射線エネルギーのレベルが
高いので、搬入時に蛍光灯を点灯しておいても消去ムラ
発生防止効果はほとんどない。

消去ゾーン■０において消去が終了すると、各蛍光灯１
１は一部消され、蓄積性蛍光体シート１は第２図（ｂ）
に示すように消去ゾーンＩＯへの搬入開始位置に戻され
る。続いて蛍光灯１１が再び点灯され、蓄積性蛍光体シ
ート１は第２図（Ｃ）に示すように右方向に搬送されて
、消去ゾーンＩＯを通過して消去ゾーンｌＯの右側方に
搬出される。

このように、蓄積性蛍光体シートを消去ゾーンに固定し
て十分に消去を行なった後、消去ゾーンを通過させつつ
蓄積性蛍光体シートに消去光を照射すれば、蓄積性蛍光
体シートはそのすべての部分が等しく蛍光灯の真下を通
過するので、固定消去終了後にわずかに生じていた消去
ムラは、消去が比較的不足していた部分から移動消去時
に放射線エネルギーが効果的に放出せしめられることに
より解消する。従って本方法によれば、蓄積性蛍光体シ
ートの、全面に亘って均一な消去を行なうことができる
ので、次に蓄積性蛍光体シートに記録される画像情報が
正確なものになる。

なお、上記実施例において、固定消去が終了した蓄積性
蛍光体シートが−Ｈ消去ゾーンへ搬入を開始する位置に
戻されるのは、移動消去時の消去光の照射状態を蓄積性
蛍光体シートの全面に亘って均一にするためである。す
なわち、第２図（ａ）に示す位置から、蛍光灯を点灯さ
せたまま直接蓄積性蛍光体シート１を右方向に搬出する
と、蓄積性蛍光体シートの先端部分はすぐに消去ゾーン
から出てしまうので、蓄積性蛍光体シートの先端部分と
後端部分とで移動消去時に照射される消去光の光量が異
なってしまう。これに対して、上述した実施例において
は、移動消去時に蓄積性蛍光体シートに照射される消去
光の光量は蓄積性蛍光体シート全域に亘って均一になる
ので、より厳密に消去ムラを無くすことができる。なお
、消去ゾーン内の固定消去位置から直接蓄積性蛍光体シ
ートを搬出した場合にも、前述した第４図にＩＡで示す
範囲程度には消去ムラを解消することができるので、消
去状態をそれ程厳密に均一化する必要のない場合には、
固定消去位置から、消去光源を点灯させつつ直接蓄積性
蛍光体シートを搬出してもよい。

また、本方法による消去は、必ずしも一度に蓄積性蛍光
体シートの全面に対して行なわれる必要はなく、消去ゾ
ーンを配置するスペースに制約がある場合には、消去ゾ
ーンの長さを蓄積性蛍光体シートの長さの略半分として
、蓄積性蛍光体シートの前半部分に上述した消去を行な
い、続いてその後半部分に同様に上述した消去を行なっ
てもよい。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の蓄積性蛍光体シートの消
去方法によれば、蓄積性蛍光体シートを消去ゾーン内に
おいて停止させて消去を行なった後、蓄積性蛍光体シー
トを搬送させつつ消去光を照射させるようにしたので、
消去ムラのない均一な消去を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の消去方法を実施する消去ゾーンの斜視
図、 第２図（ａ）　、（ｂ）　、　（ｃ）は上記方法におけ
る蛍光灯と蓄積性蛍光体シートの位置関係を示す概略図
、第３図（ａ）　、（ｂ）　、（ｃ）　、　（ｄ）は、
実験例における蛍光灯と蓄積性蛍光体シートの位置関係
を示す概略図、 第４図は第３図の方法により消去された蓄積性蛍光体シ
ートの、シートの長さ方向の各位置における残存放射線
エネルギー量を示すグラフである。 １・・・蓄積性蛍光体シート　ＩＯ・・・消去ゾーン１
１・・・蛍光灯

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートか
   ら該放射線画像情報を読取った後、該シートを複数の長
   尺の消去光源がその長手方向と垂直な方向に一定の間隔
   を空けて配設されてなる消去ゾーンに配し、該シートの
   表面に前記消去光源から発せられた消去光を照射して該
   蓄積性蛍光体シートに残存する放射線エネルギーを放出
   せしめる蓄積性蛍光体シートの消去方法において、前記
   蓄積性蛍光体シートを前記消去ゾーン内に停止させて前
   記消去光を照射させた後、前記消去光源を点灯させた状
   態で前記蓄積性蛍光体シートを消去ゾーンから搬出する
   ことを特徴とする蓄積性蛍光体シートの消去方法。