JPH02115342A

JPH02115342A - 高温耐酸化性および耐磨耗性に優れた粉末冶金合金

Info

Publication number: JPH02115342A
Application number: JP27034088A
Authority: JP
Inventors: Naoki Motooka; 直樹本岡; Yoshinobu Takeda; 義信武田
Original assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date: 1988-10-25
Filing date: 1988-10-25
Publication date: 1990-04-27

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」本発明は高温耐酸化性と耐磨耗性が必要とされる部品、
例えばエンジンのバルブシートあるいはターボチャージ
ャー等に使用される軸受等に適用される粉末冶金合金に
関するものである。

「従来の技術」バルブシートはバルブに高速でたたかれるため、すぐれ
た耐磨耗性が要求されると共に高温にさらされるために
耐酸化性を有することも必要である。

特にディーゼルエンジン等で燃料が粗悪な場合にはバル
ブシートは高温で酸化腐食雰囲気中にさらされるため優
れた高温耐酸化性が要求される。

一方、ターボチャージャーのように高温で機能するシス
テムに使われる軸受の場合にも耐磨耗性だけでなく優れ
た高温耐酸化性が要求される。

上記の様々要求に副う、 ■耐酸化性を有し、耐磨耗性に優れた合金として、Ｎｉ
ベースの耐熱合金（例えばｌＮ７５１）あるいはＣｏベ
ースのステライト合金等がある。

■あるいはその様々粉末冶金材料の例では、バルブシー
トとしては、鉄系焼結合金をベースとしてこれにＣｕ溶
浸を施して封孔処理を行い耐酸化性を改善したものがあ
る。又、高温で使用される軸受としては、ステンレス合
金マトリックス中にＣａＦ２等の固体潤滑材を分散させ
たものがある。

「発明が解決しようとする課題」しかし乍ら、上記 ■の場合には、ＮｉおよびＧｏのいずれも高価な金属で
あるため材料費が高いという問題があった。

■においても、Ｃｕ溶浸の場合には、Ｃｕ溶浸材の原料
費アップおよび工程がながくなるためにコストが高くな
るという問題があった。又、ステンレス銅粉を使用した
高温軸受の場合には、空孔が存在するため溶製材に比べ
耐酸化性に劣るという問題があった。

「課題を解決するための手段」上記に鑑み、この様々問題点を解決するため開発された
本発明は、Ｙハ、の添加によって母材の高温耐酸化性が
向上することに着目し、これに固体潤滑材、硬質粒子を
更に加えることによって耐磨耗性、耐焼付性を改善させ
、高温耐酸化性と耐磨耗性の両方に優れた安価な粉末冶
金材料を提供するものである。

即ち本発明の１つは、例えばステンレス鋼等の金属粉末
を原料とする粉末冶金材料において、その金属マトリッ
クス中に重量比でＹ２Ｏ，が０．０５〜１．０％、固体
潤滑材が０．２〜２５チ含まれて、いることを特徴とす
る高温耐酸化性および耐塵性に優れた粉末冶金合金であ
る（以后第１の発明と略記）。

又本発明の他の１つは、例えば純鉄、合金鋼あＹ、０３
が０．０５〜１０％、固体潤滑材が０．２〜２５％、お
よび微小硬さでビッカース６００以上の硬質粒子が１．
０〜２０チ含まれていることを特徴とする高温耐酸化性
および耐磨耗性に優れた粉末冶金合金である（以后第２
の発明と略記）なお上記第１、第２の本発明に於いて、その実施の態様
として、固体潤滑材がＣａＦ２＋　ＢａＦ２　＋　ＷＳ
２＋ＭｏＳ２．黒鉛およびＢＮの群から選ばれたいずれ
か１種又は２種以上である場合を含む。

「作用」第１の発明に於いて、Ｙ、Ｏ，はマトリックス中に分？
していることにより、マトリックスの高温耐酸化性を著
しく向上させる効果を有する。原料粉末混合時にＹ２Ｏ
３の粉末を所定の割合で添加混合するが、添加量が０．
０５チ未満ではその効果が少なく、又１％を越えても効
果の増加は小さいのでその範囲を０．０５〜１．０チと
した。

・固体潤滑材はマトリックス中に分散していることによ
り優れた摺動特性を有し、耐焼付性の改善に効果を有す
る。但し、その添加量が０．２チ未満ではその効果が充
分でなく、逆に２５チを越えると効果の増加は少なく強
度低下が大きくなるためその範囲を０．２〜２５％とし
た。

固体潤滑材は特に限定するものではないが、金属マ）　
ＩＪソックス鉄力いしは鉄系合金の場合には焼結等の加
熱処理が１１００〜１３００℃の高温で処理されること
から上記温度でも比較的安定なＣａＦ２゜ＢａＦ２．　
ＷＳ２．　ＭｏＳ２またはＢＮ等の固体潤滑材が望まし
い。

一方金属マトリックスがＡＪないしＡ１合金の場合には
、４００〜６００℃の温度範囲で焼結あるいは押出し等
の加工が行われるので、上記潤滑材はもちろんのこと黒
鉛あるいは他の潤滑材の使用も可能である。

第２の発明に於いて、硬質粒子であるが、これは本発明
による粉末合金から作られる製品が高負荷の耐磨耗性が
要求される場合に添加される。この場合、硬質粒子は耐
磨耗性を改善するとともにマトリックス中に均質に分散
することにより、材料の剛性を高める効果を有し叩かれ
磨耗等に対２しても優れた効果を発揮する。

以上の効果を出すためには硬質粒子の硬さは微小硬さで
ビッカース６００以上であることが望ましい。これより
硬さが低いと硬質粒子添加の効果が小さい。また添加量
は１．０％未満では効果が小さく、逆に２０チを越える
と強度の低下が大きいのでその範囲を１．０〜２０％と
した。

なお第２の発明に於いてもＹ２Ｏ３，固体潤滑材の作用
は第１の発明と同様である。

「実施例」以下に本発明の実施例を述べる。

実施例一１００メツシュの純鉄粉、３１６Ｌステンレス合金鋼
粉末、ＣａＦ２粉末、−３２５メツシユのＮ１粉末、Ｙ
、０３粉末および黒鉛粉末と−１００メツシュでマイク
ロビッカース硬さ７００〜８ａＯのＣｏ−３０％Ｍｏ−
１０％Ｃｒ硬質粒子を用いて第１表に示す組成に配合し
、８５〜８６％の密度に圧縮成形後窒素雰囲気中１２０
０℃の温度で１時間焼結した。

第表第１表でＡ−Ｃが本発明材、Ｄ−Ｆは比較材である。

ｙ２ｏ３１ＦＷ加の効果をみるため以下のテストを行っ
た。

大気中高温加熱テスト試料Ａおよび比較材りを大気中５００℃の温度で１００
時間保持し、一方、試料Ｂ、Ｃおよび比較材Ｅ、Ｆ、は
大気中７００℃の温度で１００時間保持した。保持後金
々の試料の酸化による重量増を測定し元の重量に対する
比率で表すと第２表のようになった。

第　　　２　　　表Ａとり、ＢとＥ、ＣとＦを各々比較するとＹ２Ｏ３を添
加したＡ、ＢｌＣは優れた耐酸化性を有していることが
確認された。

「発明の効果」以上の様な本発明によると高温耐酸化性および耐磨耗性
に優れた粉末冶金合金が安価に得られる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）金属粉末を原料とする粉末冶金材料において、そ
の金属マトリックス中に重量比でＹ＿２Ｏ＿３が０．０
５〜１．０％、固体潤滑材が０．２〜２５％含まれるこ
とを特徴とする高温耐酸化性および耐磨耗性に優れた粉
末冶金合金。
（２）固体潤滑材がＣａＦ＿２、ＢａＦ＿２、ＷＳ＿２
、ＭｏＳ＿２、黒鉛およびＢＮの群から選ばれたいずれ
か１種又は２種以上であることを特徴とする特許請求の
範囲第（１）項記載の高温耐酸化性および耐磨耗性に優
れた粉末冶金合金。
（３）金属粉末を原料とする粉末冶金材料において、そ
の金属マトリックス中に重量比でＹ＿２Ｏ＿３が０．０
５〜１．０％、固体潤滑材が０．２〜２５％、および微
小硬さでビッカース６００以上の硬質粒子が１．０〜２
０％含まれていることを特徴とする高温耐酸化性および
耐磨耗性に優れた粉末冶金合金。
（４）固体潤滑材がＣａＦ＿２、ＢａＦ＿２、ＷＳ＿２
、ＭｏＳ＿２、黒鉛およびＢＮの群から選ばれたいずれ
か１種又は２種以上であることを特徴とする特許請求の
範囲第（３）項記載の高温耐酸化性および耐磨耗性に優
れた粉末冶金合金。