JPH02111536A - 制振性鋼材 - Google Patents

制振性鋼材

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JPH02111536A
JPH02111536A JP26272188A JP26272188A JPH02111536A JP H02111536 A JPH02111536 A JP H02111536A JP 26272188 A JP26272188 A JP 26272188A JP 26272188 A JP26272188 A JP 26272188A JP H02111536 A JPH02111536 A JP H02111536A
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JP
Japan
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resin
vibration damping
grain boundary
steel material
boundary corrosion
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Pending
Application number
JP26272188A
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English (en)
Inventor
Satoru Shoji
了 東海林
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は優れた振動減衰特性を有し、音響機器、精密機
器、自動車等の振動を嫌う構造部材として使用される制
振性鋼材に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来音
響機器、精密機器、自動車等の振動を嫌う構造部材用の
金属材料、いわゆる制振材料としては、2枚の鋼板の間
に樹脂を挟んだラミネート型制振鋼板、Cu−Mn合金
、フェライト系ステンレス鋼などが知られている。しか
しながらラミネート型制振鋼板は成形性、特に曲げ成形
性が劣り、曲げによる樹脂の剥離や形状不良が発生しや
すい。Cu−Mn合金は成形しにくいうえ時効現象があ
って性能が低下する。
またフェライトステンレス鋼は加工後の焼鈍が必要なう
え、磁場の存在下では制振効果がな(なるなどの欠点が
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、成形性が良好で高
温での使用に耐え、加工後の焼鈍も不要で磁場の存在下
でも使用可能な制振性鋼材を開発したものである。
即ち本発明は、鋼材の表面に深さ20μm以上の粒界腐
食層を設け、該腐食層に樹脂を含浸したことを特徴とす
るものである。
〔作 用〕
制振材料はその振動減衰メカニズムにより、転位型、複
合型1強磁性型、双晶型に分類されるが、通常の鋼材は
これらのメカニズムが働かないか、効果が小さいため、
制振材料としては使用できないものであった。本発明は
上記メカニズムとは全く異なり、表面に形成せしめた粒
界腐食層に樹脂を含浸し、粒界の微小空隙に充填した樹
脂の粘弾性的変形により振動を減衰させるものである。
即ち表面から20μm以上の深さまで粒界腐食処理し、
更にこれに樹脂を含浸した鋼材がきわめて良好な振動減
衰性を示し、しかも成形性が良好で、高温での使用に耐
え、加工後の焼鈍も不要で、磁場の存在下でも使用可能
である。
粒界腐食処理を鋼材に施すと、結晶粒界が優先的に溶出
するため、粒界に微細な空隙を生ずる。これに樹脂を含
浸させると微細空隙に樹脂が充填される。これに振動を
与えると充填された樹脂が粘弾性的な微小な繰返し変形
をうけ、この変形によって振動エネルギーが熱に変換さ
れるため振動が速やかに減衰するものと推定される。
一般に振動時には表面において振幅が最大となるので、
粒界腐食と樹脂含浸処理は表面層に施せば有効であるが
、その深さが20μm未満では振動減衰性が不十分であ
り、制振材料として使用するには20μm以上の深さの
粒界腐食層を形成し、これに樹脂を含浸させる必要があ
る。
鋼材表面に粒界腐食層を形成させる方法としては、熱処
理を施して結晶粒界に炭化物を析出せしめた後、酸溶液
で腐食するのが最も簡単である。これは粒界に析出した
炭化物はマトリックスの部分よりも酸に溶解しやすく、
このため粒界が容易に選択腐食されるためである。また
酸で溶解する際に更にアノード電流を付加すると粒界腐
食が促進され、短時間での粒界腐食処理が可能となる。
いずれの方法においても粒界腐食層が20μm以上の深
さとなるように処理する。
このような粒界腐食処理を施した鋼材は、このままでも
ある程度の振動減衰性を示すが、これは結晶粒界の空隙
における結晶粒同志のこすれ合いによる摩擦により振動
が減衰するものと思われる。しかるにこのような深さ2
0μm以上の粒界腐食層を形成した鋼材に樹脂を含浸さ
せると、振動減衰性は更に飛躍的に向上する。
含浸させる樹脂としては、アルキド樹脂、ニトロセルロ
ーズ樹脂、ブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミ
ノアルキド樹脂。
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩
化ビニル樹脂、シリコン樹脂及びこれ等を変性させたも
のなどが用いられるが、特に粘弾性の強いポリエステル
樹脂、′ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、シリ
コン樹脂等が最も高い振動減衰性を示す。
これ等の樹脂はスプレー塗装、静電塗装、TFS塗装、
浸漬、粉体塗装などの方法により、粒界腐食処理を施し
た鋼材に含浸される。その際少なくとも粒界腐食層を完
全に充填するまで含浸することが好ましい。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について詳細に説明する。
実施例(1) 厚さ2mm、幅10 mm 、長さ250mmの18−
8ステンレス鋼を650℃で2時間加熱処理して結晶粒
界に炭化物を析出させた後、10%H2SO4+10%
CuSO4の沸騰溶液に所定時間浸漬して粒界腐食処理
を行なった。これにポリエチレン樹脂を浸漬法により含
浸し、粒界腐食層の粒界空隙を完全に充填した。これ等
の試料の片端をチャッキングして発振器で強制的に振動
を与え、共振周波数f「での損失係数ηを(1)式より
求めた。その結果を第1表に示す。
r 但しΔfは3dB値幅 第1表 第1表から明らかなように深さ20μmの粒界腐食層を
形成し、これに樹脂を含浸した本発明材料Nα1〜4は
何れも003以上の損失係数ηを示し、優れた振動減衰
性を有することが判る。
これに対し粒界腐食層を形成しない比較材料Nα5は損
失係数ηが0001 と非常に小さく、粒界腐食層を形
成するも、樹脂を含浸しない比較材料Nα6及び樹脂を
含浸するも粒界腐食層の深さが10μmと浅い比較材料
Nα7の損失係数ηは0.010〜0.012と小さく
、振動減衰性が劣ることが判る。
実施例(2) 第1表中本発明材料Nα3について、これを50℃、6
0℃、70°C180℃、90℃、100℃の各温度に
加熱し、該温度における損失係数ηを測定した。その結
果各温度における損失係数ηは室温での値と変わること
がなく、優れた振動減衰性を示した。
実施例(3) 第1表中本発明材料Nα4について曲げ加工性を調べた
。その結果最小曲げ半径0,2叩の90゜曲げが可能で
、加工後も優れた振動減衰性を示した。
比較のため板厚1 mmの2枚の鋼板の間に50μmの
粘弾性樹脂をはさんだ従来のラミネート型制振鋼板を曲
げ加工を行なった。その結果1關以下の曲げ半径で曲げ
ると樹脂と銅板の剥離が起り、また1mmを越える曲げ
半径の場合も形状不良(フランジ部分が曲がる)が発生
し、成形性が不良であった。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば、きわめて優れた振動減衰性
を有し、しかも従来のラミネート型制振鋼板などと異な
り、成形性が良好で高温での使用に耐え、加工後の焼鈍
も不要で磁場の存在下でも使用可能な制振性鋼材を提供
することができる顕著な効果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼材の表面に深さ20μm以上の粒界腐食層を設
    け、該腐食層に樹脂を含浸したことを特徴とする制振性
    鋼材。
JP26272188A 1988-10-20 1988-10-20 制振性鋼材 Pending JPH02111536A (ja)

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JP26272188A JPH02111536A (ja) 1988-10-20 1988-10-20 制振性鋼材

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51111248A (en) * 1975-03-26 1976-10-01 Teikoku Kuromu Kk Process for casting fluorinated resin in metal surfaces
JPS5941513A (ja) * 1982-09-01 1984-03-07 Masaharu Nakamura グラウチング用リグラウトバルブ
JPS61163286A (ja) * 1985-01-14 1986-07-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 保油性のある摺動面の形成方法
JPS625789A (ja) * 1985-07-01 1987-01-12 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> テレビジヨン同期信号の変調方式

Patent Citations (4)

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