JPH03215647A - アルミニウム合金制振材料およびその製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金制振材料およびその製造方法

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JPH03215647A
JPH03215647A JP1203590A JP1203590A JPH03215647A JP H03215647 A JPH03215647 A JP H03215647A JP 1203590 A JP1203590 A JP 1203590A JP 1203590 A JP1203590 A JP 1203590A JP H03215647 A JPH03215647 A JP H03215647A
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JP
Japan
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aluminum alloy
vibration damping
treatment
damping material
alloy
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JP1203590A
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English (en)
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Katsutoshi Sasaki
佐々木 勝敏
Satoru Shoji
了 東海林
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は優れた振動減衰性を示し、音響機器、精密機器
、自動車などの振動を嫌う構造部材として使用されるア
ルミニウム合金制振材料およびその製造方法に関するも
のである. 〔従来の技術とその課題〕 一般に物体を振動させると、ある周波数(f,)で振幅
が大きくなる(第1図).この周波数を共振周波数とい
う.共振周波数での振幅をA0とすると、このエネルギ
ーに対し1/2となるのは振幅がAI /72 (dB
表示では−3dB)となる周波数である,この周波数幅
(半値幅、3dB値幅)八fとすると、損失係数ηは次
式で表される.η一Δf / f r この損失係数ηの値が大きい材料ほど振動減衰性に優れ
、外力が除去された場合には振動が急速に減衰する。通
常の金属材料の損失係数ηは0.001以下である。
従来、音響機器、精密機器、自動車などの振動を嫌う構
造部材の金属材料、所謂制振材料としては、Fe−Cr
系、M n−C u系、Zn−Affi系、Ni−Ti
系などの合金が知られている。またMg,Mg−Zr系
の鋳造材も制振材として知られている. しかしFe−Cr系、M n−C u系、Zn−Al系
、N r −T r系などの合金は振動減衰性が大きい
が、比重が大きいという共通の欠点を有し、機器の軽量
化を計ろうとする場合には不適当である.一方、Mg,
Mg−Zr系の鋳造材も大きい振動減衰性を示し、しか
も比重が小さいという長所を有するが、冷間加工が全く
出来ないという欠点がある. 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、これらを鑑み種々検討の結果、比重が小さく
しかも冷間加工が容易なアルミニウム合金制振材料およ
びその製造方法を開発したものである。
〔課題を解決するための手段および作用]すなわち請求
項1の発明は、Mg2〜11wt%、Cul〜lQwt
%を含み残部ANと不可避不純物からなるアルミニウム
合金に、表面から20一以上の深さの粒界腐食層を形成
したことを特徴とするアルミニウム合金制振材料であり
、また請求項2の発明は、M g 2 〜11wt%、
Cu1〜1011t%を含み残部A!と不可避不純物か
らなるアルミニウム合金に、表面から少なくとも20μ
以上の深さの樹脂を含浸した粒界腐食層を形成したこと
を特徴とするアルミニウム合金制振材料であり、請求項
3の発明は、M g 2 〜11wt%、Cu1〜10
11t%を含み残部Alと不可避不純物からなるアルミ
ニウム合金に、溶体化処理した後、100〜250℃で
1時間以上加熱して結晶粒界に電気的に卑な析出物を析
出させ、しかる後腐食処理を施してその表面から20t
na以上の深さの粒界腐食層を形成させることを特徴と
するアルミニウム合金制振材料の製造方法であり、さら
に請求項4の発明は、M82〜11−t%、Cul〜1
0−t%を含み残部Alと不可避不純物からなるアルミ
ニウム合金に、溶体処理した後、100〜250℃で1
時間以上加熱して結晶粒界に電気的に卑な析出物を析出
させ、しかる後腐食処理を施して表面から20一以上の
深さの樹脂を含浸した粒界腐食層を形成させることを特
徴とするアルミニウム合金制振材料の製造方法である。
制振材料はその振動減衰メカニズムにより、転位型、複
金相型、強磁性型、双晶型に分類される。
本発明制振材料は上記メカニズムとは異なり、表面に形
成せしめた粒界腐食層の結晶粒同士の微小な擦れあいに
より振動エネルギーを吸収させ、振動を速やかに吸収さ
せる、あるいは表面に形成せしめた粒界腐食層に樹脂を
含浸し、粒界の微小空隙に充填された樹脂の粘弾性的変
形により振動エネルギーを吸収させ、振動を速やかに吸
収させるという技術的発想に基づくものである.即ち、
本発明は上記組成の合金に表面から20μ以上の深さま
で粒界腐食処理をしたアルミニウム合金、あるいは表面
から20n1以上の深さまで樹脂を含浸した粒界腐食層
を形成したアルミニウム合金が極めて良好な振動減衰性
を示し、しかも比重が小さ《冷間加工が容易であること
を見出したものである。
結晶粒界を優先的に腐食させる手段としては、結晶粒界
に腐食されやすい電位が卑な金属間化合物を析出させる
、あるいは結晶粒界近傍を粒内に比べ電位を卑にした後
に腐食処理を施すことが効果的である。
Mgはβ相(Al−Mg系金属間化合物)を粒界に優先
的に析出させ、腐食処理により電位が卑なβ相を優先溶
解させるために添加するものである.その含有量を2〜
11wt%と限定したのは、2wt%未満ではβ相の析
出がおこらず、11−t%を越えるとβ相が粒界だけで
はなく、粒内にも多量に析出するため、粒界を優先腐食
させることが困難となるためである。
CuはAj2−Cu系金属間化合物を粒界に優先的に析
出させ、粒界に沿ったCu欠乏層を形成させ、腐食処理
により電位が卑なCu欠乏層を優先溶解させるために添
加するものである。その含有量を1〜10−t%と限定
したのは、lwt%未満ではA/!−Cu系金属間化合
物の析出がおこらず、CU欠乏層が形成されない、10
wt%を越えるとAICu系金属間化合物が粒界だけで
はなく、粒内にも多量に析出するため、粒界に沿ったC
u欠乏層を形成できず、粒界を優先腐食させることが困
難となるためである。
なおSi,Feなど通常のアルミ地金に含まれる不純物
は0.5wt%以下であれば特に本発明の効果を損なう
ことはない。また、鋳造組織の微細化剤として通常添加
されるTi,Bなどは0.5wt%以下であれば特に本
発明の効果を損なうことはない。
次に本発明製造方法において、Mg2〜11wt%、C
ul〜10wt%を含み、残部Alと不可避的不純物か
らなるアルミニウム合金(板、押出材、管、鍛造品、鋳
物等)に、溶体化処理後、100〜250℃で1時間以
上加熱するのは、結晶粒界にβ相およびAffi−Cu
系金属間化合物を析出させるためであり、加熱温度が1
00℃未満あるいは250℃を越え、また保持時間が1
時間未満では、充分にβ相およびAj!−Cu系金属間
化合物を粒界析出させることができない。最も好適な条
件は140〜180℃で2時間以上保持することである
.なお溶体化処理は450〜550℃で1時間以上おこ
なうのが適当であり、Mg,Cuをいったん均一に固溶
させることにより、続く析出処理において粒界に均一に
β相およびAj2−Cu系金属間化合物を析出させるも
ので、溶体化処理条件は多少はずれていても本発明の効
果を大きく損なうものではない.このようにして粒界析
出処理をおこなったアルミニウム合金は続いて腐食層が
表面から20μ以上になるように粒界腐食処理が施され
る.粒界腐食処理はNa Clなどの塩類、HF,HC
J!などの酸やNaOHなどのアルカリなどの水溶液中
またはこれらの混合溶液中に浸漬するか、更にはアノー
ド電流を付加して電解することによりおこなわれ、何れ
の場合も腐食層が20μ以上の深さになるようにおこな
えばよい。
このような粒界腐食処理を施したアルミニウム合金は、
そのままでも優れた振動減衰性を示すが、更に粒界腐食
層に樹脂を含浸させると、振動減衰性は飛躍的に向上す
る。含浸させる樹脂としてはアルキド樹脂、ニトロセル
ローズ樹脂、ブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エボキシ樹脂、ア
ミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂などや
、これらの混合樹脂およびこれらを変形させたものなど
がいずれも好適に用いられるが、これらのなかでも特に
粘弾性が高いポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂等が最も高い振動減衰
性を示す。これらの樹脂はスプレー塗装、静電塗装、T
FS塗装、浸漬、粉体塗装などの方法により粒界腐食処
理を施したアルミニウム合金に含浸される.その際少な
くとも粒界1腐食層を完全に充填するまで含漫すること
が望ましい. 一般に振動時には物体の表面において振幅が最大となる
ので、粒界腐食と樹脂含浸は表面層に施せば有効である
が、その深さが20n未満では振動減衰性が不十分であ
り、制振材料として使用するには20μ以上の深さの粒
界腐食層もしくは樹脂を含浸した粒界腐食層を形成する
必要がある.なお、本発明アルミニウム合金制振材料は
冷間加工が可能であり、必要に応じて粒界腐食処理前も
しくは樹脂含浸処理前に冷間加工を行なっても特に本発
明の効果を損なうものではない.〔実施例〕 以下に本発明の一実施例について説明する。
実施例1 第1表に示す組成のアルミニウム合金鋳塊を熱間圧延と
冷間圧延により厚さ2鵬の板材とした.次に490℃で
8時間の溶体化処理した後、150℃で12時間の粒界
析出処理を施し、続いて3%Nacz+i%HCl溶液
(50’C)中に浸漬し種々の深さの粒界腐食層を形成
した.また、これら粒界腐食処理材の一部についてはポ
リエチレン樹脂を浸漬法により含浸し、粒界腐食層の粒
界空隙を完全に充填した。これより厚さ2m++、幅1
0m、長さ250 Mの試験片を切り出し、片持ち梁振
動法により振動減衰性(損失係数η)を評価した.即ち
試験片の片側端部をチャノキングして発振器で強制的に
ランダム振動を与え、それによる試験片の振動を検出す
る.この入力振動と検出(出力)振動とを2チャンネル
高速フーリエ変換分析器(2ch, FFT )により
周波数領域での入出力振幅比(周波数応答関数)を求め
る。最大の振幅比を示す共振周波数(fr)および最大
振幅比より3dB低下する周波数幅(Δf)を測定し、
損失係数ηを次式により求めたC半{j!幅法).η:
Δf / f r なお粒界腐食層の深さは、試料断面を研磨し光学顕微鏡
により測定した.これらの測定値を第1表に併記した. 第 ■ 表 第1表より明らかなように、本発明品はいずれも良好に
粒界腐食されており損失係数ηが高く優れた振動減衰性
を示している。これに対し本発明合金の組成をはずれる
比較合金Nal2. 14は腐食処理を施しても粒界を
優先的に腐食させることができず、全面溶解型の腐食形
態となり、損失係数ηは低い値を示した.また本発明合
金の組成であるものの粒界腐食層が20一未満のN11
15, 16も損失係数ηが低い。一方樹脂を含浸させ
た材料では、粒界腐食処理のみの材料より高い損失係数
ηを示しており、特に201!m以上の粒界腐食層を形
成した材料で顕著である。
実施例2 第1表の階4の組成のアルミニウム合金鋳塊を熱間圧延
と冷間圧延により厚さ2mの板材とし、490 ”Cで
8時間の溶体化処理した後、第2表に示す各種条件の析
出処理を施し、実施例lと同様の粒界腐食処理および樹
脂含浸処理を施した.これらについて損失係数ηを測定
し、その結果を第2表に併記した. 第 2 表 第2表より明らかなように、本発明製造法により析出処
理を施し、20一以上の粒界腐食層を形成した本発明品
石21〜25は高い損失係数ηを示す.これに対し本発
明製造法をはずれる析出処理の比較品阻26〜30は粒
界腐食を生じさせることができず、損失係数ηも低い値
となっている.また、実施例1同様に樹脂を含浸させた
材料では、粒界腐食処理のみの材料より高い損失係数η
を示している. 〔発明の効果〕 このように本発明によれば、アルミをベースとするため
軽量で、冷間加工性に優れ、しかも優れた振動減衰性を
有するアルミニウム合金制振材料を得ることができるも
ので、工業上顕著な効果を奏するものである.
【図面の簡単な説明】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) Mg2〜11wt%、Cu1〜10wt%を含
    み残部Alと不可避不純物からなるアルミニウム合金に
    、表面から20μm以上の深さの粒界腐食層を形成した
    ことを特徴とするアルミニウム合金制振材料。
  2. (2) Mg2〜11wt%、Cu1〜10wt%を含
    み残部Alと不可避不純物からなるアルミニウム合金に
    、表面から少なくとも20μm以上の深さの樹脂を含浸
    した粒界腐食層を形成したことを特徴とするアルミニウ
    ム合金制振材料。
  3. (3) Mg2〜11wt%、Cu1〜10wt%を含
    み残部Alと不可避不純物からなるアルミニウム合金に
    、溶体化処理した後、100〜250℃で1時間以上加
    熱して結晶粒界に電気的に卑な析出物を析出させ、しか
    る後腐食処理を施してその表面から20μm以上の深さ
    の粒界腐食層を形成させることを特徴とするアルミニウ
    ム合金制振材料の製造方法。
  4. (4) Mg2〜11wt%、Cu1〜10wt%を含
    み残部Alと不可避不純物からなるアルミニウム合金に
    、溶体処理した後、100〜250℃で1時間以上加熱
    して結晶粒界に電気的に卑な析出物を析出させ、しかる
    後腐食処理を施して表面から20μm以上の深さの樹脂
    を含浸した粒界腐食層を形成させることを特徴とするア
    ルミニウム合金制振材料の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010045174A1 (en) * 2008-10-14 2010-04-22 Alcoa Inc. Enhanced metal wicking surface
US7864594B2 (en) 2007-11-06 2011-01-04 Macronix International Co., Ltd. Memory apparatus and method thereof for operating memory

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