JP7490407B2 - フェライト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに制振部材 - Google Patents

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Description

本発明は、フェライト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに制振部材に関する。
自動車は、電動化に伴ってエンジンによる音及び振動が小さくなり、車室内の静粛性が向上している。その結果、これまでエンジン音に埋もれていた騒音や電動化に特有の高周波音などが搭乗者の耳に異音として捉えられ易くなっており、自動車(特に、マフラーなどの排ガス部材)に用いられる材料に対する制振性のレベルが高くなっている。
また、近年、ハードディスク(以下、「HDD」と略す)などの電子機器は、大容量化が進んだことに伴い、単位体積あたりの発熱量が増加している。特に、データセンターなどの多数のHDDを密集して設置する場所では、発熱量が大きくなるため、高出力のファンを用いた冷却が行われている。しかしながら、高出力のファンは、風圧による振動によってハードディスクの共振が生じ易い。HDDなどの電子機器において、振動は誤作動や故障などの原因となるため、電子機器に用いられる材料に対しても高い制振性が求められている。
制振性を有する材料としてはゴムや樹脂が代表例として挙げられるが、強度や放熱性などの観点から、上述の用途に用いることが困難な場合が多い。そのため、上述の用途に用いることが可能な制振性を有する金属材料が求められている。
制振性を有する金属材料としては、振動エネルギーの減衰機構から、複合型、強磁性型、転位型及び双晶型に大別される。その中でも、フェライト系ステンレス鋼材は強磁性体であり、強磁性型の減衰機構を有する。強磁性型は、振動などの外力が加わった際に磁区が一方向に再配列し、除荷されると磁区はランダムに再配列される。このときの残留歪が振動エネルギーを吸収して振動を減衰させる。
制振性に優れるフェライト系ステンレス鋼材としては、C:0.001~0.03質量%、Si:0.1~1.0質量%、Mn:0.1~2.0質量%、Ni:0.01~0.6質量%、Cr:10.5~24.0質量%、N:0.001~0.03質量%、Nb:0~0.8質量%、Ti:0~0.5質量%、Cu:0~2.0質量%、Mo:0~2.5質量%、V:0~1.0質量%、Al:0~0.3質量%、Zr:0~0.3質量%、Co:0~0.6質量%、REM:0~0.1質量%、Ca:0~0.1質量%、残部Fe及び不可避的不純物である化学組成を有し、マトリックスがフェライト単相であり、フェライト結晶粒の平均結晶粒径が0.3~3.0mmである金属組織を有し、残留磁束密度が45mT以下である制振性フェライト系ステンレス鋼材が提案されている(特許文献1)。このフェライト系ステンレス鋼材は、制振性を確保するために、結晶粒の粗大化が行われており、結晶粒の平均結晶粒径を1.52mm及び0.94mmまで高めた実施例が示されている。
特開2017-39955号公報
自動車のマフラーなどの排ガス部材に用いられるフェライト系ステンレス鋼材の多くは厚さが1.0mm以下であり、厚さが0.5mm程度のフェライト系ステンレス鋼材が用いられることもある。また、HDDなどの電子機器に用いられるフェライト系ステンレス鋼材の多くも厚さが1.0mm以下であり、厚さが0.2mm程度のフェライト系ステンレス鋼材が用いられることも多くある。このような厚さが小さいフェライト系ステンレス鋼材に対して、特許文献1のような結晶粒の粗大化を行うと、厚さ方向において結晶粒が一つしか存在しない箇所が多くなってしまい、靭性が低下するという問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、靭性及び制振性に優れるフェライト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに制振部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、フェライト系ステンレス鋼材の組成、平均結晶粒径、長径が5μm以上の析出物の個数密度、及び25℃のシャルピー衝撃値を制御することで、靭性の低下を抑制しつつ制振性を向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.04質量%以下、Mn:1.0質量%以下、Ni:0.60質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:10.5~24.0質量%、N:0.03質量%以下、Cu:0.60質量%以下、Mo:2.0質量%以下、Si:3.0質量%以下、Al:5.0質量%以下、Nb:0.50質量%以下、Ti:0.50質量%以下を含み、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上、Nb及びTiの合計含有量が6(C+N)質量%以上(C及びNは、C及びNの含有量をそれぞれ表す)であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有し、
平均結晶粒径が100μm~400μm、長径が5μm以上の析出物の個数密度が個/mm2以下、25℃のシャルピー衝撃値が20J/cm2以上である、フェライト系ステンレス鋼材である。
また、本発明は、平均結晶粒径が100μm~400μm、長径が5μm以上の析出物の個数密度が8個/mm 2 以下、25℃のシャルピー衝撃値が20J/cm 2 以上である、フェライト系ステンレス鋼材の製造方法であって、C:0.04質量%以下、Mn:1.0質量%以下、Ni:0.60質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:10.5~24.0質量%、N:0.03質量%以下、Cu:0.60質量%以下、Mo:2.0質量%以下、Si:3.0質量%以下、Al:5.0質量%以下、Nb:0.50質量%以下、Ti:0.50質量%以下を含み、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上、Nb及びTiの合計含有量が6(C+N)質量%以上(C及びNは、C及びNの含有量をそれぞれ表す)であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有するステンレス鋼板を950~1200℃で10~120分加熱した後、700℃までの冷却速度を20~300℃/分、700℃から400℃までの冷却速度を30~300℃/分として冷却する、フェライト系ステンレス鋼材の製造方法である。
さらに、本発明は、上記のフェライト系ステンレス鋼材を含む制振部材である。
本発明によれば、靭性及び制振性に優れるフェライト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに制振部材を提供することができる。
耐食性の試験に用いた接着体の上面図及び側面図である。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に対し変更、改良などが適宜加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、C:0.05質量%以下、Mn:1.0質量%以下、Ni:0.60質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:10.5~24.0質量%、N:0.03質量%以下、Cu:0.60質量%以下、Mo:2.0質量%以下、Si:3.0質量%以下、Al:5.0質量%以下、Nb:0.50質量%以下、Ti:0.50質量%以下を含み、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上、Nb及びTiの合計含有量が6(C+N)質量%以上(C及びNは、C及びNの含有量をそれぞれ表す)であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有する。
ここで、本明細書において「不純物」とは、フェライト系ステンレス鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップなどの原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。例えば、不純物には、不可避的不純物も含まれる。
また、本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、Zr:1.0質量%以下、Co:1.0質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含んでもよい。
また、本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、REM:0.10質量%以下、Ca:0.10質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含んでもよい。
さらに、本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、Sn:0.10質量%以下、B:0.01質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含んでもよい。
(C:0.05質量%以下)
Cは、フェライト系ステンレス鋼材の耐粒界腐食性(鋭敏化抑制作用)や加工性などの特性に影響を与える元素である。Cの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性及び耐粒界腐食性が低下してしまう。そのため、Cの含有量の上限値は、0.05質量%、好ましくは0.045質量%、より好ましくは0.04質量%である。一方、Cの含有量の下限値は、特に限定されないが、Cの含有量を少なくすることは精練コストの上昇につながる。そのため、Cの含有量の下限値は、好ましくは0.0005質量%、好ましくは0.001質量%である。
(Mn:1.0質量%以下)
Mnは、脱酸元素として有用な元素である。Mnの含有量が多すぎると、腐食起点となるMnSを生成し易くなるとともに、フェライト相を不安定化させる。そのため、Mnの含有量の上限値は、1.0質量%、好ましくは0.9質量%、より好ましくは0.8質量%である。一方、Mnの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%、より好ましくは0.05質量%である。
(Ni:0.60質量%以下)
Niは、フェライト系ステンレス鋼材の耐食性及び靭性を向上させるのに有効な元素である。Niの含有量が多すぎると、フェライト相が不安定化するとともに、製造コストも上昇する。そのため、Niの含有量の上限値は、0.60質量%、好ましくは0.58質量%、より好ましくは0.55質量%である。一方、Niの含有量の下限値は、特に限定されないが、上記の効果を得る観点から、好ましくは0.01質量%、より好ましくは0.05質量%である。
(P:0.05質量%以下)
Pは、フェライト系ステンレス鋼材の溶接性や加工性などの特性に影響を与える元素である。Pの含有量が多すぎると、上記の特性が低下する恐れがある。そのため、Pの含有量の上限値は、0.05質量%、好ましくは0.045質量%、より好ましくは0.04質量%である。一方、Pの含有量の下限値は、特に限定されないが、Pの含有量を少なくすることは精練コストの上昇につながる。そのため、Pの含有量の下限値は、好ましくは0.001質量%、より好ましくは0.01質量%である。
(S:0.03質量%以下)
Sは、腐食起点となるMnSを生成し、フェライト系ステンレス鋼材の靭性などの特性に影響を与える元素である。Sの含有量が多すぎると、上記の特性が低下する恐れがある。そのため、Sの含有量の上限値は、0.03質量%、好ましくは0.025質量%、より好ましくは0.02質量%である。一方、Sの含有量の下限値は、特に限定されないが、Sの含有量を少なくすることは精練コストの上昇につながる。そのため、Sの含有量の下限値は、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上である。
(Cr:10.5~24.0質量%)
Crは、フェライト系ステンレス鋼材の耐食性及び耐酸化性を向上させるのに有効な元素である。Crの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の靭性が低下するとともに、製造コストの上昇につながる。そのため、Crの含有量の上限値は、24.0質量%、好ましくは23.5質量%、より好ましくは23.0質量%である。一方、Crの含有量が少なすぎると、上記の効果が十分に得られないことがある。そのため、Crの含有量の下限値は、10.5質量%、好ましくは10.8質量%、より好ましくは11.0質量%である。
(N:0.03質量%以下)
Nは、耐粒界腐食性(鋭敏化抑制作用)や加工性などの特性に影響を与える元素である。Nの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性及び耐粒界腐食性が低下してしまう。そのため、Nの含有量の上限値は、0.03質量%、好ましくは0.028質量%、より好ましくは0.025質量%である。一方、Nの含有量の下限値は、特に限定されないが、Nの含有量を少なくすることは精練コストの上昇につながる。そのため、Nの含有量の下限値は、好ましくは0.0005質量%、好ましくは0.001質量%である。
(Cu:0.60質量%以下)
Cuは、フェライト系ステンレス鋼材の耐食性を向上させるのに有効な元素である。Cuの含有量が多すぎると、フェライト相が不安定化するとともに、製造コストも上昇する。そのため、Cuの含有量の上限値は、0.60質量%、好ましくは0.55質量%、より好ましくは0.50質量%である。一方、Cuの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%、好ましくは0.01質量%である。
(Mo:2.0質量%以下)
Moは、フェライト系ステンレス鋼材の耐食性及び耐酸化性を向上させるのに有効な元素である。Moの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性が低下するとともに、製造コストが上昇する。そのため、Moの含有量の上限値は、2.0質量%、好ましくは1.5質量%、より好ましくは1.0質量%である。一方、Moの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%、好ましくは0.01質量%である。
(Si:3.0質量%以下、Al:5.0質量%以下、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上)
Si及びAlは、フェライト系ステンレス鋼材の制振性及び耐食性を向上させるのに有効な元素である。
Siの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性及び靭性が低下する。そのため、Siの含有量の上限値は、3.0質量%、好ましくは2.8質量%、より好ましくは2.5質量%である。
また、Alの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の靭性が低下する。そのため、Alの含有量は、5.0質量%、好ましくは4.5質量%、より好ましくは4.0質量%である。
一方、Si及びAlの含有量の下限値は、特に限定されないが、フェライト系ステンレス鋼材の制振性を安定して向上させる観点から、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上、好ましくは1.2質量%以上、より好ましくは1.5質量%である。
(Nb:0.50質量%以下、Ti:0.50質量%以下、Nb及びTiの合計含有量:6(C+N)質量%以上)
Nb及びTiは、耐粒界腐食性(鋭敏化抑制作用)などの特性に影響を与える元素である。
Nbの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性及び靭性が低下する。そのため、Nbの含有量の上限値は、0.50質量%、好ましくは0.48質量%、より好ましくは0.45質量%である。
また、Tiの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性及び表面品質が低下する。そのため、Tiの含有量の上限値は、0.50質量%、好ましくは0.48質量%、より好ましくは0.45質量%である。
一方、Nb及びTiの含有量の下限値は、耐粒界腐食性を低下させるC及びNの含有量との関係から制御される。具体的には、Nb及びTiの合計含有量の下限値は、6(C+N)質量%、好ましくは7(C+N)質量%である。ここで、C及びNは、C及びNの含有量をそれぞれ表す。
(Zr:1.0質量%以下、Co:1.0質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下)
Zr、Co、V及びWは、フェライト系ステンレス鋼材の耐酸化性を向上させるのに有効な元素である。Zr、Co、V及びWの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼材の加工性及び靭性が低下するとともに、製造コストの上昇につながる。そのため、Zr、Co、V及びWの含有量の上限値はいずれも、1.0質量%、好ましくは0.8質量%、更に好ましくは0.5質量%である。一方、Zr、Co、V及びWの含有量の下限値はいずれも、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%、より好ましくは0.01質量%である。
(REM:0.10質量%以下、Ca:0.10質量%以下)
REM及びCaは、フェライト系ステンレス鋼材の耐酸化性を向上させるのに有効な元素である。REM及びCaの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼の製造コストの上昇につながる。そのため、REM及びCaの含有量の上限値はいずれも、0.10質量%、好ましくは0.08質量%、更に好ましくは0.05質量%である。一方、REM及びCaの下限値はいずれも、特に限定されないが、好ましくは0.0001質量%、より好ましくは0.003質量%である。
(Sn:0.10質量%以下)
Snは、フェライト系ステンレス鋼材の耐食性を向上させるのに有効な元素である。Snの含有量が多すぎると、Snが偏析し、製造性が低下する。そのため、Snの含有量の上限値は、0.10質量%、好ましくは0.08質量%、より好ましくは0.05質量%である。一方、Snの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%、より好ましくは0.005質量%である。
(B:0.01質量%以下)
Bは、フェライト系ステンレス鋼材の二次加工性を向上させるのに有効な元素である。Bの含有量が多すぎると、フェライト系ステンレス鋼の疲労強度が低下する。そのため、Bの含有量の上限値は、0.01質量%、好ましくは0.008質量%、より好ましくは0.005質量%である。一方、Bの含有量の下限値は、特に限定されないが、好ましくは0.0001質量%、より好ましくは0.0005質量%である。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、平均結晶粒径が100~400μm、好ましくは110~350μm、より好ましくは120μm以上300μm未満である。平均結晶粒径を100μm以上とすることにより、制振性の発現に有効な磁区の移動を妨げる結晶粒界を少なくすることができるため、制振性が向上する。また、平均結晶粒径を400μm以下とすることにより、結晶粒の極端な粗大化による靭性の低下を抑制することができる。
ここで、本明細書において平均結晶粒径とは、後述する実施例の方法によって測定されるものを意味する。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、長径が5μm以上の析出物の個数密度が10個/mm2以下、好ましくは9個/mm2以下、より好ましくは8個/mm2以下である。
フェライト系ステンレス鋼材における長径が5μm以上の析出物は、結晶粒界と同様に磁区の移動を妨げる。そのため、長径が5μm以上の析出物の個数密度を上記の範囲に制御することで制振性を向上させることができる。
また、結晶粒が粗大化した組織では結晶粒界が少ないため、衝撃を受けた際に析出物の周囲に応力が集中して割れの起点や伝播経路として機能し易い。よって、フェライト系ステンレス鋼材中の析出物の量が靭性に大きく影響する。特に、析出物の中でもTi、Nb及びCrの炭化物は、溶製時に形成される酸化物に比べて大きいため、靭性への影響が大きい。また、Cr炭化物はフェライト系ステンレス鋼材の鋭敏化を招き、耐食性が低下する要因にもなる。そのため、長径が5μm以上の析出物の個数密度を上記の範囲に制御することにより、上記のような靭性や耐食性の低下を抑制することができる。
ここで、本明細書において長径が5μm以上の析出物の個数密度とは、後述する実施例の方法によって測定されるものを意味する
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、25℃のシャルピー衝撃試験の吸収エネルギー(以下、「シャルピー衝撃値」という)が、20J/cm2以上、好ましくは25J/cm2以上である。このような範囲のシャルピー衝撃値とすることにより、所望の靭性を確保することができる。
なお、シャルピー衝撃値の上限値は、特に限定されないが、一般的に300J/cm2、好ましくは200J/cm2である。
ここで、本明細書においてシャルピー衝撃値とは、後述する方法によって測定されるものを意味する。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、損失係数ηが、好ましくは1×10-3以上、より好ましくは1.1×10-3以上である。このような範囲の損失係数ηとすることにより、所望の制振性を確保することができる。
なお、損失係数ηの上限値は、特に限定されないが、一般的に10×10-3、好ましくは5×10-3である。
ここで、本明細書において損失係数ηとは、後述する「中央加振法」によって測定されるものを意味する。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1.0mm以下である。
結晶粒を粗大化した組織では、フェライト系ステンレス鋼材の厚さが1.0mm以下であると靭性が低下し易いが、本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は厚さが1.0mm以下であっても靭性を確保することができる。
なお、本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材の厚さの下限は、特に限定されないが、平均結晶粒径の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることが好ましい。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、上記の組成を有するステンレス鋼板を用い、当該技術分野において公知の方法に準じて製造することができる。例えば、本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、上記の組成を有するステンレス鋼板を950~1200℃で10~120分加熱した後、700℃までの冷却速度を20℃/分以上、700℃から400℃までの冷却速度を30℃/分以上として冷却することによって製造することができる。
ここで、上記の組成を有するステンレス鋼板は、常法によって製造することができる。具体的には、まず、上記の組成を有するステンレス鋼を溶製して鍛造又は鋳造した後、熱間圧延を行って熱延板を得る。次に、熱延板に対して焼鈍、酸洗、冷間圧延を順次行って冷延板を得る。次に、冷延板に対して焼鈍及び酸洗を順次行って冷延焼鈍板を得る。なお、各工程における条件については、ステンレス鋼の組成などに応じて適宜調整すればよく、特に限定されない。このような方法で作製される熱延板、冷延板又は冷延焼鈍板をステンレス鋼板として用いることができる。その中でもステンレス鋼板は冷延焼鈍板であることが好ましい。
ステンレス鋼板は、加熱処理(再結晶処理)の前に所定の部材への加工を行ってもよいし、板状又はコイル状のまま加熱処理を行ってもよい。加工方法としては、金型を用いた各種プレス加工、曲げ加工、溶接加工などが挙げられる。
ステンレス鋼板の加熱処理(再結晶処理)は、950~1200℃で10~120分加熱することによって行われる。このような条件で加熱処理を行うことにより、平均結晶粒径が100~500μmとなるように結晶粒を成長させることができる。ここで、加熱処理の雰囲気は、大気雰囲気であっても非酸化性雰囲気などであってもよい。
加熱処理(再結晶処理)後の冷却は、加熱処理の温度(950~1200℃)から700℃までの冷却速度を20℃/分以上、700℃から400℃までの冷却速度を30℃/分以上として冷却することにより行われる。
加熱処理の温度から700℃までの温度域は、Ti及びNb炭化物が析出する温度域であるため、この温度域の冷却速度を20℃/分以上、好ましくは22℃/分以上、より好ましくは25℃/分以上とすることにより、Ti及びNb炭化物の析出を効果的に抑制することができる。なお、この温度域の冷却速度の上限は、特に限定されないが、一般的に300℃/分以下、好ましくは250℃/分以下、より好ましくは200℃/分以下である。
また、700℃から400℃までの温度域は、Cr炭化物が析出する温度域であるため、この温度域の冷却速度を30℃/分以上、好ましくは32℃/分以上、より好ましくは35℃/分以上とすることにより、Cr炭化物の析出を効果的に抑制することができる。なお、この温度域の冷却速度の上限は、特に限定されないが、一般的に300℃/分以下、好ましくは250℃/分以下、より好ましくは200℃/分以下である。
したがって、上記のような条件で冷却を行うことにより、ステンレス鋼板中に析出する析出物(Ti炭化物、Nb炭化物及びCr炭化物)の量を低減することができる(すなわち、長径が5μm以上の析出物の個数密度を10個/mm2以下に制御することができる)ため、靭性に優れるフェライト系ステンレス鋼材を得ることができる。
本発明の実施形態に係るフェライト系ステンレス鋼材は、組成、平均結晶粒径、長径が5μm以上の析出物の個数密度、及び25℃のシャルピー衝撃値を所定の範囲に制御しているため、靭性の低下を抑制しつつ制振性を高めることができる。そのため、このフェライト系ステンレス鋼材は、制振部材に用いるのに適している。制振部材としては、特に限定されないが、自動車(特に、マフラーなどの排ガス部材)、HDDなどの電子機器などにおいて制振性が要求される各種部材が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明の内容を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
(実施例1~7及び比較例1~8)
以下の手順に従ってフェライト系ステンレス鋼材を作製した。
表1に示す組成を有するステンレス鋼を溶製し、熱間圧延して厚さ3.0mmの熱延板を得た後、熱延板を1050℃で焼鈍して酸洗することによって熱延焼鈍板を得た。次に、熱延焼鈍板を冷間圧延して厚さ1.0mmの冷延板を得た後、冷延板を950~1050℃で仕上焼鈍して酸洗することによって冷延焼鈍板を得た。次に、冷延焼鈍板から幅方向100mm×圧延方向200mmの試験片を切削によって切り出した。次に、試験片を水素雰囲気下で表2に示す加熱条件にて加熱処理(再結晶処理)した後、表2に示す冷却速度にて冷却した。冷却速度の調整は、窒素ガスの導入量を制御することによって行った。なお、比較例4については、加熱処理を行わなかった。
Figure 0007490407000001
上記で得られた試験片(フェライト系ステンレス鋼材)について以下の評価を行った。
(平均結晶粒径)
上記の試験片から10mm×10mmの測定用試験片を切削によって切り出した後、板厚の圧延方向に平行且つ幅方向に直交する面が観察面となるように樹脂埋めを施した。次に、樹脂埋めを行った測定用試験片を湿式研磨によって鏡面処理した後、フッ硝酸でエッチングして現出させた金属組織を光学顕微鏡で観察した。光学顕微鏡による観察は、JIS G0551:2013に準じ、光学顕微鏡画像上の任意の位置に直線を引き、直線と結晶粒界との交点の数を計測し、平均切片長さを結晶粒径とした。結晶粒径の測定は、複数の視野で20本以上の直線を引いて計測することにより行い、それらの平均値を平均結晶粒径とした。
(析出物の個数密度)
上記の試験片から20mm×20mmの測定用試験片を切削によって切り出した後、板厚方向に直交且つ鋼材表面に平行な面が観察面となるように樹脂埋めを施した。次に、樹脂埋めを行った測定用試験片を湿式研磨によって板厚が0.7mm~0.8mmとなるまで、板厚のおよそ4分の1に相当する約0.25mmを粗研磨した後に鏡面処理した。鏡面処理した表面について、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて100mm2の面積中に存在する長径が5μm以上の析出物の個数を測定し、長径が5μm以上の析出物の個数密度(単位面積当たりの長径が5μm以上の析出物の個数)を算出した。
(靭性)
上記の試験片から幅10mm×長さ55mmの測定用試験片を長手方向が圧延方向と垂直となるよう採取し、長手方向の中心部にVノッチ(ノッチ角度45°、ノッチ深さ2mm、ノッチ底半径0.25mm)を切削によって施した。この測定用試験片を用いてJIS Z2242:2018に準じ、試験温度25℃にてシャルピー衝撃試験を行った。この評価において、単位面積当たりのシャルピー衝撃試験の吸収エネルギー(シャルピー衝撃値)が20J/cm2以上の場合を○(靭性に優れる)、20J/cm2未満の場合を×(靭性が不十分)と判定した。
(制振性)
上記の試験片から幅方向10mm×圧延方向250mmの測定用試験片を切削によって切り出した。この測定用試験片を用い、JIS K7391:2008に規定される「中央加振法」に準じて損失係数ηを測定した。具体的には、中央部を固定した試験片をインピーダンスヘッドにより加振し、出力される力信号及び加速度振動から機械インピーダンスを導出した。そして、機械インピーダンスのピークとなる反共振周波数及びピークから振幅が3dB下がる周波数に基づいて損失係数ηを導出した。この評価において、損失係数ηが1×10-3以上の場合を○(制振性に優れる)、損失係数ηが1×10-3未満の場合を×(制振性が不十分)と判定した。
(耐食性)
上記の試験片から幅方向50mm×圧延方向100mmの測定用試験片をせん断によって切り出した。この測定用試験片を用いて図1に示す接着体を次のようにして作製した。なお、図1(a)は接着体の上面図、図1(b)は側面図である。まず、測定用試験片10の4つの切断端面のうち短辺1箇所を除いた3辺の切断端面を、ゴム20(信越シリコーン株式会社製の一液縮合型RTVゴムKE44)を用いて被覆した。次に、70mm×150mmのベークライト板30の上に20mmφ×10mmのポリエチレン製チューブ40を2個配置して接着し、その上にゴム20で被覆した測定用試験片10を接着した。このようにして得られた接着体を用いて、JASO M609に規定される複合サイクル試験に準じて耐食性を評価した。具体的には、測定用試験片が水平面に対して75度の角度となり且つ被覆されていない短辺が下側となるように接着体を複合サイクル試験機内に設置した後、5%塩水噴霧(35℃、2時間)、乾燥(60℃、25%RH、4時間)、湿潤(50℃、95%RH、2時間)を1サイクルとして5サイクル行った。複合サイクル試験後は、接着体の水洗、乾燥を行って接着体表面の発銹率をJIS G0595:2004に準じて評価し、レイティングナンバ(RN)が7以上(発銹面積率≦0.41%)の場合を○(耐食性に優れる)、レイティングナンバ(RN)が7未満(発銹面積率>0.41%)の場合を×(耐食性が不十分)と評価した。
上記の各評価結果を表2に示す。
Figure 0007490407000002
表2に示されるように、組成、平均結晶粒径、長径が5μm以上の析出物の個数密度、及び25℃のシャルピー衝撃値が所定の範囲を満たす実施例1~7は、靭性、制振性及び耐食性が全て良好であった。
これに対して比較例1は、加熱温度(1050℃)~700℃の冷却速度が遅すぎたため、長径が5μm以上の析出物(特に、Ti及びNb炭化物)の個数密度が高くなり、靭性及び制振性が十分でなかった。
比較例2は、700~400℃の冷却速度が遅すぎたため、長径が5μm以上の析出物(特に、Cr炭化物)の個数密度が高くなり、靭性及び耐食性が十分でなかった。
比較例3は、平均結晶粒径が大きすぎたため、靭性が十分でなかった。
比較例4は、加熱処理(再結晶処理)を行わなかったため、平均結晶粒径が小さく、制振性が十分でなかった。
比較例5及び6は、Al及びSiの合計含有量が少なすぎたため、制振性が十分でなかった。また、比較例5は、耐食性も十分でなかった。
及び耐食性が十分でなかった。
比較例7は、Cの含有量が高すぎるとともにTi及びNbの合計含有量が少なすぎたため、靭性及び耐食性が十分でなかった。
比較例8は、25℃のシャルピー衝撃値が低すぎてしまい、靭性が十分でなかった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、靭性及び制振性に優れるフェライト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに制振部材を提供することができる。

Claims (13)

  1. C:0.04質量%以下、Mn:1.0質量%以下、Ni:0.60質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:10.5~24.0質量%、N:0.03質量%以下、Cu:0.60質量%以下、Mo:2.0質量%以下、Si:3.0質量%以下、Al:5.0質量%以下、Nb:0.50質量%以下、Ti:0.50質量%以下を含み、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上、Nb及びTiの合計含有量が6(C+N)質量%以上(C及びNは、C及びNの含有量をそれぞれ表す)であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有し、
    平均結晶粒径が100μm~400μm、長径が5μm以上の析出物の個数密度が個/mm2以下、25℃のシャルピー衝撃値が20J/cm2以上である、フェライト系ステンレス鋼材。
  2. Zr:0.5質量%以下、Co:1.0質量%以下、V:0.5質量%以下、W:0.5質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  3. REM:0.10質量%以下、Ca:0.10質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項1又は2に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  4. Sn:0.10質量%以下、B:0.01質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  5. 損失係数ηが1×10-3以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  6. 前記平均結晶粒径が100μm以上300μm未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  7. 厚さが1.0mm以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  8. 制振部材に用いられる、請求項1~7のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材。
  9. 平均結晶粒径が100μm~400μm、長径が5μm以上の析出物の個数密度が8個/mm 2 以下、25℃のシャルピー衝撃値が20J/cm 2 以上である、フェライト系ステンレス鋼材の製造方法であって、
    C:0.04質量%以下、Mn:1.0質量%以下、Ni:0.60質量%以下、P:0.05質量%以下、S:0.03質量%以下、Cr:10.5~24.0質量%、N:0.03質量%以下、Cu:0.60質量%以下、Mo:2.0質量%以下、Si:3.0質量%以下、Al:5.0質量%以下、Nb:0.50質量%以下、Ti:0.50質量%以下を含み、Al及びSiの合計含有量が1.0質量%以上、Nb及びTiの合計含有量が6(C+N)質量%以上(C及びNは、C及びNの含有量をそれぞれ表す)であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有するステンレス鋼板を950~1200℃で10~120分加熱した後、700℃までの冷却速度を20~300℃/分、700℃から400℃までの冷却速度を30~300℃/分として冷却する、フェライト系ステンレス鋼材の製造方法。
  10. Zr:0.5質量%以下、Co:1.0質量%以下、V:0.5質量%以下、W:0.5質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項9に記載のフェライト系ステンレス鋼材の製造方法。
  11. REM:0.10質量%以下、Ca:0.10質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項9又は10に記載のフェライト系ステンレス鋼材の製造方法。
  12. Sn:0.10質量%以下、B:0.01質量%以下から選択される少なくとも1種を更に含む、請求項9~11のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材の製造方法。
  13. 請求項1~8のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼材を含む制振部材。
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