JPH02107970A - バクテロイデス・ジンジバリス菌体の検出用試薬、そのためのキット及び方法 - Google Patents

バクテロイデス・ジンジバリス菌体の検出用試薬、そのためのキット及び方法

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JPH02107970A
JPH02107970A JP26093588A JP26093588A JPH02107970A JP H02107970 A JPH02107970 A JP H02107970A JP 26093588 A JP26093588 A JP 26093588A JP 26093588 A JP26093588 A JP 26093588A JP H02107970 A JPH02107970 A JP H02107970A
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JP
Japan
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gingivalis
antigen
latex
antibody
reagent
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JP26093588A
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English (en)
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Kenji Yasuda
憲司 安田
Takao Ogawa
孝雄 小川
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Meito Sangyo KK
Original Assignee
Meito Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、バクテロイデス・ジンジバリス(Bacte
roides  gingivalis)の線毛抗原に
対する抗体を感作させたラテックス粒子からなるバクテ
ロイデス・ジンジバリス検出用試薬、そのためのキット
及びそれを用いる被検体中のバクテロイデス・ジンジバ
リス菌体の検出方法に関する。
バクテロイデス・ジンジバリス(以下、B、gingi
valisと称する)は歯周病患者の口腔内、特に歯肉
縁下ポケットに高比率で生息し、成人性歯周炎の原因菌
として注目されている。歯周病には歯肉の炎症をともな
う歯肉炎と、さらに歯周ポケットの形成、歯根膜の破壊
、歯槽骨の吸収をともなう歯周炎とがある。さらに歯周
炎は、成人性歯周炎症と限局性若年性歯周炎とに分けら
れる。このうち成人性歯周炎は最も罹患率が高く、出血
、排膿を伴う歯牙の動揺、さらに重度の場合には歯牙の
喪失に至る疾患である。しかしながら、現在、歯周炎の
治療法はまだ完全に確立されていないのが現状であり、
できるだけ早期に成人性歯周炎を発見し、予防的処置を
施すことが最も重要であると考えられている。上記の成
人性歯周炎の病巣局所には、全細菌のうちの7〜8割が
ダラム陰性桿菌によって占められ、なかでも特にB 、
 gingivalisの顕著な増加が認められている
ことが報告されている。そこで、このB 、 ging
ivalisに注目し、成人性歯周炎の診断の補助的手
段として、本菌の存否ならびに多寡を知るために種々の
方法が提案されている。
例えば、成人性歯周炎患者のプラーク(歯垢)、歯肉溝
液及び唾液などを血液平板主で嫌気的条件下で培養する
ことにより黒色色素産生性B acter。
1desを検出し、さらに詳細な生化学的性状を調べる
ことによりB 、gingivalisであることを確
認する方法が提案された。
一方、酵素免疫測定法を用いて、プラーク(歯垢)、歯
肉溝液、唾液及び血清中のB 、 gingivali
s菌体表層抗原に対する抗体価の有無ならびにその程度
を調べることにより、病態の悪化と抗体価の上昇が相関
することを指標として成人性歯周炎症を診断することが
試みられている。さらに蛍光顕微鏡を用いての検体を観
察することにより特定細菌の有無を判定することも試み
られている。しかしながら、これらのいずれの方法もか
なりの時間と煩雑な操作ならびに高価な特殊装置を必要
とするために広く普及することはきわめて離しく、迅速
かつ簡便な診断方法の開発が望まれている。
本発明者は、これらの従来方法の欠点を克服すべく鋭意
研究の結果、B 、 gingivalisの種々の病
原性因子の中で、特に成人性歯周炎患者において初期定
着に重要でありかつ同菌の表層菌体成分の中でも強い免
疫原性を示す線毛抗原に着目し、この線毛抗原に対する
抗血清又は、モノクローナル抗体を調製し、これらの単
独もしくは複数をラテックス粒子に吸着させて得た感作
ラテツクス粒子を用いれば、迅速かつ簡便にB 、 g
ingivalisの存否ならびに多寡を判定すること
が、可能であることを見出した。特に、被験者の口腔か
らの検体ならびにB 、 gingivalis菌体浮
遊液(陽性対照)を好ましくは特殊な処理剤で処理して
、菌体より線毛をその抗原性をそこなうことなく迅速か
つ多量に抽出し、さらに菌体自体も溶解することにより
、菌体とラテックス粒子相互の非特異的凝集が起こらず
、B、 gingivalisの存否ならびに多寡を信
頼性高く検出出来ることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
本発明は、かかる知見に基いて到達されたものであり、
B 、 gingivalisの線毛抗原に対する抗体
を感作させたラテックス粒子からなることを特徴とする
B 、 gingivalis菌体の検出用試薬であり
、また前記ラテックス粒子の懸濁液及び処理剤よりなる
B 、 gingivalis菌体を検出するためのキ
ットであり、さらに前記検出用試薬を被検体と接触させ
て凝集像の有無を判定することを特徴とする被検体中の
B 、 gingivalis菌体の検出方法である。
かかる本発明によれば、成人性歯周炎患者の歯周病巣部
におけるB 、 gingivalisの存否ならびに
多寡を極めて簡単な操作で迅速に検出可能であり、短時
間内に本疾患を診断し、また病態の程度を把握できる。
従来、ヒトのプラーク(歯垢)、歯肉溝液、唾液等の被
検体に処理剤を加え、検体中のB、gingivali
sの線毛抗原を菌体より、その抗原性をそこなうことな
く分離するとともに、菌体自体を溶解させることにより
、菌体とラテックス粒子の相互における非特異的凝集を
阻止しながらB 、 gingivalisの線毛抗原
をラテックス凝集反応により検出する方法は知られてお
らず、迅速かつ簡便な成人性歯周炎の診断は不可能であ
った。
ラテックスを用いたラテックス凝集反応を組み合せるこ
とにより、早期に成人性歯周炎の迅速且つ簡便な診断が
可能となった。
次に本発明をさらに詳細に説明する。
くラテックス粒子及びその調製〉 本発明の感作ラテツクス標品を製造するために用いるラ
テックス粒子は、通常、抗体を用いる検出用試薬として
使用されるラテックス粒子であればよく、その例として
は、例えばポリスチレン、カルボキシル化ポリスチレン
、アミノ基を有するカルボキシル化ポリスチレン、ポリ
ビニルトルエン、スチレンブタジェン共重合体、カルボ
キシル化スチレンブタジェン共重合体、スチレン−ジビ
ニルベンゼン−共重合体、ビニルトルエン第三ブチルス
チレン共重合体、ポリエステル、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリ
ル−ブタジェン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニルア
クリレート、ポリビニル−ピロリドン、塩化ビニル−ア
クリレート共重合体等の合成高分子ラテックスの粒子で
あげられる。さらにこれらの高分子ラテックス粒子はそ
の表面を非イオン界面活性剤等で処理したものであって
も良い。これら高分子ラテックスのなかでもポリスチレ
ンラテックスが好ましい。ラテックス粒子の粒径は0,
01〜10.0μmであり、好ましくは0.1〜1.0
μmであるのが望ましい。さらにラテックスは凝集反応
板法に使用するので高比重のラテックス粒子であること
が望ましい。
く線毛抗原の調製〉 B 、 gingivalisは、例えばCAMブイヨ
ン、Brain−Heart −I nfusionブ
ロスなどにヘミン、メナジオンを添加した培地に接種し
て嫌気的条件で約37°Cで培養すれば約20時間また
はそれ以後に多数の菌体が得られる。これを集菌してピ
ペツティングなどにより物理的に線毛を剥離する。次に
、線毛を硫安分画、イオン交換クロマトグラフィー、ゲ
ル濾過クロマトグラフィー処理すれば、精製されたB 
、 gingivalis線毛抗原が得られる。
このようにして得られる線毛を抗原として使用する。
く抗体の調製〉 上記の如くして得られたB 、 gingivalis
線毛抗原を動物に免疫する。例えばこの線毛抗原をFr
eundの完全アジュバントと共にウサギ、ヤギなどの
動物の皮下又は筋肉内に注射して免疫し、上記動物の血
液からそれ自体公知の方法に従って旦ユgingiva
lis線毛抗原に対する抗血清を得ることができる。
一方上記線毛抗原でマウスを免疫し、この牌細胞を取り
出し、マウス骨髄腫細胞とポリエチレングリコール等を
用いて細胞融合させ、クローニングした後、B 、 g
ingivalis線毛抗原に特異的に反応するモノク
ローナル抗体を分泌するハイブリドーマを選択する。
く感作ラテツクス粒子の調製〉 上記B 、 gingivalis線毛抗原に対する抗
血清又はモノクローナル抗体をラテックス粒子に感作さ
せるには、それ自体知られている方法に従い、物理的吸
着法又は化学的結合法が用いられる。
例えば、物理的吸着法では先ず精製されたB。
gingivalis線毛に対する抗血清又はモノクロ
ーナル抗体をグリシン緩衝生理食塩水で10〜1000
 p g/ m(2,好ましくは100〜500 p−
g/mQニ希釈する。
一方、ラテックス粒子をグリシン緩衝生理食塩水で5〜
10 mg/ mQに調製して、上記抗体溶液と等容量
で混和したのち、4〜40℃において30分〜24時間
ゆるやかに撹拌しながら吸着させる。
また、化学的結合法では、先ず精製されたB。
gingival is線毛に対する抗血清又はモノク
ローナル抗体を蒸留水で10〜1000μg/ mL好
ましくは100〜500μg/mQに希釈する。一方、
蒸留水で10 mg/ mffに調製したラテックス粒
子懸濁液を、例えば、0.O1〜O,1M  l−Et
hyl−3−  (3−dimethylaminop
ropyl) carbodiimidellydro
ch for ide水溶液とを等量ずつ混和し、室温
で2時間反応し、次いで遠心分離により、回収したラテ
ックス粒子を蒸留水で再懸濁した溶液ならびに、上記線
毛抗原溶液を等量ずつ混和し、4〜40°Cにおいて3
0分〜24時間ゆるやかに撹拌しながらラテックス表面
に抗体を結合させる。
物理的吸着法、化学的結合法ともラテックス粒子表層で
抗体の吸着あるいは結合していない部分をウシ血清アル
ブミン(以下BSAと略す。)でブロッキングしたのち
、遠心分離して得られる感作ラテツクス粒子を、0.1
−1.0%のBSAを含むリン酸緩衝生理食塩水に再懸
濁し、必要あれば0.O1〜0.5%の窒化ソーダを加
えておくのが好ましい。
〈被検体およびその処理〉 本発明においては、歯周炎の感染が予想されるヒトの被
検体、すなわち、B 、 gingivalisを含ん
でいると推測されるヒトのプラーク(歯垢)、歯肉溝液
、唾液などの被検体を前記抗体を感作させたラテックス
粒子からなる検出試薬に接触させるが、その場合、上記
被検体をそのまま直接使用すると感作ラテツクス粒子と
、B、 gingivalis以外の菌体との非特異的
反応が生じる可能性があり、そのため13 、 gin
givalisの判定が不確実になることがある。さら
に、初期の成人性歯周炎患者のプラク(歯垢)、歯肉溝
液、唾液等の被検体中にはB。
g ing iva l isの菌数は少なく菌体のま
まで感作ラテツクスと反応させても、抗原量が少ないの
で凝集反応を感知し難いこともある。しかし被検体をB
gingivalisの線毛の抗原性が失われない条件
下で抽出、溶菌処理すると、ラテックス粒子に吸着する
線毛の実質的割合が増加し、初期の成人性歯周炎患者の
如きプラーク(歯垢)、歯肉溝液、唾液などの中に含ま
れている菌体が少量の場合であってもラテックス凝集反
応を特異的に起こさせることが出来る。
従って本発明において、被検体の抽出、溶菌処理を行う
ことは、線毛抗原の検出感度を増加するために極めて好
ましい態様である。
かかる被検体の処理は、B 、 gingivalis
の線毛の抗原性が喪失しない処理剤で処理すればよく、
好ましくは13 、 gingivalisの線毛を実
質的に変性せず、且つB 、 gingivalisに
対し抽出、溶菌作用を有するものが有利に使用される。
かかる処理に使用される処理剤としては、上記の如< 
B 、 gingivalisの線毛の抗原性が喪失し
ないものであればよいが、一般には各種界面活性剤、カ
オトロピックイオンなどが使用される。
界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン
性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤
、ステロイド系界面活性剤のいずれであってもよいが、
就中、非イオン性界面活性剤及びステロイド系界面活性
剤が好ましい。またカオトロピックイオンとしては、グ
アニジン塩酸塩、尿素及び5CN−1■−1c Qo 
a−1NO3−1Br−1CI2−1CH3COO−な
どのイオンが使用される。これらカオトロピックイオン
としては、グアニジン塩酸塩及び尿素が好ましい。
以下処理剤として適用可能な界面活性剤及びカオトロピ
ックイオンの具体的化合物の例を示すが本発明はこれら
に限定されるわけではない。
(1)陰イオン性界面活性剤ニ ドデシル硫酸ナトリウム、 テトラドデシル硫酸ナトリウム、 ドデシルスルホン酸ナトリウム、 テトラデシルスルホン酸ナトリウム、 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル−N
−サルコシン酸ナトリウム、(2)陽イオン性界面活性
剤ニ ドデシルトリメチルアンモニウムクロリドテトラデシル
トリメチルアンモニウムクロリド、 セチルトリメチルアンモニウムプロミド、ドデシルピリ
ジニウムプロミド、 セチルピリジニウムクロリド、 テトラデシルアンモニウムプロミド、 (3)両性界面活性剤; バルミトイルリゾレシチン、 N−ドデシル−ベタイン、 ステアリル−N−ベタイン、 ドデシル−β−アラニン、 (4)非イオン性界面活性剤: ポリオキシエチレングリコール(7)デシルエーテル、 ポリオキシエチレングリコール(n)ドデシルエーテル
、 ポリオキシエチレングリコール(10) )リゾシルエ
ーテル、 ポリオキシエチレングリコール(11)テトラデシルエ
ーテル、 ポリオキシエチレングリコール(n)セチルエーテル、 ポリオキシエチレングリコール(n)ステアリルエーテ
ル、 ポリオキシエチレングリコール(n)オレイルエーテル
、 ポリオキシエチレングリコール(17)セチル−ステア
リンエーテル、 ポリオキシエチレングリコール(n)p−tオクチルフ
ェニルエーテル、 ポリオキシエチレングリコール(n)p−オクチルフェ
ニルエーテル、 ポリオキシエチレングリコール(n)p−ノニルフェニ
ルエーテル、 モノラウリン酸ソルビタン、 モノパルミチン酸ソルビタン、 モノステアリン酸ソルビタン、 モノオレイン酸ソルビタン、 ポリオキシエチレングリコール(n)モノラウリン酸ソ
ルビタン、 ポリオキシエチレングリコール(n)モノパルミチン酸
ソルビタン、 ポリオキシエチレングリコール(n)モノステアリン酸
ソルビタン、 ポリオキシエチレングリコール(n)モノオレイン酸ソ
ルビタン、 ラウリルジメチルアミンオキシド、 n−オクチル−β−D−グリコシド、 オクタノイル−N−メチルグルカミド、ノナノイル−N
−メチルグルカミド、 デカノイル−N−メチルグルカミド、 n−へブチル−β−D−チオグルコシド、n−才クチル
−β−D−チオグルコシド、(5)ステロイド系界面活
性剤; コール酸ナトリウム、 デオキシコール酸ナトリウム、 ケノデオキシコール酸ナトリウム、 タウロコール酸ナトリウム、 タウロデオキシコール酸ナトリウム、 ジギトニン、 3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニ
オ]−1−プロパンサルフエイト、 3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニ
オ]−2−ハイドロキシ−1−プロパンサル7エイト、 (6)カオトロピックイオン CCQ s COON a。
Na5CN。
N a CQ O4% NaI 。
NaBr。
NaN Os、 N a CQ % 尿素、 グアニジン塩酸塩、 本発明の処理剤は、前述したように、B、gingiv
alisの線毛の抗原性を喪失しないもの、好ましくは
線毛を実質的に変性せず且つ口腔内に存在する細菌に対
し溶菌作用を有するものであればよく、比較的簡単なテ
ストにより好適なものを選択することができる。
すなわち、処理剤の水溶液中に口腔内細菌を入れ、菌体
は一部又は全て溶解するが、その線毛はその抗原性が喪
失しない程度に存否するか、実質的に変性されないで存
在するこ七を調べることによって本発明の処理剤として
使用しうるか否かを選別することができる。
本発明において被検体の抽出、溶菌剤処理に使用される
処理剤は、−船釣に種々の緩衝液に溶解して使用され、
例えば界面活性剤の場合、0.5〜7重量%、好ましく
は1〜5重量%の濃度で使用されまたカオトロピックイ
オンの場合0.1〜10M1好ましくは1〜8Mの濃度
で使用される。
前述した処理剤による被検体の処理は通常4〜40℃、
好ましくは20〜37°Cで1分〜24時間、好ましく
は5分〜lO分間行うのが望ましい。
〈抗原の検出〉 前記したヒトの被検体或いは抽出、溶菌処理した被検体
は本発明のラテックス粒子と接触させることによって被
検体中の線毛抗原の有無又は量を調べるために使用され
る。その際抽出、溶菌処理した場合には、処理に使用し
た薬剤は除去しなくてもよく、また除去しなくてもよい
その際、ラテックス粒子は、リン酸緩衝液中に懸濁させ
て使用される。例えば0.1−1重量%のウシ血清アル
ブミンを含むリン酸緩衝生理食塩水を用い、これにラテ
ックス粒子が0.5〜1.0重量%含む懸濁液となるよ
うに調整して使用される。
かくして得られた懸濁液と、被検体又は抽出、溶菌処理
した被検体の液とを混合することにより、ラテックス粒
子の凝集反応を調べる。懸濁液と被検体液との混合は、
混合させた液中のラテックス粒子の濃度が0.3〜1.
5重量%、好ましくは0゜5〜1.0重量%となるよう
に、懸濁液及び被検体液のそれぞれの濃度を予め調整し
ておくのが望ましい。混合された液中のラテックス粒子
の濃度が前記範囲よりも低くなると、ラテックス粒子の
凝集が検知し難くなる傾向になるので望ましくない。
凝集反応は上記混合液を凝集板上に滴下し例えば室温に
て約1−10分間、好ましくは2〜5分間放置すればよ
い。凝集したラテックス粒子の有無又は程度を肉眼で観
察するか、或いは光学的方法によって測定することがで
きる。
次に本発明を調製例、試験例および実施例によってさら
に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
調製例1 B 、 gingivalis  381株からの線毛
抗原の調製。
B 、 gingivalis  381株をCAMブ
イヨン培地(日永製薬)で嫌気的条件下で大量培養後、
遠心分離により集菌した。その菌体を20mM)リス塩
酸緩衝液(pH7,4) +Q’、l 5M  NaC
+2+40mM  MgC(12に懸濁しピペッティン
グ後マグネティックスクーラーで撹拌して物理的に線毛
を剥離した。
遠心分離により菌体を除去し、その上清を40%飽和硫
安沈澱し、得られた沈渣を2’OmMト!Jス塩酸緩衝
液(pH8,0)に溶解後、透析により脱塩した。
次にD E A E −S epharose (ph
armacia)を用いたイオン交換クロマトグラフィ
ーにより食塩の濃度勾配をかけ、0.15M食塩で溶出
してくる両分を線毛抗原とした。
さらに、これを5ephacryl  S −500(
pharmacia)を用いたゲル濾過クロマトグラフ
ィーにかけ単一のピークであることを確認した。
調製例2 線毛抗原に対する抗血清の調製。
調製例1の線毛抗原(1mg)をウサギ1匹当り1mQ
のF reundの完全アジュバントにより油中水滴型
乳剤として皮下に3週問おきに合計2回注射して免疫し
、最終追加免疫から7日目に全採血し、常法通り抗血清
を分離した。
調製例3 線毛抗原に対するモノクローナル抗体の調製。
調製例1の線毛抗[(100μg)をマウス1匹当りO
、l mQのF reundの完全アジュバントと共に
油中水滴型乳剤として、Ba1b/cマウス(予)、皮
下に3週問おきに合計2回注射して免疫し、追加免疫後
、3日目にBa1b/cマウス、牌細胞を採取しE a
gle’s  M E Mで3回洗浄した。
方、B alb/ cマウス由来のミエローマ細胞(S
P210)をE agle’s  M E Mで3回洗
浄する。
ミエローマ細胞と牌細胞をEagle’s  MEM中
で1:lOに混合し、1.200rpml 0分遠心後
、上溝を除去しペレットを良くほぐして、0.5m(2
のポリエチレングリコール4000(1mQ)+Eag
le’s  MEM (l m+2’) +DMS O
(0−’35m(1’)の混合溶液を37°C下でペレ
ットに静かに滴下しながら、1分間混合した。次にE 
agle’s  M E M10m4を少しずつ加え、
1.20Orpm  10分遠心し、上溝を除去した。
ペレットにlO%ウシ胎児血清を含むRPM11640
を加え5XIO5細胞/mQぐらいに浮遊させ96穴マ
イクロタイタープレートに100μaずつ分注した。そ
の後、HAT培地、HT培地によりハイブリドーマを選
択し15日目頃に調製例1の線毛抗原をコーティングし
た96穴マイクロタイタープレートを用いて、ELIS
A法によりB、 gingivalis  381株の
線毛抗原に対する抗体産生ハイブリドーマをスクリーニ
ングした。
スクリーニングしたハイブリドーマは限界希釈法により
クローニングした。限界希釈法はlO%ウシ胎児血清を
含むRPMI−1640培地にハイブリドーマ5細胞/
 mQ % E3 a l b / cマウス胸腺細胞
5X10’細胞/m12を加え、96穴マイクロタイタ
ープレートに0.2mQずつ分注し、調製例1の線毛抗
原に反応するモノクローナル抗体を分泌するlコロニー
のW e 11を選び出した。この操作を2回繰り返し
クローニングを完了した。
モノクローナル抗体の調製はハイブリドーマを無血清培
地にて培養し培養液から抗体を採取することにより行っ
た。
次に、得られたモノクローナル抗体を硫安塩析、DEA
Eイオン交換クロマトグラフィー、ならびにゲル口過ク
ロマトグラフィー後、濃縮して、0uchter 1o
ny法により抗体のサブクラスを調べた。なお、ウサギ
抗マウスIgG+、IgG z*s  I g G z
b、IgG3、I gMハL I TTON  BIO
NETIC3社製の標品を使用した。
その結果No、−1はI gMXNo、−2はIgG+
、N o 、−3はI gG、であった(第1表参照)
第1表  モノクローナル抗体のサブクラス試験例1(
得られたウサギ抗血清およびモノクローナル抗体と口腔
内常在菌との反応) 前記調製例1の線毛抗原に対するウサギ抗血清及びモノ
クローナル抗体No、1.2.3と下記口腔Bacte
roides21種株と抗原抗体反応ヲラテックス凝集
反応により調べた。
(a)  ヒドロ腔内に存在い成人性歯周炎を発症させ
るB、gingival isに属する下記株; B、gingivalis  381株、B、ging
ivalis  RB24M  2株、B、gingi
valis  6/26株、B、gingivalis
  ATCC33277株、B、gingivalis
  WS2株、B、gingivalis  HW24
D−1株、B、gingivalis  RB22D−
1株、B−gingivalis  BH18/IQ株
、B、gingivalis  19A4株、B、gi
ngivalis  HG379株、B、gingiv
alis  HG405株、B、gingivalis
  0M2314株及びB、gingivalis  
0M2409株(b)  ヒドロ腔内に存在するが成人
性歯周炎を発症させない下記株; B、endodontalis  HG370株、B、
endodontalis  HG413株、B、en
dodontalis  HG591株、B、asac
charolyticus  NCTC9337−76
株、B、me l aminogemicus  HG
465株、B、 me l am i nogemic
us  HG557株、B、intermedius 
 ATCC25611株、B、 buccae  0M
2330株 ラテックス凝集反応は、下記の方法により行った。
上記21種の菌株を、それぞれ純粋培養し、その菌体懸
濁液4μQを採取し、4μaの6M、グアニジン塩酸塩
溶液と和し、5分間、室温で静置した。これに調製例2
および3で得られたB、gingivalis381線
毛抗原に対するウサギ抗血清およびモノクローナル抗体
No、−1、No、−2およびN o、−3でそれぞれ
感作したラテックス粒子懸濁液を40μQ加え、凝集反
応板上で3分間、混和した後、下記の基準に従い凝集の
程度を判定した。
凝集の判定基準; m:凝集を認めない。
±:辺縁部にわずかに凝集塊を認める。
+:全全体わたり小さな凝集塊を認める。
十十二全体にわたり大きく凝集塊を認める。
+十十二凝集塊のみとなり、白濁が消失する。
(−1士は凝集陰性、+、++、+++は凝集陽性。) 第2表に示されるようにウサギ抗血清およびモノクロ ナル抗体No。
3は全てのB。
buccaeとは全く反応せずB、gingivaxi
sとの間に高い特異性を認めた。
実施例1 抗体感作ラテックス粒子の調製 日本合成ゴム(株)のラテックス粒子G2801をグリ
シン緩衝生理食塩水で0.5%となるように懸濁し、そ
れに等量の調製例3で得られたモノクローナル抗体No
、1の0 、1 mg/ m(l溶液を混合し、37°
Cで90分間反応させた後、0.1%ウシ血清アルブミ
ン・リン酸緩衝生理食塩水(BSA−PBS)でブロッ
キングし、最終的にBSA−PBSで0.5%に懸濁し
て抗体感作ラテックス粒子溶液を調製した。
実施例2 プラーク(歯垢)中のB、gingivalis線毛抗
原の検出及び旦、gingivalis菌体の同定 健常者(6名)及び成人性歯周炎患者(6名)の臼歯部
のプラーク(歯垢)をスケーラ−を用1.%て採取し、
4μQの6M、グアニジン塩酸塩溶液と和し、5分間、
室温で静置した。これに実施例1で得られたB、gin
givalis線毛抗14二対するモノクローナル抗体
No、1で感作したラテックス粒子懸濁液を40μQ加
え凝集反応板上で3分間、混和した後、試験例1のラテ
ックス凝集の判定基準に従い、凝集の程度を判定した。
一方、健常者(6名)及び成人性歯周炎患者(6名)の
プラーク(歯垢)中のB、gilgivalisの同定
は、下記のようにして行った。
即ち、輸送培地(RTF:Reduced  Tran
sfer  Fluid)にプラーク(歯垢)を懸濁し
、ウサギ脱繊血及びヘミン、メナジオンを含むCDC培
地(Control  Desease  Cente
r開発)に播種し、嫌気条件下で数日間培養する。生育
のみられたコロニーのうち、黒色化したコロニーを選び
これを分離し、純培養後、RaP  ID  ANA 
 System(McDONNELL  DOUGLA
S社製)により同定試験を行なった。さらに、B、gi
ngivalisと同定されたものの培養上清をガスク
ロマトグラフィーにかけ、フェニル酢酸の産生を調べる
ことによりB、gingivalisであることを再確
認した。
第3表に示されるように健常者(6名)のプラーク(歯
垢)ではラテックス標品の凝集は認めず、全て陰性の結
果を示した。又、プラーク(歯垢)中に存在する細菌の
同定試験ではB、gingivalisを認めなかった
。一方、成人性歯周炎患者(6名)のプラーク(歯垢)
ではラテックス標品の凝集を認め、全て陽性の結果を示
した。一方、プラーク(歯垢)中に存在する細菌の同定
試験では1エlis線毛抗原の検出) 1一 実施例3 成人性歯周炎患者および健常者のプラーク(歯垢)と各
種処理剤を作用させた場合のラテックス凝集反応 この実施例3は、処理剤の種類を種々変えて、それがラ
テックス凝集反応に及ぼす影響を調べるために行ったも
のである。
即ち、実施例2の成人性歯周炎患者No、11および健
常者No、lの臼歯部のプラーク(歯垢)をスケーラ−
を用いて採取し、下記第4表に示した濃度の処理剤4μ
aと和し、5分間、室温で静置した。
これに実施例1で得られたB、gingivalis線
毛抗原に対するモノクローナル抗体No。
1で感作したラテックス粒子懸濁液を40μQ加え、凝
集反応板上で3分間、混和した後、試験例1のラテック
ス凝集の判定基準に従い、凝集の程度を判定した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、バクテロイデス・ジンジバリス(Bacteroi
    des gingivalis)の線毛抗原に対する抗
    体を感作させたラテックス粒子からなることを特徴とす
    るバクテロイデス・ジンジバリス菌体の検出用試薬。 2、該抗体が抗血清又はモノクロナール抗体である特許
    請求の範囲第1項記載の試薬。 3、バクテロイデス・ジンジバリスの線毛抗原に対する
    抗体を感作させたラテックス粒子の懸濁液及び処理剤よ
    りなるバクテロイデス・ジンジバリス菌体を検出するた
    めのキット。 4、該処理剤が、バクテロイデス・ジンジバリスの線毛
    を実質的に変性させることなく抽出、溶菌作用を有する
    特許請求の範囲第3項記載のキット。 5、該処理剤が、バクテロイデス・ジンジバリスの線毛
    の抗原性を実質的に喪失させない処理剤である特許請求
    の範囲第3項記載のキット。 6、特許請求の範囲第1項記載の検出用試薬を被検体と
    接触させて凝集像の有無を判定することを特徴とする被
    検体中のバクテロイデス・ジンジバリス菌体の検出方法
    。 7、該被検体がプラーク(歯垢)、歯肉溝液または唾液
    である特許請求の範囲第6項記載の方法。 8、該被検体を予めバクテロイデス・ジンジバリスの線
    毛の抗原性を実質的に喪失させない処理剤を作用させる
    特許請求の範囲第6項記載の方法。 9、該処理を界面活性剤及びカオトロピックイオンから
    選ばれる処理剤を用いて行なう特許請求の範囲第6項記
    載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1992021952A1 (en) * 1991-06-01 1992-12-10 Meito Sangyo Kabushiki Kaisha Instrument for sampling minute quantity of specimen
US6160087A (en) * 1993-09-28 2000-12-12 Meito Sangyo Kabushiki Kaisha Peptides having an amino acid sequence from the fimbrial protein of porphyromonas gingivalis and their uses
JP2010085244A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toagosei Co Ltd 歯周病原菌の抗原を免疫測定法において高感度化する水性試薬

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