JPH0210726Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は絶縁ガスを強制循環させるガス絶縁
電気装置に関する。

従来この種の装置として第１図に示すものがあ
つた。図において、１は電気機器が収納され絶縁
ガスが充填された容器、２は容器１内で発生する
熱を外部へ放散させるための冷却器、３は容器１
と冷却器２とを連結する配管、４はモータ５によ
つて駆動される羽根、６は羽根４とモータ５とを
一括して収納するブロワー室である。

次に動作について説明する。容器１内で発生し
た熱は、羽根４とモータ５とを一括して収納した
ブロワー室６によつて強制的に上部へ送り込ま
れ、上部の配管３を通つて冷却器２へ送られる。
冷却器２では、送られた熱と外気との熱交換が行
われ、熱放散したガスは、下部の配管３を通つて
再び容器１内に送り込まれる。

従来のガス絶縁電気装置のブロワー室は羽根と
モータとを一括して収納して構成されているの
で、モータの保守点検の際、容器全体の気密を破
つてブロワー室を取りはずす必要がある。また、
運転中にモータの発熱によつて生ずる分解ガスが
容器内に入り込むので、容器内の絶縁耐力を低下
させるなどの欠点があつた。

この考案は、上記欠点を除去するためになされ
たもので、羽根とモータとを分離した容器に収納
し、これらを磁気カツプリングにより、連動させ
ることにより、電気機器が収納された容器全体の
気密を破ることなく保守点検ができ、またモータ
の発熱によつて生ずる分解ガスを容器内に入らな
いようにした信頼性の高いガス絶縁電気装置を提
供する。

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第２図において、１〜５は従来と同様であ
る。７は羽根４と連結された羽根側磁気カツプリ
ング、８は羽根４と羽根側磁気カツプリング７を
一括して収納した羽根室で容器１と連通してい
る。９はモータ５と連結されたモータ側磁気カツ
プリング、１０はモータ５とモータ側磁気カツプ
リング９を一括して収納した隔離室、１１は羽根
室８と隔離室１０とを区切を仕切り板、１２は羽
根室８と隔離室１０とを連通するバルブ、１３は
モータ５の発熱によつて生じる分解ガスをろ過す
るためのフイルターである。

次に動作について説明する。容器１内で発生し
た熱は、図中矢印の方向で循環し、冷却器２によ
つて熱放散し、再び容器１内へ送り込まれる。

このとき循環するガスは、羽根室８と隔離室１
０とが仕切り板１１によつて区切られているの
で、隔離室１０には流れ込まない。一方、羽根４
とモータ５とは磁気カツプリング７，９によつて
磁気的にカツプリングされて駆動されている。仕
切り板１１は、磁気的なカツプリングを阻害しな
いような材料（たとえばエポキシ板、ガラス板な
ど）で製作されており、羽根室８および隔離室１
０とは完全に密閉されている。バルブ１２は運転
時開放であり、羽根室８と隔離室１０との圧力差
は無いので、仕切り板１１は必要最小限に薄くで
きるため、磁気的な結合力が強くなる。モータ５
の保守点検の際はバルブ１２を閉じ、容器１の圧
力を大気圧程度までにさげて、隔離室１０を取り
はずすことによつて行える。

以上のようにこの考案によれば、羽根室と隔離
室とが区切られているので、モータの保守点検の
際、電気機器が収納された容器内の気密を破るこ
となく行なうことができ、また、モータの発熱に
よつて生じる分解ガスが容器内へはいり込まない
ので、信頼性の高いガス絶縁電気装置が得られる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のガス絶縁電気装置を示す断面
図、第２図はこの考案の一実施例によるガス絶縁
電気装置を示す断面図である。 図において、１は容器、２は冷却器、４は羽
根、５はモータ、７，９は磁気カツプリング、１
３はフイルタである。なお、各図中同一符号は同
一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気機器が収納された容器に冷却器を連結し、
   上記容器内の絶縁ガスをモータで駆動される羽根
   によつて上記冷却器を通して上記容器内に循環さ
   せるものにおいて、上記容器内に配置された羽根
   と上記容器と仕切り板を介して隔離室に配置され
   たモータとを磁気カツプリングで連結し、上記絶
   縁ガスの分解ガスを除去するフイルタ及び運転時
   開放されるバルブを介して上記隔離室と上記容器
   とを連通したことを特徴とするガス絶縁電気装
   置。