JPH0198730A

JPH0198730A - 慣性ダンバー

Info

Publication number: JPH0198730A
Application number: JP25604987A
Authority: JP
Inventors: Motoyasu Nakanishi; 幹育中西
Original assignee: KIYUUBITSUKU ENG KK
Current assignee: KIYUUBITSUKU ENG KK
Priority date: 1987-10-09
Filing date: 1987-10-09
Publication date: 1989-04-17

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、ＯＡＩ！器等に多用されるようになったステ
ッピングモータのステップ応答における振動防止を始め
、回転シャフトの過渡的振動防止のための慣性ダンパー
に間するものであり、軸方向での抜は落ち防止やゲル状
物質の変形防止、特性の維持、改善にも配慮したもので
ある。

従来技術最近の０ＡＩＩ器等の普及と発達に伴い、ステッピング
モータがあらゆるところで使用されるようになってきた
。ところが、ステッピングモータはその原理上、過渡応
答が振動的になり易く、共振等不安定現象を起こすので
、これの応用範囲を広げたり、これを使用した機器の高
速化を図るためには、振動を抑制する事が必要である。

また、スッテッピングモータに限らず、各種形式のモー
タにより起動停止を小刻みに繰り返し、作動する機器も
増えている。この場合においても、過渡応答は振動的に
なり易く、このような振動も抑制する事が要請されてい
る。

このため、従来は、液体の粘性力を利用した粘性結合慣
性ダンパーや、磁気力を利用した磁気結合慣性ダンパー
が広く知られている。

発明が解決しようとする問題点しかしながら、粘性結合慣性ダンパーでは、液体を封入
しておくのにオイルシールが必要であフたり、表面加工
精度が要求されたり、往々にして簡易小型に構成し難く
、また、磁気結合慣性ダンパーでは、磁性体と、材質が
限定され、また、磁気とはいうものの機械的摩擦力を利
用するため、特性変化が避けられないものであった。

そこで、本出願人は、ゲル状物質がこのダンピング特性
に非常に優れるものである事を見い出し、ゲル状物質を
結合手段とした慣性ダンパーについて特願昭６２−５９
８５７号として既に出願に及んでいるが、ゲル状物質は
自己保形性に劣り、シャフト取付体及び慣性体との結合
はゲル状物質の自己接着性と粘着性によるものであるか
ら、これを単に軸方向で偏平な層として介在させた場合
には、不用意な取り扱いをすると、ゲル状物質とシャフ
ト取付体或は慣性体との結合面において滑りを起こして
抜は落ちたリズしたりしてしまい、また、慣性体の重み
でゲル状物質が変形してしまう危険もある。かと言って
、単なるストッパー類や軸受類を付設すると、本来のダ
ンピング特性を損なってしまうことも考えられる。

一方、ある特定の周波数域において特に優ているダンピ
ング特性の慣性ダンパーが必要されることもある。

問題を解決するための手段したがって、本発明慣性ダンパーは、シャフト取付体と
慣性体とゲル状物質と弾性片とを有し、シャフト取付体
のダンパー部分と慣性体とは遊嵌可能な内外径を有して
おり、画体間に複数個の弾性片を架け渡して、シャフト
取付体に慣性体を同芯円状に担持させる一方、画体間の
隙間にゲル状物質をも介装して、シャフト取付体と慣性
体とをゲル状物質と弾性片とで結合してなることを特徴
とする。

作用シャフト側に発生する振動波は、シャフト取付体と慣性
体との間のゲル状物質及び弾性片の変形をもたらすが、
ゲル状物質の変形はシャフト取付体と慣性体との間の速
度差に応じた抵抗と角度差に応じた復元力を生じ、また
、弾性片の変形は角度差に応じた復元力を生じて、両者
が相乗的に振動エネルギーを吸収し、振動は速やかに抑
えられる。さらに、弾性片は、軸方向の抜は落ちやズレ
、慣性体の重さによるゲル状物質の変形を防止する。

実施例次ぎに、本発明を図示の実施例について説明する。

第１図、第２図に示す実施例は、幅方向の中央でへこむ
溝部をシャフト取付体及び慣性体のそれぞれの内外周面
に連続した円満として形成したものである。

すなわち、シャフト取付体１は、小径円筒状のシャフト
取付部１１と中径円板状のダンパー部分１２とが一連と
なって成り、ダンパー部分１２の外周面には半円溝１３
が形成される。

一方、慣性体２は、ダンパー部分１２０幅方向の両端の
外径より若干大径の角リング状を呈しており、その内周
面にはシャフト取付体の半円溝１３と対称に逆向きの半
円溝２３が形成されている。

したがって、シャフト取付体ｌと慣性体２とを同芯円状
に遊嵌するとともにこの溝部１３．２３同士を対向させ
た、ゲル状物質を充填しない前の状態においては、シャ
フト取付体のダンパー部分１２と慣性体２どの間には、
例えば、両端の１ｍｍ程度の筋状の隙間と、中央の数ｍ
　ｍ　ｈ）らｌＯ数ｍｍの円状の隙間が連続するような
隙間が形成されることとなる。

本発明慣性ダンパーは、この画体間に弾性片４を架け渡
すとともに、画体間の隙間にゲル状物質３を介在させる
のであるが、実施例では、弾性片として、板バネ状のも
のを用いるようにしたが、これがあまり厚く、短いスパ
ンで架け渡すと、剛体的に作用してしまうこともあるの
で、１００μ〜３０μ程度の厚さの隣青銅の薄板を１０
数ｍｍ〜５ｍｍのスパンで架け渡すようにした。

このため、画体の数カ所に、スリット１４．２４を３１
１所放射状に削成し、弾性片４として工学状のものを用
い、その両端４１を各スリット１４．２４に嵌め入れ、
中央の柱部分４２で連結されるようにした。

そして、このように弾性片４にて同芯円状に支持したシ
ャフト取付体１と慣性体２との隙間にゲル状物質３を介
装するのであるが、これには、ダンパー部分１２を下に
して寝かせ、画体の隙間にゲル状物質の原液を注入し、
その後、加熱等して原液をゲル化させた。なお、原液の
注入作業を減圧下で行えば、注入が確実かつ敏速に行え
る。

ゲル状物質としては、針入度５０〜２００程度のものか
ら選ぶのが望ましく、さらに、物質の安定性やそのダン
ピング特性からして、シリコーンゲル、例えば、商品名
トーレシリコーンＣＦ３０２７（トーレシリコーン株式
会社製造）やＫＥ−１０５１（信越化学株式会社製造）
等を用いるのがさらに望ましい、また、特開昭６１−２
８８７５６号公報に開示されているような、シリコーン
ゲルに微小中空球体、例えば、フィライト（商標名・・
・日本フィライト株式会社製造）やエクスパンセル（商
標名・・・日本フィライト株式会社販売）等を混合して
なる複合されたシリコーンゲルを用いる時は特に効果的
である。

このように、シャフト取付体ｌと慣性体２とがゲル状物
質３及び弾性片４で結合されるようになれば、シャフト
取付体１と慣性体２の相互運動はゲル状物質３及び弾性
片４の変形を伴うようになる。しかし、この相互運動は
回転方向のものにはかなり自由度が与えられるが、軸方
向や鉛直方向では、弾性片４に規制され、軸方向に外力
が加わっても容易に抜は落ちたり、ズしたりせず、慣性
体２の重さが全て直接ゲル状物質３に負荷して、これを
変形させたりしてしまうこともない。

第３図ないし第６図は、シャフト取付体および慣性体の
構造や内外周面のあり方、この結果シャフト取付体のダ
ンパー部分と慣性体との間に介装するゲル状物質や弾性
片の他の態様を示すもので、第３図に示すものは、画体
に溝部を何ら形成することなく、単純な角リング状にゲ
ル状物質３を介在させ、弾性片４も矩形のものをシャフ
ト取付体のダンパー部分１２及び慣性体２の厚み一杯に
架け渡すものであり、また、第４１ｆｆｉに示すものは
、シャフト取付体１のダンパー部分１２及び慣性体２の
それぞれの間両全体に矩形（１ｍ部１５．２５を形成し
、溝部数カ所に凹部１６．２６を設けて、そこに小径コ
イル状の弾性片４′を配置し、その弾性片４′をも埋め
込むようにゲル状物質３を充填介装して結合したもので
あり、また、第５図に示すものは、円周面の所々に軸方
向の溝部を形成し、円柱状のゲル状物質３′を放射状に
配置するとともに、その所々の溝部において、各溝の中
央にて板バネ状の弾性片４を架け渡すようにしたもので
ある。

さらに、また、第１図の二点鎖線のごとく、シャフト取
付部をｆ１１側にも伝達側シャフト取付部ｌ！′として
設けて、本慣性ダンパーにカップリングの機能を兼ねさ
せても良い、この意味で、本願明細書において、慣性ダ
ンパーとはカップリング部材をも含む概念である。

なお、図示しないが、シャフト取付体ｌのダンパー部分
１２または慣性体２は、座金状の薄板を積層して成形す
るようにしても良く、このようにすれば、シャフト取付
体や慣性体の内外周面や慣性体の重量を自由、容易に調
節することができる。

また、弾性片としては、上記した金属系のものに限らず
、合成樹脂系のものでも良く、また、この弾性片を架け
渡すにあたって、シャフト取付体、慣性体にスリットや
凹部を形成し、そこに嵌め入れるようにしたが、その固
定は、接着、溶着、カシメ等にて適宜に行えるが、何も
完全に固定してしまう程の必要性はなく、単に嵌め入れ
であるような状態でも、実用上、十分に抜は落ちやズレ
、ゲル状物質の変形は防止できる。

そこで、このような慣性ダンパーをステッピングモータ
等のシャフトに取り付ければ、シャフトに発生した振動
波は、ゲル状物質３及び弾性片４が慣性体２とシャフト
取付体１との間に介在しているため、画体１．２閏の相
互運動の結果として該ゲル状物質３及び弾性片４を変形
させることなる。ゲル状物質の変形はシャフト取付体１
と慣性体２との間の速度差に応じた抵抗と角度差に応じ
た復元力を、また、弾性片の変形は角度差に応じた復元
力を生じて、両者が相乗的に振動エネルギーを吸収すべ
く作用し、シャフトの扇動は速やかに抑えられることと
なる。この結果、七トリングタイムが早くなり、オーバ
ーシュートも少なくなり、低周波共振、中周波共振の問
題も解消されるようになる、この場合、ゲル状物質の材
質やその架橋度等を選択、ｖ４！！することによっても
勿論ダンピング特性が調節されるが、弾性片の材質、形
状を選定したり、その枚数や架け渡すスパンの長短等を
決定することによって、ある特定周波数域におけるダン
ピング特性を著しく向上させ、使用目的にかなうように
ｖＲａすることも可能である。

さらに、カバー類やオイルシールのような厳密なシール
機構は不要であり、また、材質も樹脂等選択することが
出来、簡易小型にも構成でき、さらに、本慣性ダンパー
自体をモータのローター内にその一部として組み込むこ
とさえ可能である。

発明の効果以上、本発明によれば、シャフトに発生した振動波を、
シャフト取付体と慣性体との相互運動の結果たるゲル状
物質および弾性片の変形で、相乗的に吸収することがで
きるから、シャフトの撮動は速やかに抑えられる。

したがって、次ぎの動作にすぐ移れるので、これを応用
した機器のさらなる高速化が図れることは勿論であり、
また、軸方向の抜は落ちやズレ、ゲル状物質の変形が防
止され、いつまでも優れた特性を維持する事ができるし
、弾性片の材質、形状等を選定することによって、ある
特定の周波数域でのダンピング特性を著しく向上させる
等の特性改善が可能である。

４ｒＩ！ｉ面の説明第１図は本発明慣性ダンパーの一実施例の横断面、第２
図は同正面図、第３図、第４図は他の実施例の横断面図
、第５図はさらに他の実施例の縦断面図である。

１・・・・・・シャフト取付体　２・・・・・・慣性体
１２・・・・・・ダンパー部分　３．３′・・・・・・
ゲル状物質４．４′・・・・・・弾性片

Claims

【特許請求の範囲】

シャフト取付体と慣性体とゲル状物質と弾性片とを有し
、シャフト取付体のダンパー部分と慣性体とは遊嵌可能
な内外径を有しており、両体間に複数個の弾性片を架け
渡して、シャフト取付体に慣性体を同芯円状に担持させ
る一方、両体間の隙間にゲル状物質をも介装して、シャ
フト取付体と慣性体とをゲル状物質と弾性片とで結合し
てなる慣性ダンパー。