JPH019586Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は人体の経穴に遠赤外線の照射と指圧
とを同時に行なうことのできる治療に関するもの
である。

（従来技術） 古来より、東洋医学においては、人体の各表面
部に経穴と称するものが存在し、これら経穴は経
絡線で結ばれており、人体内の臓腑の疾患はこの
経絡線を通じて人体の各表面部に病的変異として
現われるので、所定の経絡線で結ばれる経穴に
鍼、灸もしくは指圧等で刺激を与えることによ
り、経絡線下に存在する臓腑の疾患を治癒すると
共に人体の各表面部に現われた病的変異も消失す
ることが知られている。

これら経穴、通称“つぼ”と呼ばれる特定の狭
い場所にのみ遠赤外線を照射することによつて疾
患を治療する装置は既に提案されている。又、基
台上に半球状頭部を有する円筒体を上下摺動、揺
動自在に支持した指圧器も知られている。

しかし、これら従来の装置、器具はそれぞれ単
一の刺激作用を与えるものでしかなく従つて効果
にも自ら限界があつた。

（考案の目的） 本考案は前述の従来の欠点を改善した新規な考
案であり、その目的は、簡単な構成により遠赤外
線照射治療器と指圧器を組合せて、同一のつぼに
遠赤外線照射と指圧とを同時に行わせ刺激効果を
格段に高めることにある。

（考案の構成、作用） 本考案は一側の当接部に照射窓を形成し、窓の
奥に遠赤外線照射体を収納した遠赤外線照射器
と、該照射器を嵌入自在とする複数個の凹陥部を
形成した保持体と、該保持体の凹陥部において、
前記遠赤外線照射器の当接部上に配置され、この
当接部に着脱自在に嵌合する蓋枠体を有し、その
蓋枠体の中心部に半球穀状指圧部付筒体をスプリ
ングを介して昇降自在に支持せしめた指圧器とよ
りなることを特徴とする遠赤外線照射兼指圧治療
装置である。

第１図は本考案の全体斜視図であり、保持具１
の上面カバー２をめくつて保持具１の上面の一部
を破断して内部構造を示し、更に第２図にその部
分の縦断面の拡大説明図を示す。

保持具１に２コの凹陥部３を有し、折りこみ式
上面カバー２にも該凹陥部３に相対する位置に窓
穴４を備えている。これらの凹陥部３には遠赤外
線照射器６が収納されており、更に遠赤外線照射
器６の上に重ねて指圧器２０が配置されている。

遠赤外線照射器６はプラスチツク製筐体７、耐
熱性絶縁材８、電熱ヒーター９、内筒１０、遠赤
外線放射用セラミツクス板体１１保護金網１２及
び該装置と、単独で用いる場合の人体当接部クツ
シヨン材（リング状）１３からなつていて、前記
電熱ヒーター９は図示しないがコードによつて前
記保持具１の外部に備えられた外部電源（図示省
略）に接続される。

そして、前記遠赤外線照射器６の上部にプラス
チツク製蓋枠体１７が着脱自在に嵌合し、該蓋枠
体１７の中心部の円筒部１４には、指圧用当接部
たる半球穀状指圧部５を有する筒体１８がつる巻
スプリング１９を介して所定範囲の間（実施例の
場合約10mm）上下に滑動可能に嵌入されている。
この筒体１８の直径は遠赤外線照射器の窓の直径
とほゞ同じとするのが好ましい。

前記筒体１８の半球穀状指圧部５は下方に位置
する前記遠赤外線放射用セラミツクス板体１１か
らの熱を有効に外方に伝えるため種々の材質、形
状を比較、検討した結果、前記頭部肉厚を約１mm
とした高圧法ポリエチレン製のものを採用した。

なお、前記保持具１の上面カバー２は本装置使
用に際し第１図矢印線のごとく折りこんで用いる
ためその固定用にマジツクテープ２１が装着され
ている。このように保持具１によつて遠赤外線照
射器６及び指圧器２０が固定され、確実に患部に
照射及び指圧の治療をほどこすことができる。

（考案の効果） 本考案の装置は以上に述べた構造であるので使
用者は所望の“つぼ”にこの装置の凹陥部３の上
部に突出する前記半球穀指圧部５を当てがつて
（通常は仰臥、もしくは伏臥姿勢をとり本装置を
体の下に置いて体重をかける）前記遠赤外線照射
器に適切な加熱温度となるよう印加電圧を調整し
て通電すると指圧刺激とともに遠赤外線照射にも
とずく熱刺激を同時に得られる訳である。従つて
この場合の刺激は前記両刺激の相乗作用によつて
各刺激単独適用の場合に比し格段に強化されて
“つぼ”に対して極めて強力に作用する。

このことは指圧圧力を、もしくは加熱温度をそ
れぞれ単独の場合に比較して弱めることができ
て、従来よりも楽で快適な刺激となし得ることに
なる。

あるいは又、両刺激の作用によつて従来よりも
短時間で同等の刺激効果即ち治療効果を得られ
る。

更に本考案の装置は次のような利点をも有す
る。

１ はり、きゆう、低周波通電刺激等のごとき痛
みを伴なう作用がなく、又、火傷、傷あと等の
こんせきを残さない。

２ 治療目的、状況等により指圧と遠赤外線照射
の両刺激のいずれか単独に極めて簡単に切替え
ができる。

３ 高温、煙、音、振動等を伴わない。

４ 小型、軽量である。

５ 衣類を通して刺激できるので裸になる必要が
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の一部破断部を含む全体
斜視図、第２図は第１図の一部破断部の縦断面拡
大図である。 １……保持具、２……上面カバー、３……凹陥
部、４……窓穴、５……半球穀状指圧部、６……
遠赤外線照射器、７……筐体、８……絶縁材、９
……電熱ヒーター、１０……内筒、１１……セラ
ミツク板体、１２……保護金網、１３……クツシ
ヨン材、１７……蓋枠体、１８……筒体、１９…
…スプリング、２０……指圧器、２１……マジツ
クテープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側の当接部に照射窓を形成し、窓の奥に遠赤
   外線照射体を収納した遠赤外線照射器と、該照射
   器を嵌入自在とする複数個の凹陥部を形成した保
   持具と、該保持具の凹陥部において、前記遠赤外
   線照射器の当接部上に配置され、この当接部に着
   脱自在に嵌合する蓋枠体を有し、この蓋枠体の中
   心部に半球殻状指圧部付筒体をスプリングを介し
   て昇降自在に支持せしめた指圧器とよりなること
   を特徴とする遠赤外線照射兼指圧治療装置。