JPH019514Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は登録請求の範囲第１項上部概念記載の
ミシンに関する。

従来技術 西ドイツ国特許明細書第1165978号によれば裁
断装置を有しているミシンが公知になつている。
裁断装置により切り離された裁断片は誘導溝を介
して１つの管の中に到達し、この管は裁断片容器
としての袋に結合されている。裁断片は、ミシン
のモーターによつて駆動される送風機によつて発
生する空気の流れにより管を通つて裁断片容器に
運ばれる。

上記の様な配置では、裁断装置と裁断片容器の
間の長い輸送路が欠点になつている。何故ならば
裁断片は空気の流が無い場合には管の中で引つ掛
かりそして裁断片容器の中に到達しないからであ
る。特に家庭用ミシンの場合にはこのことは特に
欠点となる。何故ならば家庭用の場合には使用可
能な圧縮空気源が無くそしてミシンのモーターに
よつて駆動される送風機は家庭用として不経済で
ありそして高価であるからである。さらに裁縫す
る婦人の運動の自由度が管と裁断片容器によつて
制限されそしてミシンの外観を悪くする。

目 的 実用新案登録請求の範囲第１項に記載した考案
の目的は１つのミシンの裁断片の裁断片容器を、
裁断片が短い輸送路を通つて、出来るだけ少ない
空間を占めそしてそれと同時に布地材料を載せる
面を広くしてミシンの外観を損なわない様にした
裁断片容器に到達する様に形成し、そして配置す
ることにある。

構成、作用及び効果 上記の目的は本考案による配置において実用新
案登録請求の範囲第１項に記載した特徴部分によ
り達成される。

実用新案登録請求の範囲第１項に記載した処置
により裁断片容器はミシンの容器の中に統合さ
れ、裁断片を収納するという本来の機能に加え
て、布地材料の載置面を縫目形成領域において拡
大するはたらきをもしている。そのことにより裁
縫する婦人が布地材料を導くのが容易になる。こ
れと同時に裁断片が通過する道程が最も短くなる
ことが保証される。

上記した様に道程が短いため、裁断片容器に設
けられた開口は実用新案登録請求の範囲第２項に
記載した範囲に形成されており、斯くして切り離
された布地材料及び糸は裁断片容器のなかに直接
落下する。

実用新案登録請求の範囲第３項に記載した処置
により、針板の側方に落下する裁断片が裁断片容
器に進入するのが、裁断片が裁断片容器に侵入す
る範囲において開口の下に塊となり或いはそこで
引つ掛かり、そのことにより次の裁断片が裁断片
容器の中に入る道が閉鎖される危険が無くなるこ
とにより容易になる。

実用新案登録請求の範囲第４項記載の処置は、
縫付け時間がしばらく経過すると切り離された裁
断片で一杯になつた裁断片容器が、この容器がミ
シンから取り外すことができる独特な要素として
形成されていることによつて簡単に内容を空にす
ることが出来る様になつている。

実用新案登録請求の範囲第５項には保持装置の
特に有利な構造の形成が示されている。

実用新案登録請求の範囲第６項に記載した処置
によつて、布字材料を載せそして導くために特に
重要な範囲における布地材料を載せる面が、裁断
片容器によつて拡大されている。

実施例 本考案は添付図に示されている実施例を用いて
説明される。

第１図に示されているミシン１はオーバーロツ
クミシンであり、それの容器２は台３、支柱４並
びにアーム５から成り立ち、このアームには糸緊
張装置６が収容されている。アーム５は頭部７に
移行し、この頭部には公知の態様で駆動されてい
る針棒８が支承されており、その針棒は糸を導く
針９を担持している。ミシン１は布地材料を送る
ため上部の布地送り１０及び図示されていない下
部の布地送りを備えている。

台３は基板１１によつて覆われ、この基板には
針板１２が収容されている。針板１２のすぐ右側
に（第１図）裁断装置１３が設けられており、こ
の裁断装置は、布地材料又は糸を切り離すため駆
動される裁断刃１４及びこれに向き合つて位置す
る刃１５を有している。台３には滑り路１６が、
裁断装置１３によつて切り離されそして下方に落
下する裁断片のために形成されている。第１図に
おいて滑り路１６の左側は台の側壁１７によつて
境界されている。

容器２には、裁断片を収容するための裁断片容
器１８が固定される（第４図）。裁断片容器１８
はそれの下側に桟１９を、そしてそれの上側に鈎
２０を有している（第２図及び第３図）。桟１９
は鈎２０と共に保持装置２１を形成している。裁
断片容器１８を容器２に固定するため、桟１９は
溝２２にはまりそして鈎２０は容器２の孔２３に
はまり、その際裁断片容器１８の背後の壁２４は
容器２に接触している。

裁断片容器１８は上面２５を有し、この上面は
基板１１と共に布地材料を載せる面２６を形成し
ている。上面２５には一部分が裁断片容器１８の
背後２４に到達する開口２７が設けられている。
更にこの容器の背後２４には１つの案内面２８が
設けられ、この案内面にはこの面を側方から境界
づけている縁の桟２９が続いている。裁断片容器
１８を容器２に取付けると案内面２８は縁の桟２
９及び台の側壁１７と共に誘導路３０を形成し、
この誘導路は滑り路１６の直下に配置されている
（第５図）。

上記の装置は次の様に作動する。

加工される布地材料は公知の態様で布地材料を
載せる面２６上に載せられる。布地材料の縁が縫
合わせられる前に、布地は裁断装置１３によつて
真つ直ぐに裁断され、斯くしてきちんと形成され
た布地材料の縁が形成される。

布地材料から切り離された紐状の布地材料並び
に切り離された糸くずは、裁断片として、針板１
２の傍らから下方に落下しそして滑り路１６に突
き当たる。この滑り路は裁断片を更に導き、斯く
して裁断片は裁断片容器１８の方向に移動しそし
て開口２７を通つて裁断片容器の中に到達する。

誘導路３０は滑り路１６の下方に設けられてお
り、斯くして裁断片は裁断片容器１８の中に進入
した後でもなお導かれて滑り路１６の下方に溜ま
ることがない。そのことにより裁断片は、裁断片
が幾らか入つている裁断片容器１８の場合でも十
分に沢山収容することが出来る。

取り外す場合には裁断片容器１８は鈎２０が遊
隙を有して上側に引つ掛かつている孔２３の方向
に動かされる。そのことにより桟１９が溝２２か
ら引き出され、それから裁断片容器１８は鈎２０
を中心にして容器２から遠ざかる様に回転させら
れ、鈎２０が孔２３から外される。それから裁断
片容器１８は空にされる。

新たに取り付ける場合に鈎２０が孔２３に差し
込まれそして裁断片容器１８はそれから容器２の
方向に施回させられ、桟１９が溝２２の中にはめ
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は１つのミシンの斜視図、第２図及び３
図は裁断片容器の斜視図、第４図は裁断片容器を
有するミシンの斜視図、第５図は第４図のＶ−Ｖ
線に沿つた部分断面図である。図において ２……容器、３……台、１１……基板、１３…
…裁断装置、１７……台の側壁、１８……裁断片
容器、１９……桟、２０……鈎、２１……保持装
置、２２……溝、２３……孔、２４……背後の
壁、２５……裁断片容器の上面、２６……載せる
面、２７……開口、２８……案内面、２９……縁
の桟、３０……誘導路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 台と、裁断装置と、誘導路を介して導かれる
   裁断片を収容するための裁断片容器とを有する
   ミシンにおいて、台３の一部分が、裁断装置１
   ３の側方に該裁断装置に直接接続するように配
   置される裁断片容器１８として形成され、この
   裁断片容器の上面２５は、台３の上面を蔽つて
   いる基板１１と同一面に位置して基板と共に布
   地材料を載せる面２６を形成していることを特
   徴とするミシン。 (2) 裁断片容器１８の上面２５は、裁断片を通過
   させるために、少なくとも一部分が裁断片容器
   １８の背後の壁２４にまで広がつている開口２
   ７を有していることを特徴とする、実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のミシン。 (3) 背後の壁２４は案内面２８を有し、この案内
   面はこれを側方から境界づけている台の側壁１
   ７及び縁の桟２９と共に裁断片の誘導路３０を
   形成していることを特徴とする、実用新案登録
   請求の範囲第１項又は２項記載のミシン。 (4) 裁断片容器１８は保持装置２１によりミシン
   の容器２に固定可能であることを特徴とする、
   実用新案登録請求の範囲第１項から第３項まで
   のうちのいずれか一つに記載のミシン。 (5) 保持装置２１は裁断片容器１８の一方の側面
   に設けられたミシンの容器２の溝２２の中に挿
   入可能な桟１９とこれらの桟の反対側の処で容
   器２の孔２３に引つ掛けることが可能な鉤２０
   から成り立つていることを特徴とする、実用新
   案登録請求の範囲第１項から第４項までのうち
   のいずれか一つに記載のミシン。 (6) 裁断片容器１８はミシンの容器２の布地材料
   供給側に配置されていることを特徴とする、実
   用新案登録請求の範囲第１項から第５項までの
   うちのいずれか一つに記載のミシン。