JPH0194241A - 光劣化促進試験装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、光劣化促進試験装置に関し、特に屋外曝露試
験と同様の結果を得ることのできる光劣化促進試験装置
に関する。

〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点］従来
、光劣化促進試験装置の光源としては、紫外線を多量に
含む人工光源が用いられている。これは、各種物品の劣
化の原因が自然光中に含まれる紫外線であるとされてい
るためであって、各種石油製品の耐候性評価にもこの種
の光劣化促進試験装置が用いられていた。

例えば、レベルゲージや見本ビンに入れた潤滑油は、自
然光の照射を受けて劣化変質する。従来この潤滑油の劣
化変質の原因も、自然光に含まれる紫外線であるとされ
ていた。そのため、光に対する潤滑油の安定性、即ち耐
候性を評価する際にも、上記の如き光劣化促進試験装置
を用いて、自然光による照射強度をはるかに上回る大量
の紫外線を試料に照射していた。このように紫外線を大
量に照射することにより、自然光曝露に比べて１０倍以
上の加速劣化が行われたかのような結果を得ることがで
きた。しかしながら、この紫外線による加速劣化を行っ
た結果と自然光による屋外曝露の結果とを比較すると、
必ずしも満足すべき相関関係を得ることができない。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本発明者は、上記従来技術の問題点を解消し、促
進試験の結果と自然光による曝露試験の結果に、充分満
足できる相関関係が得られる光劣化促進試験装置を開発
すべく鋭意研究を重ねた。

その研究過程で、地表到達太陽光、即ち自然光の中の紫
外線量はそれほど多くなく、さらに石油製品の屋外曝露
は、試料油をガラス容器に入れた状態で行うため、ガラ
スを通して自然光が試料に照射されるので、ガラスによ
りほとんど紫外線が吸収されてしまい、試料にはほとん
ど紫外線が照射されていないことを見出した。さらにあ
る種の潤滑油は、４１５ｎｍ付近の波長の光を受けて著
しく劣化することを見出した。本発明はかかる知見に基
づいて、更に研究を続けて完成するに至ったものである
。

すなわち本発明は、試料に照射する人工光源として、３
５０〜６５０ｎｍの波長を有する可視光線を用いること
を特徴とする光劣化促進試験装置を提供するものであっ
て、さらに具体的には複数の試料を保持して回転するタ
ーンテーブルと、前記試料に３５０〜６５０ｎｍの波長
を有する可視光線を照射する人工光源と、内部を所定の
温度に糸１１持するだめの温度調節装置とを備えたこと
を特−３〜 徴とする光劣化促進試験装置を提供するものである。

以下、本発明を第１図に基づいて具体的に説明する。

第１図は本発明の光劣化促進試験装置の一例を示すもの
で、光劣化促進試験装置１はハウジング２の内部に試料
保持部３と人工光源部４及び温度調節部５とを備えてい
る。

前記試料保持部３は、試料として石油製品等を入れる多
数の試験管６、例えばＡＳＴＭ−Ｄ−１５００に規定さ
れた色試験管を保持するターンテーブル７と、該ターン
テーブル７を下方から支持する回転軸８と、該回転軸８
を回転させるモーター９とにより構成されている。回転
軸８は、ハウジング２の底部に設けられたモーター９と
連結されており、ターンテーブル７を、例えば毎分３０
回回転度の一定の速度で回転させ、各試験管６に均等に
人工光源部４からの光が照射されるようにしている。

光劣化促進試験装置１の下部に配置された人ニー４　＝ 光源部４は、３５０〜６５０ｎｍの波長を有する可視光
線を照射する光源体１０と該光源体１０を保持する光源
保持具１１とで構成されており、光源体１０としては、
３５０〜６５０　ｎｍの波長スペクトルが自然光に極め
て近い螢光灯、例えばナショナル螢光灯ＦＬ　　１５　
　Ｄ等を用いる。この光源体１０を保持する光源保持具
１１は、中央部を高くした山形に形成されており、光源
体１０を前記試料を入れた試験管６の底面に対して約１
０度の角度となるように配列されている。またこの光源
保持具１１の上下位置や傾斜角度は、必要により調整可
能とすることもできる。さらに中央部の光源体１０と試
験管６との距離は、光源体１０から照射される光が均等
に各試料に照射されるように、また促進効果が充分に得
られるように、装置の大きさや光源体１０の種類により
適宜設定される。

前述の如く位置や角度を調整可能とすれば、各種試料の
種類あるいは試験管６の大きさ等により、最適な位置及
び傾斜角度とすることができる。

またハウジング２の一側に設けられた温度調節部４は、
装置内の温度を検出する測温抵抗体１２と、加熱用のヒ
ーター１３と、装置内の空気を循環させるファン１４と
、温度の設定及び前記測温抵抗体１２の検出値によりヒ
ーター１３の制御を行う制御部１５とを備えており、装
置内の温度は、測温抵抗体１２の検出値と制御部１５に
設定された設定温度とが比較されて、ヒーター１３のオ
ン・オフあるいは電圧の変更などにより行われれる。

また前記ファン１４による装置内の空気の循環を効率よ
く行うために、ファン１４とヒーター１３は、上下に空
気循環孔１６を有する隔壁１７により仕切られるととも
に、前記試料保持部３のターンテーブル７には、空気流
通孔（図示せず）が設けられている。

（実施例〕 次に、本発明を実施例により更に詳しく説明する。

上記の如く形成された第１図に示す光劣化促進試験装置
を用いて粘度グレードの異なるいくつかの試料油につい
て光照射を行い、その際のスラッジ析出率と変色（４５
０ｎｍの吸光度）について、自然光による曝露試験の結
果と比較した。その結果を第２図及び第３図に示す。こ
の際に用いた装置の大きさは５５０ｍｍ（縦）Ｘ５７０
ｍｍ（横）Ｘ６００ｍｍ（高さ）、試験管はＡＳＴＭ−
Ｄ−１５００色試験管、光源体は１０本のナショナル昼
光色替光灯ＦＬ−Ｄ−１５Ｄであり、試験管の底面と光
源体との傾斜角度は１０度、中央部の最も接近した位置
の光源体と試験管の底面との距離は７５ｍｍ、ターンテ
ーブルの回転速度は毎分３０回転、装置温度は６０±１
°Ｃ１試験時間は促進試験が２４〜１２０時間、曝露試
験が１ケ月である。

第２図及び第３図に示す結果から明らかなように、本発
明の光劣化促進試験装置を用いて行った促進試験は、自
然光による曝露試験と充分に満足すべき相関関係を示し
ている。

〔発明の効果〕

以上の如く、本発明の試験装置によれば、試料に照射す
る人工光源として、３５０〜６５０ｎｍの波長を有する
可視光線を用いるため、自然光曝露による結果と同様の
結果を、１１５〜１／６の短時間で得られると共に、従
来の光劣化促進試験装置に比べて１１５〜１／１０の価
格で装置の製作を行うことができ、各種製品、特に各種
石油製品の耐候性評価を低価格、短時間で確実に行うこ
とができる。

また、同様に可視光線域の波長により劣化する製品やガ
ラスビンに収納保管されて紫外線の影響を受けにくい製
品、例えば食品、化粧品、医薬品等の光に対する耐候性
の評価を、正確に、しかも短時間で行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の光劣化促進試験装置の一例を示す斜視
図、第２図は光劣化促進試験と自然光曝露試験における
スラッジ析出率の相関を示すグラフ、第３図は同じく変
色の相関を示すグラフであ１：光劣化促進試験装置、　
　２：ハウジング。 ３：試料保持部、４：人工光源部、５：温度調節部。 ６：試験管、　　７：ターンテーブル、８：回転軸。 ９：モーター、１０：光源体、１１：光源保持具。 １２：測温抵抗体、１３：ヒーター、１４：ファン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）試料に照射する人工光源として、３５０〜６５０
   ｎｍの波長を有する可視光線を用いることを特徴とする
   光劣化促進試験装置。 （２）複数の試料を保持して回転するターンテーブルと
   、前記試料に３５０〜６５０ｎｍの波長を有する可視光
   線を照射する人工光源と、内部を所定の温度に維持する
   ための温度調節装置とを備えたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の光劣化促進試験装置。（３）試料
   が、試験管に入れられた石油製品である特許請求の範囲
   第１項または第２項記載の光劣化促進試験装置。 （４）ターンテーブルが、装置内底部に設けられたモー
   ターに回転軸で支持され、該モーターの回転により一定
   速度で回転するものである特許請求の範囲第２項記載の
   光劣化促進試験装置。 （５）人工光源が、試料に対して約１０度の傾斜を有す
   る保持具に保持された複数の光源体から照射されるもの
   である特許請求の範囲第２項記載の光劣化促進試験装置
   。 （６）温度調節装置が、装置内の温度を検出する測温抵
   抗体と、加熱用のヒーターと、装置内の空気を循環させ
   るファンと、温度の設定及び前記測温抵抗体の検出値に
   よりヒーターの制御を行う制御部とを備えたものである
   特許請求の範囲第２項記載の光劣化促進試験装置。