JPH017932Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、たとえば照明器具などへの利用に
適した枠構造に関するものである。

従来の技術 一般にこの種の枠構造は、軽量化を図るために
板金材料や引抜材などにより形成したチヤンネル
材を用いている。そして、枠体の外側も内側もそ
の外観が良くなければならないために、たとえば
実公昭58−54728号公報に見られるようにチヤン
ネル材の側片を重ね合わせて断面矩形状に形成し
ている。このような形状のものにおいては、各辺
毎の四枚の外枠を形成するとともにこれらの外枠
に対応する数の内枠を必要とし、これらをそれぞ
れ重ね合せている。そして、各接合部に固定用突
片を形成してネジにより一体化している。

考案が解決しようとする問題点 このような従来のものにおいては、外枠及び内
枠の数が多くなり、しかも、それらの接合部の結
合強度が低いものである。また、結合部の数も多
いため取付け用のネジの本数が多くなり、組立工
数が高く、さらに、結合部の隙間の発生する可能
性も高いものである。

問題点を解決するための手段 外枠と内枠とを屈曲させてそれぞれＬ字形のも
のとし、外枠の屈曲部に内枠の端部を位置させて
重ね合せて枠体を形成し、この枠体の四隅部に支
持具を取り付ける。

作 用 外枠と内枠とはＬ字形であるため、その部品点
数が半分になり、しかも、両者の結合部において
は一方が屈曲部であるため、その機械的な強度が
高く、その結合部の隙間の発生する可能性も少な
く、少ない本数のネジにより外枠と内枠とは固定
される。

実施例 本実施例は照明器具に関するものであり、二本
のランプ１が取付けられた器具本体２に遮光板３
を介してバツフル枠４が取付けられている。前記
器具本体２には前記ランプ１を保持するランプソ
ケツト５と安定器６とが取付けられており、ま
た、保持ネジ７によりＶ字形の反射板８が取り付
けられている。さらに、前記遮光板３は側板９と
端板１０とよりなり、これらの側板９と端板１０
との下縁には上向きに折り返された支持片１１が
屈曲形成されている。

しかして、前記バツフル枠４は枠体１２とバツ
フル１３とよりなる。また、前記枠体１２は、二
個の外枠１４と二個の内枠１５と四個の支持具１
６とよりなる。

前記外枠１４は、基面１７の両側に直角に屈曲
形成された側片１８を有する断面コの字形のチヤ
ンネル材により形成されているものであり、前記
側片１８の一部に90度をなす切欠部１９を形成し
てこの切欠部１９に対応する位置で直角に屈曲さ
せて屈曲部２０を形成して短片２１と長片２２と
よりなるＬ字形としているものである。前記短片
２１の中央上部には前記反射板８が嵌り込むＶ字
状の切欠２３が形成されている。前記側片１８は
内方へ向けて屈曲されており、その端部は略45度
に傾斜を付けられている。そして、前記長片２２
の上方の前記側片１８には、ネジ孔２４が形成さ
れている。また、前記外枠１４の前記長片２２の
下部の側片１８には上向きに屈曲した係止突片２
５が形成されている。

次に、前記内枠１５は、基面２６の両側に直角
に屈曲形成された側片２７を有する断面コの字形
のチヤンネル材により形成されているものであ
り、前記側片２７の一部に切欠部２８を形成して
この切欠部２８に対応する位置で直角に屈曲させ
て屈曲部２９を形成して短片３０と長片３１とよ
りなるＬ字形としたものである。そして、前記側
片２７は、外方へ向けて屈曲形成されており、長
片３１の前記側片２７には前記ネジ孔２４とその
位置が対応するネジ孔３２が形成されている。そ
して、前記短片３０には前記反射板８が嵌り込む
切欠３３が形成されている。しかして、前記内枠
１５には前述のバツフル１３が係合する複数の係
合切欠３４が形成されている。

ついで、前記バツフル１３は複数枚の縦板３５
と横板３６とを公知の手段で縦横に組合せたもの
であり、前記縦板３５の端部には、前記係合切欠
３４に係合してその長手方向への動きを防止する
係合段部３７が形成され、前記横板３６の端部に
は、前記係合切欠３４と前記係止突片２５に係合
してその横板３６の長手方向の動きを防止する係
合段部３８が形成されている。また、前記横板３
６の中央部においては、前記反射板８の下部を逃
すためのＶ字状切欠３９が形成され、この部分に
位置する前記縦板３５はその高さが低く形成され
ている。

ついで、前記支持具１６は、基面４０の三方に
ネジ孔４１を有する上部水平片４２と下部水平片
４３と垂直片４４とが形成されているものであ
る。また、前記基面４０を前記垂直片４４の外方
へ延出させて支持突片４５としており、この支持
突片４５の先端に僅かに下方へ突出させた係止片
４６が直角に屈曲形成されている。

なお、４７は固定ネジである。

このような構成において、バツフル枠４の組立
に当つては、内枠１５の係合切欠３４にバツフル
１３の横板３６の係合段部３７を係合する。この
時、二枚の内枠１５を用いることにより、内枠１
５は矩形状に配設され、この内枠１５の間に複数
枚の横板３６が平行に配列される。次に、この内
枠１５および横板３６に縦板３５を組み立てる。
これにより、バツフル１３と内枠１５との組立体
が形成される。

つぎに、この組立体に外枠１４を組み立てる。
このとき、外枠１４の屈曲部２０に内枠１５の端
部が位置するように両者の位置を決めて外枠１４
の係止突片２５の内部に内枠１５が入り込むよう
にする。そして、四隅部に支持具１６を取付ける
が、基面４０が外枠１４の長片２２の外面に接合
し、垂直片４４が外枠１４の短片２１の外面に接
合するようにして固定ネジ４７をネジ孔４１，３
２，２４に螺合させて支持具１６と外枠１４と内
枠１５との三者が同時に固定される。

このように形成されたバツフル枠４は、その支
持突片４５を遮光板３の支持片１１に係合させて
取付けられる。

しかして、外枠１４と内枠１５との固定は、そ
の上面において固定ネジ４７で行なわれるので、
下からはその固定手段が見えず、その外観が向上
する。また、四隅部における結合も一方は屈曲部
２０，２９であるので、外観が良く、しかも、他
方の端部の接合も部品の少ない状態で行なうた
め、製作上の誤差の発生が少なく、隙間が発生す
る可能性が少ない。

とくに、外枠１４と内枠１５とは、それぞれＬ
字状に一体形成したものであるので、その部分の
機械的な強度が大きい。

考案の効果 この考案は、上述のように互いに重ね合わせて
結合される外枠と内枠との形状を断面コの字形の
チヤンネル材によりＬ字形に屈曲させて形成した
ので、その枠形状の機械的な強度がきわめて大き
く、その部品点数も少なくて良く、組立時の各部
品間の隙間の発生も少なくて外観が良好であり、
組立工数も少ない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は枠体の分解斜視図、第２図は屈曲前の外枠の
一部の斜視図、第３図は屈曲前の内枠の斜視図、
第４図は照明器具の斜視図、第５図はその縦断側
面図、第６図はその一部の縦断正面図、第７図は
枠体の斜視図、第８図はその分解斜視図、第９図
は一部の断面図、第１０図は隅部の斜視図、第１
１図は支持具の斜視図である。 １２……枠体、１４……外枠、１５……内枠、
１６……支持具、１７……基面、１８……側片、
１９……切欠部、２０……屈曲部、２６……基
面、２７……側片、２８……切欠部、２９……屈
曲部、４７……ネジ（固定ネジ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面コの字形のチヤンネル材の両側の側片を切
   欠して形成した切欠部に対応する位置の基面を直
   角に屈曲して屈曲部を形成したＬ字形の外枠と内
   枠とをそれぞれ二個ずつ形成し、前記外枠の前記
   側片を内方へ屈曲させてその端部を略45度に傾斜
   させるとともに前記内枠の前記側片を外方へ屈曲
   させ、それぞれの端部を接合させて矩形状に形成
   した前記外枠の内方に各外枠の前記屈曲部にそれ
   ぞれの端部を位置させて前記内枠を重ね合わせる
   とともに上方の前記側片をネジで固定して枠体を
   形成し、この枠体の四隅部に支持具を取付けたこ
   とを特徴とする枠構造。