JPH0160205B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば施肥・直播作業用の作溝器等
に設けて、肥料や播種等の農用粉粒体の詰りを検
出して、良好な施肥・直播作業が行なわれるべ
く、詰りセンサーとして使用される農作業機の粉
粒体詰まり検出装置に関する。

この種の検出装置として、従来より知られてい
るものの一つに実開昭54−158708号公報に記載さ
れたものがある。このものは、粉粒体を供給する
吐出パイプの下端部で、かつ、供給流路的に目詰
り検出用の感知体であるスイツチを設け、このス
イツチの目詰り検出結果に基づいて、警報を発す
る警報器を設けて構成してある。従つて、前記ス
イツチが供給流路内に位置しているので、実質的
に供給流路の通路断面を減少させ、このスイツチ
そのものが流下する粉粒体に対しての障害物にな
り詰りの原因になる虞れがあつた。

一方、前記したような問題点を解決する手段と
して、スイツチを供給流路内に設けることなく、
前記供給流路内を流下する粉粒体の発生音を感知
する音センサー方式のものや、静電容量式センサ
ーを採用することも考えられるが、これらのもの
では、機構が複雑になる分設備費が増大し、コス
ト面で不利である。

本発明は、かかる実情に鑑み、供給流路に対す
る感知体の効果的な配置構成によつて、従来構成
の問題点を解消するとともに、その解決手段に大
幅なコスト増を来さないものを提供する点に目的
を有する。

上記目的を達成すべくなされた本発明に係る農
作業機の粉粒体詰まり検出装置の特徴構成は農用
粉粒体を供給する流路中に、間欠的に進出駆動さ
れる感知体を設けるとともに、この感知体の進出
抵抗の増大を電気的に検出するよう構成してある
点にある。

このような特徴構成を有する本発明の作用効果
は次の通りである。

つまり、詰りを検出する方法として、感知体が
詰り量に応じて受ける作動抵抗を電気的に捉える
方法を採用したものであるから、機械式である故
に設備コストを押えることが出来るともに、前記
感知体の供給流路に対する進出が間欠的であるか
ら、前記感知体が流路断面を減少させる、或いは
粉粒体の流下の障害になるといつたことを解消出
来る。しかも、前記感知体の感度を上げる為に、
必要以上に作動し易くするといつた、振動による
誤動作を起し易い構成を取ることもなく、非常に
長期に亘つて安定した作動が行なえる。

以下に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図に示すように、伝動ケース１の後端側に
機体横方向に並列する５個の苗植付アーム２…を
取付け、これら植付アーム２に苗供給する苗のせ
台３を植付アーム２の前方に設けると共に、伝動
ケース１の下部に機体横方向に並列する複数個の
接地フロート４…を取付け、そして、種子兼粉粒
肥料用タンク５の下部に５個の繰出し装置６…を
連設すると共に、これらの繰出し装置６に可撓ホ
ース７を介して各別に接続した５個の作溝器８…
を接地フロート４に取付けて、５個の植付アーム
２による苗植付箇所夫々の近くに位置させて圃場
に作溝し、この形成溝内に種子あるいは肥料を供
給するように構成した播種兼用施肥装置を装備さ
せて、直播作業や施肥作業を可能にした苗植付装
置を構成してある。この苗植付装置は、走行機体
に左右揺動ローリング及び昇降操作自在に連結さ
れて乗用田植機を構成するものである。

第６図に示すように前記作溝器８には粉粒体供
給流路中で、前面壁に切欠孔８ａを形成し、この
孔８ａの上辺に横軸周りで上下揺動可能な感知体
２６を設け、この感知体２６の前記切欠孔８ａを
貫通しての粉粒体供給流路中への間欠進出駆動に
よつて、流路内の詰り現象をこの感知体の進出抵
抗の増大量として電気的に検出するリミツトスイ
ツチ２７を前記感知体２６とともに間欠進出駆動
すべく、前記感知体２６に併設している。

第９図に示すように、前記感知体２６の駆動機
構は前記感知体２６の揺動支点位置にアーム３５
を枢支し、このアーム３５をリンク機構３６を介
して後記ロール駆動アーム１９に連動連結し、も
つて前記駆動アーム１９の揺動運動に連動して、
前記感知体２６が間欠駆動されるべく構成され
る。

別実施例としては、第７図及び第８図に示すよ
うに、前記ホース７に対して両外側方から間接的
にこのホース７を間欠的に挾み込み作動を行う鋏
状部材２８を設け、この鋏状部材２８の進出抵抗
の増大を電気的に検出するリミツトスイツチ２
７、或いは、ポテンシヨメータ２９等を設けて検
出装置を構成してもよい。

前記繰出し装置の夫々は第２図に示すように構
成してある。

すなわち、タンク５の下部に位置する繰出し筒
１０の内部に、繰出しロール９を、夫々の繰出し
装置の繰出しロール９の一体駆動が可能な各繰出
し装置の繰出し筒１０を貫通させた１本の繰出し
ロール駆動軸１１を介して回動自在に取付けてい
る。前記繰出しロール９を構成するに、駆動軸１
１に一体回転自在に取付け、かつ、２本の第１軸
芯方向凹部１２，１２、及び、この第１凹部１２
よりも浅い２本の第２軸芯方向凹部１３，１３を
周部に周方向に分散並設してある第１ロール部分
９ａと、前記第１凹部１２に対する第１係入部１
４，１４及び前記第２凹部１３に対する２本の係
入部１５，１５の夫々を介して第１ロール部分９
ａに一体回動、及び、相対摺動自在に取付けてあ
る第２ロール部分９ｂとから構成し、第１凹部１
２によつて肥料の繰出しを行い、かつ、第２凹部
１３によつて種子の繰出しを行うように、かつ、
操作具１６により筒ネジ軸１７を回動操作し、第
２ロール部分９ｂを摺動させて第１、及び、第２
係入部分１４，１５の第１凹部１２又は第２凹部
１３に対する入り込み長さを調節して、繰出し量
調節をするように、さらには、操作具１６を摺動
操作し、第１あるいは第２凹部１２，１３が繰出
し筒１０の受入口に臨むように、あるいは、前記
係入部１４，１５側が繰出し筒授入口に臨むよう
に、あるいは、全体が繰出し筒受入口から外れる
ように繰出しロール９を移動調節して、繰出し状
態と繰出し停止状態と全通状態とに切換え調節す
るようにしてある。

そして、前記駆動軸１１に一体回動自在に取付
けたロール駆動アーム１９を、これの第１連結孔
１９ａに一端側を挿入連結した押引きロツド２
０、及び、揺動アーム２１から成る連動機構２２
を介して、植付アーム２を伝動ケース１に駆動可
能に取付けてあるリンク機構を構成する揺動リン
ク２３に連動連結して、このリンク２３の往復揺
動力により繰出しロール９が一定の角度範囲内で
往復回動駆動されるようにしてある。前記押引き
ロツド２０の抜止めピン２４を取外すことにより
押引きロツド２０をロール駆動アーム１９から抜
き取り分離できるように構成し、第１連結孔１９
ａから抜き離した押引きロツド２０を分離自在に
挿入連結する第２連結孔１９ｂをロール駆動アー
ム１９に設けると共に、第１連結孔１９ａあるい
は第２連結孔１９ｂが押引きロツド２０の端部に
合致するようにロール駆動アーム１９を回動させ
るに伴い繰出しロール９が回動することにより、
第３図に示すように押引きロツド２０を第１連結
孔１９ａに挿入連結した状態にすると、第１凹部
１２がタンク５側に向いてロール駆動に伴い繰出
し作用する第１取付向きに繰出しロール９がな
り、かつ、第４図に示すように、押引きロツド２
０を第２連結孔１９ｂに挿入連結した状態にする
と、第２凹部１３がタンク５側に向いてロール駆
動に伴い繰出し作用する第２取付向きに繰出しロ
ール９がなるように構成してある。

つまり、繰出しロール９が植付爪２ａの苗植え
運動に連動して一定の角度範囲内で往復回動さ
れ、第１凹部１２あるいは第２凹部１３が種子あ
るいは肥料をタンク５から設定量ずつ取出し、繰
出し筒１０内に落下排出してホース７に供給する
ように、かつ、押引きロツド２０とロール駆動ア
ーム１９の連結切換えにより、繰出しロール９の
取付向きを変更して直播作業用状態と施肥作業用
状態とに切換えるようにしてある。

前記ロール駆動アーム１９と駆動軸１１との連
結構造は、前記駆動アーム１９に接当可能なアン
グル材で、かつ、そのアングル材の一辺中心部に
前記駆動軸１１の六角辺のうち少なくとも二辺に
接当可能な切欠部３０ａを有する左右一対の締付
用金具３０，３０を前記駆動軸１１に駆動アーム
１９を装着した後、両側よりボルト３３，３３で
締込み、両者１９と１１のガタ付きを防止する構
造である。

又、前記繰出し筒１０と前記駆動軸１１との相
対回動面にはＯリング３４を嵌入して、雨水の前
記筒１０内への侵入を防止し、前記第１ロール部
分９ａと第２ロール部分９ｂの夫々には図示する
ように粉粒体の侵入を防止するジヤバラ３１，３
２が嵌着してある。

前記ロール駆動アーム１９は、前記揺動リンク
２０に替えて、植付アーム駆動用リンク機構を構
成する駆動回動アームにクランク機構を介して連
動連結して実施してもよい。

前記連動機構２２とロール駆動アーム１９を分
離自在に連結するための具体構成はボルト式等
種々変更可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る農作業機の粉粒体詰まり検
出装置の実施例を示し、第１図は苗植付装置を示
す側面図、第２図は繰出し機構の縦断背面図、第
３図及び第４図は繰出し機構の縦断側面図、第５
図は駆動アームの側面図、第６図は作溝器の一部
切欠側面図、第７図及び第８図は夫々、検出装置
の別実施例を示す一部切欠側面図、及び平面図、
第９図は感知体駆動機構を示す側面図である。 ７……可撓ホース、２６……感知体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 農用粉粒体を供給する流路中に、間欠的に進
   出駆動される感知体２６を設けるとともに、この
   感知体２６の進出抵抗の増大を電気的に検出する
   よう構成してある農作業機の粉粒体詰まり検出装
   置。 ２ 前記感知体２６を流路に直接突入進出させる
   よう構成してある特許請求の範囲第１項に記載の
   詰まり検出装置。 ３ 前記感知体２６を、内部が粉粒体流路に構成
   された可撓ホース７の外部に設け、このホース７
   を介して間接的に流路に進出可能に構成してある
   特許請求の範囲第１項に記載の詰まり検出装置。