JPH0157051B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0157051B2
JPH0157051B2 JP59070013A JP7001384A JPH0157051B2 JP H0157051 B2 JPH0157051 B2 JP H0157051B2 JP 59070013 A JP59070013 A JP 59070013A JP 7001384 A JP7001384 A JP 7001384A JP H0157051 B2 JPH0157051 B2 JP H0157051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromium oxide
powder
thermal spraying
particle size
firing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59070013A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60215528A (ja
Inventor
Akira Yamaguchi
Kingo Takeuchi
Sho Arai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemical Industrial Co Ltd filed Critical Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Priority to JP59070013A priority Critical patent/JPS60215528A/ja
Publication of JPS60215528A publication Critical patent/JPS60215528A/ja
Publication of JPH0157051B2 publication Critical patent/JPH0157051B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は溶射用酸化クロムおよびその製造方法
に関するものであり、その目的とするところは金
属やセラミツクス等の表面改質のための溶射被覆
に用いられる溶射用材料として最適な溶射用酸化
クロムを提供することにある。 従来、顔料、研摩材、耐火物材料等に用いられ
ている粉末状の酸化クロムは、無水クロム酸の加
熱分解、重クロム塩酸類の還元焙焼、水酸化クロ
ムの加熱脱水等によつて工業的に製造されている
が、これ等はいずれも粒径1μm前後の非常に微細
な一次粒子から成る微粉末状態のものである。 近時、各種金属やセラミツクス等の表面に耐摩
耗性、耐腐食性、耐熱性等を付与する目的で各種
の高性能の溶射用材料を瞬間的に溶融噴射して被
覆するいわゆるプラズマジエツトによる溶射被覆
が行なわれるているが、酸化クロムもその溶射用
材料の一つとして、耐摩耗性や耐腐食性等の付与
のために使用されている。 このような目的に使用される溶射用酸化クロム
としては、次の要件を満たすことが重要であると
されている。 (1) 化学的純度が高く、基材の表面に所望の性能
の酸化クロム被覆が得られること。 (2) 粉体としての流動性が良く、使用に際して粉
末供給装置からプラズマガンノズルに至るまで
の細管を閉塞することなく、一定速度でスムー
ズに供給可能であること。 (3) 溶射に際して、プラズマガスに投入される酸
化クロム粉体のうち、飛散・損失することなく
目的とする基材の表面に到達し有効に被覆を形
成する割合、すなわち溶射の歩留りが高いこ
と。 一般に、これらの要件特に上記の(2)、(3)を満た
すには、酸化クロムの粒子形状がなるべく球形に
近く、粒子表面が滑らかで、しかも粒度分布が均
一であり、さらに個々の粒子が或程度以上の質量
(大きさ)をもつことが必要であると考えられる。
就中、粒径約5μm以下の微細粒子は慣性が小さく
噴射に際して飛散.損失し易いからである。 然しながら、従来の溶射用酸化クロムは、いず
れも通常の酸化クロムの粉末を電気炉で融点以上
の高温(約2400℃)に加熱して溶融し、これを冷
却固化させたのち粉砕し、更に篩分して所望の粒
度部分を回収するという方法によつて製造された
ものであるため、製造時に炉材や電極の侵蝕によ
る汚染物の混入や炭素による還元反応にもとづい
て生成する金属クロムの一部混入などを生じ易
く、また強力な粉砕や分級に伴う汚染の増大や歩
留りの低下を招き易い等の欠点があるばかりでな
く、顕微鏡的観察によれば、第1図に示すよう
に、その粒子状態がいずれも角ばつた不定形の砕
片状多結晶で、表面は不規則で粗雑な破砕面を呈
しており、粉体としての流動性が必ずしも充分で
なく、また溶射に際しては飛散し易く溶射の歩留
りが低下し易い等の欠点があつた。 他方、酸化クロムのやや大きな単結晶を得る方
法は従来知られており、例えば酸化クロム微粉末
を空気雰囲気下で1300〜1500℃で加熱すると、や
や粗大な酸化クロムの粒子に成長するという文献
がある(窯業協会誌87[5]1973・253―258頁)。
他の方法として、酸化クロムとクロム酸アルカリ
との混合物を加熱焼成する方法がある(特開昭53
―29296号)。しかして前者の方法は、1500℃まで
の加熱によつて酸化クロムの微粒子を粗大粒子に
成長させるには極めて長時間を必要とし、しかも
得られる粗大粒子は幾つかの単結晶が相互に焼結
して「瘤つき」状の凝集物となることがあるため
にそのままでは流動性が必ずしも充分でなく、又
後者の方法は、原料酸化クロムに対してクロム酸
アルカリを2倍量と極めて大量に使用して、これ
に基づく蒸発凝縮した薄片状の酸化クロムの単結
晶を回収することを目的とするものであるため、
得られる酸化クロムは粉体としての流動性に欠け
るばかりでなく酸化クロムとしての歩留まりが著
しく小さく、また容器の侵蝕が避け難いという問
題がある。 本発明者らは、叙上の問題に鑑み、溶射用材料
として最適な溶射用酸化クロムおよびその製造方
法について鋭意検討した結果、平均粒径10乃至
50μmの球形乃至多面体状の酸化クロムの単結晶
粒子から成る粉体が流動性が良好で理想的である
ことおよびそのような粉体を具体的に製造する方
法を知見し本発明を完成した。 すなわち、本発明の第1の発明は平均粒径が10
乃至50μmの球形乃至多面体状の酸化クロムの単
結晶粒子から成る粉体であり、かつ安息角が40度
以下および見掛比重2.5〜2.9であることを特徴と
する溶射用酸化クロムであり、第2の発明は酸化
クロム粉末をアルカリ金属塩又は/及びアルカリ
土類金属塩の存在下、酸化性雰囲気中で1500℃乃
至酸化クロムの融点(2265℃)以下の温度で加熱
焼成したのち、ほぐしのための破砕処理を施すこ
とを特徴とする溶射用酸化クロムの製造方法であ
る。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず、第1の発明について説明すると、本発明
の溶射用酸化クロムは単結晶からなる酸化クロム
の粉体で純度が高く、又気泡等を含有していない
密度が理論値に近いもので、実施例にも見られる
ように、見掛比重が2.5〜2.9の範囲にあるもので
ある。 その形状は球形乃至多面体状からなり電子顕微
鏡での観察によると良く発達した平滑な結晶面に
よつて囲まれた単結晶粒子からなる球形乃至多面
体状であり、多面体としては8面体以上、好まし
くは14面体以上のものでなるべく球形に近似して
いるものが含まれる。 本発明の溶射用酸化クロムの平均粒径は10乃至
50μm、好ましくは20〜35μmであり、10μm未端
では粉体の質量が小さいために慣性が小さく熱プ
ラズマ内に投入されて基材に到達するまでに飛
散・損失し易く、又50μmをこえると粉体の質量
が大きくなり溶解不充分のまま基材に到達して粗
雑な被覆面を形成することがあるので好ましくな
い。 又、本発明の溶射用酸化クロムは流動性に関す
る粉粒体の特性として安息角が40度以下、好まし
くは34度以下である。40度をこえると粉体の流動
性が悪く、使用に際してプラズマガンノズルに至
るまでの細管を閉塞し、定常状態で供給すること
が困難となり好ましくない。 以上に説明した形状、粒径及び流動特性を有す
る本発明の溶射用酸化クロムは金属及びセラミツ
クス等の溶射用として全く新規な物性を有するク
ロム化合物であり、従来の溶融法によつて製造さ
れている酸化クロムに比して次の点で優れてお
り、溶射用材料として理想的なものということが
できる。 (1) 化学的純度が高く、金属クロムを含有するこ
とも全くないので基材の表面に所望の性能の酸
化クロム被覆を再現性よく施すことができる。 (2) 球形乃至厚みのある多面体状で表面が平滑な
単結晶粒子から成るため、それ自体粉体として
の流動性がよく、所定の粒度範囲内にあること
と相俟つて粉末供給装置からプラズマガンノズ
ルに至るまでのスムーズな供給が可能であり、
しかも溶射の歩留りが高い。 (3) 粉体としての流動性のよいことは、安息角が
40度以下という低い値を示すことによつて容易
に識別されるが、粒子が最密充填の状態になり
易いため高い見掛密度の値を示すことによつて
も特徴ずけられる。 次に、第2の発明である溶射用酸化クロムの製
造方法について説明する。 上記に説明した第1の発明の溶射用酸化クロム
は原料である酸化クロム粉末を酸化性雰囲気中で
1500℃乃至酸化クロムの融点(2265℃)以下の温
度で加熱焼成し、単結晶を成長せしめたのち、ほ
ぐしのための破砕処理を施すことにより容易に製
造することができる。 本発明の製造方法で出発原料として使用する酸
化クロムとしては、通常工業的に入手しうる粉末
状の酸化クロムが一般的であるが、その他に、そ
の前駆体である無水クロム酸、水酸化クロム、ク
ロム酸アンモニウム、又は、重クロム酸アンモニ
ウムあるいは、本発明の製造方法における後述の
分級の工程から回収される酸化クロムの一部を再
使用することもできる。 一方、本発明の製造方法における加熱焼成は酸
化性雰囲気中で行うことが好ましく、還元性雰囲
気中では酸化クロムの結晶発達が極めて遅いため
不適当である。該酸化性雰囲気を実現する手段と
しては単なる空気中での焼成、酸素ガスや空気の
導入、原料酸化クロム粉末への適量の酸化剤、例
えば無水クロム酸の配合等いずれでも有効であ
る。 本発明の製造方法における加熱焼成温度は1500
℃乃至酸化クロムの融点(2265℃)以下、好まし
くは1500℃乃至1900℃がよく、特に加熱焼成温度
を前記範囲に特定した理由は本発明者らが見出し
たつぎの事実に基くものである。 すなわち、一般に酸化性雰囲気中での酸化クロ
ムの加熱に伴なう粒子成長は「蒸発―凝縮」とい
う独時な機構で進行するが、本発明者らの検討結
果によれば結晶粒子の成長は1000℃以上で始ま
り、1300℃以上で急激となる。しかし、酸化クロ
ムの微細粒子から成る粉末の単なる加熱では1500
℃でも平均粒径10μm以上に成させるには反応条
件により多少の差異があるが約10時間以上の加熱
を必要とするが、より高温での加熱または少量の
アルカリ金属塩類の存在下での加熱によれば実用
的な短い加熱時間で平均粒径10μm以上の単結晶
粒子の成長が可能であることが明らかとなつた。
したがつて、加熱焼成温度が上記範囲外の1500℃
未満では酸化クロム粉末の結晶成長が充分に行わ
れず、一方1900℃以上の高温ではエネルギー所要
量が莫大で経済的に多少不利となり、また炉材や
容器材質の侵食やそれにより不純物の汚染が増大
する傾向がある。又酸化クロムの融点をこえると
融体となり、冷却固化後の厳しい粉砕工程が不可
欠で、角ばつた不定形の破片状多結晶で気孔や不
純物及び金属クロム等の混入した製品が得られる
ために好ましくない。 焼成時間は加熱焼成温度により任意に選定する
ことができ特に限定する必要はなく、焼成時間が
長い程結晶成長は大となる反面、より多くのエネ
ルギーを必要とするためにそれ等を考慮して所望
の単結晶の大きさに適応せしめる任意に設定する
ことができる。 加熱焼成方法は原料の酸化クロム粉末あるいは
原料配合物を適当な耐火性容器に入れ、酸化性雰
囲気の状態で1500℃乃至酸化クロムの融点以下の
温度で所望の時間焼成すればよく、得られた焼成
物は多くの場合粒度の均一な単結晶粒子から成る
粉体が得られるが、そのままでは粉体としての流
動性が不充分であるため、ほぐしのための破砕処
理を施して粒度を調節し、そのまま、或いは必要
に応じてさらに所望の粒度に分級して製品とす
る。分級の手段としては篩分け、乾式または湿式
サイクロン、水簸等各種の方法を利用することが
できる。 破砕処理としては乾式粉砕又は湿式粉砕のいず
れでもよいが、酸化クロムの単結晶粒子自体を破
砕する必要はなく、衝撃力や剪断力にもとづく単
結晶の分離又は解きほぐしを行えばよく、例えば
焼成物を乾いた状態で、または適量の水に懸濁さ
せた状態でヘンシエルミキサー等の粉砕機を利用
して行うとよい。 又、本発明の製造方法においては必要に応じて
結晶成長促進剤として適量のアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩等を原料の酸化クロム粉末に混
合して加熱してもよい。 添加するアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩
としては、それらの炭酸塩、水酸化物、クロム酸
塩、重クロム酸塩、塩化物又は硫酸塩である。特
に好ましいのは、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム又はバリウムの上記塩から選ばれた1種又は2
種以上のものがよい。 かかる金属塩の原料酸化クロムに対する使用量
は、Cr2O3に対して多くとも20重量%まででよ
い。この理由は、添加量と共に酸化クロムの結晶
成長が期待されるが、約20重量%近くからは飽和
してその添加量に対して結晶成長が期待できなく
なると共に、酸化クロムの歩留りが著しく低下
し、又焼成容器や炉材の浸蝕も増大することにな
つてくるからである。 この場合、加熱焼成して得られた焼成物は冷却
後、破砕処理を施し焼結・付着した粒子を相互に
剥離するとともに、水または温水で洗浄して可溶
性塩数を除去する。 この水洗は、焼成により、酸化クロムが一部酸
化されてクロム酸塩又は重クロム酸塩に転換した
もの、および結晶成長剤として添加した金属塩を
除去するためである。水洗後は、乾燥し所望によ
り分級して製品とする。なお、分級は、水洗と共
に水簸による分級も充分可能である。 かくして、本発明の製造方法によれば、比較的
簡単な操作により、平均粒径が10乃至50μmの球
形乃至多面体状で、かつ安息角が40度以下の流動
性のよい酸化クロム単結晶が工業的に有利に製造
でき、その純度も充分各種の用途に適合したもの
である。 即ち、本発明の製造方法によれば、生成物はそ
のまま市販の溶射用酸化クロムの粒度巾に入り、
しかも形状が球状乃至多面体状で流動性が良好で
ある。又この方法によれば大まかな粒度調整は焼
成温度と焼成時間の調節のみで行われ、更に有利
な点が指摘される。 実用面において製品に更に厳しい粒度巾が要求
される場合においても焼成時および焼成後のほぐ
しのための破砕処理による粒度調整工程の後に水
簸工程を設ければ生成物は形状が球状乃至多面体
状で一定しているため、水簸による分級も容易
で、しかも、溶射材として必要な粒度巾のものを
回収した後の粗い部分、細かい部分は、今まで一
般的に硬質、耐熱、耐食性に優れていても必要粒
度の材料を得るにはやはり溶融・粉砕して得られ
る高価な酸化クロムを使用するために躊躇されて
きた窯業関係骨材、研摩・研削材関係へ廉価に供
給でき利用面が拡大すると共に、これらの工業に
寄与するところ極めて大きい。 以下に実施例及び比較例をあげて本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例1〜4及び比較例 内容積60mlのアルミナルツボに原料として市販
の酸化クロム粉末(平均粒径1.5μm)必要に応じ
添加物を加えた配合物を60g入れ、ふたをして電
気炉に入れ、空気雰囲気中で第1表に示す各焼成
温度条件下で加熱焼成したのち、そのまま翌日ま
で放冷して焼成物を得た。焼成物は水を加えてス
ラリー化し、家庭用ミキサーでほぐしのための粉
砕処理を行ない、更に3連の水簸管を用いて粒度
調整したのち、固液分離して乾燥し溶射用酸化ク
ロムを得た。 得られた酸化クロムについて、各々その収率、
平均粒径、安息角および見掛密度を測定したとこ
ろ第1表の結果が得られた。又、第1表には市販
品Aを参考例として記載した。 なお、粒径の測定はコールターカウンター法を
用い、安息角の測定は注入法によつて求めた(た
だし、リングは30mmを使用)、また見掛密度はJIS
K 1467―1984に準じて見掛密度測定器に、一定
体積の試料を取り、その質量から求めた。 又、形状は電子顕微鏡で観察した結果を示す。
【表】 参考例としての市販品Aの粒子構造を示す電子
顕微鏡写真を第1図に、また上記実施例1で得ら
れた酸化クロムの電子顕微鏡写真を第2図に示
す。 第1表および第2図から、本実施例の成績物は
球形に近い厚みのある多面体状の酸化クロムの単
結晶粒子から成り、安息角が小さく粉体としての
流動性が良好であることが明らかである。 なお、本実施例の成績物は化学分析の結果、各
試料とも、Cr2O3含有率として99%以上の値を示
した。これに対し、市販品Aは、金属クロムを含
むことによりCr2O3含有率101%を示し、塩酸溶
出Cr2O3が2%となり、強熱減量が−3.3%という
値を示した。 他方、比較例で得られた酸化クロムの電子顕微
鏡写真を第3図に示す。 第1表および第3図から、本比較例の成績物は
粒子が細かく、板状であり、流動性もなかつた。 実施例 5 内容積3のアルミナルツボに原料として市販
の酸化クロム粉末を3Kg入れ、ふたをして酸化性
雰囲気のガス炉に入れ、1800℃に昇温後同温度で
10時間加熱焼成したのち、降温・冷却して焼成物
を得た。 焼成物はヘンシエルミキサーで湿式ほぐし処理
を行ない、更に3連の水簸管を用いて粒度調整し
たのち固―液分離して乾燥し、平均粒径26μmの
溶射用酸化クロム2.4Kgを得た。この酸化クロム
は安息角が29度、見掛密度が2.9g/mlで流動性
よく、電子顕微鏡で観察した結果第2図と同様の
形状を示した。 この酸化クロムを市販のプラズマ溶射装置を用
いて、径50mm、厚さ9mmのテストピース上に溶射
し被膜を形成し、カツター切断面の走査型電子顕
微鏡写真で観察した。その結果、この被膜は、同
様にして市販の溶射用酸化クロムを用いて形成し
た溶射被膜と比較して、基材―被膜境界面および
被膜自体に気孔が少なく、基材との密着性がよく
緻密な被膜であることが認められた。なお、ほぐ
しのための破砕処理を施す前の焼成物は軽くシン
ターした状態のもので、これをスプーンで軽くお
しつぶして粉体としたものは、安息角が45度、見
掛密度が1.7g/mlで流動性が不充分であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例としての市販品Aの粒子構造を
示す電子顕微鏡写真、第2図は実施例1の成績物
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真、および第3図
は比較例の成積物の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真であり、倍率はいずれも400倍である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均粒径が10乃至50μmの球状乃至多面体状
    の酸化クロムの単結晶粒子から成る粉体であり、
    かつ安息角が40度以下および見掛比重が2.5〜2.9
    であることを特徴とする溶射用酸化クロム。 2 酸化クロム粉末をアルカリ金属塩又は/及び
    アルカリ土類金属塩の存在下、酸化性雰囲気中で
    1500℃乃至酸化クロムの融点以下の温度で加熱焼
    成したのち、ほぐすための粉砕処理を施すことを
    特徴とする溶射用酸化クロムの製造方法。
JP59070013A 1984-04-10 1984-04-10 溶射用酸化クロムおよびその製造方法 Granted JPS60215528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59070013A JPS60215528A (ja) 1984-04-10 1984-04-10 溶射用酸化クロムおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59070013A JPS60215528A (ja) 1984-04-10 1984-04-10 溶射用酸化クロムおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60215528A JPS60215528A (ja) 1985-10-28
JPH0157051B2 true JPH0157051B2 (ja) 1989-12-04

Family

ID=13419291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59070013A Granted JPS60215528A (ja) 1984-04-10 1984-04-10 溶射用酸化クロムおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60215528A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62167219A (ja) * 1986-01-20 1987-07-23 Awamura Kinzoku Kogyo Kk 焼結酸化クロム溶射粉末の製造方法
US6410470B1 (en) 2000-04-24 2002-06-25 Saint-Gobain Industrial Ceramics, Inc. Thermal spray powder process

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5021997A (ja) * 1973-06-28 1975-03-08

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5021997A (ja) * 1973-06-28 1975-03-08

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60215528A (ja) 1985-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920009567B1 (ko) 산화아연위스커 및 그 제조방법
JP5193060B2 (ja) 金属ホウ化物
JP4231990B2 (ja) 希土類酸化物溶射用粒子およびその製造方法、溶射部材ならびに耐食性部材
JP7069469B2 (ja) 成膜用又は焼結用粉末
Kim et al. Amorphous phase formation of the pseudo-binary Al2O3–ZrO2 alloy during plasma spray processing
JP4273292B2 (ja) 溶射用粒子、および該粒子を用いた溶射部材
CN115974111A (zh) 一种片状氧化铝的可控制备方法
JP3825231B2 (ja) 溶射用中空セラミックス粉末の製造方法
JPH0157051B2 (ja)
US3585260A (en) Chromic acid bonded chromic oxide agglomerates produced by spray drying
JPH0128828B2 (ja)
JP6690735B2 (ja) 窒化ケイ素粉末、多結晶シリコンインゴット用離型剤及び多結晶シリコンインゴットの製造方法
JPH07187817A (ja) 溶射材料及びその製造方法
JP2823598B2 (ja) クロム系スピネルおよびその製造法
JPS6241179B2 (ja)
Kollenberg et al. Influence of powder-characteristics on the microstructure of ceramic plasma spray coatings
JPH0143021B2 (ja)
JP2584032B2 (ja) 酸化亜鉛ウィスカーの製造法
JP2605847B2 (ja) 酸化亜鉛ウイスカーの製造法
JP3731968B2 (ja) 溶射特性に優れたCr2O3粉末の製造方法
JPS603010B2 (ja) 微細な酸化クロムの製造法
JPH0568405B2 (ja)
JPH10137574A (ja) 粒子径大なる球状無機物粒子の製造方法
JPH0255381B2 (ja)
JP2584035B2 (ja) 酸化亜鉛ウィスカ−の製造法