JPH0154708B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、一般には電子写真式複写機より詳
細にはそれに使用する磁気ブラシ清掃装置に関す
るものである。

電子写真式複写においては、光導電性部材が帯
電されてその表面に感光性が与えられる。帯電し
た光導電性部材は複写する原稿書類の光像で露光
される。感光性が与えられた光導電性部材は露光
により選択的に電荷を放電する。この結果、光導
電性表面上に、複写する原稿書類に含まれている
情報領域に対応する静電潜像が記録される。光導
電性表面上に記録された静電潜像の現像は、現像
剤を静電潜像に接触させることによつて行なわれ
る。代表的な現像剤は、より粗い磁性キヤリヤ粒
子たとえば強磁性粒子に摩擦電気的に付着する、
当該技術分野ではトナー粒子として知られる熱硬
化性プラスチツクである。トナー粒子は、光導電
性表面上に記録された静電潜像に対して適当な電
荷をもつように選択される。この現像剤が光導電
性表面上に記録された静電潜像に接触すると、そ
の大きな吸引力によつてトナー粒子はキヤリヤ粒
子から静電潜像の方へ移動する。

支持材料のシートへそれが転写されたあと、光
導電性表面に残留トナー粒子が付着したまゝ残る
ことが多い。これまでは、ブラシヤ発泡体ローラ
などの通常の清掃装置では完全に満足できるよう
に残留粒子を光導電性表面から清掃することはで
きなかつた。粒子を光導電性表面から清掃する魅
力のある方法の一つは、固定の非磁性殻で囲つた
回転磁石の使用である。この装置はキヤリア粒子
を吸引し、そのキヤリア粒子が摩擦電気的に残留
トナー粒子を光導電性表面から吸引するものであ
る。この種の清掃装置に付随する問題の一つは、
残留トナー粒子がキヤリア粒子に付着したままに
なることである。したがつて、長時間にわたつて
連続的に清掃動作を行なうには、これらの残留ト
ナー粒子をキヤリヤ粒子から除去しなければなら
ない。この問題を解決するために各種の技術が用
いられた。米国特許第3580673号：第3920329号お
よび第4006987号に、このような技術が開示され
ている。

前記特許文献の関連部分は、次のように要約さ
れる。米国特許第3580673号は記録用表面からト
ナー粒子を清掃する装置を開示している。その装
置は永久棒磁石を内部に納め、回転できるように
取付けられた非磁性円筒部材を有しており、円筒
部材は磁性粒子を記録用表面に接触させる。トナ
ー粒子の極性と反対の極性のバイアス電圧がそれ
に印加される。バイアス電圧はトナー粒子を清掃
粒子へ十分吸引できる大きさである。導電性ロー
ルが磁性ビーズに接触して配置されており、ロー
ルにはトナー粒子を清掃粒子からそれへ十分吸引
することができる大きさであつて円筒部材と同じ
極性のバイアス電圧が印加されている。

米国特許第3920329号には、感光体から粒子を
除去する磁気ブラシを備えた背景部除去装置が記
載されている。その磁気ブラシは２個の永久棒磁
石が内部に配置され、回転できるように取付けら
れた非磁性円筒部を有している。円筒部が回転す
るとき、磁性キヤリヤ粒子を感光体に接触させ、
摩擦電気的に背景部のトナー粒子を磁性キヤリヤ
粒子に吸引させるものである。磁気ブラシは正の
極性のバイアス電圧が印加されている。再生ロー
ラが磁気ブラシの直ぐ近くに配置されており、ト
ナー粒子を磁性キラリヤ粒子からローラへ吸引す
るためより高いかつ反対の極性のバイアス電圧が
印加されている、再生ローラは非磁性材料たとえ
ば非磁性のステンレス鋼から作られている。

米国特許第4006987号は、静電式記録手段から
残留トナーを清掃する装置を開示している。その
清掃装置はバイアス電圧が印加され、回転できる
ように取付けられた円筒スリーブを有している。
そのスリーブの内部には永久磁石が固定して取付
けられている。

スリーブが回転すると、そこに付着している磁
性粒子が記録手段に接触し、残留トナー粒子を摩
擦電気的にスリーブへ吸引する。そしてローラが
磁性粒子に接触して、残留トナー粒子をスリーブ
から吸引する。ローラは電気的に接地された導電
性金属円柱部から成り、その上に絶縁層が被覆さ
れている。

この発明は、その特徴によつて被清掃表面から
粉状体を清掃する磁気ブラシ清掃装置を提供する
ものである。この装置は、磁性粒子を被清掃表面
に接触させるように搬送し、前記被清掃表面から
磁性粒子へ粉状体を吸引するのに十分な大きさと
極性のバイアス電圧が加えられた磁気ブラシと、
前記磁気ブラシと同じ極性でかつ前記磁気ブラシ
手段よりも高い大きさのバイアス電圧が加えら
れ、磁性粒子から前記粉状体を吸引する除去手段
とを備えている。

この発明のその他の特徴は、以下の説明を読
み、添付図面を参照すれば明白でになるであろ
う。

以下、この発明をその好ましい実施例について
説明するが、発明をその実施例に限定するつもり
はないものと理解されたい。むしろ、特許請求の
範囲に明らかにされているように発明の精神と範
囲に含まれるすべての代替物、修正物、および同
等物を包含することを意図するものである。

この発明の特徴の全般的理解のために、図面に
ついて説明するが、図中、全体を通じて同一要素
を表わすために同一参照番号が使用されている。
第１図はこの発明に係る磁気ブラシ清掃装置が組
込れている電子写真式複写機の各種構成要素を略
図で示す。

以下説明する磁気ブラシ清掃装置は各種の電子
写真式複写機に等しく十分適合して使用できるも
のであり、必らずしもここに示した特定の実施例
にその用途が限定されるものでないことは、次の
説明から明らかになるであろう。

電子写真式複写の技術は周知であるから、以下
第１図の複写機に用いられている各種処理ステー
シヨンを略図で示し、それらの動作について簡単
に説明する。

第１図のように、電気写真式複写機はドラム１
０を用いている。ドラム１０は、光導電性物質た
とえばセレン合金をその上に被覆したアルミニウ
ムなどの導電性基層を有している。ドラム１０は
矢印１２の方向に回転してその周囲に配置されて
いる各種の処理ステーシヨンを通過する。

最初に、ドラム１０は光導電性表面の一部分が
帯電ステーシヨンＡを通過するように動かす。帯
電ステーシヨンＡにおいて、コロナ放電装置１４
はドラム１０の光導電性表面を比較的高いほゞ一
様な電位に帯電させる。

そのあと、ドラム１０の光導電性表面の帯電部
分は送られて露光ステーシヨンＢを通過する。露
光ステーシヨンＢにおいて、原稿書類は表を下に
して透明プラテンの上に置かれている。露光装置
１６は原稿書類の上を、その一定幅を照明しなが
ら移動する。原稿書類から反射した光線は移動レ
ンズ系を通過して一定幅の光像を形成する。これ
らの光像は光導電性表面の帯電部分の上に焦点が
合わされる。

この方法で、ドラム１０の帯電した光導電性表
面は原稿書類の光像によつて選択的に放電され
る。この結果、原稿書類に含まれている情報領域
に対応する静電潜像が光導電性表面上に記録され
る。光導電性表面の帯電部分を照明することによ
つては光導電性表面を全面的に放電させることが
できないことがわかつている。したがつて、光導
電性表面はある残留電圧レベルをもつ背景帯電領
域を保有している。たとえば、静電潜像すなわち
像領域は約350ボルトの公称電位を有するのに対
し、背景領域は約50ボルトの公称電位を有するこ
とがある。

次に、ドラム１０は光導電性表面上に記録され
た静電潜像を現像ステーシヨンＣへ進める。現像
ステーシヨンＣにおいて、磁気ブラシ現像装置１
８は現像剤を運んでドラム１０の光導電性表面に
接触させる。トナー粒子はキヤリヤ粒子から静電
潜像へ吸引されて、原稿書類の情報領域に対応す
るトナー粉体像を形成する。

電子写真式複写機に配置された各種処理ステー
シヨンについて説明を続けると、粉体像が光導電
性表面上に堆積されたあと、ドラム１０は粉体像
を転写ステーシヨンＤへ進める。転写ステーシヨ
ンＤにおいて、支持材料のシートがドラム１０の
光導電性表面上の粉体像に接触するように置かれ
る。この支持材料のシートはシート送給装置２０
によつて転写ステーシヨンＤへ送られてくる。シ
ート送給装置２０は、支持材料のシートのスタツ
ク２４の最上端のシートに接触している送給ロー
ル２２を備えているものが好ましい。送給ロール
２２は矢印２６の方向に回転してスタツク２４か
ら最上端のシートを送り出す。整合ローラ２８は
矢印３０の方向に回転しており、進行する支持材
料のシートをそろえて、シユート３２に向わせ
る。シユート３２は進行する支持材料のシートを
導いて調時された順序でドラム１０の光導電性表
面に接触させる。この結果、粉体像は転写ステー
シヨンＤにおいて進行中の支持材料のシートに確
実に接触する。

転写ステーシヨンＤは、コロナ放電装置３４を
備えていて、シートの裏側へイオンを照射する。
このイオン照射により粉体像はドラム１０の光導
電性表面からシートへ引き付けられる。転写後、
シートはドラム１０と共に移動を続ける。分離用
コロナ放電装置（図示せず）はシートをドラムに
付着させている電荷を中和する。そのとき、シー
トはドラム１０から引き離される。

コンベヤ３６はシートを矢印３８の方向に転写
ステーシヨンＤから定着ステーシヨンＥへ運ぶ。

定着ステーシヨンＥは、全体として参照番号４
４で示してあるが、バツクアツプローラ４２と加
熱定着ローラ４４を備えている。粉体像をその上
にのせた支持材料のシートはバツクアツプローラ
４２と定着ローラ４４の間を通過する。そのと
き、粉体像は定着ローラ４４に接触し、加えられ
る熱と圧力によつて粉体像は支持材料のシートに
永久的に固着される。定着後、送りローラ４６が
できあがつたコピーシートを収集トレイ４８へ進
める。コピーシートが収集トレイ４８に置かれた
ならば、操作者はそこからコピーシートを容易に
取り出すことができる。

支持材料のシートがドラム１０の光導電性表面
から分離されたあと、必らず若干の残留トナー粒
子がそこに付着して残る。これらの粒子は、清掃
ステーシヨンＦにおいてドラム１０の光導電性表
面から清掃される。清掃ステーシヨンＦはトナー
粒子をドラム１０の光導電性表面から吸引する清
掃装置５０を備えていることが好ましい。清掃装
置５０の詳細な構造については、以下、第２図を
参照して説明する。

この発明のために、この発明に係る清掃装置を
使用する電子写真式複写機の全般的動作を明らか
にするには、以上の説明で十分であると信ずる。

次に、この発明の特定の主題について説明す
る。第２図は清掃装置５０をより詳しく図示した
ものである。図からわかるように、清掃装置５０
はその円周表面まわりに複数の磁極が印加された
円柱状磁石５２を有している。磁石５２の上には
非磁性で導電性の管状部材５４がはめ合わされて
いる。管状部材５４の内側円周表面は磁石５２の
外側円周表面から一定間隔離れており、管５４は
回転できるように取付けられている。定速モータ
が管状部材５４をほゞ、一定角速度で回転させ
る。磁石５２はバリウムフエライトで、また管状
部材５４はアルミニウムから作ることが好まし
い。磁石５２は固定して取付けられており、管状
部材５４が矢印５６の方向に回転しても、静止し
たままである。管状部材５４は矢印５６の方向に
回転して、ハウジング５８を通過する。ハウジン
グ５８には磁性粒子が貯蔵されていて、これらの
磁性粒子は管状部材５４へ吸引される。電源６０
は管状部材５４に接続されており、直流電界を加
えている。この電界は、極性がドラム１０の光導
電性表面に付着しているトナー粒子のそれとは反
対でかつその強さが光導電性表面からトナー粒子
を管状部材５４に付着している磁性粒子へ吸引す
るのに十分なものであることが望ましい。磁性粒
子は、それに対しトナー粒子が摩擦電気的結合力
をもつように選択される。電源６０は、約300ボ
ルトから約500ボルトの範囲の電圧レベルのバイ
アス電圧を管状部材５４に加えることが好まし
い。

管状部材５４の直ぐ近くにローラ６２が配置さ
れている。ローラ６２が矢印６４の方向に回転す
ると、ローラ６２は管状部材５４に付着している
磁性粒子からトナー粒子を吸引する。ローラ６２
には、電源６６によつて、管状部材５４にバイア
ス電圧を加えている電源６０と同じ極性のバイア
ス電圧が加えられている。しかし、電源６６によ
つて６２に加えられるバイアス電圧の大きさは電
源６０が管状部材５４に加えるバイアス電圧より
も高い。たとえば、ローラ６２に加えられるバイ
アス電圧の大きさは、管状部材５４に加えられる
バイアス電圧の大きさよりも高いように選定され
た特定の大きさで、約300ボルトから約500ボルト
の範囲にすることができる。ローラ６２はアルミ
ニウムから作られ、その上をアルミニウム酸化物
で被覆してあるものが好ましい。アルミニウム酸
酸化物の層の厚さは、約20ミクロンから約30ミク
ロンの範囲にすることが好ましい。

トナー粒子を除去するために、ローラ６２に近
接して除去ブレード６８が配置されている。除去
ブレード６８は、トナー粒子をローラ６２からハ
ウジング７０の室の中へ偏向させるすなわちずり
落す。トナー粒子は重力の作用でハウジング７０
の室の中に落下する。これらのトナー粒子は複写
機の現像装置で次に再使用するため再循環させる
ことができる。実例として、ブレード６８は、ロ
ーラ６２の全幅にわたつて延びる板金で作ること
ができる。

以上要約すると、この発明に係る改良された磁
気ブラシ清掃装置は、粉体像を支持材料のシート
に転写したあと光導電性表面に付着している残留
トナー粒子を除去できることは明らかである。こ
の情報装置は、摩擦電気的結合力を有する磁性粒
子を運んで残留トナー粒子に接続させる磁気ブラ
シ手段を備えている。この磁気ブラシ手段は、適
切な極性と大きさのバイアス電圧が加えられてい
て、光導電性表面から磁気ブラシ手段に付着して
いる磁性粒子へトナー粒子を吸引する。次に、ト
ナー粒子は、大きさが磁気ブラシ手段に加えられ
るバイアス電圧よりも大きく、極性が同じのバイ
アス電圧が加えられているローラに吸引されるこ
とによつて磁性粒子から取り除かれる。残留トナ
ー粒子は、そのローラから除去ブレードによつて
除去され、ハウジングの室内に落下して、複写機
内で再使用にまわされる。

したがつて、この発明により先に述べた目的と
利点を完全に満している光導電性表面の清掃装置
が提供されたことは明らかである。この発明をそ
の特定の実施例に関して説明したけれども、当該
技術分野の専門家にとつて多くの代替物、修正物
および同等物を思いつくであろうことは明らかで
ある。したがつて、特許請求の範囲の精神と広義
の範囲に含まれるようなすべての代替物、修正物
および同等物はこの発明に包含されるものと考え
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係る清掃装置を組込んだ
電子写真式複写機を示す略正面図、および第２図
は、第１図の複写機に使用された清掃装置を示す
略正面図である。 図中、主要部品の参照符号は下記の通りであ
る。１０…ドラム、１４…コロナ放電装置、１６
…露光装置、１８…磁気ブラシ現像装置、２０…
シート送給装置、２２…送給ロール、２４…シー
トスタツク、２８…整合ローラ、３２…シユー
ト、３４…コロナ放電装置、３６…コンベヤ、４
０…定着装置、４２…バツクアツプローラ、４４
…加熱定着ローラ、４６…送りローラ、４８…収
集トレイ、５０…清掃装置、５２…円柱状磁石、
５４…管状部材、５８…ハウジング、６０…電
源、６２…ローラ、６６…電源、６８…除去ブレ
ード、７０…ハウジングの室。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 磁性粒子を被清掃表面と接触させながら搬送
   するように該被清掃表面に近接して配置されかつ
   被清掃表面から磁性粒子へ粉状体を吸引させるの
   に十分な大きさと極性で電気的にバイアスされた
   磁気ブラシ手段と、 該磁気ブラシ手段に近接して配置され、かつ磁
   気ブラシ手段と同じ極性でかつそのバイアス値よ
   りも高い値で電気的にバイアスされて磁性粒子か
   ら粉状体を吸引する吸引手段と から成る、被清掃表面から粉状体を清掃する磁気
   ブラシ清掃装置。 ２ 前記吸引手段が前記磁気ブラシ手段に近接し
   て配置されたローラから成る特許請求の範囲第１
   項記載の磁気ブラシ清掃装置。 ３ さらに、前記ローラに接続されて該ローラを
   第１の極性と第１の大きさで電気的にバイアスし
   ているローラ用電源を含んでいる特許請求の範囲
   第２項記載の磁気ブラシ清掃装置。