JPH0152426B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0152426B2
JPH0152426B2 JP5982179A JP5982179A JPH0152426B2 JP H0152426 B2 JPH0152426 B2 JP H0152426B2 JP 5982179 A JP5982179 A JP 5982179A JP 5982179 A JP5982179 A JP 5982179A JP H0152426 B2 JPH0152426 B2 JP H0152426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
parts
reaction
weight
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5982179A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55152758A (en
Inventor
Sadaichi Tonomura
Masaaki Hayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP5982179A priority Critical patent/JPS55152758A/ja
Publication of JPS55152758A publication Critical patent/JPS55152758A/ja
Publication of JPH0152426B2 publication Critical patent/JPH0152426B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は顔料分散性の優れた被覆用硬化性組成
物に関する。 更に詳しくは、二重結合含有付加反応生成物、
不飽和オイルフリーアルキド及び共重合可能な重
合性単量体との重合により得られる共重合体に、
さらに架橋成分を配合してなる新規な樹脂組成物
に係る。従来、ビニル共重合体と架橋成分を組合
わせた被覆用組成物は、該ビニル共重合体が主に
スチレン及びメチルメタクリレートからなると
き、得られた塗膜は耐候性、速乾性、耐久性、耐
黄変性、耐溶剤性および物性面で優れた性能を有
しており、金属、アルミサツシ、木材、プラスチ
ツク、スレート等の仕上げ用として既に広く使用
されている。 しかし、一般にビニル共重合体はその分子構造
に起因して、アルキド樹脂(以下アルキドと略
称)に比較した場合、顔料に対するなじみが悪
く、そのため、塗装時の色分れや貯蔵時の顔料分
離等がおこり、それ故実用の観点から顔料分散性
の向上が要求されていた。 しかして前記の顔料分散性を向上させるため
に、例えば(a)不飽和ジカルボン酸と第3級脂肪族
カルボン酸のグリシジルエステルとの反応により
得られる不飽和ジカルボン酸ジエステル、(b)不飽
和オイルフリーアルキド及び(c)重合性単量体との
共重合体を使用する試みが既に提示されている。
(特公昭53−766号公報) これにつき更に説明を加えると前記(a)成分の不
飽和ジカルボン酸のジエステルは、 の如くして得られる。 又、前記諸欠点の改善のための他の方法とし
て、油または脂肪酸含有不飽和ポリエステルと、
不飽和トリアルコキシシラン単量体とを併用する
ことも提案されている。(特開昭53−61694号公
報) しかし、前記の如き不飽和ジカルボン酸ジエス
テル又は不飽和トリアルコキシシラン単量体を用
いることを特徴とした樹脂組成物においても、実
用上十分な塗膜性能や顔料分散性は得られなかつ
た。 本発明は、前述の如き従来技術の欠点を改良す
べくなされたものである。すなわち顔料分散性に
優れるとともに塗膜性能も優れた被覆用熱硬化性
樹脂組成物を提供しようとするものである。 即ち、本発明は、 A(イ)(i) 第3級脂肪族カルボン酸のグリシジルエ
ステル、 (ii) 飽和多価カルボン酸無水物、及び (iii) ヒドロキシル基含有不飽和化合物 の反応の結果得られる、分子中に1個の二
重結合を有する付加反応生成物
5〜95重量% 〔但し各化合物の割合は(i)のエポキシ基:(ii)の酸
無水物基:(iii)のヒドロキシ基=0.8〜1.2:1.0:
0.8〜1.2(モル比)とする〕 (ロ) 油変性不飽和アルキド 95〜5重量% の割合からなる混合物 ………5〜45重量% B 共重合可能な重合性単量体の少くとも1種
………95〜55重量% との反応により得られた共重合体に、更に架橋剤
成分を配合してなる顔料分散性の優れた被覆用硬
化性樹脂組成物に関する。 本発明に於て、その特徴の一つは、分子中に1
個の二重結合を含有する付加反応生成物(イ)を用い
ることにある。 該反応生成物(イ)は次のような一段反応又は二段
反応により合成される。 前記分子中に1個の二重結合を含有する付加反
応生成物(イ)の製造は、酸素による二重結合の開環
防止のため、空気の存在下で行うことが好まし
い。 反応温度は180℃以下で行なう。好ましくは90
〜135℃の範囲が適当である。前記一段反応によ
り合成する場合の進行状態は、酸価の測定によつ
て確認することができる。しかして本発明では酸
価を40以下とするが好ましくは20以下が適当であ
る。酸価が40をこえると未反応物が残留し、最終
塗膜の性能低下の原因となるので好ましくない。 又、二段反応における一段目の反応で酸無水物
の酸無水物基
【式】とヒドロキシル基含 有不飽和化合物とを反応させる時には140℃以下
で行なう。すなわち水の生成が認められない条件
下で酸無水物基の開環反応とヒドロキシル基の付
加反応(半エステル化)を行い、末端カルボキシ
ル基含有エステル化物とする。ついで二段目の反
応で、前記エステル化物に第3級脂肪族カルボン
酸のグリシジルエステルを反応させて二重結合含
有付加反応生成物を得ることができる。前記一段
目と二段目の反応の終点は、一段目においては酸
無水物基の消失の確認により可能である。しかし
て一般に化学分析では確認が困難であるため赤外
線分光光度計を用いることが望ましい。該赤外線
分光光度計を用いる方法においては酸無水物基に
基因した吸収は酸無水物の種類によつて多少異る
けれども約1770cm-1付近及び約1850cm-1付近に鮮
鋭に現われる。従つて一段目の反応は、この二つ
の吸収をトレースすることによつて反応の進行度
を知ることができ、この方法によれば敏速に確認
できる。 次に二段目の反応は、一段反応の場合と同じ温
度範囲で行なう。又反応の終点は酸価が40以下に
なつた時とする。 前記一段あるいは二段反応において、水を生成
する可能性がある。しかし、水を生成する反応条
件下での反応は本発明では避けるべきである。何
故ならば、水の生成があると酸無水物と水とが反
応して酸無水物基が開環するため、ヒドロキシル
基含有不飽和化合物の付加反応が阻害されるから
である。本発明の分子中に1個の二重結合を含有
する付加反応生成物(イ)を得るために使用される第
3級脂肪族カルボン酸のグリシジルエステルとし
ては、例えばカージユラE〔シエル社商品名:バ
ーサチツク酸のグリシジルエステル〕、ネオペン
タノイツク酸のグリシジルエステル、ネオカデノ
イツク酸のグリシジルエステル、ネオトリデカノ
イツク酸のグリシジルエステル等の化合物が挙げ
られる。これらは単独もしくは二種以上の混合物
として使用し得る。 また飽和多価カルボン酸の無水物としては、例
えば無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水ヘツト酸、無水コハク酸等が挙げられ、必要
に応じて無水トリメリツト酸、無水ピロメリツト
酸等を用いることができる。これらは単独又は混
合物として使用し得る。 更に、ヒドロキシル基含有不飽和化合物として
は、例えばβ−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、β−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート等、あるいは多価アルコールと(メタ)アク
リル酸とのモノエステル、例えばトリメチロール
プロパンとアクリル酸とのモノエステル、グリセ
リンとメタクリル酸とのモノエステル、エチレン
グリコールとアクリル酸とのモノエステル等を挙
げることができる。これらは単独もしくは混合物
として使用可能である。 本発明における分子中に1個の二重結合を含有
する付加反応生成物(イ)をうる反応においては、一
段反応及び二段反応ともに無触媒で行なうことが
できるが、反応を促進するために必要に応じて次
のような反応触媒を使用してもよい。 例えば、第2級、3級のアミン類あるいはそれ
らの無機酸あるいは有機酸塩類例えばジメチルア
ミンの塩酸塩、トリエチルアミン、ベンジルジメ
チルアミン2−(ジメチルアミノメチル)フエノ
ール、2・4・6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フエノール等又有機酸塩類、例えばフタル酸
ナトリウム、ナフテン酸ジルコニウム、ナフテン
酸クロム、ナフテン酸リチウム、オクチル酸亜
鉛、リノール酸クロムなどナフテン酸、オクチル
酸、リノール酸の金属塩を挙げることができる。
又、ルイス酸とそれらの有機付加物類例えば三弗
化硼素、三弗化硼素モノエチルアミン更に金属ハ
ロゲン化物類例えば塩化リチウム、臭化リチウ
ム、塩化錫等又は金属水酸化物類、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化リチウム等又、ハロゲン化水
素類例えば臭化水素酸等又はアルキルチタネート
類例えばブチルチタネート等をあげることができ
る。更にはスルフオン酸類及びスルフオニウム塩
類例えばパラトルエンスルフオン酸、トリフエニ
ルスルフオニウムクロライド等、又、ホスホン酸
類及びホスホニウム塩類、例えばベンゼンスルホ
ン酸、トリフエニルメチルホスホニウム、ヨーダ
イド等、又第四級アンモニウム塩類としてはトリ
メチルベンジルアンモニウムクロライド等又、イ
ミダゾール類あるいはそれらの無機物あるいは有
機物の付加物類、例えば2−メチル−4−イミダ
ゾール、2−ナフチル−4・5−ジフエニルイミ
ダゾール、付加物類としては2−メチルイミダゾ
ールとアクリロニトリルを反応したシアノエチレ
ーシヨンタイプ又は2−メチルイミダゾールとト
リメリツト酸付加物等をあげることができ、その
他トリフエニルホスフイン、トリフエニルアンチ
モンなどを挙げることができる。これらは単独又
は混合物として使用される。 このような反応触媒を用いる場合、反応物100
重量部に対して触媒約0.01〜10重量部の範囲で使
用する。最適量としては約0.1〜3.0重量部で使用
することが望ましい。 本発明における(i)の一段反応では、酸無水物と
ヒドロキシル基含有不飽和化合物との開環反応に
よつて生成したカルボキシル基に第3級脂肪族カ
ルボン酸のグリシジルエステルのエポキシ基が並
行して反応するという過程をたどる。そのために
酸無水物基の開環反応は、ヒドロキシル基含有不
飽和化合物と、更にはエポキシ基とカルボキシル
基との反応によつて生成する第2級アルコールに
よつても反応が進行する。従つて一段反応の場
合、酸無水物基の開環を完全に行うために酸無水
物基1モルに対してヒドロキシル基は0.8〜1.2モ
ルの割合、好ましくは0.9〜1.1モルの範囲が必要
である。ヒドロキシル基が0.8モルに満たない場
合、酸無水物基が残存する可能性があり、前記(A)
成分と(B)成分の反応に際し、系が増粘するとかあ
るいは最終生成物の性能低下をきたすので好まし
くない。 又第3級脂肪族カルボン酸のグリシジルエステ
ルのエポキシ基が0.8モルに満たない場合も残存
カルボキシル基が増加し、逆に該エポキシ基が
1.2モルをこえるとグリシジルエステルが残存す
るためいずれも顔料分散性や最終塗膜の耐水性等
が低下するので好ましくない。 尚、付加反応生成物(イ)成分を得るに際して二段
反応を用いる場合は、酸無水物基の開環反応率を
向上させるため、酸無水物基1.0モルに対してヒ
ドロキシル基を1.0モル以上使用することが好ま
しい。 次に本発明に使用される油変性不飽和アルキド
(ロ)は、油又はその脂肪酸、多価アルコールと多価
カルボン酸あるいはその無水物とから公知のエス
テル化反応により得られるものである。前記多価
アルコールと多価カルボン酸は、油変性不飽和ア
ルキドのヒドロキシル価が50〜200(固形分)にな
るよう組合わせることが好ましい。 本発明における油変性不飽和アルキドは、二重
結合含有付加反応生成物及び重合性単量体と共重
合して優れた性能を発揮するために、必要に応じ
てその原料組成中に不飽和ジカルボン酸を0〜10
重量%の範囲で使用することができる。該ジカル
ボン酸は、油又は脂肪酸中の二重結合含有量が低
い場合は使用することが好ましいが、二重結合含
有量が高い場合は使用しなくともよい。 油変性不飽和アルキド製造時の反応温度は150
〜280℃とし、生成する水を逐次除去しながら反
応させる。反応の終点はエステル化反応によつて
生成する水の量又は酸価の測定により決定する。 塗膜性能の観点から反応終了時の酸価は50以下
が望ましい。 前記油変性不飽和アルキドの製造に使用される
油又は脂肪酸としては、ヒマシ油、綿実油、脱水
ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、大豆油、桐
油等の油あるいはこれらの脂肪酸を挙げることが
できる。 該油又は脂肪酸の使用量は油変性不飽和アルキ
ド製造の全配合中5〜70重量%が好ましい。 また、前記油変性不飽和アルキドの製造に使用
される多価アルコールとしては、例えばエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール1.3、ブタンジ
オール1.4、ブタンジオール2.3、ペンタンジオー
ル1.5、ヘキサンジオールー1.6、ネオペンチルグ
リコール、2.2.4−トリメチルペンタンジオール
1.3、水素化ビスフエノールA、2.2−ジ(4−ヒ
ドロキシプロポキシフエニル)プロパン、グリセ
リン、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、
トリメチレングリコール、2−エチル−1.3ヘキ
サンジオール、トリメチロールプロパン、シクロ
ヘキサンジメタノール−1.4、2.2.4−テトラメチ
ルシクロブタンジオール−1.3、1.4−ビス(2−
オキシエトキシ)ベンゼン、2.2.4.4−テトラメチ
ルシクロブタンジオール−1.3等が含まれ、これ
らは単独又は混合物として使用される。 更に、油変性不飽和アルキドの製造に使用され
る飽和又は不飽和多価カルボン酸あるいはその酸
無水物としてはマレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、メサコン酸、無水マレイン
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラ
クロロ無水フタル酸、ヘツト酸、3.6−エンドメ
チレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリ
ツト酸、無水ピロメリツト酸、メチルナジツク
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼラ
イン酸、アントラセン−無水マレイン酸付加物、
ロジン.無水マレイン酸付加物等を挙げることが
でき、これらは単独又は混合物として使用され
る。 本発明における油変性不飽和アルキドは無触媒
でも反応は進行することができるが工業的に時間
を短縮するために必要に応じて反応触媒として公
知のものを用いることも可能である。例えばテト
ラブチルジルコネート、ジルコニウムナフテネー
ト、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチ
タネート、修酸第1錫−酢酸ソーダ混合物、修酸
第1錫−酢酸ソーダー酢酸亜鉛混合物、テトラフ
エニル錫等を挙げることができ、その使用量は全
配合物100重量部に対して約0.001〜1.0重量部使
用される。 更に、本発明の組成物に使用される共重合可能
な重合性単量体としては、ヒドロキシル基、カル
ボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の官能基を
有する単量体、あるいは官能基をもたない単量体
の少くとも1種である。本発明における重合性単
量体は、顔料分散性、硬化速度、硬化度等の面か
ら、ヒドロキシル基を有するモノエチレン性不飽
和単量体0.3〜35重量%、カルボキシル基を有す
るモノエチレン性不飽和単量体0.1〜5.0重量%、
残分がその他の共重合可能な重合性単量体からな
る混合物(合計は100重量%である)であること
が好ましい。 前記重合性単量体としては、例えばスチレン、
メチルスチレン、クロルスチレン、ターシヤリブ
チルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート、β−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、β−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、グリセリント
リメチロールプロパンの(メタ)アクリル酸のモ
ノエステル、グリシジル(メタ)アクリレート、
N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアマイド、
N−ターシヤリブチル(メタ)アクリルアマイ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ダイアセトンアクリルアマイド、ビニルピロ
リドン、N−メチロールアクリルアミド、アクリ
ルアミド、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、酢
酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、エチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート等あるいは
それらの誘導体等を挙げることができる。 本発明においては、前記(イ)成分と(ロ)成分は5〜
95/95〜5重量%、好ましくは10〜90/90〜10重
量%の割合で使用することが必要である。これら
の重量範囲の限定は、顔料分散性の点から定めら
れたものである。即ち、いずれかの成分が5重量
%にみたない場合には組成物の顔料分散性が低下
する傾向がある。 更に、前記(A)成分と(B)成分は5〜45/95〜55重
量%、好ましくは10〜35/90〜65重量%の割合で
使用する。前記(A)成分が5重量%未満もしくは45
重量%をこえると、架橋剤との相溶性、塗膜の耐
ガソリン性、耐水性、光沢、耐候性、可撓性、硬
度等性能、組成物の顔料分散性及び塗装作業性等
のバランスが崩れるので好ましくない。 尚、本発明における(A)成分と(B)成分の共重合に
より得られた共重合体は、ヒドロキシル価(固形
分)10〜150の範囲に入ることが好ましい。これ
は架橋剤との反応性や塗膜性能上この範囲が好ま
しいのである。 前記ヒドロキシル価の調節は、例えば(イ)成分の
反応時、あるいは(ロ)成分の原料選択、もしくは(B)
成分中にヒドロキシル基含有単量体を用いること
等により適宜行うことができる。前記共重合体に
更に架橋剤成分を配合する。 本発明に使用される架橋剤成分としては、ポリ
イソシアネート類、エポキシ樹脂類、アミノ樹脂
類等、共重合体中の官能基と反応し得るものは全
て使用し得る。 前記架橋剤成分としては例えばデスモジユール
N、デスモジユールL、デスモジユールIL、デ
スモジユールHL(バイエル社製商品名)、タケネ
ートD−110N、タケネートD−202〔武田薬品工
業(株)製商品名〕、バーノツクD−750、バーノツク
DN−950〔大日本インキ化学工業(株)製商品名〕等
のポリイソシアネート類、あるいはこれらのイソ
シアネート類を公知のブロツク化剤でブロツク化
したブロツクイソシアネート類;エピコート
1001、エピコート1004(シエル社製商品名)、アラ
ルダイト6071、アラルダイト6084(チバ社製商品
名)、エピクロン1050、エピクロン4050〔大日本イ
ンキ化学工業(株)製商品名〕等のエポキシ樹脂類;
その他、アルコキシ化メラミン樹脂、アルコキシ
化尿素樹脂、アルコキシ化グアナミン樹脂等が挙
げられる。これらの架橋剤成分は単独又は混合物
として使用でき、またその使用量は共重合体の種
類、組成物の硬化性、最終塗膜の性能等に合わせ
て慣用量使用される。又使用される架橋剤成分の
種類により一液型又は二液型樹脂組成物とするこ
とができる。 かくして得られた本発明の組成物は、低粘度、
低色相の(イ)成分を使用するため、前記特公昭53−
766号公報や特開昭53−61694号公報等の公知のも
のに比して低粘度でかつ低色相の組成物が得られ
る。従つて、クリヤー仕上げが必要な時や共重合
体の不揮発分を上昇させる時に非常に有利であ
る。 更に、本発明の被覆用組成物には、公知の着色
顔料、体質顔料、染料、塗料用各種添加剤、改良
剤、硬化促進剤、補強剤等を必要に応じてその用
途に適した範囲で添加することができる。 かくして得られた本発明の被覆用樹脂組成物は
刷毛、ローラー、浸漬、スプレー塗装等公知の塗
装方法で塗装することができる。塗装後の塗膜は
常温、遠赤外線、あるいは焼付乾燥により成膜化
される。 焼付乾燥の場合は50〜200℃、10〜60分が適当
である。 本発明の前記被覆用樹脂組成物は、従来アクリ
ル樹脂組成物が使用されていた全ての分野は勿論
のこと、その他の塗料分野へも適用が可能であ
る。従つて工業的な価値は非常に大きいものがあ
る。 以下、本発明の詳細を実施例により説明する。
「部」又は「%」は「重量部」又は「重量%」を
もつて示す。 合成例 1 一段反応による二重結合含有付加反応生成物の
合成 撹拌機、コンデンサー、温度計、空気送入口を
取付けた2lフラスコに、無水コハク酸350.2部
(酸無水物基
【式】3.5モル)、β−ヒドロ キシエチルメタクリレート468.5部(ヒドロキシ
ル基、3.6モル)、カージユラE(シエル社商品名、
エポキシ基3.5モル)及び重合防止剤としてハイ
ドロキノン1.6部を仕込み、空気雰囲気下、125〜
130℃で3時間反応を行い二重結合含有付加反応
生成物〔A−1〕1695.3部を得た。 該二重結合含有付加反応生成物の色数は1以
下、粘度(20℃)は120.5ストークスポイズ、酸
価は10.4、ヒドロキシル価は117であつた。 合成例 2 二段反応による二重結合含有付加反応生成物の
合成 合成例1と同様のフラスコで、一段目は無水コ
ハク酸350.2部(酸無水物基3.5モル)、β−ヒド
ロキシエチルメタクリレート468.5部(ヒドロキ
シル基3.6モル)及び重合防止剤としてハイドロ
キノン1.5部を仕込み空気雰囲気下、110℃で2時
間反応を行つた後、赤外線分光光度計による約
1770cm-1及び約1850cm-1付近の酸無水物基残存量
を測定したところ、反応率は92%であつた。 次に二段目反応として、一段目反応物にカージ
ユラE875.0部(エポキシ基3.5モル)とハイドロ
キノン0.5部を加えて、125℃で2時間反応を行
い、二重結合含有付加反応生成物〔A−2〕1695
部を得た。 該反応生成物の色数は1以下、酸価は12.0、ヒ
ドロキシル価は117、粘度(20℃)は122.0ストー
クスポイズであつた。 合成例 3 脂肪酸変性不飽和アルキドの合成 合成例1のコンデンサーの代りに、パーシヤル
コンデンサーを用いたフラスコに一段目は、ヤシ
油脂肪酸110.4部、ネオペンチルグリコール5.2
部、1.6−ヘキサンジオール357.7部、トリメチロ
ールプロパン177.5部、イソフタル酸601.5部を仕
込み、窒素ガス雰囲気下で、190℃で2時間、更
に200℃で3時間反応を行つたところ、酸価28.5
のエステル化物が得られた。 二段目反応として、前記エステル化物にフマル
酸54.6部(原料組成中4.2%)を加えて更に210℃
で5時間反応を行つて、酸価11.0、ヒドロキシル
価132、の脂肪酸変性不飽和アルキドを得た。つ
いでキシロール/トルオール=60/40(重量比)
の混合溶剤を用いて不揮発分60%になるよう希釈
して、粘度(20℃)2.5ストークスポイズ、酸価
6.6、ヒドロキシル価79の脂肪酸変性不飽和アル
キド溶液〔B−1〕を得た。 合成例 4 油変性不飽和アルキドの合成 合成例1のコンデンサーの代りに分水器を用い
たフラスコに一段目はヤシ油436.0部、トリメチ
ロールプロパン201.2部、ギ酸ナトリウム0.57部
を仕込み窒素ガス雰囲気下、260℃で1.5時間の加
熱を行いエステル交換を終了した。ついで130℃
まで冷却し、ネオペンチルグリコール70.3部、ト
リメチロールプロパン89.4部、無水フタル酸
417.6部、フマル酸40.0部及びキシロール50.6部を
加えて、200℃で6時間、更に220℃で2時間反応
を行い、酸価10.8、ヒドロキシル価60、のエステ
ル化物を得た。 得られたエステル化物にトルオールを加えて不
揮発分60%になるよう希釈し、粘度(20℃)2.3
ストークスポイズ、酸価6.5、ヒドロキシル価36
の油変性不飽和アルキド溶液〔B−2〕を得た。 実施例 1 撹拌機、コンデンサー、温度計、滴下装置を取
付けた1lのフラスコにトルオール68.0部、酢酸イ
ソブチル127.5部を仕込み、110℃まで昇温した
後、前記二重結合含有付加反応生成物〔A−1〕
又は〔A−2〕51.0部、合成例3で得られた脂肪
酸変性不飽和アルキド〔B−1〕204.0部、スチ
レン34.0部、メチルメタクリレート68.0部、ビニ
ルトルエン17.0部、β−ヒドロキシエチルアクリ
レート85.0部、トルオール59.5部及びベンゾイル
パーオキサイド12.0部から成る混合物を3時間か
けてフラスコ中に滴下しながら重合反応を行い、
滴下後更に5時間反応を続けた。得られた共重合
体溶液〔C−1〕は粘度(20℃)10.7ストークス
ポイズ、酸価7.6、ヒドロキシル価89であつた。 実施例 2 実施例1と同様の1lフラスコにトルオール
150.0部を仕込んで110℃に昇温した後、前記二重
結合含有付加反応生成物〔A−1〕又は〔A−
2〕60.0部、合成例4で得た油変性不飽和アルキ
ド〔B−2〕180.0部、スチレン50.0部、メチル
メタクリレート90.0部、エチルアクリレート40.0
部、β−ヒドロキシエチルアクリレート30.0部、
メタクリル酸0.9部、トルオール156.9部、及びベ
ンゾイルパーオキサイド7.0部から成る混合物を
3時間かけてフラスコ中に滴下し、滴下終了後更
に5.5時間反応を続けた。 得られた共重合体溶液〔C−2〕は粘度(20
℃)11.2ストークスポイズ、酸価5.3、ヒドロキ
シル価37であつた。 比較例 1 実施例1と同様のフラスコにキシロール119.0
部と酢酸ブチル175.0部を仕込み、100℃まで昇温
した後、スチレン140.0部、β−ヒドロキシルエ
チルメタクリレート81.2部、ブチルアクリレート
98.0部、メチルメタクリレート23.8部、メタクリ
ル酸7.0部、ベンゾイルパーオサイド0.7部及びキ
シロール21.0部からなる混合物を3時間かけてフ
ラスコ中に滴下した。滴下終了後更に100℃で6
時間重合反応を行つて冷却し、キシロール35.0部
を添加して希釈した。 得られた共重合体溶液〔D−1〕は、粘度(20
℃)5.1ストークスポイズ、酸価6.1、ヒドロキシ
ル価50、不揮発分51.5%であつた。 前記実施例1、2及び比較例1で得られた共重
合体溶液97.0部とカーボンブラツク3.0部を混合
して、三本ローラーで混練し、2回及び5回混練
後の顔料分散性について比較し、その結果を表−
1に示した。
【表】 実施例 3 実施例1で得られた共重合体溶液〔C−1〕70
部に酸化チタン30部を混合し、ローラー混練によ
り分散させ塗料を得た。 実施例 4 実施例1で得られた共重合体溶液〔C−1〕
50.0部に酸化チタン30.0部とブチル化メラミン樹
脂〔大日本インキ化学工業(株)製商品名スーパーベ
ツカミンJ−820〕20.0部をローラー混練により
分散させ塗料を得た。 実施例 5 前記共重合体溶液〔C−1〕50.0部、エポキシ
樹脂溶液(シエル社商品名エピコート1001の70%
キシロール溶液)2.0部、ブチル化メラミン樹脂
(実施例5と同一)18.0部、酸化チタン30.0部を
ローラー練合により分散させ塗料を得た。 実施例 6 実施例2で得られた共重合体溶液〔C−2〕を
用いて、実施例3と同様にして塗料を得た。 実施例 7 実施例2で得られた共重合体溶液〔C−2〕を
用いて、実施例4と同様にして塗料を得た。 実施例 8 前記共重合体溶液〔C−2〕を使用して、実施
例5と同様にして塗料を得た。 実施例 9 前記共重合体溶液〔C−1〕94.0部に黒色系顔
料(コロンビアカーボン社製商品名ラーベン14)
6.0部を加えてローラー混練し塗料を得た。 実施例 10 前記共重合体溶液〔C−1〕93.0部にオレンジ
系顔料(ヘキスト社製商品名ホスタパームオレン
ジGR)7.0部を加えてローラー練合して塗料を得
た。 実施例 11 前記共重合体溶液〔C−2〕を使用して実施例
9と同様に塗料を得た。 実施例 12 前記共重合体溶液〔C−2〕を用いて、実施例
10と同様にして塗料を得た。 比較例 2 前記共重合体溶液〔D−1〕を使用して実施例
3と同様にして塗料を得た。 比較例 3 前記共重合体溶液〔D−1〕を使用して実施例
4と同様にして塗料を得た。 比較例 4 前記共重合体溶液〔D−1〕を使用して実施例
5と同様にして塗料を得た。 比較例 5 前記共重合体溶液〔D−1〕を使用して実施例
9と同様にして塗料を得た。 比較例 6 前記共重合体溶液〔D−1〕を使用して実施例
10と同様にして塗料を得た。 前記実施例3、6、9、10、11、12及び比較例
2、5、6で得られた塗料について顔料分散性の
測定を行い、その結果を表−2に示した。 上記顔料分散性は、塗料(白)/塗料(黒)=
9/1(重量比)、又は塗料(白)/塗料(オレン
ジ)=9/1(重量比)の混合比で使用直前によく
混合し、更に架橋剤としてポリイソシアネート
〔バイエル社商品名デスモジユールN−75:ヘキ
サメチレンジイソシアネートのビユレツト構造
体〕をOH/NCO=1.0の当量比で添加、撹拌後、
トルオール/酢酸イソブチル=60/40(重量比)
の混合シンナーで組成物の粘度(フオードカツプ
#4)が約20秒になるよう調整し、ついでブリキ
板上にスプレー塗装及び流し塗りした後、常温乾
燥させて塗膜の色差(△E)を測定することによ
り判定した。
【表】 註1 スプレー塗装により得られた塗膜と、
流し塗りにより得られた塗膜の色差。
前記表−2より明らかに、本発明の実施例で得
られた塗料の混合物(試料No.1〜4)は、顔料分
散性(△E)において非常にすぐれたものであつ
たが、比較試料においては顔料分散性は著しく劣
るものであつた。 次に前記実施例3〜8及び比較例2〜4で得ら
れた塗膜性能を評価し、その結果を表−3に示し
た。
【表】
【表】 前記表−3の結果より明らかに本発明の被覆用
樹脂組成物は比較例組成物に比して顔料分散性が
著しく改良されるとともに、塗膜性能も非常に優
れたものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 A(イ)(i) 第3級脂肪族カルボン酸のグリシジ
    ルエステル、 (ii) 飽和多価カルボン酸無水物、及び (iii) ヒドロキシル基含有不飽和化合物 の反応の結果得られる、分子中に1個の二
    重結合を有する付加反応生成物5〜95重量
    % 〔但し各化合物の割合は(i)のエポキシ基:(ii)の酸
    無水物基:(iii)のヒドロキシ基=0.8〜1.2:1.0:
    0.8〜1.2(モル比)とする〕 (ロ) 油変性不飽和アルキド 95〜5重量% の割合からなる混合物 ………5〜45重量% B 共重合可能な重合性単量体の少くとも1種
    ………95〜55重量% との反応により得られた共重合体に、更に架橋剤
    成分を配合してなる顔料分散性の優れた被覆用硬
    化性樹脂組成物。
JP5982179A 1979-05-16 1979-05-16 Curable coating composition Granted JPS55152758A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5982179A JPS55152758A (en) 1979-05-16 1979-05-16 Curable coating composition

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5982179A JPS55152758A (en) 1979-05-16 1979-05-16 Curable coating composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55152758A JPS55152758A (en) 1980-11-28
JPH0152426B2 true JPH0152426B2 (ja) 1989-11-08

Family

ID=13124265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5982179A Granted JPS55152758A (en) 1979-05-16 1979-05-16 Curable coating composition

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55152758A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55152758A (en) 1980-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6649705B2 (en) Hyperbranched polyol macromolecule, method of making same, and coating composition including same
KR950012767B1 (ko) 폴리 에폭사이드를 함유하는 경화 가능한 액체 피막 조성물 및 제조 공정
JP2810500B2 (ja) 粉体塗料
KR20010030571A (ko) 카르바메이트 작용성 화합물의 혼합물을 함유하는 경화성코팅 조성물
JPH08503249A (ja) シランポリマで修飾された無水物−エポキシコーティング組成物
DE2827592A1 (de) Bindemittel fuer ueberzugsmassen
JPS6162570A (ja) アクリル官能ウレタンアルキド樹脂被覆組成物
JP4384354B2 (ja) 塗料剤および多層ラッカーコーティングの製造におけるその使用
JP4005642B2 (ja) コーティング組成物、その製造およびその使用
KR100459578B1 (ko) 경화성코팅조성물
MXPA97004808A (en) Coating composition cura
US11673986B2 (en) Acrylic modified polyester resin and preparation method thereof
JPH02676A (ja) 反応性コーティング
JPH10330476A (ja) フリーカルボキシル基を含むポリマーをベースとする硬化性組成物
WO2001025225A2 (en) Adducts of glycidylesters of alpha, alpha-branched carboxylic acids and acrylic acids and poly(ortho ester) as intermediate for their preparation
JP2002542370A (ja) 多層ラッカー塗装に用いられるコーティング剤
US6329491B1 (en) Single stage carbodiimide containing coating compositions
JPH0152426B2 (ja)
JPH0152425B2 (ja)
JPH0152424B2 (ja)
JPH0151504B2 (ja)
DE19939738B4 (de) Verfahren zur Herstellung von lagerstabilen modifizierten cycloaliphatischen Epoxidharzen und deren Verwendung
JP2002167426A (ja) 硬化性樹脂組成物、クリア塗料組成物及び塗装方法
JP2979439B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH0649844B2 (ja) 塗料用樹脂組成物