JPH0152338B2 - - Google Patents

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JPH0152338B2
JPH0152338B2 JP56018494A JP1849481A JPH0152338B2 JP H0152338 B2 JPH0152338 B2 JP H0152338B2 JP 56018494 A JP56018494 A JP 56018494A JP 1849481 A JP1849481 A JP 1849481A JP H0152338 B2 JPH0152338 B2 JP H0152338B2
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JP
Japan
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air
firing furnace
clinker
kiln
firing
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Application number
JP56018494A
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English (en)
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JPS57132539A (en
Inventor
Kazumi Hamabe
Takeshi Suzuki
Fuminobu Ono
Mikio Murao
Chikanori Kumagai
Tsutomu Hirano
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPS57132539A publication Critical patent/JPS57132539A/ja
Publication of JPH0152338B2 publication Critical patent/JPH0152338B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J6/00Heat treatments such as Calcining; Fusing ; Pyrolysis
    • B01J6/001Calcining

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、石灰石、粘土、および珪石などから
なるセメントの粉末原料、あるいは石灰石やアル
ミナ単体などのような粉末原料(以下、セメント
などの粉末原料という)の焼成装置に関する。
典型的な先行技術として、独立した熱源を有す
る仮焼炉を備えるいわゆるサスペンシヨン式原料
予熱装置で、ほぼ100%まで仮焼されたセメント
などの粉末原料を、ロータリキルンで焼成し、そ
の焼成したクリンカを冷却して製品として取り出
す技術がある。この先行技術では、ロータリキル
ンにおける伝熱が堆積原料層の表面部分とロータ
リキルン壁面との接触部分で行なわれるため、伝
熱面積が比較的小さい。したがつて伝熱効率が劣
り、ロータリキルンが大形化する。その結果、ロ
ータリキルンからの放熱損失が大きく、しかも設
置面積が大きくなる。
本発明は上述の技術的課題を解決したセメント
クリンカなどの焼成装置を提供することを目的と
する。
本発明は、複数の捕集器C1〜C4を上下に配
置して成る浮遊式熱交換器13、およびバーナ9
を備える仮焼炉1から成る予熱装置2、 ガス化炉内4でガス化反応させて粗製ガスを得
る石炭ガス化装置3、 直立円筒状の上部焼成炉17の下方に、同心
に、上部焼成炉17よりも小径の下部焼成炉18
が接続されて構成される焼成炉5であつて、上部
焼成炉17の下部には、下部焼成炉18の外周に
流動層67を形成する環状の第1分散板20が設
けられ、この第1分散板20の下方に第1空気室
19が形成され、下部焼成炉18の上部は第1分
散板20よりも上方に突出しており、下部焼成炉
18の下部には環状の第2分散板21が設けら
れ、この第2分散板21の下方に第2空気室22
が形成される焼成炉5、 焼成炉5からの排ガスを予熱装置2に導くダク
ト15,16,45の途中に備えられ排ガス中か
ら粗粒クリンカを分離する第1分離器11、 前記ダクト15,16,45における第1分離
器11よりも下流側に設けられた排ガス中から細
粒クリンカおよび未焼成原料を分離する第2分離
器12、 高温度のクリンカを空気との熱交換によつて冷
却する冷却装置7、 冷却装置7で昇温された空気を、上部焼成炉1
7に第1分散板20よりも上方に導くとともに、
下部焼成炉18に第2分散板21よりも上方に導
く第1ダクト手段8,24,25、 冷却装置7で昇温された空気を、仮焼炉1に導
く第2ダクト手段10、 第1および第2空気室19,22に空気を導く
第3ダクト手段8,26,27、 石炭ガス化装置3からの粗製ガスを下部焼成炉
18の下部で第2分散板21の中央位置に導いて
下部焼成炉18内に噴流層6を形成する立ち上り
管47、 第1分離器11へ分離された粗粒クリンカおよ
び前記上部焼成炉17の流動層67からオーバフ
ローした粗粒クリンカを冷却装置に導くシユート
23,28、 第2分離器12で分離された細粒クリンカおよ
び未焼成原料と、前記ガス化炉4から排出される
灰分とを、混合して前記下部焼成炉18に投入す
るシユート29,49、 前記予熱装置2の最下段捕集器C1で捕集され
た原料を第1および第2分離器11,12間のダ
クト16に投入するシユートを含むことを特徴と
するセメントクリンカなどの焼成装置である。
好ましい実施態様では、前記焼成炉5の上部焼
成炉および下部焼成炉は、空気の流通を許容する
内壁およびその内壁を外囲する外壁から成る二重
壁構造を有し、冷却装置から導出された空気を導
く前記第1ダクト手段は、前記内壁および外壁間
の空間に接続されることを特徴とする。
また好ましい実施態様では、前記焼成炉の上部
焼成炉および下部焼成炉の側壁には、複数の吹き
込み管が接続されており、それらの吹き込み管に
は冷却装置からの空気を導く前記第1ダクト手段
が接続されることを特徴とする。
以下、図面によつて本発明の実施例を説明す
る。第1図は本発明の一実施例の系統図である。
この第1図において、セメント原料などの固体の
流れを実線矢符で示し、燃焼排ガスなどの気体の
流れを破線矢符で示す。セメントなどの粉末原料
は、仮焼炉1を備えた予熱装置2内で、焼成炉5
および仮焼炉1からの燃焼排ガス中に浮遊して予
熱された後、仮焼炉1で仮焼される。ほぼ完全に
仮焼されたた粉末原料(以下、仮焼原料と言う)
は、焼成炉5に投入される。この焼成炉5におい
て仮焼原料は、石炭ガス化装置3のガス化炉4
(本実施例では、加圧流動層式ガス化炉であるが、
これに限定するものではない。)からの粗製ガス
および冷却装置7からの空気によつて噴流層6を
形成しながら焼成され、生成した一定粒径以上の
クリンカが冷却装置7で冷却された後、製品とし
て取り出される。
一方、冷却装置7に導入された冷却用空気の
内、クリンカとの熱交換によつて比較的高温に加
熱された空気は、ダクト8を介して焼成炉5に導
入されるとともに、ダクト10を介して仮焼炉1
におけるバーナ9の燃焼用空気として導かれる。
また、冷却装置7において比較的低温度に加熱さ
れた空気は、石炭ガス化装置3において原料石炭
の気流乾燥用空気として用いられる。焼成炉5か
らの燃焼排ガスは、第1および第2分離器11,
12を経て予熱装置2に導かれ、ここで粉末原料
との熱交換を行なつた後、排出される。
予熱装置2は、浮遊式熱交換器13と仮焼炉1
とから成る。浮遊式熱交換器13は、たとえばサ
イクロンなどの捕集器C1〜C4を上下4段に配
置して成り、各捕集器C1〜C4はダクトD2〜
D4でそれぞれ連結される。また、最下段の捕集
器C1と仮焼炉1とはダクトD1を介して連結さ
れる。
このような予熱装置2において、仮焼炉1にお
けるバーナ9の燃焼排ガスおよび焼成炉5からの
排ガスはダクトD1→捕集器C1→ダクトD2→
捕実器C2→ダクトD3→捕集器C3→ダクトD
4→捕集器C4の順に流通して排出される。一
方、ダクトD4の途中に接続された投入ホツパ1
4からダクトD4に投入された粉末原料は、捕集
器C4→ダクトD3→捕集器C3→ダクトD2→
捕集器C2と順に降下しながら前記排ガスと熱交
換して予熱された後、仮焼炉1に投入される。こ
の仮焼炉1において粉末原料はほぼ完全に仮焼さ
れた後、捕集器C1を経てダクト16に投入され
る。ダクト16に投入された仮焼原料は第2分離
器12で捕集されて焼成炉5に投入される。
焼成炉5は、直立円筒状の上部焼成炉17の下
部に上部焼成炉17よりも小径の下部焼成炉18
を同心に接続して成る。上部焼成炉17内の下部
には下方に空気室19を形成して分散板20が設
けられ、前記下部焼成炉18は分散板20を同心
に貫通して上方に突出する。下部焼成炉18内の
下部には下方に向うにつれて小径となる分散板2
1が設けられており、その分散板21の下方には
空気室22が形成される。上部焼成炉17におけ
る分散板20の直上位置には、シユート23の上
端部が接続されており、このシユート23の下端
部は冷却装置7に接続される。また、分散板20
よりも上方において上部焼成炉17の側壁には、
空気導入管24が例えば旋回接線方向で接続され
る。下部焼成炉18の下部における分散板21よ
りも上方位置には空気導入管25がたとえば旋回
接線方向で接続される。さらに、各空気室19,
22には空気導入管26,27がそれぞれ接続さ
れる。これらの空気導入管24〜27は、ダンパ
をそれぞれ備えており、ダンパによつて流量を制
御して、各空気導入管24〜27の流量配分割合
を調整することができ、これらの空気導入管24
〜27は、冷却装置7からの比較的高温度の空気
を導くダクト8に共通に接続される。空気室1
9,22には、冷却装置7からの比較的低温度の
空気あるいは常温の空気を導入してもよい。焼成
炉5において、下部焼成炉18の上部は、分散板
20よりも第1図に明らかに示されるように(ま
た第2図および第3図にも示されるように)、上
方に突出している。立ち上り管47は、石炭ガス
化装置3からの粗製ガスを、下部焼成炉18の下
部で分散板21の中央位置に導いて、下部焼成炉
18内に粉粒層6の前述のように形成する。分散
板20,21は、図面から明らかなように環状に
形成されている。
焼成炉5の頂部に接続されたダクト15は第1
分離器11に接続される。この第1分離器11
は、たとえば重力沈降式のものであつて、ダクト
15から導入されるガス中に浮遊した比較的大径
のクリンカのみを分離するように設定される。こ
の第1分離器11で分離されたクリンカを導くシ
ユート28はシユート23の途中に連結される。
第1分離器11はダクト16を介して第2分離器
12に連結されており、第2分離器12はたとえ
ばサイクロンである。この第2分離器12はダク
ト16から導入されるガス中の細粒クリンカおよ
び未焼成原料を分離する。分離された細粒クリン
カおよび未焼成原料はシユート29を介して下部
焼成炉18に投入される。第2分離器12の頂部
から上方に延びる立ち上りダクト45は仮焼炉1
の底部に接続されており、したがつて第2分離器
12で清浄化された焼成炉5の燃焼排ガスは仮焼
炉1に導入される。なお、捕集器C1からダクト
16に投入されて、予熱された仮燃原料の温度
は、液相生成開始温度(約1250℃)以下であるの
で、ダクト16および第2分離器12の内壁に溶
融成分が付着してコーチングトラブルが生じるこ
とはない。
石炭ガス化装置3において、たとえば粒度1.5
〜3mm程度の原料石炭は、ホツパ30から気流式
乾燥装置31に投入される。この気流式乾燥装置
31はその下方に送風機32を備える。送風機3
2は、冷却装置7で比較的低温度(約240〜300
℃)に昇温された空気を、集塵器33を備えるダ
クト34を介して誘引するとともに気流式乾燥装
置31内に上方に向けて送風する。そのため、気
流式乾燥装置31に投入された原料石炭は、約
240〜300℃の空気流中に浮遊して乾燥されるとと
もにサイクロン35に導入され、清浄化された空
気は誘引送風機64によつて誘引排出される。サ
イクロン35で捕集された乾炭はシユート36を
介してホツパ37に投入される。なお、シユート
36の途中から乾炭の一部を抜き出して、矢符3
8で示すように仮焼炉1におけるバーナ9の燃料
としてもよい。
ホツパ37に貯留された乾炭は、スクリユウフ
イーダ39などの供給手段によつてガス化炉4に
気密的に供給される。ガス化炉4は、圧力容器で
あつて、その下部には分散板40が設けられてい
る。酸素富化された空気あるいは酸素は矢符41
で示すように加熱器42で加熱された後、蒸気発
生器43からの蒸気44とともに、ガス化剤とし
てガス化炉4の下部に導入される。このガス化剤
は分散板40を上方に流過する。それにより、分
散板40の上方には石炭の流動層が形成され、石
炭はたとえば7〜10気圧、800〜900℃の条件下で
ガス化反応を生じる。それにより、チヤー、ター
ル分、イオウ分、アンモニア分等の不純物を含む
約2500〜3000Kcal/Nm3の粗製ガスが得られる。
ガス化炉4は、焼成炉5の下方に設けられてお
り、下部焼成炉18の下端部とガス化炉4の頂部
とは、途中の減圧手段46を備える立ち上り管4
7によつて相互に連結される。したがつて、ガス
化炉4で発生したた粗製ガスは、チヤーを同伴し
て減圧手段46によつて減圧された後、下部焼成
炉18に噴入される。ガス化炉4で粗製ガスを発
生した後の灰分は、分散板40の中央部からホツ
パ48に排出される。さらにセメント原料の一部
として利用するために矢符49で示すようにシユ
ート29の途中に灰分を導入しても良い。
焼成炉5において、細粒クリンカ、未焼成原料
およびチヤーは、下部焼成炉18を上方に向けて
流過する粗製ガスおよび空気によつて、噴流層6
を形成し、さらに上部焼成炉17内に噴入され
る。したがつて焼成炉5の上部焼成炉17内に
も、細粒クリンカ、未焼成原料およびチヤーの噴
流層6が形成される。しかも粗製ガスおよびチヤ
ーは、各空気室19,22から分散板20,21
を上方に流過してくる空気、ならびに空気導入管
24,24から導入される空気によつて燃焼し、
前記噴流層6はセメントクリンカ焼成温度に保た
れる。
このようにセメントクリンカ焼成温度に保持さ
れた噴流層6において、仮焼原料は実線矢符で示
すごとく循環滞留しながら高温度に加熱されて溶
融し、相互に集合して核となるか、あるいはクリ
ンカ粒子に付着して造粒、焼成される。この噴流
層6において充分に大径となつた粗粒クリンカ
は、上部焼成炉17の内面に沿つて分散板20上
に落下し、その分散板20上で下方から吹き上げ
てくる空気によつて流動下される。この分散板2
0上では、粒径の小さい細粒クリンカや未焼成原
料は上方に吹き飛ばされ、したがつて粗粒クリン
カのみによつて流動層67が形成されるが、この
粗粒クリンカはシユート23から順次排出され
る。
一方、下部焼成炉18からの噴入ガスの排ガス
に浮遊して焼成炉5の頂部から抜き出されるクリ
ンカは、滞留時間不足によつて焼成反応の完了し
ていない原料とともにダクト15を経て第1分離
器11に導入される。この第1分離器11におい
ては、一定の粒径以上に達した粗粒クリンカのみ
が分離され、シユート28によつてシユート23
の途中に投入され、流動層67から導かれる粗粒
クリンカとともに冷却装置7に導かれる。一方、
第1分離器11で分離されなかつた細粒クリンカ
および未焼成原料は、ダクト16に投入される仮
焼原料とともに第2分離器12で分離された後、
シユート29を経て焼成炉5に戻される。このよ
うにして、未焼成原料は焼成炉5→第1分離器1
1→第2分離器12→焼成炉5の閉回路内を循環
して焼成されながら大径となつていき、一定粒径
以上に達したクリンカのみが冷却装置7に導かれ
る。
冷却装置7のケーシング51は横方向に延びる
密閉函状であり、前記シユート23の下端部はケ
ーシング51の一端部に接続される。ケーシング
51内の下部には、分散板52が設けられてお
り、この分散板52の下方は、2つに分割され
て、冷却空気室53,54がそれぞれ設けられ
る。各冷却空気室53,54には押込み送風機5
5,56がそれぞれ接続される。
分散板52の上方に形成される流動層57は、
高温度のクリンカを効率良く冷却できるように複
数に分割される。たとえば第1図においては、流
動層57の冷却空気室53,54に対応する部分
がそれぞれ2つに分割される。また、ケーシング
51内において流動層57の上部空間は、比較的
高温空気の回収領域に対応してオーバパーテイシ
ヨン58によつて分割されており、一方の空間5
9にはシユート23、ダクト8,10がそれぞれ
接続される。また他方の空間60には空気排出管
61が接続される。このようにケーシング51内
を分割することによつて、空間59に送入された
空気はダクト8,10に導かれ、空間60に送入
された空気は空気排出管61に導かれる。
ケーシング51の他端部において、流動層57
の上部付近にはオーバフロー管62が接続されて
いる。そのためシユート23から投入されたクリ
ンカは流動層57内を一端部から他端部(第1図
の左端部から右端部)に向けて移動しながら冷却
された後、オーバフロー管62から製品として取
り出される。しかもシユート23から投入される
クリンカは一定粒径以上であるので、流動層57
において空気の吹き抜け等が発生しにくく、良好
な流動層57においてクリンカは効率良く冷却さ
れる。
空気排出管61はダクト34に連結される。こ
のダクト34には放出管63が接続されており、
気流式乾燥装置31に供給されて余つた空気は放
出管63から放出される。
上述のように冷却装置7においてクリンカとの
熱交換により比較的高温に昇温した空気は焼成炉
5における燃焼用空気として利用され、比較的低
温度に昇温した空気は石炭の乾燥に利用されるの
で、クリンカの顕熱が充分に熱回収されて熱効率
が向上する。
なお、ガス化炉4で発生した粗製ガス中にはイ
オウ分やアンモニア分等が含まれているが、一般
的にセメント焼成設備には脱硫機能および脱硝機
能を有するので、予熱装置2から導出されるガス
には、有害ガス成分は、ほとんど含まれない。
クリンカの溶融成分が比較的多い場合には、ダ
クト15、第1分離器11の内壁にクリンカが付
着してコーチングトラブルが生じるおそれがある
が、このような場合には、捕集器C1で捕集され
た仮焼原料の少なくとも一部をシユート65を介
してダクト15に投入すればよい。そうすれば、
焼成炉5から導出される排ガスの温度が低下して
コーチングトラブルが防止される。
さらに、シユート23を落下してくるクリンカ
をシユート66を介して冷却装置7の空間59か
ら上方に立ち上るダクト8の途中に投入するよう
にしてもよい。そうすれば前記クリンカ中に含ま
れている細粒クリンカおよび未焼成原料が空気中
に浮遊して分離されてさらに分離効率が向上す
る。
第2図は本発明の他の実施例における焼成炉7
0を簡略化して示す断面図であり、第1図の実施
例に対応する部分には同一の参照符を付す。この
実施例において焼成炉70の上部焼成炉71およ
び下部焼成炉72はそれぞれ二重壁構造を有す
る。上部焼成炉71の内壁73および下部焼成炉
72の内壁74は空気の流通を許容するたとえば
多孔板から成る。上部焼成炉71の内壁73およ
び外壁75、ならびに下部焼成炉72の内壁74
および外壁76の間には空間77,78が形成さ
れており、各空間77,78は空気導入管24,
25から空気(冷却装置7からの抽気空気)が導
入される。このようにすると、内壁73,74か
ら空気が吹き込まれるので、焼成炉70内で半溶
融状態にあるクリンカが内壁に付着することが防
止される。
第3図は本発明の他の実施例の焼成炉80を簡
略化して示す断面図であり、第4図は第3図の切
断面線−から見た断面図であり、前述の各実
施例に対応する部分には同一の参照符を付す。こ
の実施例では、焼成炉80の上部焼成炉81およ
び下部焼成炉82を外囲する複数のヘツダ83,
84が上下方向に間隔をあけて設けられる。各ヘ
ツダ83,84ならびに上部焼成炉81および下
部焼成炉82の側壁は、円周方向に等間隔をあけ
て配置された吹き込み管85,86で連結され
る。また各ヘツダ83,84には空気導入管2
4,25が接続される。なお、各吹き込み管8
5,86は上部焼成炉81および下部焼成炉82
の半径方向に沿つて接続されてもよく、旋回接線
方向に接続されていてもよい。
この実施例によれば、冷却装置7から抽気され
た空気が、ヘツダ83,84を経て各吹き込み管
85,86から上部焼成炉81および下部焼成炉
82内に吹き込まれるので、第2図の実施例と同
様に半溶融状態にあるクリンカが上部焼成炉81
および下部焼成炉82の内壁に付着することが防
止される。
本発明の他の実施例として、石炭ガス化装置3
における気流式乾燥装置31の乾燥用ガスとし
て、予熱装置2の排ガスを用いてもよい。予熱装
置2における最下段捕集器C1で捕集した仮焼原
料を焼成炉5,70,80にそれぞれ直接投入す
るようにしてもよい。
上述のごとく本発明によれば次のような効果を
奏することができる。(1)予熱装置は独立した熱源
を有する乾焼炉を含むので、焼成炉に投入される
粉末原料は既にほぼ100%まで仮焼されており、
したがつて焼成炉の熱負荷を小さくすることがで
き、その結果、焼成炉が小形化されるとともに設
置面積および放熱損失が小さくなる。(2)焼成炉が
噴流式であるので、原料の滞留時間が比較的長く
なり、したがつてクリンカ焼成反応が促進され
る。(3)ガス化炉からの組製ガスは高温であり、そ
の顕熱をそのまま有効に利用できるので、熱損失
が最小限で済む。(4)焼成炉からの排ガスから分離
された細粒クリンカは、クリンカ粒子成長用の核
として焼成炉に戻されるので、熱損失が低減され
る。(5)冷却装置で昇温された空気を有効に利用し
ているので熱消費が低減される。(6)噴流層で造粒
焼成されるクリンカは比較的小径であり、したが
つて製品として取り出されたクリンカを粉砕する
ための動力が低減される。(7)また本発明では、下
部焼成炉では噴流層を形成し、上部焼成炉では流
動層を形成し、下部焼成炉では造粒主体に、また
上部焼成炉では粗粒の焼成のみを行うことができ
るように、それぞれの温度および滞留時間などを
自由に操作することができるので、製品の品質を
向上することができ、またアグロメレーシヨンを
回避することができ、連続して安定運転を行うこ
とができるようになる。アグロメレーシヨンと言
うのは、原料およびクリンカ粒子表面の溶融成分
がバインダとなり、粒子が付着凝塊し、流動層が
停止する現象である。最適造粒温度1300〜1320
℃、最適焼成温度1400〜1430℃に対して、それぞ
れ20〜30℃高くなると、アグロメレーシヨンが発
生してしまう。本発明では、このようなアグロメ
レーシヨンを上述のように回避することができる
のである。(8)さらにまた本発明では、石炭ガス化
炉で分離した灰分を原料と混合して焼成炉に投入
しているので、灰分の偏析がなく、製品品質のば
らつきがない。(9)さらにまた本発明では、第2分
離器で細粒クリンカを捕集し、高温度のままで焼
成炉に戻しているので、造粒核となる細粒クリン
カを新たに投入する必要がなく、熱損失を減少す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の系統図、第2図は
本発明の他の実施例における焼成炉70を簡略化
して示す断面図、第3図は本発明の他の実施例の
焼成炉80を簡略化して示す断面図、第4図は第
3図の切断面線−から見た断面図である。 1……仮焼炉、2……予熱装置、3……石炭ガ
ス化装置、4……ガス化炉、5,70,80……
焼成炉、6……噴流層、7……冷却装置、8,1
0,15,16,34……ダクト、9……バー
ナ、11……第1分離器、12……第2分離器、
13……浮遊式熱交換器、17,71,81……
上部焼成炉、18,72,82……下部焼成炉、
23,28,29,65,66……シユート、3
1……気流式乾燥装置、67……流動層、73,
74……内壁、75,76……外壁、77,78
……空間、85,86……吹き込み管、C1〜C
4……捕集器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の捕集器C1〜C4を上下に配置して成
    る浮遊式熱交換器13、およびバーナ9を備える
    仮焼炉1から成る予熱装置2、 ガス化炉内4でガス化反応させて粗製ガスを得
    る石炭ガス化装置3、 直立円筒状の上部焼成炉17の下方に、同心
    に、上部焼成炉17よりも小径の下部焼成炉18
    が接続されて構成される焼成炉5であつて、上部
    焼成炉17の下部には、下部焼成炉18の外周に
    流動層67を形成する環状の第1分散板20が設
    けられ、この第1分散板20の下方に第1空気室
    19が形成され、下部焼成炉18の上部は第1分
    散板20よりも上方に突出しており、下部焼成炉
    18の下部には環状の第2分散板21が設けら
    れ、この第2分散板21の下方に第2空気室22
    が形成される焼成炉5、 焼成炉5からの排ガスを予熱装置2に導くダク
    ト15,16,45の途中に備えられ排ガス中か
    ら粗粒クリンカを分離する第1分離器11、 前記ダクト15,16,45における第1分離
    器11よりも下流側に設けられた排ガス中から細
    粒クリンカおよび未焼成原料を分離する第2分離
    器12、 高温度のクリンカを空気との熱交換によつて冷
    却する冷却装置7、 冷却装置7で昇温された空気を、上部焼成炉1
    7に第1分散板20よりも上方に導くとともに、
    下部焼成炉18に第2分散板21よりも上方に導
    く第1ダクト手段8,24,25、 冷却装置7で昇温された空気を、仮焼炉1に導
    く第2ダクト手段10、 第1および第2空気室19,22に空気を導く
    第3ダクト手段8,26,27、 石炭ガス化装置3からの粗製ガスを下部焼成炉
    18の下部で第2分散板21の中央位置に導いて
    下部焼成炉18内に噴流層6を形成する立ち上り
    管47、 第1分離器11で分離された粗粒クリンカおよ
    び前記上部焼成炉17の流動層67からオーバフ
    ローした粗粒クリンカを冷却装置に導くシユート
    23,28、 第2分離器12で分離された細粒クリンカおよ
    び未焼成原料と、前記ガス化炉4から排出される
    灰分とを、混合して前記下部焼成炉18に投入す
    るシユート29,49、 前記予熱装置2の最下段捕集器C1で捕集され
    た原料を第1および第2分離器11,12間のダ
    クト16に投入するシユートを含むことを特徴と
    するセメントクリンカなどの焼成装置。 2 前記焼成炉5の上部焼成炉および下部焼成炉
    は、空気の流通を許容する内壁およびその内壁を
    外囲する外壁から成る二重壁構造を有し、冷却装
    置から導出された空気を導く前記第1ダクト手段
    は、前記内壁および外壁間の空間に接続されるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のセメ
    ントクリンカなどの焼成装置。 3 前記焼成炉の上部焼成炉および下部焼成炉の
    側壁には、複数の吹き込み管が接続されており、
    それらの吹き込み管には冷却装置からの空気を導
    く前記第1ダクト手段が接続されることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載のセメントクリン
    カなどの焼成装置。
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