JPH0152188B2 - - Google Patents

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JPH0152188B2
JPH0152188B2 JP55029994A JP2999480A JPH0152188B2 JP H0152188 B2 JPH0152188 B2 JP H0152188B2 JP 55029994 A JP55029994 A JP 55029994A JP 2999480 A JP2999480 A JP 2999480A JP H0152188 B2 JPH0152188 B2 JP H0152188B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
sio
oxidation
oxygen barrier
thermal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP55029994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56126181A (en
Inventor
Keiji Nunomura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP2999480A priority Critical patent/JPS56126181A/ja
Publication of JPS56126181A publication Critical patent/JPS56126181A/ja
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  • Non-Adjustable Resistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は感熱記録方式のサーマルヘツドに関す
るものである。 フアクシミリ受信器やプリンターの印字方式と
して感熱記録方式は装置が小形、軽量であり保守
性にも優れているばかりでなく感熱記録紙が比較
的安価であるために主要な記録方式となつてい
る。 このような利点を有する感熱記録の高分解能、
高速記録が近年強く要望されている。 高速、高分解能化は、ドツト寸法の微細化と印
字パルス巾の縮小により図られるものであるが、
感熱記録紙の十分な発色を得るためには、ドツト
の微細化、印字パルスの縮小に伴い発熱ドツト表
面温度を高くする必要がある。 例えば、6ドツト/mmのサーマルヘツドにおい
て4ミリ秒の印字パルスで実用的な感熱記録紙発
色濃度を得ることができるのは約330℃の表面温
度であるが、8ドツト/mmのパターンで1.5ミリ
秒の印字パルスでは約440℃以上の表面温度が要
求される。 従来のサーマルヘツドでは、このような苛酷な
使用条件には耐えることができず、非常に短い寿
命しかなく実用に供することができない。 本発明は薄膜型サーマルヘツドの長寿命化を図
る目的で研究を行つた結果得られたものである。 薄膜型サーマルヘツドの寿命は、発熱抵抗体の
断線や抵抗値の経時変化によつて生じるものであ
るが、直接の原因として熱衝撃による発熱体の剥
離、クラツクおよび熱酸化である。 本発明は新規な構造を有する耐酸化保護膜を形
成することによつて発熱体の熱酸化を防止し、サ
ーマルヘツドの長寿命化を図つたものである。 薄膜サーマルヘツドの基本的構成は絶縁基板上
にパターン化された発熱抵抗体および電極および
その上部に形成された表面保護層からなつてい
る。 絶縁基板は通常、熱伝導性の良好なアルミナ基
板上に蓄熱層としてガラスグレーズされたものが
使用されているが、必要に応じて発熱体保護層や
耐エツチング層が形成されたものが用いられてい
る。また、表面保護層としては、発熱体の酸化防
止のための耐酸化層と記録紙による摩耗を防ぐた
めの耐摩耗層からなつている。 耐酸化層としてはSiO2、耐摩耗層としては
Ta2O5,Al2O3,SiC等が用いられている。 従来から耐酸化層のSiO2の必要な厚さとして
は2ミクロン程度で十分であるとされていたが、
より高温でのサーマルヘツドの使用条件において
は十分に発熱抵抗体の酸化を防止することができ
ずサーマルヘツドの寿命を短かくしていることが
わかつた。 本発明に先立つて、SiO2耐酸化層の厚さと酸
化による抵抗値変化の関係を実験により調査し
た。 石英基板上にTa−Si−Cからなる薄膜抵抗体
を高周波スパツタにより作成した後、真空中にお
いて530℃で2時間熱処理を行なつた。電極とし
てTi−Ptを1.5ミクロンの厚さに蒸着した。 薄膜抵抗体の寸法は4×4mmであり、厚さは
0.15ミクロンであり面積抵抗は200Ωである。 この抵抗体の上部にSiO2を高周波スパツタに
より作成し、耐酸化保護層とした。このように作
成した試料を450℃±0.2℃に精密に制御された電
気炉内に挿入し、連続的に抵抗値の変化を測定し
た。測定時間は50時間であり、初期の過渡的な状
態を除いて抵抗値の変化(△R/Ro)は時間
(t)の平方根によく比例しており、(△R/Ro)
=K√の関係がある。SiO2保護層の膜厚を0.2
ミクロンから20ミクロンの範囲で変えた試料につ
いて膜厚とKの関係を第1図に示した。係数Kの
値は0.5ミクロン以上では膜厚の逆数にほぼ比例
していることがわかつた。 このことよりSiO2膜を大気中から透過してき
た酸素が抵抗体を酸化していることが判る。 また、SiO2が2ミクロン程度では酸素の遮断
性が不十分であり、実用のサーマルヘツドに要求
される1000時間で1%以内の抵抗変化を実現する
ためには20ミクロン程度の厚さのSiO2保護膜が
必要である。 SiO2の熱伝導度が小さいために、このように
厚いSiO2保護膜を発熱抵抗体上に形成すること
は熱応答性および熱効率に悪影響を与えるために
現実的ではない。 本発明の耐酸化保護膜は酸素遮断性の良好な保
護膜の中に酸化性に富む物質の膜を挿入した構成
にすることによつて膜厚を厚くすることなく耐酸
化性を向上させたものである。すなわち、第2図
に断面を模式的に示した構造を有するものであ
る。 発熱抵抗体2と電極3を有した基板1上に下部
酸素遮断層4、酸素吸収層5、上部酸素遮断層
6、耐摩耗層7からなる構成を有している。 上部酸素遮断層6は耐摩耗層7として用いられ
るTa2O5,SiCやAl2O3がかなり良好な酸素遮断
性を有しているので必ずしも必要ではない。 酸素遮断層としてはSiO2,Si3N4,MgO,
Al2O3や硼硅酸ガラス等のスパツタや蒸着膜が適
している。酸素吸収層としては酸化しやすく、
SiO2等と密着性の良好な金属が適している。こ
の観点からSiのスパツタや蒸着膜が良好である。 次に本発明の構成を有する耐酸化保護膜の効果
を示す測定例について述べる。 前述のSiO2の効果を測定した実験と同様の方
法を用いた。すなわち、石英基板上にTa−Si−
Cからなる抵抗体を作成し、Ti−Pt電極を蒸着
した後、下部酸素遮断層として1ミクロンの厚さ
にSiO2スパツタ膜を形成した後、Siのスパツタ
膜を形成した後、上部酸素遮断層としてSiO2
を1ミクロン厚さに形成して測定試料とした。
450℃の炉内に試料を挿入し、100時間連続的に抵
抗値の変化を測定した。測定開始後5時間程度は
ほとんど抵抗値の増加はなく、試料によつてはわ
ずかな減少傾向を示したりするが、その後は△
R/Roは時間の平方根にほぼ完全に比例してお
り、その係数Kをもつて評価した。 第1表に酸素遮断膜を用いた場合の係数Kを示
す。
【表】 なお、酸素吸収層がなく、SiO2が2ミクロン
の保護膜の場合は係数Kは2.8×10-8であり第1
表に示したように酸素吸収層の存在によつて10分
の1近くの値を示しており酸素吸収層を有する構
造が耐酸化性に対して著しい効果を有しているこ
とがわかる。 1000時間で1%の抵抗値変化は3.16×10-4の係
数Kに相当しており、0.05ミクロン程度の酸素吸
収層を挿入することにより約2ミクロンの厚さの
酸化保護膜により熱応答性や熱効率の悪化をもた
らすことなく寿命の条件を満足することが可能で
ある。なお、酸素吸収層に要求される厚さは0.03
〜0.1ミクロン程度で十分な効果を示しており、
微細パターンサーマルヘツドの場合においても酸
素吸収層金属は高い熱伝導性を有しているが印字
分解能への悪影響はない。尚、酸素吸収層として
は、Si以外にTa、Zn、Hf、Cr、Ti等の酸化さ
れやすい金属を使用しても耐酸化性の改善の点で
はほぼ同様の効果が得られる。しかしながら、こ
れらの金属を使用した場合は、下部酸素遮断層に
できたピンホールを通して、発熱素子部分の両側
の電極間の短絡や、隣接した電極間等の短絡が生
じやすい問題があつた。これに対してSi膜は十分
高抵抗でありこれらの短絡による問題はなかつ
た。また、SiO2等の酸素遮断層との密着性も良
好であり、Siを酸素吸収層とすることが最も好ま
しい。 以上のように本発明の工業的価値は大なるもの
である。 実施例 1 8ドツト/mmの発熱抵抗体、電極パターンを有
するサーマルヘツドを試作した。発熱抵抗体は、
Ta−Si−Cの組成を有するスパツタ膜であり、
スパツタ後に窒素中において520℃で2時間熱処
理を行なつた。 発熱体部分を中心として巾6mmを除いて金属板
でマスクした状態で、SiO2,Si,SiO2,SiCを連
続的にスパツタした。使用したスパツタ装置は3
種のターゲツトを設置することが可能であり、真
空を破ることなく連続的に作成することが可能で
ある。 各膜の膜厚は順に0.5ミクロン、0.1ミクロン、
1.5ミクロン、3ミクロンである。 このようにして作成したサーマルヘツドの寿命
試験を行なつた。パルス巾2ミリ秒、繰り返し30
ミリ秒、印加電力は単位面積当りに換算して
25W/mm2である。500時間後の抵抗値変化は0.3〜
0.9%であつた。 なお、酸素吸収層を挿入していない場合は3〜
4%の抵抗値変化を示していた。
【図面の簡単な説明】
第1図はSiO2耐酸化保護膜の厚さを変えた場
合の効果を示したもので、横軸はSiO2の厚さ
(ミクロン)であり、縦軸は抵抗値変化の時間の
平方根に対する比例係数Kである。第2図は本発
明によるサーマルヘツドの基本的構成を示し、1
は絶縁基板、2は発熱抵抗体、3は電極、4およ
び6は下部および上部酸素遮断層、5は酸素吸収
層、7は耐摩耗層である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基板上に発熱抵抗体および電極を有し、該発
    熱抵抗体の熱酸化を防止するために発熱抵抗体の
    上部に形成する耐酸化保護膜として、下部酸素遮
    断層と上部酸素遮断層およびその間にSi薄膜を形
    成したことを特徴とする感熱記録ヘツド。
JP2999480A 1980-03-10 1980-03-10 Heat-sensitive recording head Granted JPS56126181A (en)

Priority Applications (1)

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JP2999480A JPS56126181A (en) 1980-03-10 1980-03-10 Heat-sensitive recording head

Applications Claiming Priority (1)

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JP2999480A JPS56126181A (en) 1980-03-10 1980-03-10 Heat-sensitive recording head

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Publication Number Publication Date
JPS56126181A JPS56126181A (en) 1981-10-02
JPH0152188B2 true JPH0152188B2 (ja) 1989-11-08

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ID=12291485

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5033418A (ja) * 1973-08-01 1975-03-31
JPS5462839A (en) * 1977-10-28 1979-05-21 Mitsubishi Electric Corp Thin film heat sensitive head

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JPS5033418A (ja) * 1973-08-01 1975-03-31
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JPS56126181A (en) 1981-10-02

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