JPH0151780B2 - - Google Patents
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- JPH0151780B2 JPH0151780B2 JP56149694A JP14969481A JPH0151780B2 JP H0151780 B2 JPH0151780 B2 JP H0151780B2 JP 56149694 A JP56149694 A JP 56149694A JP 14969481 A JP14969481 A JP 14969481A JP H0151780 B2 JPH0151780 B2 JP H0151780B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N30/00—Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
- G01N30/02—Column chromatography
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-
- G—PHYSICS
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- G01N30/00—Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
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- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
本発明は多成分試料の定量分析に際し形成され
るべきピーク位置が関連成分を同定し、ピークの
表面積がこの成分の量的目安を与えるピークスペ
クトルをデイジタル演算装置を用いて処理する方
法に関するものである。 種々の成分間にある差異は物理的な性質のもの
もあれば化学的性質のものもある。所定の分析法
では成分によつては数個のピークを呈したり、複
合構造を有するピーク呈したりする。また2個以
上の成分のピーク同士が完全に又は部分的に重な
り合うこともある。このような分析法としては例
えばEDAX(エネルギー分散X線スペクトル分
析)及び(ガス)クロマトグラフイーがある。こ
のような分析法で生じた孤立したピークの表面積
はこのピークの半値幅と高さを組み合わせること
により近似的に求めることができる。しかし、次
の2つの効果がスペクトルの形状に及ぼす影響に
より、このような測定の正確さは制限されてい
る。 a バツクグラウンド現象。この振幅はスペクト
ルの位置と滑らかな関係を有しており、通常ピ
ークの幅の間ではほぼ直線的に変化する。 b 近くに位置するピーク同士が一部重なり合う
こと。 これら2つの効果はピークの半値幅と高さの両
方に影響する。 本発明の目的はバツクグラウンド現象を良好に
抑制することができ、しかも各ピークから標準曲
線を構成する幅の狭いピークを形成することによ
り隣り合うピーク同士を良好に分離でき、従つて
一般にピークの高さがそのまま当該成分の量的目
安となり、それでいてデータ整理により何等情報
が失われないような処理をするピークスペクトル
処理方法を提供することにある。 このような目的を達成するため本発明によれ
ば、単一成分較正用試料により発生させる標準ピ
ークのスペクトル内での近似位置と近似半値幅と
に対応する信号の制御の下にて順次下記の動作ス
テツプ、即ち、 (a) 標準ピークの区域に前記近似半値幅の0.25〜
0.5倍に相当する測定点間隔を定め、スペクト
ルの分散が均一でない場合に、測定点間隔を局
所スペクトル分散に比例させる有限の順次の測
定点間隔列を定めるステツプ; (b) 前記の測定点間隔列に従つて量が既知の前記
較正用試料の較正スペクトルを定めるステツ
プ; (c) このようにして求めた標準ピークを前記標準
ピークの幅全体に亘つて直線的に変化するバツ
クグラウンド信号に対して補正するステツプ; (d) このようにして補正した標準ピークの中心を
定め、中心がこの中心と一致し、この標準ピー
クとピークを有する点では一致するが、形状が
ガウス曲線の負の二次導関数に類似し、半値幅
が標準ピークの半値幅よりも小さい正規曲線を
定めるステツプ; (e) 常に標準ピークの測定値に関連する一連の補
助たたみ込み係数によつて補正済みの標準ピー
クを前記正規曲線に逆たたみ込みをし、この逆
たたみ込みを、補正済みの標準ピークに順次の
補助たたみ込み係数を乗算したものの代数和と
正規曲線との間における残留最大差が予じめ定
めた許容値より小さくなるまで行なうステツ
プ; (f) 標準ピークの各測定点に関連する補助たたみ
込み係数列の和を求め、常に一つのたたみ込み
係数を求めて、補正済み標準ピークのたたみ込
み変換が全部終つた後に適合する正規曲線を形
成するステツプ; (g) 較正用試料に対する測定点に常に対応する点
で前記多成分試料のスペクトルを測り、このス
ペクトルを前に求めた一連のたたみ込み係数で
たたみ込むステツプ; (h) 多成分試料の前記たたみ込みの結果内にある
一つの孤立したピークの位置と振幅とを、たた
み込み結果内に少なくとも2つのピークの最高
振幅値を共有するシフトされ、且つ振幅が適合
した正規曲線を構成することにより定めるステ
ツプ; (i) このようにして構成した正規曲線の位置と振
幅とを定めるステツプ; (j) 前記位置と振幅とから、スペクトル処理を適
用する装置の既知の分散と測定感度とにより前
記孤立したピークに関連する成分の同定と計量
とを行なうステツプ; を行わせることを特徴とする。 測定点間隔の長さは局所スペクトル分散に比例
するから、孤立されたピークの半値幅は原則とし
てスペクトルの位置に無関係となる。局所スペク
トル分散は通常スペクトルの位置に関する既知の
関数となる。前記測定点間隔の最適値は標準ピー
クの半値幅の約0.4倍である。これより値が高い
と後の方の計算の収束が怪しくなつてくるし、値
が小さいと計算に要する時間が相当に長くなる。
前記正規曲線はガウス曲線の負の二次導関数とす
ることができる。後述する条件を満足するならば
他の形状の曲線を正規曲線として使用することも
できる。いずれにせよ、正規曲線の半値幅を小さ
く選べば分解能は高くなるが、計算時間は長くな
り、多成分試料の場合にピークが雑音効果を受け
易くなる。正規曲線の半値幅を大きく選ぶと、分
解能は下がるが、雑音効果は受けにくくなる。こ
のような点を考えて妥協点を求めねばならない。 上述したような正規曲線はスペクトル内のどこ
ででも使うことができる。その理由は、測定点系
列を合わせてあるために分散が一様になつている
からである。正規曲線は2点(3点以上でもよい
が、2点とするのがよい)でスペクトルのピーク
に合わせれば明確な結果が得られる。 以下図面につき本発明を詳細に説明する。 本発明を分析を目的とするガスクロマトグラフ
イーに利用する場合につき説明する。この技術の
物理面については、デイー・エム・コンシデイー
ヌ(D.M、Considine)編「フアン ノストラン
ド 科学事典」(VAN NOSTRAND′S
Scientific Encyclopedia)、第5版、1976年、米
国の国会図書館カード第76−18158号、第539〜
544頁所収の「クロマトグラフイー」の章を参照
されたい。なお、本発明は独立変数に複雑な態様
で依存し得る測定ピークが発生する他の性質の分
析測定器具に利用することもできる。第1図はガ
スクロマトグラフイー装置を略式図示したもので
ある。要素20は所定の瞬時に所定量の分析すべき
試料を注入する注入装置である。弁を開けてガス
ボンベ18からキヤリヤーガスを流す。要素22
は内部で輸送現象が起こるカラム又は毛細管であ
る。要素26はカラムを通つて送られてきた物質
を集める捕集器である。この要素26は「溜め」
として作用する。要素24は例えば容積が正確に
定められている空間の熱伝導度を求めるような測
定を行なう測定セルである。この熱伝導度の測定
は一定温度で行なわれる。以下このようになつて
いるものと仮定するが、制御しつつ温度を上昇さ
せて測定を行うこともできる。但し、この場合は
順次の測定間の時間間隔を一定にする必要があ
る。測定セルの出力信号は時間の関数として測定
曲線を記録できる記録計30に送る。測定セルの出
力信号はA/D変換器28を介してコンピユータ
32にも送る。本例では、このコンピユータをア
ツプルコンピユーター社(Apple Computer
Inc.)(米国カリフオルニア州クーパーテイーノ
ドクターブランドレー10260)製のタイプ
APPLEとする。なお、これについては同社か
ら出ている「参照便覧」、1978年1月に説明があ
る。このコンピユータは(要素28のような)周
辺装置を簡単に取り付けられるという顕著な特徴
を有している。符号34はこのコンピユータのキ
ー・ボードである。この他に標準的な入出力装
置、例えばプリンタや磁気デイスクメモリもある
が、これらは図面を簡明ならしめるため省略して
ある。ライン36はA/D変換器28に制御信号
を送るためのものである。A/D変換器28はこ
のような制御信号を受信すると測定データを8ビ
ツトデータ信号に変換して出力し、多重ライン3
8を介してコンピユータに送る。A/D変換器2
8にて形成される信号を多重化すれば8ビツトを
越える精度も得られる。コンピユータのメモリ記
憶容量は後述する動作を実行するためのプログラ
ムと中間データを蓄えるに十分な大きさとする。 第2a図は第1図の記録計30に現われる正規
曲線の一例(実線)に測定点(白丸)を付したも
のである。この曲線は単一成分試料の較正用スペ
クトルであつて、先ずこれの標準ピークP4の形
状を求める。これを求めることを開始する前に既
に知られているのはこのピークの近似位置t4(本
例では約8.1分)及び半値幅b4(本例では約1.4分)
である。これらの値は例えば±5%の精度で手動
式に求めることができる。また、温度、ガス流の
流速及び測定感度のような測定パラメータの適当
な値を予じめ例えば実験的に求めておく。なお、
この単一成分試料は、例えば後に調べる予定の多
成分試料の一つの成分とする。上記の値t4とb4と
に基づいて第1図のコンピユータ32が一連の測
定点間隔を計算する。これらの測定点間隔の長さ
はその時(スペクトルのその場所)の分散に正比
例させる。それ故等温クロマトグラムの場合は、
測定点間隔の値はその時の保持時間に比例する。
標準ピークの最高点の近傍では測定点間隔を0.4
×b4(=33.6sec)に選ぶ。こうすれば予じめ定め
た数の測定点により標準ピークを描くことができ
る。なおこれらの測定点での測定値をコンピユー
タのメモリに蓄えておく。第2a図に示す例では
上記予じめ定める測定点の数を10とする。即ち、
2つの最高測定値の個所、4つの手前の値及び4
つの後方の値の個所とする。第2a図では白丸で
測定点を示している。即ち、測定点A16から測
定点A31迄であり、このうち測定点A19から
A28迄を使つて標準ピークを求めることができ
る。図面に破線で示したような直線に従つてバツ
クグラウンドを補償する。バツクグラウンド現象
の強度が直線的に変化するという仮定は一般に成
立するものである。 第2a図に従つて測定を開始する前に、コンピ
ユータは一連の測定点間隔以外に、試料注入時と
最初の測定瞬時との間の待ち時間を計算する。測
定点間隔は十分長くとり、長さが一番短い測定点
間隔内でもコンピユータが必要な計算を済ませる
ようにする。実際上、上記待ち時間が本例(第2
b図も参照)では約45秒となることを確かめた。
この待ち時間は重要な情報を担つていないことも
確かめた。 またコンピユータは毎回或る測定点で求めた測
定値に該当する測定点間隔の実際の値に比例する
因子を掛け合わせる。こうすれば測定点をリニヤ
なスケール上に測定点の順にプロツトした時ピー
クの表面積が変わらないで済むと云う利点があ
る。測定点系列の後の方の2つの順次の測定点間
の差は測定点系列の前の方の2つの順次の測定点
間の差よりも時間差が大きくなるが、順序数の差
は両者同一である。ついで、標準ピークP4の最
高測定点A23の値を求める。これを強度測定値
()の振幅座標値として値y(23)として表わ
す。バツクグラウンドは値y(19)と値y(28)と
で求めるものとする。直線的に変化するバツクグ
ラウンド信号に対する補正後の各ピーク振幅値を
xとすると、、これらは下記のようにして求まる。 x(20)=y(20)−8y(19)+y(28)/9 x(21)=y(21)−7y(19)+2y(28)/9 x(22)=y(22)−6y(19)+3y(28)/9 〓 x(27)=y(27)−y(19)+8y(28)/9 なお、本例ではx(19)=x(28)が零となるよ
うにする。ここに述べた補正は正しく選択された
標準ピークに対して良好な結果を持たらす。即ち
バツクグラウンドが大きい最初の方でピーク曲線
が大きすぎず、それでいてスペクトルの中心部で
の近似が良好となる。次にこうして求めた標準ピ
ークの中心位置を求め、後の標準ピークの中心を
これに合わせられるようにする。これは様々な方
法で行なうことができる。上記中心位置は先ず最
初に補正した標準ピークの重心の位置であると定
義することができる。これは値x(20)〜x(27)
から求めることができる。この代りに標準ピーク
の最高値を前記最高値(本例ではx(23))とこの
両側の夫々もう一つの点とから再構成するように
することもできる。この最高値の位置はこれら3
点を通る放物線x=at2+bt+cを作り、この放
物線の頂点を求めることにより近似できる。 次にこの補正した標準ピークから正規曲線、好
ましくは、パラメータaの値がa=1.6で振幅が
較正用成分の(既知の)全質量Mに比例する負の
二次導関数のガウス曲線を形成するたたみ込み係
数を計算する。標準的なガウス曲線は次のような
一般式で書き表わせる。 G(p)=(a√2)-1exp{−(τ−τ0)2/2a2} ここでt0は原点に対する最高値を与える点のず
れを表わす。ピークの半値幅はw=2.355aであ
る。上記関数の負の二次導関数は次式で表わせ
る。 ここにtは2つの連続する測定点間隔の距離単
位が表わされる測定点の座標である。τ=τ0の時
この関数の値は
るべきピーク位置が関連成分を同定し、ピークの
表面積がこの成分の量的目安を与えるピークスペ
クトルをデイジタル演算装置を用いて処理する方
法に関するものである。 種々の成分間にある差異は物理的な性質のもの
もあれば化学的性質のものもある。所定の分析法
では成分によつては数個のピークを呈したり、複
合構造を有するピーク呈したりする。また2個以
上の成分のピーク同士が完全に又は部分的に重な
り合うこともある。このような分析法としては例
えばEDAX(エネルギー分散X線スペクトル分
析)及び(ガス)クロマトグラフイーがある。こ
のような分析法で生じた孤立したピークの表面積
はこのピークの半値幅と高さを組み合わせること
により近似的に求めることができる。しかし、次
の2つの効果がスペクトルの形状に及ぼす影響に
より、このような測定の正確さは制限されてい
る。 a バツクグラウンド現象。この振幅はスペクト
ルの位置と滑らかな関係を有しており、通常ピ
ークの幅の間ではほぼ直線的に変化する。 b 近くに位置するピーク同士が一部重なり合う
こと。 これら2つの効果はピークの半値幅と高さの両
方に影響する。 本発明の目的はバツクグラウンド現象を良好に
抑制することができ、しかも各ピークから標準曲
線を構成する幅の狭いピークを形成することによ
り隣り合うピーク同士を良好に分離でき、従つて
一般にピークの高さがそのまま当該成分の量的目
安となり、それでいてデータ整理により何等情報
が失われないような処理をするピークスペクトル
処理方法を提供することにある。 このような目的を達成するため本発明によれ
ば、単一成分較正用試料により発生させる標準ピ
ークのスペクトル内での近似位置と近似半値幅と
に対応する信号の制御の下にて順次下記の動作ス
テツプ、即ち、 (a) 標準ピークの区域に前記近似半値幅の0.25〜
0.5倍に相当する測定点間隔を定め、スペクト
ルの分散が均一でない場合に、測定点間隔を局
所スペクトル分散に比例させる有限の順次の測
定点間隔列を定めるステツプ; (b) 前記の測定点間隔列に従つて量が既知の前記
較正用試料の較正スペクトルを定めるステツ
プ; (c) このようにして求めた標準ピークを前記標準
ピークの幅全体に亘つて直線的に変化するバツ
クグラウンド信号に対して補正するステツプ; (d) このようにして補正した標準ピークの中心を
定め、中心がこの中心と一致し、この標準ピー
クとピークを有する点では一致するが、形状が
ガウス曲線の負の二次導関数に類似し、半値幅
が標準ピークの半値幅よりも小さい正規曲線を
定めるステツプ; (e) 常に標準ピークの測定値に関連する一連の補
助たたみ込み係数によつて補正済みの標準ピー
クを前記正規曲線に逆たたみ込みをし、この逆
たたみ込みを、補正済みの標準ピークに順次の
補助たたみ込み係数を乗算したものの代数和と
正規曲線との間における残留最大差が予じめ定
めた許容値より小さくなるまで行なうステツ
プ; (f) 標準ピークの各測定点に関連する補助たたみ
込み係数列の和を求め、常に一つのたたみ込み
係数を求めて、補正済み標準ピークのたたみ込
み変換が全部終つた後に適合する正規曲線を形
成するステツプ; (g) 較正用試料に対する測定点に常に対応する点
で前記多成分試料のスペクトルを測り、このス
ペクトルを前に求めた一連のたたみ込み係数で
たたみ込むステツプ; (h) 多成分試料の前記たたみ込みの結果内にある
一つの孤立したピークの位置と振幅とを、たた
み込み結果内に少なくとも2つのピークの最高
振幅値を共有するシフトされ、且つ振幅が適合
した正規曲線を構成することにより定めるステ
ツプ; (i) このようにして構成した正規曲線の位置と振
幅とを定めるステツプ; (j) 前記位置と振幅とから、スペクトル処理を適
用する装置の既知の分散と測定感度とにより前
記孤立したピークに関連する成分の同定と計量
とを行なうステツプ; を行わせることを特徴とする。 測定点間隔の長さは局所スペクトル分散に比例
するから、孤立されたピークの半値幅は原則とし
てスペクトルの位置に無関係となる。局所スペク
トル分散は通常スペクトルの位置に関する既知の
関数となる。前記測定点間隔の最適値は標準ピー
クの半値幅の約0.4倍である。これより値が高い
と後の方の計算の収束が怪しくなつてくるし、値
が小さいと計算に要する時間が相当に長くなる。
前記正規曲線はガウス曲線の負の二次導関数とす
ることができる。後述する条件を満足するならば
他の形状の曲線を正規曲線として使用することも
できる。いずれにせよ、正規曲線の半値幅を小さ
く選べば分解能は高くなるが、計算時間は長くな
り、多成分試料の場合にピークが雑音効果を受け
易くなる。正規曲線の半値幅を大きく選ぶと、分
解能は下がるが、雑音効果は受けにくくなる。こ
のような点を考えて妥協点を求めねばならない。 上述したような正規曲線はスペクトル内のどこ
ででも使うことができる。その理由は、測定点系
列を合わせてあるために分散が一様になつている
からである。正規曲線は2点(3点以上でもよい
が、2点とするのがよい)でスペクトルのピーク
に合わせれば明確な結果が得られる。 以下図面につき本発明を詳細に説明する。 本発明を分析を目的とするガスクロマトグラフ
イーに利用する場合につき説明する。この技術の
物理面については、デイー・エム・コンシデイー
ヌ(D.M、Considine)編「フアン ノストラン
ド 科学事典」(VAN NOSTRAND′S
Scientific Encyclopedia)、第5版、1976年、米
国の国会図書館カード第76−18158号、第539〜
544頁所収の「クロマトグラフイー」の章を参照
されたい。なお、本発明は独立変数に複雑な態様
で依存し得る測定ピークが発生する他の性質の分
析測定器具に利用することもできる。第1図はガ
スクロマトグラフイー装置を略式図示したもので
ある。要素20は所定の瞬時に所定量の分析すべき
試料を注入する注入装置である。弁を開けてガス
ボンベ18からキヤリヤーガスを流す。要素22
は内部で輸送現象が起こるカラム又は毛細管であ
る。要素26はカラムを通つて送られてきた物質
を集める捕集器である。この要素26は「溜め」
として作用する。要素24は例えば容積が正確に
定められている空間の熱伝導度を求めるような測
定を行なう測定セルである。この熱伝導度の測定
は一定温度で行なわれる。以下このようになつて
いるものと仮定するが、制御しつつ温度を上昇さ
せて測定を行うこともできる。但し、この場合は
順次の測定間の時間間隔を一定にする必要があ
る。測定セルの出力信号は時間の関数として測定
曲線を記録できる記録計30に送る。測定セルの出
力信号はA/D変換器28を介してコンピユータ
32にも送る。本例では、このコンピユータをア
ツプルコンピユーター社(Apple Computer
Inc.)(米国カリフオルニア州クーパーテイーノ
ドクターブランドレー10260)製のタイプ
APPLEとする。なお、これについては同社か
ら出ている「参照便覧」、1978年1月に説明があ
る。このコンピユータは(要素28のような)周
辺装置を簡単に取り付けられるという顕著な特徴
を有している。符号34はこのコンピユータのキ
ー・ボードである。この他に標準的な入出力装
置、例えばプリンタや磁気デイスクメモリもある
が、これらは図面を簡明ならしめるため省略して
ある。ライン36はA/D変換器28に制御信号
を送るためのものである。A/D変換器28はこ
のような制御信号を受信すると測定データを8ビ
ツトデータ信号に変換して出力し、多重ライン3
8を介してコンピユータに送る。A/D変換器2
8にて形成される信号を多重化すれば8ビツトを
越える精度も得られる。コンピユータのメモリ記
憶容量は後述する動作を実行するためのプログラ
ムと中間データを蓄えるに十分な大きさとする。 第2a図は第1図の記録計30に現われる正規
曲線の一例(実線)に測定点(白丸)を付したも
のである。この曲線は単一成分試料の較正用スペ
クトルであつて、先ずこれの標準ピークP4の形
状を求める。これを求めることを開始する前に既
に知られているのはこのピークの近似位置t4(本
例では約8.1分)及び半値幅b4(本例では約1.4分)
である。これらの値は例えば±5%の精度で手動
式に求めることができる。また、温度、ガス流の
流速及び測定感度のような測定パラメータの適当
な値を予じめ例えば実験的に求めておく。なお、
この単一成分試料は、例えば後に調べる予定の多
成分試料の一つの成分とする。上記の値t4とb4と
に基づいて第1図のコンピユータ32が一連の測
定点間隔を計算する。これらの測定点間隔の長さ
はその時(スペクトルのその場所)の分散に正比
例させる。それ故等温クロマトグラムの場合は、
測定点間隔の値はその時の保持時間に比例する。
標準ピークの最高点の近傍では測定点間隔を0.4
×b4(=33.6sec)に選ぶ。こうすれば予じめ定め
た数の測定点により標準ピークを描くことができ
る。なおこれらの測定点での測定値をコンピユー
タのメモリに蓄えておく。第2a図に示す例では
上記予じめ定める測定点の数を10とする。即ち、
2つの最高測定値の個所、4つの手前の値及び4
つの後方の値の個所とする。第2a図では白丸で
測定点を示している。即ち、測定点A16から測
定点A31迄であり、このうち測定点A19から
A28迄を使つて標準ピークを求めることができ
る。図面に破線で示したような直線に従つてバツ
クグラウンドを補償する。バツクグラウンド現象
の強度が直線的に変化するという仮定は一般に成
立するものである。 第2a図に従つて測定を開始する前に、コンピ
ユータは一連の測定点間隔以外に、試料注入時と
最初の測定瞬時との間の待ち時間を計算する。測
定点間隔は十分長くとり、長さが一番短い測定点
間隔内でもコンピユータが必要な計算を済ませる
ようにする。実際上、上記待ち時間が本例(第2
b図も参照)では約45秒となることを確かめた。
この待ち時間は重要な情報を担つていないことも
確かめた。 またコンピユータは毎回或る測定点で求めた測
定値に該当する測定点間隔の実際の値に比例する
因子を掛け合わせる。こうすれば測定点をリニヤ
なスケール上に測定点の順にプロツトした時ピー
クの表面積が変わらないで済むと云う利点があ
る。測定点系列の後の方の2つの順次の測定点間
の差は測定点系列の前の方の2つの順次の測定点
間の差よりも時間差が大きくなるが、順序数の差
は両者同一である。ついで、標準ピークP4の最
高測定点A23の値を求める。これを強度測定値
()の振幅座標値として値y(23)として表わ
す。バツクグラウンドは値y(19)と値y(28)と
で求めるものとする。直線的に変化するバツクグ
ラウンド信号に対する補正後の各ピーク振幅値を
xとすると、、これらは下記のようにして求まる。 x(20)=y(20)−8y(19)+y(28)/9 x(21)=y(21)−7y(19)+2y(28)/9 x(22)=y(22)−6y(19)+3y(28)/9 〓 x(27)=y(27)−y(19)+8y(28)/9 なお、本例ではx(19)=x(28)が零となるよ
うにする。ここに述べた補正は正しく選択された
標準ピークに対して良好な結果を持たらす。即ち
バツクグラウンドが大きい最初の方でピーク曲線
が大きすぎず、それでいてスペクトルの中心部で
の近似が良好となる。次にこうして求めた標準ピ
ークの中心位置を求め、後の標準ピークの中心を
これに合わせられるようにする。これは様々な方
法で行なうことができる。上記中心位置は先ず最
初に補正した標準ピークの重心の位置であると定
義することができる。これは値x(20)〜x(27)
から求めることができる。この代りに標準ピーク
の最高値を前記最高値(本例ではx(23))とこの
両側の夫々もう一つの点とから再構成するように
することもできる。この最高値の位置はこれら3
点を通る放物線x=at2+bt+cを作り、この放
物線の頂点を求めることにより近似できる。 次にこの補正した標準ピークから正規曲線、好
ましくは、パラメータaの値がa=1.6で振幅が
較正用成分の(既知の)全質量Mに比例する負の
二次導関数のガウス曲線を形成するたたみ込み係
数を計算する。標準的なガウス曲線は次のような
一般式で書き表わせる。 G(p)=(a√2)-1exp{−(τ−τ0)2/2a2} ここでt0は原点に対する最高値を与える点のず
れを表わす。ピークの半値幅はw=2.355aであ
る。上記関数の負の二次導関数は次式で表わせ
る。 ここにtは2つの連続する測定点間隔の距離単
位が表わされる測定点の座標である。τ=τ0の時
この関数の値は
【式】となる。aの好適な
値の範囲は1.2≦a≦2.0である。aの値がこの範
囲外であると計算が複雑になり、殊に近似ステツ
プがもつと多数必要となり、たたみ込み係数もも
つと沢山必要になる。 ガウス曲線の負の二次導関数を用いる代りに別
の関数を用いることもできる。このような関数が
充たすべき条件は下記の通りである。 (a) 関数曲線とp軸(水平軸線)との間の表面積
の代数値が零であること。 (b) 関数曲線の形状が、所定の横座標値に対し、
対称的であること。 (c) 関数曲線が中央部に2つの零交差点を有する
こと。 (d) 関数曲線が、対称軸から大きく隔たつた場所
では十分急速に、少なくとも上述した関数と同
程度に急速に零に近づくこと。 (e) 関数曲線がその中心付近に正のピークを有す
るものとする場合に、この正の部分の半値幅が
2つの連続する測定点間の局所的な間隔の2倍
よりも小さいこと。 (f) 関数はいたる所で連続で、且つできればいた
る所で微分可能であること。 次に選択した数の測定点で関数 −G″(τ−τz) =M{1−(τ−τz)2/a2}exp{−(τ−τz)2
/2a2} を計算する。場合によつては10個所以上の測定点
で計算するのが好適である。ここで、τzは正の部
分の中心点、従つてピークそのものの中心に対応
する座標であり、τは間隔距離単位で表わした測
定点の座標であり、aは前述したように選定す
る。Mはキログラム単位で表わした較正用成分の
全質量(既知)である。このようにして絶対最大
値が求まり、この最大値が値Mである。 以下に第4a,4b,5a及び5b図につきた
たみ込みのプロセスを説明する。第4a図は(前
述した補正済みの標準ピークに相当する)正規曲
線fを示す。10個の測定点を白丸で示してある。
第4b図の各行上にはたたみ込み係数C(0)…
…C(9)を一列に並べてある。たたみ込みは次式で
定義される。 F(τ)=ΣoC(n)・f(τ+n) 但し、本例では測定点が離散しており、nとτ
は整数とする。F(τ)がたたみ込みの結果であ
る。このたたみ込みの結果は測定点のとり方(こ
れ自体は自由である)如何によらず不変である。
このたたみ込みの操作を説明すると下記の通りで
ある。各たたみ込み係数C(n)にその直ぐ上の
測定点の関数値(測定値)を乗算する。そしてこ
れらの積の和をF(τ)として垂直矢印の位置
(第3b図参照)にプロツトする。この垂直矢印
の位置はたたみ込み係数の位置に対して固定であ
る。関数F(τ)の各個々の点は、たたみ込み係
数列(従つて、矢印の位置)を1位置又は複数個
位置だけずらすことにより対応する態様で処理す
ることができる。行(A)ではC(4)の値だけが1で、
他の係数は0である。この場合原の関数f(τ)
はたたみ込みの結果F(τ)と同じとなる。行(B)
では係数C(5)の値だけがC(5)=0.418で、他の係
数は0である。この場合はたたみ込みの結果、ピ
ークが1位置だけτの値の小さい方にずれ且つ振
幅がf(τ)に対し低くなる(第4a図の曲線
B)。行(C)ではC(8)でけが零でなく、−0.132であ
る。この場合はたたみ込みの結果はピークの更に
2位置だけτの値の小さい方にずれ且つピークが
反転する(第4a図のC)。このようなプロセス
を逆たたみ込み(デコンボルージヨン)と称し、
逆たたみ込みの各ステツプによつて標準ピークの
瞬時位置に割り当てられる補助(暫定的)たたみ
込み係数を形成する。逆たたみ込みプロセスの終
了後に補助たたみ込み係数を加算して最終的なた
たみ込み係数を形成する。たたみ込みの結果を形
成するに当つて数個のたたみ込み係数C(0)…
…C(9)が零にならないようにするのが良い。こう
すると行(A)……(C)により形成されるピーク同士が
重なるようになる。このようにピークが重なるよ
うにすると、予じめ定められた許容限界内のずれ
があつても、選定した正規曲線と同じような形状
となる。こうして補正した標準ピークをたたみ込
むと正規曲線が得られる。 このような正規曲線として以下負の二次導関数
のガウス曲線を選定する(第4図ではこれをf
(τ)とした)。最大値はτ=τ(z)にある。こ
れは必ずしも測定点のいずれか一つに一致する必
要はない。以前に計算した補正標準ピークの中心
位置も測定点のいずれとも一致させる必要はな
い。満足すべき条件は正規曲線と測定曲線のたた
み込みによる結果との差を例えば正規曲線の最大
値の0.3%以下に小さくすることができる。第5
a図では測定曲線を破線で示してある。最大値は
t=5.6にある。ガウス曲線の二次導関数のパラ
メータ値は1.6である。正規曲線を補正済みの標
準ピークのたたみ込み結果で近似させることは
種々の方法で実行可能である。本例では、頂点が
補正済み標準ピークの頂点と一致するガウス曲線
の負の二次導関数(−G″)を用いる。この代り
に曲線−G″の頂点を前述した補正済み標準ピー
クの重心に合わせることもできる。曲線−G″の
ピークの高さ(振幅)自体は自由に選ぶことがで
きる。第5a図では使用する2個の曲線のピーク
の高さも一致させてある。−G″の曲線に符号
「0」で示した点は−G″の測定点区域の中でt軸
に沿う測定点系列から最も離れている点である。
第4b図にならつて、第5b図で第1の補助たた
み込み係数としてC1(4)=0.961をとり、E1(τ)=
−G″(τ)−F0(τ)とおくことにより新しい関数
を計算する。C1(4)に関連する位置では、この関
数は値0をとり、第5a図に(1)及び(2)で示す点を
通る曲線と連続する。第5a図の点(1)で新しい関
数E1(τ)は測定点としてのt軸から最大の隔り
を呈している。第2の補助たたみ込み係数として
C1(2)=0.566を用い、E2(τ)=E1(τ)−F(τ)と
おくことにより、新しい関数E2(τ)を計算す
る。C1(2)に関連する位置では、この新しい関数
は値0をとり、第5a図の点(2)を通つて延在する
(粗い近似で)。この新しい関数E2(τ)は測定点
の位置における点(2)でτ軸から最大の隔りを呈す
る。このずれは第3の補助たたみ込み係数として
C1(7)=−0.468とおくことにより零迄下げること
ができる。以後の測定点区域でも最大のずれは点
列「3」、「4」、「5」……で示してある。補助た
たみ込み係数は順次下記の通りである。 C1(5)=0.150 C1(1)=−0.105 C1(3)=0.101 C2(4)=−0.071 C1(9)=−0.057 この時形成される関数E8(τ)はピーク値の約
6%の0からの隔りを呈する(τ軸に最も接近し
ている太線にて示す曲線)。もつと多数の係数を
求めれば近似がよくなる。なお、当面の標準ピー
クの測定点の数とたたみ込み係数の数とは等しく
する必要はない。 近似が十分良ければ、対応する補助たたみ込み
係数を例えばC1(4)+C2(4)=+0.80のように加え合
わせる。これで標準ピークの処理が終了する。こ
うして求められたたたみ込み係数列は他の用途の
ために蓄える。 次に未知の、多くは多成分の試料をクロマトグ
ラフイー装置に導入する。この試料は測定レンジ
の外側に測定ピークを作らないものと仮定する。
コンピユータの制御の下に一連の測定を開始す
る。この場合に、各測定点は時間的に較正用スペ
クトルの測定点に一致させる。従つて、測定開始
後の時間は常に同じである。関連する測定値は測
定の度毎に前に較正用測定につき説明したところ
と全く同様にしてメモリに蓄える。第2b図はそ
の一例を示したものである。著しく弱くはある
(従つて、濃度が較正用試料の時よりも低いか又
は感度の悪い計器で測定している)が、ピーク
P4はここでも存在する。この他ピークP1、P3及
びP5が見られ、鮮明ではないがピークP2及びP6
もある。明らかにピークスペクトルを前処理して
おかねば、後者のピークは定量測定にはあまり向
かない。第2a及び2b図では時間は分単位で表
わされている。第3a図は第2b図に対応するも
のである。第3b図では同じピークスペクトルの
測定点を等間隔でプロツトしている(測定点の番
号を示した)。そして各測定点の値には2つの連
続する測定点間の時間間隔の実際の値を掛け合わ
せる。次に前の較正段階で求めたたたみ込み係数
を全ての測定値にたたみ込む。それ故、第2a図
のピークP4のような孤立しているピークはガウ
ス曲線の負の二次導関数に変わる。第3a図のス
ペクトルで事実全てのピークがそうであるよう
に、ピークが十分孤立されていない時はたたみ込
みの結果の形状は第3c図から明らかな通り一層
複雑になる。ともかく、得られたピークは幅が狭
く、通常関数値の符合が反転した区域が隣接する
ようになる。逆たたみ込みは正規曲線の近似をと
ることであり、たたみ込みは測定スペクトルの近
似をとることであり、これについては例えばゲー
トル・ブロウアー(Geert Brouwer)外1名に
よる「アナリテイカル ケミストリ」
(“ANALITICAL CHEMISTRY”Vol.45、
1973年11月)の第2239〜2247頁の論文「デジタル
化スペクトルにおけるピーク識別用逆たたみ込み
法」から既知であり、この方法と本発明との相違
は本発明ではガウス曲線の負の二次導関数を用い
ることにある。 たたみ込みの結果が求められた後、スペクトル
内の全ての極大値を求める。なおここで云う極大
値とは、測定点でのたたみ込みの結果の値がその
測定点に隣り合う2つの測定点でのたたみ込みの
結果の値よりも大きくなる測定点のことを意味す
るものとする。 次に、たたみ込みの結果から、もしあれば孤立
したピークの位置と高さとを計算する。重なり合
つているピークは後に取り扱う。各ピーク毎にた
たみ込みの結果の2つの最高の相互に隣り合う関
数値を用いる。これらの値は第3c図で(12個
の)白丸で示してある。このたたみ込みの他のの
結果は使用しない。 第6a及び6b図は正規曲線、即ちガウス曲線
の負の二次導関数を測定ピークのたたみ込みの結
果と一致させる手順を示したものである。正規曲
線の形状は一定に選んであるから、2点の情報で
必要十分である。これらの関数値、即ち正規曲線
及び測定ピークに対する関数値Fl及びFrを第6
a図に示す。第6b図の実線Hは正規曲線のずれ
の関数としてこの正規曲線の2点の振幅の比を表
わす。これらの2点が頂点に対して対称に位置し
ている(tが早い方の点の位置を表わすものとし
た時、頂点が(τ+1/2)にくる)場合は、この
比の値は1となる。他の値に対してこの比は急速
に小さくなる(第6b図では比は常に1又は1以
下となるようにとつてある)。観察される比
(Fl:Fr)からずれを求める(コンピユータに点
系列の形で曲線Hを蓄えておくことができ、点系
列間では線形補間を行なう)。 ずれが求まつた時正規曲線の振幅を計算する。
これにより正規曲線は点FlとFrの一つと一致す
る。シミユレーシヨンの結果、こうして求められ
た位置及び振幅が前述したたたみ込み操作をしな
かつたピークスペクトルのピーク位置及び振幅に
よく対応することを確かめた。それでいてバツク
グラウンド現象の効果は殆んど打消されている。
この点に関し、孤立ピークとは隣りのピークの影
響を受けないピークのことである。このような影
響は値Fl、Frの比の「正しい」比に対する変化
分として現われる。第3c図で全てのピークは多
かれ少なかれ重なり合つている。 第7図は部分的に重なり合う連続する測定点に
関連するピーク(n−1)、n、(n+1)の処理
を説明するための図である。太線はたたみ込みの
結果を示す。先ずピーク(n−1)は孤立したピ
ークと看做され、これに一致する正規曲線を求め
る。次にピーク(n−1)につき求めた正規曲線
の局所的に適用可能な値に対するたたみこの結果
を完全に補正する。この補正結果は正の値のこと
もあるし、負の値のこともある。次に同じように
してピーク(n)を取り扱う(負のピークを持つ
正規曲線も生ずるが、計算が完了していない限り
これを排斥する必要はない)。最後に、全てのピ
ークが一旦取り扱われると、いたるところで零に
ならない残留値が残る。次に、この残留値とピー
ク(n−1)につき求めた正規曲線との組み合せ
を求め、これからピーク(n−1)についての新
規の正規曲線を求める。この新規の正規曲線は位
置の点でも振幅の点でもずれている可能性があ
る。この最後に求めた正規曲線についての組み合
せを補正してもいたるところで零にならない残留
値が残る。次に順次全てのピークにつき正規曲線
を更新し、更新残留値を求める。収束する迄上記
処置を全てのピークに対して繰り返す。この収束
は、2つの隣り合うピークの間に常に谷が生ずる
ものとすれば(1サイクルの間に全てのピークに
対し正規曲線が一回計算されるか、計算され直す
ものとして)約4サイクル内に生ずることを確か
めた。この谷は必ずしも深い谷である必要はな
く、例えば第3c図のピークP5とP6(測定点26
と29)の間の谷のようなものでも良い。第7図
の太線は原のたたみ込みの結果を示し、この第7
図に細い線にて示す曲線はこの場合に互いに影響
する3つのピークの正規曲線を示している。適当
な解答が得られていることは明らかである。たた
み込みの結果が負の値しか含まないピークでさえ
も意味のある正確な測定結果を与える。 最後にこうして見い出された振幅に既知の測定
感度を乗算してこの未知の成分の量を求める。ま
たピークの位置から原の保持時間を計算でき、こ
れから当該成分を同定できる。これは例えば関連
する化学物質の保持時間をのせているキヤリブレ
イシヨンリストにより行なうことができる。 以上ガスクロマトグラフイにつき本発明を説明
してきた。他の定量分析方法の場合は出力データ
(較正スペクトル又はピークスペクトル)は全く
別異に形成されるが、測定点の決定からピークス
ペクトルのたたみ込みの結果のピーク位置及び高
さ(振幅)の決定迄の結果の処理は対応してい
る。
囲外であると計算が複雑になり、殊に近似ステツ
プがもつと多数必要となり、たたみ込み係数もも
つと沢山必要になる。 ガウス曲線の負の二次導関数を用いる代りに別
の関数を用いることもできる。このような関数が
充たすべき条件は下記の通りである。 (a) 関数曲線とp軸(水平軸線)との間の表面積
の代数値が零であること。 (b) 関数曲線の形状が、所定の横座標値に対し、
対称的であること。 (c) 関数曲線が中央部に2つの零交差点を有する
こと。 (d) 関数曲線が、対称軸から大きく隔たつた場所
では十分急速に、少なくとも上述した関数と同
程度に急速に零に近づくこと。 (e) 関数曲線がその中心付近に正のピークを有す
るものとする場合に、この正の部分の半値幅が
2つの連続する測定点間の局所的な間隔の2倍
よりも小さいこと。 (f) 関数はいたる所で連続で、且つできればいた
る所で微分可能であること。 次に選択した数の測定点で関数 −G″(τ−τz) =M{1−(τ−τz)2/a2}exp{−(τ−τz)2
/2a2} を計算する。場合によつては10個所以上の測定点
で計算するのが好適である。ここで、τzは正の部
分の中心点、従つてピークそのものの中心に対応
する座標であり、τは間隔距離単位で表わした測
定点の座標であり、aは前述したように選定す
る。Mはキログラム単位で表わした較正用成分の
全質量(既知)である。このようにして絶対最大
値が求まり、この最大値が値Mである。 以下に第4a,4b,5a及び5b図につきた
たみ込みのプロセスを説明する。第4a図は(前
述した補正済みの標準ピークに相当する)正規曲
線fを示す。10個の測定点を白丸で示してある。
第4b図の各行上にはたたみ込み係数C(0)…
…C(9)を一列に並べてある。たたみ込みは次式で
定義される。 F(τ)=ΣoC(n)・f(τ+n) 但し、本例では測定点が離散しており、nとτ
は整数とする。F(τ)がたたみ込みの結果であ
る。このたたみ込みの結果は測定点のとり方(こ
れ自体は自由である)如何によらず不変である。
このたたみ込みの操作を説明すると下記の通りで
ある。各たたみ込み係数C(n)にその直ぐ上の
測定点の関数値(測定値)を乗算する。そしてこ
れらの積の和をF(τ)として垂直矢印の位置
(第3b図参照)にプロツトする。この垂直矢印
の位置はたたみ込み係数の位置に対して固定であ
る。関数F(τ)の各個々の点は、たたみ込み係
数列(従つて、矢印の位置)を1位置又は複数個
位置だけずらすことにより対応する態様で処理す
ることができる。行(A)ではC(4)の値だけが1で、
他の係数は0である。この場合原の関数f(τ)
はたたみ込みの結果F(τ)と同じとなる。行(B)
では係数C(5)の値だけがC(5)=0.418で、他の係
数は0である。この場合はたたみ込みの結果、ピ
ークが1位置だけτの値の小さい方にずれ且つ振
幅がf(τ)に対し低くなる(第4a図の曲線
B)。行(C)ではC(8)でけが零でなく、−0.132であ
る。この場合はたたみ込みの結果はピークの更に
2位置だけτの値の小さい方にずれ且つピークが
反転する(第4a図のC)。このようなプロセス
を逆たたみ込み(デコンボルージヨン)と称し、
逆たたみ込みの各ステツプによつて標準ピークの
瞬時位置に割り当てられる補助(暫定的)たたみ
込み係数を形成する。逆たたみ込みプロセスの終
了後に補助たたみ込み係数を加算して最終的なた
たみ込み係数を形成する。たたみ込みの結果を形
成するに当つて数個のたたみ込み係数C(0)…
…C(9)が零にならないようにするのが良い。こう
すると行(A)……(C)により形成されるピーク同士が
重なるようになる。このようにピークが重なるよ
うにすると、予じめ定められた許容限界内のずれ
があつても、選定した正規曲線と同じような形状
となる。こうして補正した標準ピークをたたみ込
むと正規曲線が得られる。 このような正規曲線として以下負の二次導関数
のガウス曲線を選定する(第4図ではこれをf
(τ)とした)。最大値はτ=τ(z)にある。こ
れは必ずしも測定点のいずれか一つに一致する必
要はない。以前に計算した補正標準ピークの中心
位置も測定点のいずれとも一致させる必要はな
い。満足すべき条件は正規曲線と測定曲線のたた
み込みによる結果との差を例えば正規曲線の最大
値の0.3%以下に小さくすることができる。第5
a図では測定曲線を破線で示してある。最大値は
t=5.6にある。ガウス曲線の二次導関数のパラ
メータ値は1.6である。正規曲線を補正済みの標
準ピークのたたみ込み結果で近似させることは
種々の方法で実行可能である。本例では、頂点が
補正済み標準ピークの頂点と一致するガウス曲線
の負の二次導関数(−G″)を用いる。この代り
に曲線−G″の頂点を前述した補正済み標準ピー
クの重心に合わせることもできる。曲線−G″の
ピークの高さ(振幅)自体は自由に選ぶことがで
きる。第5a図では使用する2個の曲線のピーク
の高さも一致させてある。−G″の曲線に符号
「0」で示した点は−G″の測定点区域の中でt軸
に沿う測定点系列から最も離れている点である。
第4b図にならつて、第5b図で第1の補助たた
み込み係数としてC1(4)=0.961をとり、E1(τ)=
−G″(τ)−F0(τ)とおくことにより新しい関数
を計算する。C1(4)に関連する位置では、この関
数は値0をとり、第5a図に(1)及び(2)で示す点を
通る曲線と連続する。第5a図の点(1)で新しい関
数E1(τ)は測定点としてのt軸から最大の隔り
を呈している。第2の補助たたみ込み係数として
C1(2)=0.566を用い、E2(τ)=E1(τ)−F(τ)と
おくことにより、新しい関数E2(τ)を計算す
る。C1(2)に関連する位置では、この新しい関数
は値0をとり、第5a図の点(2)を通つて延在する
(粗い近似で)。この新しい関数E2(τ)は測定点
の位置における点(2)でτ軸から最大の隔りを呈す
る。このずれは第3の補助たたみ込み係数として
C1(7)=−0.468とおくことにより零迄下げること
ができる。以後の測定点区域でも最大のずれは点
列「3」、「4」、「5」……で示してある。補助た
たみ込み係数は順次下記の通りである。 C1(5)=0.150 C1(1)=−0.105 C1(3)=0.101 C2(4)=−0.071 C1(9)=−0.057 この時形成される関数E8(τ)はピーク値の約
6%の0からの隔りを呈する(τ軸に最も接近し
ている太線にて示す曲線)。もつと多数の係数を
求めれば近似がよくなる。なお、当面の標準ピー
クの測定点の数とたたみ込み係数の数とは等しく
する必要はない。 近似が十分良ければ、対応する補助たたみ込み
係数を例えばC1(4)+C2(4)=+0.80のように加え合
わせる。これで標準ピークの処理が終了する。こ
うして求められたたたみ込み係数列は他の用途の
ために蓄える。 次に未知の、多くは多成分の試料をクロマトグ
ラフイー装置に導入する。この試料は測定レンジ
の外側に測定ピークを作らないものと仮定する。
コンピユータの制御の下に一連の測定を開始す
る。この場合に、各測定点は時間的に較正用スペ
クトルの測定点に一致させる。従つて、測定開始
後の時間は常に同じである。関連する測定値は測
定の度毎に前に較正用測定につき説明したところ
と全く同様にしてメモリに蓄える。第2b図はそ
の一例を示したものである。著しく弱くはある
(従つて、濃度が較正用試料の時よりも低いか又
は感度の悪い計器で測定している)が、ピーク
P4はここでも存在する。この他ピークP1、P3及
びP5が見られ、鮮明ではないがピークP2及びP6
もある。明らかにピークスペクトルを前処理して
おかねば、後者のピークは定量測定にはあまり向
かない。第2a及び2b図では時間は分単位で表
わされている。第3a図は第2b図に対応するも
のである。第3b図では同じピークスペクトルの
測定点を等間隔でプロツトしている(測定点の番
号を示した)。そして各測定点の値には2つの連
続する測定点間の時間間隔の実際の値を掛け合わ
せる。次に前の較正段階で求めたたたみ込み係数
を全ての測定値にたたみ込む。それ故、第2a図
のピークP4のような孤立しているピークはガウ
ス曲線の負の二次導関数に変わる。第3a図のス
ペクトルで事実全てのピークがそうであるよう
に、ピークが十分孤立されていない時はたたみ込
みの結果の形状は第3c図から明らかな通り一層
複雑になる。ともかく、得られたピークは幅が狭
く、通常関数値の符合が反転した区域が隣接する
ようになる。逆たたみ込みは正規曲線の近似をと
ることであり、たたみ込みは測定スペクトルの近
似をとることであり、これについては例えばゲー
トル・ブロウアー(Geert Brouwer)外1名に
よる「アナリテイカル ケミストリ」
(“ANALITICAL CHEMISTRY”Vol.45、
1973年11月)の第2239〜2247頁の論文「デジタル
化スペクトルにおけるピーク識別用逆たたみ込み
法」から既知であり、この方法と本発明との相違
は本発明ではガウス曲線の負の二次導関数を用い
ることにある。 たたみ込みの結果が求められた後、スペクトル
内の全ての極大値を求める。なおここで云う極大
値とは、測定点でのたたみ込みの結果の値がその
測定点に隣り合う2つの測定点でのたたみ込みの
結果の値よりも大きくなる測定点のことを意味す
るものとする。 次に、たたみ込みの結果から、もしあれば孤立
したピークの位置と高さとを計算する。重なり合
つているピークは後に取り扱う。各ピーク毎にた
たみ込みの結果の2つの最高の相互に隣り合う関
数値を用いる。これらの値は第3c図で(12個
の)白丸で示してある。このたたみ込みの他のの
結果は使用しない。 第6a及び6b図は正規曲線、即ちガウス曲線
の負の二次導関数を測定ピークのたたみ込みの結
果と一致させる手順を示したものである。正規曲
線の形状は一定に選んであるから、2点の情報で
必要十分である。これらの関数値、即ち正規曲線
及び測定ピークに対する関数値Fl及びFrを第6
a図に示す。第6b図の実線Hは正規曲線のずれ
の関数としてこの正規曲線の2点の振幅の比を表
わす。これらの2点が頂点に対して対称に位置し
ている(tが早い方の点の位置を表わすものとし
た時、頂点が(τ+1/2)にくる)場合は、この
比の値は1となる。他の値に対してこの比は急速
に小さくなる(第6b図では比は常に1又は1以
下となるようにとつてある)。観察される比
(Fl:Fr)からずれを求める(コンピユータに点
系列の形で曲線Hを蓄えておくことができ、点系
列間では線形補間を行なう)。 ずれが求まつた時正規曲線の振幅を計算する。
これにより正規曲線は点FlとFrの一つと一致す
る。シミユレーシヨンの結果、こうして求められ
た位置及び振幅が前述したたたみ込み操作をしな
かつたピークスペクトルのピーク位置及び振幅に
よく対応することを確かめた。それでいてバツク
グラウンド現象の効果は殆んど打消されている。
この点に関し、孤立ピークとは隣りのピークの影
響を受けないピークのことである。このような影
響は値Fl、Frの比の「正しい」比に対する変化
分として現われる。第3c図で全てのピークは多
かれ少なかれ重なり合つている。 第7図は部分的に重なり合う連続する測定点に
関連するピーク(n−1)、n、(n+1)の処理
を説明するための図である。太線はたたみ込みの
結果を示す。先ずピーク(n−1)は孤立したピ
ークと看做され、これに一致する正規曲線を求め
る。次にピーク(n−1)につき求めた正規曲線
の局所的に適用可能な値に対するたたみこの結果
を完全に補正する。この補正結果は正の値のこと
もあるし、負の値のこともある。次に同じように
してピーク(n)を取り扱う(負のピークを持つ
正規曲線も生ずるが、計算が完了していない限り
これを排斥する必要はない)。最後に、全てのピ
ークが一旦取り扱われると、いたるところで零に
ならない残留値が残る。次に、この残留値とピー
ク(n−1)につき求めた正規曲線との組み合せ
を求め、これからピーク(n−1)についての新
規の正規曲線を求める。この新規の正規曲線は位
置の点でも振幅の点でもずれている可能性があ
る。この最後に求めた正規曲線についての組み合
せを補正してもいたるところで零にならない残留
値が残る。次に順次全てのピークにつき正規曲線
を更新し、更新残留値を求める。収束する迄上記
処置を全てのピークに対して繰り返す。この収束
は、2つの隣り合うピークの間に常に谷が生ずる
ものとすれば(1サイクルの間に全てのピークに
対し正規曲線が一回計算されるか、計算され直す
ものとして)約4サイクル内に生ずることを確か
めた。この谷は必ずしも深い谷である必要はな
く、例えば第3c図のピークP5とP6(測定点26
と29)の間の谷のようなものでも良い。第7図
の太線は原のたたみ込みの結果を示し、この第7
図に細い線にて示す曲線はこの場合に互いに影響
する3つのピークの正規曲線を示している。適当
な解答が得られていることは明らかである。たた
み込みの結果が負の値しか含まないピークでさえ
も意味のある正確な測定結果を与える。 最後にこうして見い出された振幅に既知の測定
感度を乗算してこの未知の成分の量を求める。ま
たピークの位置から原の保持時間を計算でき、こ
れから当該成分を同定できる。これは例えば関連
する化学物質の保持時間をのせているキヤリブレ
イシヨンリストにより行なうことができる。 以上ガスクロマトグラフイにつき本発明を説明
してきた。他の定量分析方法の場合は出力データ
(較正スペクトル又はピークスペクトル)は全く
別異に形成されるが、測定点の決定からピークス
ペクトルのたたみ込みの結果のピーク位置及び高
さ(振幅)の決定迄の結果の処理は対応してい
る。
第1図はガスクロマトグラフイ装置のブロツク
図、第2a,2b図は夫々標準ピークを有する較
正用スペクトルの一例及びピークを何個か持つ多
成分試料のスペクトルの一例の図、第3a,3b
及び3c図は多成分試料の場合の処理結果の図、
第4a及び4b並びに第5a及び5b図は補助た
たみ込み係数の作り方を示す説明図、第6a及び
6b図は正規曲線を実測されたスペクトルピーク
に適合させるところを示す説明図、第7図は3個
の一部一致するピークに対する処理手続きの説明
図である。 18……ボンベ、20……試料注入装置、22
……カラム、24……測定セル、26……捕集
器、28……アナログ/デジタル変換器、30…
…記録計、32……コンピユータ、34……キー
ボード、t4……ピークの近似位置、b4……半値
幅、P4……標準ピーク、A16〜A31……測
定点。
図、第2a,2b図は夫々標準ピークを有する較
正用スペクトルの一例及びピークを何個か持つ多
成分試料のスペクトルの一例の図、第3a,3b
及び3c図は多成分試料の場合の処理結果の図、
第4a及び4b並びに第5a及び5b図は補助た
たみ込み係数の作り方を示す説明図、第6a及び
6b図は正規曲線を実測されたスペクトルピーク
に適合させるところを示す説明図、第7図は3個
の一部一致するピークに対する処理手続きの説明
図である。 18……ボンベ、20……試料注入装置、22
……カラム、24……測定セル、26……捕集
器、28……アナログ/デジタル変換器、30…
…記録計、32……コンピユータ、34……キー
ボード、t4……ピークの近似位置、b4……半値
幅、P4……標準ピーク、A16〜A31……測
定点。
1 カルボキシアルキル基を有する多孔性シリカ
ゲルを充填したカラムに、ブドウ糖化ヘモグロビ
ン類含有水溶液を吸着させ、次いで該カラムに、
尿素を高濃度から低濃度へ変化させつつ、かつ、
塩化ナトリウムを低濃度から高濃度へ変化させた
溶液を、流通させることによりブドウ糖化ヘモグ
ロビン類を分離することを特徴とするブドウ糖化
ヘモグロビンの分析方法。
ゲルを充填したカラムに、ブドウ糖化ヘモグロビ
ン類含有水溶液を吸着させ、次いで該カラムに、
尿素を高濃度から低濃度へ変化させつつ、かつ、
塩化ナトリウムを低濃度から高濃度へ変化させた
溶液を、流通させることによりブドウ糖化ヘモグ
ロビン類を分離することを特徴とするブドウ糖化
ヘモグロビンの分析方法。
Claims (1)
- が標準ピークの半値幅よりも小さい正規曲線を
定めるステツプ; (e) 常に標準ピークの測定値に関連する一連の補
助たたみ込み係数によつて補正済みの標準ピー
クを前記正規曲線に逆たたみ込みをし、この逆
たたみ込みを、補正済みの標準ピークに順次の
補助たたみ込み係数を乗算したものの代数和と
正規曲線との間における残留最大差が予じめ定
めた許容値より小さくなるまで行なうステツ
プ; (f) 標準ピークの各測定点に関連する補助たたみ
込み係数列の和を求め、常に一つのたたみ込み
係数を求めて、補正済み標準ピークのたたみ込
み変換が全部終つた後に適合する正規曲線を形
成するステツプ; (g) 較正用試料に対する測定点に常に対応する点
で前記多成分試料のスペクトルを測り、このス
ペクトルを前に求めた一連のたたみ込み係数で
たたみ込むステツプ; (h) 多成分試料の前記たたみ込みの結果内にある
一つの孤立したピークの位置と振幅とを、たた
み込み結果内に少なくとも2つのピークの最高
振幅値を共有するシフトされ、且つ振幅が適合
した正規曲線を構成することにより定めるステ
ツプ; (i) このようにして構成した正規曲線の位置と振
幅とを定めるステツプ; (j) 前記位置と振幅とから、スペクトル処理を適
用する装置の既知の分散と測定感度とにより前
記孤立したピークに関連する成分の同定と計量
とを行なうステツプ; を行わせることを特徴とするピークスペクトル処
理方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
NL8005311A NL8005311A (nl) | 1980-09-24 | 1980-09-24 | Inrichting voor het afvragen van een meetgegeven met voorbewerking van de gedetekteerde signaalwaarden. |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5786047A JPS5786047A (en) | 1982-05-28 |
JPH0151780B2 true JPH0151780B2 (ja) | 1989-11-06 |
Family
ID=19835928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56149694A Granted JPS5786047A (en) | 1980-09-24 | 1981-09-24 | Peak spectrum generator/processor |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5786047A (ja) |
DE (1) | DE3136918A1 (ja) |
FR (1) | FR2490811A1 (ja) |
GB (1) | GB2084743B (ja) |
NL (1) | NL8005311A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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AU2002330963A1 (en) * | 2001-08-02 | 2003-02-17 | The Research Foundation Of State University Of Ne W York | Method and system for enhancing solutions to a system of linear equations |
DE10337116A1 (de) * | 2003-08-11 | 2005-03-03 | Abb Research Ltd. | Verfahren zum Betreiben einer Analyseeinrichtung für Gase |
DE102009035587B3 (de) * | 2009-07-31 | 2011-03-24 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zur Filterung eines Chromatogramms |
CN113155880B (zh) * | 2021-05-08 | 2023-06-27 | 电子科技大学 | 一种采用无人机和xrf技术对土壤重金属污染的检测方法 |
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---|---|---|---|---|
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IE771248L (en) * | 1977-06-17 | 1978-12-17 | Milton Roy Europa B V T A Lab | Measuring electrical signals |
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1980
- 1980-09-24 NL NL8005311A patent/NL8005311A/nl not_active Application Discontinuation
-
1981
- 1981-09-17 DE DE19813136918 patent/DE3136918A1/de not_active Withdrawn
- 1981-09-18 FR FR8117667A patent/FR2490811A1/fr active Granted
- 1981-09-21 GB GB8128436A patent/GB2084743B/en not_active Expired
- 1981-09-24 JP JP56149694A patent/JPS5786047A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5786047A (en) | 1982-05-28 |
FR2490811A1 (fr) | 1982-03-26 |
FR2490811B1 (ja) | 1985-03-01 |
NL8005311A (nl) | 1982-04-16 |
GB2084743A (en) | 1982-04-15 |
GB2084743B (en) | 1984-07-25 |
DE3136918A1 (de) | 1982-05-27 |
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