JPH0150552B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は研削盤における砥石ストツク装置に関
する。

（従来の技術） 研削盤において、砥石ヘツドのスピンドルに備
えられる砥石車を交換する場合、従来では、チエ
ンブロツク等で砥石車をトスツカ等から吊り上
げ、砥石ヘツド前方まで移動させ、スピンドル先
端に砥石車を手作業で取付けていた。

（発明が解決しようとする問題点） このように主に手作業により砥石交換を行うた
め、時間がかかる上、その作業に熟練を要する等
の問題がある。

そこで、砥石の自動交換化が試みられる。

本発明の目的は、研削盤において、カセツト化
した砥石車を砥石ヘツドのスピンドルに対し迅
速、且つ容易に搬入・搬出することができ、作業
の高能率化を達成し、砥石の自動交換化に対応で
きるようにした砥石ストツク装置を提供するにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 前記目的を達成すべく本発明は、砥石車８１を
砥石ケース８４に回転自在に保持した砥石カセツ
ト８を砥石ヘツド４３のスピンドル４４に対し交
換するようにした研削盤において、砥石カセツト
８…を並列に保持する砥石ストツカ７５を砥石ヘ
ツド４３と平行に配置し、該砥石ストツカ７５を
砥石ヘツド４３と平行方向へ移動する砥石ストツ
カ送り装置７２，７３，７４を設け、砥石ストツ
カ７５には移動方向と直角方向への砥石カセツト
案内レール７６を設けるとともに、該案内レール
７６に沿つて砥石カセツト８を前記スピンドル４
４側へ搬送する砥石カセツト送り装置７８を設
け、また砥石ヘツド４３側には前記案内レール７
６と対応する案内レール５８を設ける。

（作用） 砥石交換に際し、砥石ヘツド４３側の案内レー
ル５８に対応する位置まで送り装置７２，７３，
７４により砥石ストツカ７５を横送りして案内レ
ール７６を案内レール５８に接続する。

そして送り装置７８により砥石カセツト８を案
内レール７６，５８を経てスピンドル４４の前方
へ搬入する。

（実施例） 以下に添付図面を基に実施例を詳述する。

第１図は研削盤の平面図で、１はワークヘツド
ユニツト、２はテイルストツクユニツト、３，３
はワークレストユニツト、４，４は対向配置され
た左右一対の砥石ヘツドユニツト、７は砥石スト
ツカユニツトであり、被加工物たるクランクシヤ
フトＷはワークヘツド１１及びテイルストツク２
１間にチヤツキングされる。

左右それぞれの砥石ヘツドユニツト４は送り用
サーボモータ４１によりクランクシヤフトＷに対
して前進後退可能で、且つ送り用サーボモータ４
２によりクランクシヤフトＷの長さ方向、即ち横
方向へ移動可能であり、砥石ヘツド４３に軸承さ
れたスピンドル４４は駆動用サーボモータ４５に
よりベルトプーリ機構４６を介して回転駆動され
る。

第８図に示すようにスピンドル４４の先端面に
はカービツクカツプリング４７の一方をなすリン
グ状の例えばコンベツクス歯４８を同芯をもつて
固設し、スピンドル４４の後端外周にはフランジ
５１を固設し、このフランジ５に係合してスピン
ドル４４の回転を止めるシリンダピストン装置５
２を砥石ヘツド４３に設置する。ピストンロツド
５３が前進してフランジ５１に係合し、スピンド
ル４４の回転が規制される。

更にスピンドル４４内には同芯をもつて回転自
在、且つ軸方向移動自在に砥石締付ロツド５４を
組込む。この締付ロツド５４の先端には雄ネジ５
５を形成するとともに、後端には六角部５６を形
成し、締付ロツド５４をスプリング５７にて後退
方向へ付勢する。

そしてそれぞれの砥石ヘツドユニツト４の前方
には上下に案内面を備える案内レール５８を、ま
た後方にはロツド回転装置６６を配設する。

案内レール５８の先部には第７図に示すように
スピンドル４４先端を臨ませる窓５９を形成し、
この窓５９周囲の４隅に第６図に示すように保持
ロツド６１…を固設し、各保持ロツド６１…を砥
石ヘツド４３内に軸方向摺動自在に組込み、この
保持ロツド６１をスプリング６２にて後退方向へ
付勢する。これによりレール５８は砥石ヘツド４
３にクランプされる。また上側の各保持ロツド６
１…が突出する砥石ヘツド４３前面の上方にはガ
イドクランプ座６３…を固設する。このクランプ
座６３の先端には位置決めピン６３１を備える。
更に保持ロツド６１の後方にはレールアンクラン
プ用のシリンダピストン装置６４を設置する。ピ
ストンロツド６５の前進により保持ロツド６１が
前進し、レール５８はアンクランプ状態となる。

ロツド回転装置６６は、六角レンチ６７と、こ
れを前進後退させるシリンダピストン装置６８
と、レンチ６７を回転駆動するランナ装置６９か
ら成り、前記送り用サーボモータ４２上方に設置
される。

以上の左右一対をなす砥石ヘツドユニツト４，
４と平行に砥石ストツカユニツト７が配置され
る。

第１図及至第５図に示すように砥石ストツカユ
ニツト７のベース７１上には砥石ストツカ７５を
横方向へ移動自在に載置し、このストツカ７５を
送り用サーボモータ７２によりベルトプーリ機構
７３及び送りネジ７４を介して横送りする。

そしてストツカ７５には移動方向と直角方向へ
の例えば三対の上下に案内面を備える案内レール
７６…を並列に、且つ交互に対をなすよう設置す
る。

またベース７１の中間部上にはストツカ７５上
に臨むゲート７７を起設し、このゲート７７上部
には案内レール７６と平行するシリンダピストン
装置７８を設置し、ピストンロツド７９を両砥石
ヘツド４３，４３間に前進して臨むように配置す
る。このピストンロツド７９の先端には送りバー
７９１を備える。

一方、砥石カセツト８は第９図及び第１０図に
示す如くで、砥石車８１と砥石ケース８４から成
る。

即ち砥石車８１の内周をボス８２にサンドイツ
チし、このボス８２の中心に雌ネジ８３を形成す
るとともに、一側面には前記カービツクカツプリ
ング４７の他方をなすコンケーブ歯４９を同芯を
もつて固設する。

斯かる砥石車８１を砥石ケース８４内に収納
し、ケース８４に形成した中心孔８５に砥石車８
１のボス８２外周を回転自在に組込み、この砥石
ケース８４の一部には切欠部８６を形成して砥石
車８１を露出する。

そして砥石ケース８４の中心孔８５の上下で、
且つ前記コンケーブ歯４９が臨む方の側面には前
記案内レール５８，７６に係合する上下の送り用
ガイド８７，８７を固設し、上側のガイド８７側
面にはピン穴８７１…を形成し、両ガイド８７，
８７にはローラ８８…，８８…を備える。尚、図
中８９は砥石固定ピンであり、またケース８４の
側面にはダイヤモンドホイールから成るドレツサ
９１が臨む窓部９２が形成される。

更に砥石ケース８４の上部にはクーラントジヨ
イント９３を固設し、このジヨイント９３の先部
に接続したクーラントノズル９４を切欠部８６に
臨ませ、ジヨイント９３上には前記送りバー７９
１端部に係合する係合部９５を備える。

他方、砥石ヘツド４３上にはブラケツト９６を
介してクーラントジヨイント９７を設置する。こ
のジヨイント９７には冷却液供給源からのホース
９８が接続される。

以下に砥石自動交換を説明する。

先ず交換に際しては、対をなすそれぞれの砥石
ヘツドユニツト４をモータ４１，４２により原位
置に待機させ、各砥石ヘツド４３側の左右一対の
案内レール５８，５８の基端を砥石ストツカユニ
ツト７側へ臨ませる。この状態で、締付ロツド５
４はロツド回転装置６６の前方に位置する。

スピンドル４４から砥石カセツト８を取外す場
合、シリンダピストン装置６８により六角レンチ
６７を前進させて締付ロツド５４後端の六角部５
６に係合し、シリンダピストン装置５２によりピ
ストンロツド５３をフランジ５１に係合してスピ
ンドル４４の回り止めを行う。然る後、ランナ６
９によりレンチ６７を回転しながら後退させて砥
石車ボス８２の雌ネジ８３から締付ロツド５４先
端の雄ネジ５５を抜くと、スプリング５９により
締付ロツド５４は後退位置に戻される。

そしてシリンダピストン装置６４によりピスト
ンロツド６５を前進して保持ロツド６１を前進さ
せ、クランプ座６３と砥石カセツト８のガイド８
７との係合を解除し、案内レール５８を砥石ヘツ
ド４３前方に押し出す。これにより対をなす左右
の案内レール５８，５８間巾は砥石ストツカ７５
側の対をなす案内レール７６，７６間巾と一致す
る。

一方、モータ７２により砥石ストツカ７５をベ
ース７１上に横送りし、ストツカ７５の一対の案
内レール７６，７６を前記案内レール５８，５８
に接続する。然る後、ゲート７７上のシリンダピ
ストン装置７８によりピストンロツド７９を前進
し、その先端の送りバー７９１の両端を左右の砥
石カセツト８，８上の係合部９５，９５にそれぞ
れ係合する。

次にピストンロツド７９を後退させ、それぞれ
の砥石カセツト８をガイド８７，８７を介して案
内レール５８から案内レール７６へと移動させ、
ストツカ７５内に収納し、係合部９５と送りバー
７９１との係合を解除する。

引き続きスピンドル４４に砥石カセツト８を取
付ける場合は、ストツカ７５を再び横送りして他
の対をなす案内レール７６，７６を案内レール５
８，５８に接続し、レール７６，７６に予め備え
られた砥石カセツト８，８の係合部９５，９５に
送りバー７９１を係合し、ピストンロツド７９を
前進させ、それぞれの砥石ヘツド４３前方に砥石
カセツト８を送る。

そして砥石車８１の中心とスピンドル４４の中
心とが一致した時点で、ピストンロツド６５を後
退させると、スプリング６２により保持ロツド６
１が後退し、レール５８とともに砥石カセツト８
が砥石ヘツド４３前面側に引込まれ、ガイド８７
のピン穴８７１にクランプ座６３の位置決めピン
６３１が係合し、砥石ヘツド４３に対する砥石ケ
ース８４の位置決めが行われ、レール５８、ガイ
ド８７，８７を介して砥石ケース８４がヘツド４
３に固定される。

斯かるケース８４の固定と同時に、カービツク
カツプリング４７が噛合し、その特性によりスピ
ンドル４４に対する砥石車８１の自動芯合せが行
われる。

次にレンチ６７を回転しながら前進させて砥石
車ボス８２の雌ネジ８３に締付ロツド５４の雄ネ
ジ５５を締結し、スピンドル４４に砥石車８１を
固定する。

斯くして砥石交換を終えた後は、レンチ６７を
後退させて締付ロツド５４から外すとともに、ピ
ストンロツド５３を後退させてスピンドル４４の
回り止めを解除し、またピストンロツド７９を原
位置に後退させる。

以後、所望の研削加工を行う。

以上で明らかなように砥石を交換するに際し、
砥石ストツカユニツト７から一対の砥石カセツト
８を砥石ヘツド４のスピンドル４４に対応する位
置へ自動で搬入し、また搬出することができ、作
業の高能率化を達成できる。

そして交換も迅速なる芯合せをもつて全自動で
行うことができる。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、砥石車を砥石ケ
ースに回転自在に保持した砥石カセツトを砥石ヘ
ツドのスピンドルに対し交換するようにした研削
盤において、砥石カセツトを並列に保持する砥石
ストツカを砥石ヘツドと平行に配置し、該砥石ス
トツカを砥石ヘツドと平行方向へ移動する砥石ス
トツカ送り装置を設け、砥石ストツカには移動方
向と直角方向への砥石カセツト案内レールを設け
るとともに、該案内レールに沿つて砥石カセツト
を前記スピンドル側へ搬送する砥石カセツト送り
装置を設け、また砥石ヘツド側には前記案内レー
ルと対応する案内レールを設けたため、カセツト
化した砥石車を砥石ヘツドのスピンドルに対し迅
速、且つ容易に搬入・搬出することができ、作業
の高能率化を達成し、砥石の自動交換化に対応で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は研削盤の平面図、第２図は研削状態を
示す側面図、第３図は砥石ストツカユニツトの正
面図、第４図は同側面図、第５図は砥石セツト状
態を示す同平面図、第６図はレールクランプ装置
の断面図、第７図はガイドを断面で示した案内レ
ールの先部の側面図、第８図は砥石セツト状態を
示す砥石ヘツド部分の縦断面図、第９図はケース
を断面で示した砥石カセツトの側面図、第１０図
は砥石ヘツド前部を併せて示した砥石カセツトの
縦断面図である。 尚、図面中４は砥石ヘツドユニツト、４３は砥
石ヘツド、４４はスピンドル、４７はカービツク
カツプリング、５２はスピンドル回転止め装置、
５４は砥石締付ロツド、５７はスプリング、５８
は砥石ヘツド側案内レール、６１，６２，６３は
レールクランプ装置、６６はロツド回転装置、７
は砥石ストツカユニツト、７２，７３，７４は砥
石ストツカ送り装置、７５は砥石ストツカ、７６
は砥石ストツカ側案内レール、７８は砥石カセツ
ト送り装置、８は砥石カセツト、８１は砥石車、
８２はボス、８４は砥石ケース、８５は中心孔、
８７は送り用ガイドである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 砥石車を砥石ケースに回転自在に保持した砥
   石カセツトを砥石ヘツドのスピンドルに対し交換
   するようにした研削盤であつて、 砥石カセツトを並列に保持する砥石ストツカを
   砥石ヘツドと平行に配置し、 該砥石ストツカを砥石ヘツドと平行方向へ移動
   する砥石ストツカ送り装置を設け、 砥石ストツカには移動方向と直角方向への砥石
   カセツト案内レールを設けるとともに、該案内レ
   ールに沿つて砥石カセツトを前記スピンドル側へ
   搬送する砥石カセツト送り装置を設け、 また砥石ヘツド側には前記案内レールと対応す
   る案内レールを設けたことを特徴とする研削盤に
   おける砥石ストツク装置。