JPH0149794B2 - - Google Patents

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JPH0149794B2
JPH0149794B2 JP15318387A JP15318387A JPH0149794B2 JP H0149794 B2 JPH0149794 B2 JP H0149794B2 JP 15318387 A JP15318387 A JP 15318387A JP 15318387 A JP15318387 A JP 15318387A JP H0149794 B2 JPH0149794 B2 JP H0149794B2
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copper foil
foil
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drum
electrodeposited
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Petsukamu Piitaa
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Publication of JPH0149794B2 publication Critical patent/JPH0149794B2/ja
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  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、めつき、より詳細に云うと、両側に
粗仕上げ(roughened)面、即ち、「マツト」
(matte)面を有し、多層印刷回路板を製造する
場合に特に有用な電着銅箔に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点) 従来の電着銅箔は、めつきドラムと接触する側
は滑らかな面となつており、他方の面は粗面即ち
「マツト」面となつている。マツト面側は、平均
粗さを15乃至20マイクロメートル以上、あるいは
2乃至3マイクロメートル以下にすることができ
るが、多くの場合、約5乃至10マイクロメートル
である。印刷回路板積層体の製造においては、銅
箔の「マツト」面を回路基板に接合させると、銅
箔と基板との間の接着性を大きく改善できること
が知られている。
多層技術、即ち、複数の銅箔と基板とを交互に
積重ねる技術の出現により、銅箔を単に1枚の基
板にだけでなく、2枚の基板に、一方を各層の銅
箔の上に、他方を下にして接合することが必要と
なつた。かくして、一方の基板はマツト面に接合
され、第2の基板は、いわゆる円滑面に接合され
る。従つて、予想されたことであるが、円滑面と
これに隣接する基板との接着性に関し数多くの問
題に遭遇した。例えば、35ミクロン[約28g(1
オンス)]の箔に関する標準的な引張試験により
測定したところによると、基板とマツト面との接
着力は約6Kg(13ポンド)であるが、第2の基板
と銅箔の円滑面との間の接着力は、特殊な処理を
行なつた後でも、約2.7Kg(約6ポンド)に過ぎ
なかつた。従つて、多層回路板製品に、許容でき
ないほどの高い発生率で離層が生じた。
このような離層の問題は、数多くの定期刊行論
文によつて明らかにされているように、印刷回路
(「PCB」)工業界の長年に亘る懸案であつた。か
かる論文として、1982年7月発行の「エレクトロ
ニツク・パツケイジング・アンド・プロダクシヨ
ン」(Electronic Packaging and Production)
第211頁に掲載の論文「多層体の問題防止相談」
(“Multilayer Problem Prevention Clinic”)、
1985年5月発行のインシユレーシヨン/サーキツ
ツ(Insulation/Circuits)第25頁に掲載の論文
「印刷回路技術」(“Printed Circuit
Techniques”)及び1980年7月発行の「インシユ
レーシヨン/サーキツツ」に掲載の論文「多層体
の離層抵抗試験」(“Testing for Delamination
Resistance of Multilayers”)がある。
多層体の接着の問題に対してこれまで提案され
てきた解決方法として、ある種の被着後処理があ
り、この処理は、銅箔の円滑面を化学的または電
気化学的に酸化し、あるいは接着促進添加剤で被
覆するものである。かかる処理の1つに、ルース
(Luce)等の米国特許第3293109号に記載されて
いるタイプの被着後処理がある。この処理は、銅
−銅酸化物粒子の被覆粉末層をランダムなクラス
タで被着して、銅箔に付着する複数の突起を形成
する。かかる技術によれば、確かに、接着性は幾
分改善することができるが、銅箔のマツト面で得
られるのと同等な接着性を得ることはできず、む
しろ、穴開け、はんだなどのような、その後の回
路板製造工程において新たな問題を引起こしてい
る。
多層板の製造において遥かに深刻であることが
判明した銅箔の欠点の1つに、いわゆる「ピンホ
ール」または細孔(porosity)の問題がある。電
着銅箔は、細孔、または、細かいピンホール、非
常に小さい孔を有する傾向があることが、以前か
ら知られている。これらは、裸眼で接近して見る
と目視することができ、径が約10マイクロメート
ル[細孔(porosity)]から100マイクロメートル
(ピンホール)という大きいものまである。これ
らのピンホールは従来の単層回路板の製造におい
ても問題となつていたが、多層回路板においては
〓かに重大な問題となつている。
ピンホールのない銅箔の製造に関して数多くの
提案がなされてきたが、これらの提案は、PCB
工業界が待望しているピンホールの実質的な除去
ではなく、ピンホールの数を少なくするというも
のであり、従つて、ピンホールの除去が多層体に
おいて緊急の課題となつている。
(問題点を解決するための手段) 解決するための手段を説明する前に、本願明細
書において用いられる用語を定義する。
本願明細書において、「マツト仕上げ」とは、
陰極表面上に銅箔を電着させて陰極表面と接触し
ない側の銅箔の面を粗仕上げの面とすることと定
義される。
また本願明細書において、「マツト仕上げ面」
または「マツト面」とは、陰極表面上に電着によ
り銅箔を形成したときに陰極表面と接触しないに
側に形成される粗仕上げの面と定義される。
上記問題点を解決するために、本発明の電着銅
箔は、一方の側に第1の面を有し他方の側に第2
の面を有し、前記第1の面及び第2の面はマツト
仕上げ面であり、該第1の面及び第2の面は互い
に対して導電性を有しており且つ実質上無孔であ
るという構成を有している。
また本発明の銅箔は、一方の側に第1の面を有
し他方の側に第2の面を有し且つ第1の面がマツ
ト仕上げとなつている電着銅からなる第1の層
と、第1の層の第2の面上に銅が電着されて露出
面がマツト仕上げとなつている第2の層とからな
り、両面にマツト仕上げ面を有している。
本発明の製造方法では、1つのマツト仕上げ面
と1つの円滑面とを有する所定の肉厚の銅箔から
なる第1の銅箔層を陰極めつきドラムに被着形成
する。そして第1の銅箔層をめつきドラムから取
除き、第1の銅箔層の円滑面に第2の銅箔層を被
着形成することにより2つのマツト仕上げ面を有
する複合箔を形成する。
(発明の作用) 本発明は、多層回路板の接着においてこれまで
遭遇してきた問題点を解決し、かつ、ピンホール
を実質上除去するとともに、両面がマツト仕上げ
でありかつ互いに対して導電性を有している新規
な銅箔を提供するものである。本発明はまた、前
記した銅箔をつくることができる新規な方法と、
印刷回路の製造において使用する。銅箔からつく
られる新規な積層体に関する。本発明のダブルマ
ツト(double matte)の銅箔は、従来の電着技
術を使用して所定の厚さの銅箔の第1層を電着
し、銅箔をめつきドラムから取除き、更に、銅箔
の第1層の円滑面に銅箔の第2層を被着して2つ
のマツト仕上げ面を有する複合銅箔とすることに
より、つくられる。複合銅箔は、350ミクロン以
上の肉厚にすることができ、あるいは、裏なし
(unsupported)箔の取扱いの観点から実用的な
薄さにすることができるが、一般的には、約5乃
至約50ミクロンの範囲の肉厚を有することができ
る。最も商業的な箔の肉厚は、約18乃至70ミクロ
ンである。2番目に被着される銅箔は、最終の複
合箔全体の厚さの約1乃至99%、好ましくは約25
乃至75%にすべきである。
本発明の箔は、ピンホールが実質上ないのに加
え、他の数多くの独特の利点を有している。2つ
の層は厚さが同じであつても、異なつていてもよ
く、また金属学的特性が同じ銅であつても、異な
る銅であつてもよい。更に、2つの層は、プロフ
イル(profile)が実質上同じであつても、大き
く異なつていてもよい。「プロフイル」とは、両
面のマツト仕上げの粗さに関するものである。約
18ミクロンの肉厚を有する(「1/2オンス箔」とし
ばしば呼ばれる)従来の箔は、通常、低いプロフ
イル、即ち、約3乃至5マイクロメートルの粗さ
(多くの場合は必要ではないが)を有し、一方、
いわゆる1オンス箔は比較的高いプロフイル、即
ち、約10乃至約15マイクロメートルの粗さを有す
る。一般的に云うと、薄い箔は低いプロフイルを
有する傾向にあり、これはしばしばより望ましい
プロフイルであるとみなされ、例えば、いわゆる
1/2オンス被着箔は通常、匹敵する1オンス箔よ
りも遥かに良好なプロフイルを有するとみなされ
る。薄い箔はまた、一層均一なインピーダンスを
高い頻度で有すると考えられる。本発明は、特定
のプロフイルを得ることができる能力、即ち、所
望の場合には、1/2オンス箔または1/4オンス箔の
場合にみられるプロフイルを有する1オンス箔を
提供することができる能力を発揮することができ
る。
被着後は、接着性を更に高めるとともに基板の
汚染を防ぐなどの目的のため、箔に、種々の従来
の電着後処理を行なうことができる。例えば、印
刷回路板の製造にエポキシ基板を使用しようとす
る場合には、ルース(Luce)等の米国特許第
3585010号に教示されているように、亜鉛、イン
ジウムまたは黄銅の薄層を使用することができ
る。
(実施例) 本発明のダブルマツト箔を製造する好ましい方
法の1つが、第1図に示されている。第1の層ま
たは第1の銅箔層を構成する箔1が、通常のタン
ク10に収容されている適宜の電解液14内の陽
極13を通つて時計廻り方向へ回転する陰極ドラ
ム12に被着される。ドラム12と接触した側に
円滑面を有する箔1は、図示のローラ6及び7の
ような1つ以上のハンドリング手段を介して、タ
ンク10a内の第2のめつき浴に通され、ここ
で、箔1のマツト面は、電解液14a内の陽極を
通つてタンク内を反時計廻り方向へ回転する陰極
ドラムと接触される。これにより、箔1には銅が
更に被着され、両側にマツト面を有する複合箔1
aが形成される。箔1aは、ローラ8のような通
常のハンドリング手段に通され、巻取りローラ
(図示せず)及び上記したルースの米国特許第
3585010号に記載されているような、当業者に周
知の1つ以上の被着後処理浴の少なくとも一方に
導かれる。
より詳細に云うと、第1図に示す装置は、2つ
の電解槽を備えている。第1の槽は、鉛またはス
テンレス鋼のような適宜のインサート(insert)
材料から形成されたタンク10を有している。所
望の場合には、タンク10は、コンクリートのよ
うな適宜の非導電性材料から形成し、鉛またはス
テンレス鋼のような金属あるいはポリ塩化ビニル
またはゴムのような非金属材料をライニングする
ようにしてもよい。ドラム陰極12は、図示しな
い適宜の従来の取付け手段によつて回転自在に取
付けられる。ドラム陰極は、鉛、ステンレス鋼、
コロンビウム、タンタル、チタン及びこれらの合
金をはじめとする適宜の導電性金属または金属合
金から形成することができる。好ましい構成にお
いては、ドラム陰極は、チタン、クロム、コロン
ビウム、タンタルまたはこれらの合金から形成さ
れ、研磨されためつき面を有するステンレス鋼ド
ラムからなる。ドラム陰極12は、本技術分野に
おいて公知の適宜のモータ駆動装置(図示せず)
によつて回転させることができる。
ドラム陰極12は、電解溶液14に少なくとも
部分的に浸漬されるように、タンク10内に取付
けられる。好ましい構成においては、ドラム陰極
の約半分が電解液14の液面以下にくるようにす
る。
電解液14は、一般的には、電気めつきされる
べき金属のイオンを、ある濃度含む酸性溶液から
なる。例えば、銅を電着しようとする場合には、
電解液14は、ある濃度の銅イオンを含む。本発
明の装置を利用してこぶ状表面の(nodularized)
銅箔またはさんご状表面の(coral)銅を形成す
る好ましい実施例では、電解液14は、硫酸銅−
硫酸と水との溶液からなる。操作に際して高温に
保持するのが好ましいこの溶液は、約40グラム/
リツトル(以下「g/」と表わす。)乃至約140
g/、好ましくは、約60g/乃至約100g/
の銅の濃度を有する。好ましい実施例において
は、ほぼ室温における電解液の硫酸の濃度は、約
10g/乃至約100g/である。
上記した硫酸銅及び硫酸の濃度は、電解液の温
度に依存する。好ましい実施例においては、タン
ク10には、電解液の温度を所望のレベルに維持
する手段(図示せず)が設けられる。温度維持手
段は、加熱及び冷却の少なくとも一方を行なうル
ープ(loop)のような、本技術分野において公知
の適宜の手段から構成することができる。溶解限
度は温度とともに増加するので、高温では、硫酸
銅の濃度範囲を、上記した濃度範囲を越えて増加
させることができる。所望の場合には、ゼラチン
のような蛋白質物質及び適宜の界面活性剤の少な
くとも一方を、本技術分野において公知のよう
に、硫酸銅−硫酸電解液に添加して、表面形態を
更に変えることができる。
少なくとも1つの不溶性の弧状の第1の陽極1
3が、タンク10内に、回転ドラム陰極12に近
接して配設されている。この陽極の第1の目的
は、電気回路を形成するとともに、ドラム陰極1
2のドラム表面での銅イオンの還元を容易にして
電解液14からの金属の被着を比較的滑らかに行
なわせることにある。任意の数の第1の陽極を使
用することができるが、2つの弧状の陽極を使用
するのが一般的には好ましく、また、第1の陽極
13を回転ドラム陰極12と略同心をなして配設
し、かつ、各陽極をドラムの表面から約4mm乃至
約25mmの距離離隔させるのが好ましい。最も好ま
しくは、各陽極は、ドラムの表面から、約5mm乃
至約15mmの範囲の距離だけ離隔配置される。第1
の陽極は、タンク内に、適宜の従来の取付け装置
(図示せず)により取付けることができる。
第1の陽極13は、上記したように、回転ドラ
ム陰極12に近接して配設されるが、電解液の通
路を形成するように配置するのが好ましい。箔形
成工程においては、電解液は、ポンプまたは撹拌
手段(図示せず)によつて、第1の陽極とドラム
の表面との間の通路18を流される。本技術分野
において公知の適宜のポンプを使用して、この電
解液の流れを形成することができる。所望の場合
には、タンク10内に、通路18の入口部に隣接
してマニホールド(図示せず)を取付け、電解液
の通路18への分配を促進するようにすることが
できる。
本発明の装置の操作の際には、電解液14は、
所望の流速で、第1の陽極13と回転ドラム陰極
12との間の通路18を通される。所望の基本電
流密度(basecurrent density)を得るのに十分
な第1の電流を第1の電源によつて第1の陽極1
3に流す。一般的には、基本電流密度第は、限界
電流密度以下にすべきである。第1の陽極13へ
の通電により、金属が電解液14から、第1のめ
つきゾーンにあるドラムの表面に被着する。基本
電流密度は限界電流密度よりも小さいのが好まし
いので、略均一な肉厚を有する比較的滑らかな金
属被着体、例えば、金属箔がドラムの表面に形成
される。
第1の陽極13は、本技術分野において公知の
適宜の電導性性材料から形成することができる。
例えば、陽極は、本技術分野において周知の種々
の金属、特に鉛またはその合金から形成すること
ができる。陽極はまた、米国特許第3632498号及
び同第3711385号の少なくとも一方に記載されて
いるような、いわゆる「寸法安定陽極」
(“dimensionally stable anodes”)、即ち、
「DSA」とすることができる。複数の陽極部材を
使用する場合には、これらは、共通の第1の電源
に電気的に接続される。電源と陽極即ち陽極部材
との間には、適宜の電気的接続を行なうことがで
きる。
上記説明は、第2の電解槽、その対応する素子
10a,12a,13a及び14a、並びに、こ
れらの操作にも適用されるものである。上記した
範囲及び代替範囲に一般に含まれるこれらの素子
は、第1の電解槽の対応する素子と同じであつて
もよく、あるいはこれらの1つ以上または全てが
異なつたものとすることができる。これは、電解
液14aに関して特にあてはまり、複合銅箔を異
なつた金属学的特性を有する銅から形成しようと
する場合には、特にそうである。
本技術分野において公知の適宜の電源を使用し
て、電解槽を操作することができる。例えば、単
一の電源を使用してもよく、あるいは2つの電源
を使用するこもでき、各電源は直流電流を供給す
る整流器とすることができ、あるいは正弦波、方
形波、三角波その他の所望の波形のような常時反
復パルス(regularly recurring pulse)を有する
電流を発生する手段を有する可変電源とすること
もできる。
電流密度は、一部は、電界液の流れの関数であ
り、電解液の流速が大きくなるときは、電着して
いる金属箔の特性を変化させることなく、電流密
度をより高くすることができる。
被着が完了したときには、金属箔1または1a
は、本技術分野において公知の適宜の態様でドラ
ム陰極12または12aから取外すことができ
る。例えば、図示しないナイフの刃を使用して、
箔をドラム陰極から剥すことができる。次に、箔
をすすぎ、乾燥し、所定の大きさに細長く切り、
更に、巻取りリールへの巻取りと、例えば、上記
した米国特許第3585010号に記載のような更に別
の1つ以上の処理の少なくとも一方に供される。
第1図の槽は、中央流体流路18を形成する単
独の第1の陽極を有するように図示されている
が、2つ以上の不溶性の弧状陽極を、単独の陽極
に代えて使用することができる。単独の陽極を使
用する場合には、通常、1つ以上の開口を陽極の
中央部に設けて、電解液が回転ドラムの表面と陽
極表面との間の間隙18に流れるようにする。
第2図に示す実施例では、陰極ドラム12及び
12aは、1つのめつきタンク10内の共通の電
解液14に配置されている。この実施例は、2つ
の銅被着体の金属学的特性を変えるのに異なる電
解液浴組成を使用することが重要でない場合に、
特に有用である。
本発明を、連続箔製造システムに関して説明し
たが、所望の場合には、金属箔はバツチ方式でつ
くることもできる。第3図は、かかる実施例を示
すものである。第3図の実施例においては、箔1
を、巻取りローラ17に巻取り、次に、箔1のマ
ツト面をドラム12aと接触させながら箔を巻取
りローラ17から第2の電解層10aに導く。こ
の実施例では、箔1aは巻取りローラ19に巻取
られる。
第3図の実施例と同様な別の実施例が、第7図
に示されている。
第7図の実施例においては、箔1は、巻取りロ
ーラ17に巻取られた後、巻取りローラ17か
ら、箔を陰極にする導電性接触ローラ7aに導か
れ、第2の電解槽10aの非導電性ドラム12b
に導かれ、箔1のマツト面はドラム12bと接触
される。必ずしも必要でないが、ローラ8aは、
導電性接触ローラ7aと同様な陰極接触ローラと
するのが好ましい。箔1aは、次に、巻取りロー
ラ19のような適宜の収集手段に導かれる。
第7図は、いわゆるバツチ式装置であり、第1
及び2図に示す装置とは、第2のドラム手段が非
導電性であり、ローラ手段7及び8の少なくとも
一方が箔を陰極にする接触ローラである構成にお
いて相違するが、第1及び2図の装置と同様に連
続方式で操作させることができる。
本発明はまた、印刷回路の製造において使用す
る新規な積層体を提供するものであり、該積層体
は、上面と下面とを有する複数の絶縁印刷回路基
板を備え、該基板は銅箔層によつて上下の基板か
ら分離されている。銅箔は、下にある基板の上面
に恒久的に接合される第1のマツト面と、上にあ
る基板の下面に恒久的に接合される第2のマツト
面とを有している。必ずしも必要なことではない
が、積層体の最上部及び最下部の基板には通常、
それぞれの露出面に、単一またはダブルマツト面
の別の銅箔層が恒久的に接合される。基板層と銅
箔層との積層は、本技術分野において周知の種々
の手段により行なうことができる。
本発明により得られる金属箔は、適宜の基板に
積層することができる。明らかなように、積層体
に使用される基板は、積層体の用途及び積層体の
使用条件に応じて選択することができる。特に適
当な基板には、ポリテトラフルオロエチレン含浸
ガラス繊維、ポリイミド、トリフルオロエチレン
のポリマ及びある種のコーポリマをはじめとする
ある種のフルオロカーボン製品を含浸させたガラ
ス繊維などがある。箔をエポキシ基板に接合しよ
うとする場合には、米国特許第3585010号に記載
されているように、銅箔のバリアコーテイングを
施すのが特に望ましい。必要な場合には、処理し
た箔を、接着剤を使用して基板に接合することが
できる。処理された箔を基板に接合するのに、本
技術分野において公知の適宜の技術を使用するこ
とができる。
本発明の好ましい実施例を銅箔の製造に関して
説明したが、本発明は、鉛、錫、亜鉛、鉄、ニツ
ケル、金及び銀などの他の金属の電着にも適用す
ることができる。この場合、使用する電解液の種
類、電解液の金属及び酸の濃度、流速、並びに電
流密度は、めつきしようとする金属に従つて代え
なければならないのは当然である。
めつき装置の陰極は、回転ドラム陰極に関して
説明したが、エンドレスベルト式の陰極、即ち、
キヤリア支持体(carrier support)を使用して
本発明の方法を実施することもできる。
本発明を、特定の実施例に関して説明したが、
上記説明に照らして、数多くの変更と修正とを行
なうことができるのは、当業者であれば容易に認
識することができるものである。従つて、特許請
求の範囲は、かかる修正と変更とを包含するもの
である。
(効 果) 以上のように、本発明の電着銅箔層は、多層回
路板の接着においてこれまで遭遇してきた問題点
を除去し、かつ、ピンホールを実質上なくすこと
ができる。また、本発明の電着銅箔の製造方法に
よれば、かかる電着銅箔を容易に提供することが
できる。
(実施例) 以下、本発明の実験例を示すが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
上記したような硫酸銅浴に入れた直径が約150
cm(5フイート)のドラムに、面積が約92.9m2
(約100平方フイート)で、肉厚が17乃至18ミクロ
ンの2枚の銅箔セグメントを形成した。試験を行
なつたところ、これらの銅箔セグメントはそれぞ
れ、17乃至22のピンホールを有していることがわ
かつた。次に、各セグメントを電解槽に戻し、マ
ツト面を陽極ドラムに向けた。円滑面に17乃至18
ミクロンの銅を更にめつきし、面積が約92.9m2
(約100平方フイート)で、両側にマツト面を有す
る35ミクロンの箔サンプルを得た。試験を行なつ
たところ、いずれのサンプルにも、ピンホールま
たは細孔が全くないことがわかつた。
このようにして得たサンプルの1つについて、
顕微鏡試験を行なつた。第4図は、サンプルの一
方の面の1000、3000及び5000倍の走査型電子顕微
鏡写真であり、第5図は、もう一方の面の同様な
顕微鏡写真である。両面ともほぼ同じマツト面を
有していることがわかる。表面粗さを測定したと
ころ、マイクロメートルの単位で、一方の側は長
手方向が6.83で横手方向が5.95であり、もう一方
の側は、長手方向が6.07で、横手方向が6.29であ
つた。サンプルの断面についても顕微鏡観察を行
なつたが、結果を第6図に示す。第6図により、
2つの層の第1の層における銅の細長い粒子が第
1の層の粒子と直接整合するのではなく、第1の
層の隣接する粒子間に配置されていることがわか
る。
室温で試験を行なつたところ、得られた箔は、
呼称肉厚が約1.3ニル(nil)であり、長手方向に
ついては、極限引張強さが約4.05×103Kg/cm2
(57.61Kpsi)[0.2%降伏強さ:約2.50×103Kg/cm2
(35.61Kpsi)]、伸びが9.6%であり、横手方向に
ついては極限引張強さが約4.02×103Kg/cm2
(57.23Kpsi)[0.2%降伏強さ:約2.50×103Kg/cm2
(35.57Kpsi)]で、伸びが7.08%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の新規な銅箔の好ましい製造方
法の1つを示す概略線図、第2図は本発明の新規
な銅箔を製造することができる別の方法を示す概
略線図、第3図は本発明の新規な銅箔の更に別の
製造方法を示す概略線図、第4及び5図は本発明
の新規な銅箔の各面の粒子構造を示す写真、第6
図は本発明の新規な銅箔の断面の金属組織を示す
写真、第7図は本発明の新規な銅箔を製造するこ
とができる更に別の方法を示す概略線図である。 1……銅箔、6,6a,7,7a,8,8a…
…ローラ、10,10a……タンク、12,12
a……陰極ドラム、13,13a……陽極、1
4,14a……電解液、18……通路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一方の側に第1の面を有し他方の側に第2の
    面を有し、前記第1の面及び第2の面はマツト仕
    上げ面であり、該第1の面及び第2の面は互いに
    対して導電性を有しており且つ実質上無孔である
    ことを特徴とする電着銅箔。 2 一方の側に第1の面を有し他方の側に第2の
    面を有し且つ前記第1の面がマツト仕上げとなつ
    ている電着銅からなる第1の層と、 前記第1の層の前記第2の面上に銅が電着され
    て露出面がマツト仕上げとなつている第2の層と
    からなる両面にマツト仕上げ面を有する銅箔。 3 前記箔は約350ミクロンよりも小さい肉厚を
    有することを特徴とする特許請求の範囲第2項に
    記載の銅箔。 4 前記箔は約5乃至約70ミクロンの肉厚を有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載
    の銅箔。 5 前記第1の層は箔の平均全肉厚の約1乃至約
    99%を構成することを特徴とする特許請求の範囲
    第3項に記載の銅箔。 6 前記第1の層は箔の平均全肉厚の約1乃至約
    99%を構成することを特徴とする特許請求の範囲
    第4項に記載の銅箔。 7 前記第1の層は箔の平均全肉厚の約25乃至約
    75%を構成することを特徴とする特許請求の範囲
    第3項に記載の銅箔。 8 前記第1の層の箔は平均全肉厚の約25乃至約
    75%を構成することを特徴とする特許請求の範囲
    第3項に記載の銅箔。 9 前記第1の層は第1の電着浴で電着され、前
    記第2の層は第2の電着浴で電着されることを特
    徴とする特許請求の範囲第2項に記載の銅箔。 10 前記マツト仕上げ面は表面の複数の凸部の
    高さが約2乃至約20マイクロメートルの平均粗さ
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第4項
    に記載の銅箔。 11 前記マツト仕上げ面は表面の複数の凸部の
    高さが約2乃至約20マイクロメートルの平均粗さ
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第8項
    に記載の銅箔。 12 前記マツト仕上げ面は表面の複数の凸部の
    高さが約3乃至約15マイクロメートルの平均粗さ
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第4項
    に記載の銅箔。 13 前記マツト仕上げ面は表面の複数の凸部の
    高さが約3乃至約15マイロメートルの平均粗さを
    有することを特徴とする特許請求の範囲第8項に
    記載の銅箔。 14 2つのマツト仕上げ面を有する銅箔の製造
    方法において、 1つのマツト仕上げ面と1つの円滑面とを有す
    る所定の肉厚の銅箔からなる第1の銅箔層を陰極
    めつきドラムに被着する工程と、 前記第1の銅箔層をめつきドラムから取除く工
    程と、 前記第1の銅箔層の前記円滑面に第2の銅箔層
    を被着することにより2つのマツト仕上げ面を有
    する複合箔を形成する工程とを備えることを特徴
    とする電着銅箔の製造方法。 15 前記第1の銅箔層は第2のドラム手段に供
    給され、前記第1の銅箔層の前記マツト仕上げ面
    は陰極として前記第2のドラム手段に接触され、
    しかも前記第2のドラム手段の面は少なくとも1
    つの陽極を通つて回転するように配設されること
    により前記第1の銅箔層の前記円滑面に第2の銅
    箔層を電着することを特徴とする特許請求の範囲
    第14項に記載の電着銅箔の製造方法。 16 前記箔は少なくとも1つの陰極接触ローラ
    との接触により陰極とされ、前記第2のドラム手
    段の表面は非導電性となつていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第15項に記載の電着銅箔の製
    造方法。 17 前記箔は第2の陰極めつきドラムとの接触
    により陰極とされることを特徴とする特許請求の
    範囲第15項に記載の電着銅箔の製造方法。 18 前記第1の銅箔層は前記第2のドラム手段
    に連続して供給されることを特徴とする特許請求
    の範囲第15項に記載の電着銅箔の製造方法。 19 前記第1のめつきドラムと前記第2のドラ
    ムは1つの電解液を含む共通のめつきタンク内に
    配置されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第17項に記載の電着銅箔の製造方法。 20 前記第1のめつきドラムと前記第2のめつ
    きドラムは別の電解液が入つている別のめつきタ
    ンクにそれぞれ配置されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第17項に記載の電着銅箔の製造
    方法。 21 前記第1のめつきドラムと前記第2のめつ
    きドラムは別の電解液が入つている別のめつきタ
    ンクにそれぞれ配置されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第18項に記載の電着銅箔の製造
    方法。 22 2つのめつき浴の電解液は、異なるめつき
    浴組成を有することを特徴とする特許請求の範囲
    第21項に記載の電着銅箔の製造方法。
JP15318387A 1986-06-20 1987-06-19 電着銅箔及びその製造方法 Granted JPS6324088A (ja)

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