JPH0149141B2 - - Google Patents

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JPH0149141B2
JPH0149141B2 JP57047658A JP4765882A JPH0149141B2 JP H0149141 B2 JPH0149141 B2 JP H0149141B2 JP 57047658 A JP57047658 A JP 57047658A JP 4765882 A JP4765882 A JP 4765882A JP H0149141 B2 JPH0149141 B2 JP H0149141B2
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reaction
polyprenyl
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solvent
dolichols
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Tetsuo Takigawa
Koichi Kinuhata
Masafumi Okada
Masao Mizuno
Takuji Nishida
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリプレニルニトリルに関する。さら
に詳しくは、本発明は一般式 (式中、【式】はトランス型 イソプレン単位を表わし、
【式】はシス型イソプレン単位 を表わし、nは11〜19の整数を表わす。) で示される新規なポリプレニルニトリルに関す
る。 本発明により提供される一般式()で示され
るポリプレニルニトリルは医薬、化粧料などの原
料として有用な物質であり、とくに哺乳類ドリコ
ール類の合成中間体として有用である。 ドリコール類は1960年にJ.F.Pennockらによつ
てブタの肝臓からはじめて単離され〔Nature
(London),186,470(1960)参照〕、のちにこの
ものは一般式(A) 〔式中、【式】はトランス型 イソプレン単位を表わし、
【式】はシス型イソプレン単位 を表わす。本明細書中において以下同様。〕 で示される構造を有するポリプレノール同族体の
混合物であつて、式(A)中のシス型イソプレン単位
の数を表わすjは一般に12から18まで分布し、j
=14,15および16の3種の同族体が主体となつて
いることが明らかにされた〔R.W.Keenan et
al.,Biochemical Journal,165,505(1977)参
照〕。ドリコール類はブタの肝臓のみならず、哺
乳動物体内に広く分布しており、生体の生命維持
の上で極めて重要な機能を果していることが知ら
れている。例えば、J.B.Harfordらは子牛やブタ
の脳内白髄質を用いるin vitro試験により、外因
性ドリコールがマンノースなどの糖成分の脂質へ
の取り込みを促進し、その結果、生体の生命維持
のうえで重要な糖蛋白質の形成を増大させせる作
用を持つことを明らかにしている〔Biochemical
and Biophysical Research Communication,
76,1036(1977)参照〕。ドリコール類によるかか
る脂質への糖成分の取り込み促進効果は成長期の
生体におけるよりも既に成熟して動物において顕
著であることから、老化防止の点でのドリコール
類の働きが注目されている。また、R.W.Keenan
らは幼年期などの急速に成長を続けている生体に
とつては外からドリコールを摂取し、自己の体内
で生合成して得られるドリコールを補うことが重
要であると述べている〔Archives of
Biochemistry and Biophysics,179,634(1977)
参照〕。さらに、赤松らはラツトの再生肝中のド
リコールリン酸エステルを定量し、その量が正常
な肝中よりも著しく減少しており、肝組織での糖
蛋白の合成機能が大巾に低下していることおよび
外からドリコールリン酸エステルを加えると該機
能が改善されることを見出した〔第54回日本生化
学会大会(1981年)において発表〕。 上記のようにドリコール類は生体にとつて極め
て重要な機能を司る物質であり、医薬品またはそ
の中間体として有用であるが、従来その入手は容
易でなく、例えばブタの肝臓10Kgから複雑な分離
操作を経てやつと0.6gのドリコールが得られる
に過ぎない〔F.W.Burgos et al.,Biochemical
Journal,88,470(1963)参照〕。ドリコール類を
全合成することは、それらの複雑で特異な分子構
造に徴して明らかなように現在の有機合成の技術
では至難のことである。合成中間体を天然物に依
存し、これに簡単な合成化学的処理を加えるのみ
でドリコール類を得ることができるならば有利で
あるが、従来そのような好都合な物質は見出され
ていない。従来、下記の一般式(B) 〔但し、k=4〜6〕で示されるポリプレノー
ル類(これらはベツラプレノール類と呼ばれてい
る)がシラカンバ(Betula verrucola)から採
取し得ることは知られているが、これらからシス
型イソプレン単位の数が14,15および16のものを
主体とするドリコール類を合成することは現在の
有機合成技術ではほとんど不可能である。また
K.Hannusらはヨーロツパ赤松(Pinus
sylvestris)の葉から乾燥重量基準で1%の収率
でポリプレニル成分を単離し、この成分がイソプ
レン単位10〜19個を主としてシス配置で有するポ
リプレニルアセテート混合物であることを報告し
ているが〔Phytochemistry,13,2563(1974)参
照〕、彼らの報告には該ポリプレニルアセテート
中のトランスおよびシス配置についての詳細まで
は解明されていない。さらに、D.F.Zinckelらは
ストローブ松(Pinus strobus)の葉の抽出物中
にイソプレン単位数18個またはイソプレン単位数
の平均値が18であるC90のポリプレノールが存在
することを報告しているが〔Phytochemistry,
11,3387(1972)参照〕、この報告では該ポリプレ
ノールのトランス、シス配置について詳細な解析
を行なつていない。 本発明者らの一部とその共同研究者らは、先
に、イチヨウおよびヒマラヤ杉から有機溶媒によ
つて抽出される抽出物を、必要により加水分解し
たのち、クロマトグラフイー、分別溶解法その他
の適当な分離法によつて処理することにより、14
〜22個のイソプレン単位を哺乳類ドリコール類と
まつたく同じトランス、シス配置で有するポリプ
レノールおよび/またはその酢酸エステル同族体
混合物からなるポリプレニル画分が得られるこ
と、該ポリプレニル画分は哺乳類ドリコール類に
比べてα−末端の飽和イソプレン単位が存在しな
いだけで哺乳類ドリコール類におけるポリプレニ
ル同族体の分布に非常によく似たポリプレニル同
族体の分布を示すこと、該ポリプレニル画分は所
望によりその構成成分である個々の(イソプレン
単位数が一様な)ポリプレニル同族体に比較的容
易に分離しうること、従つて該ポリプレニル画分
およびそれから分離された各ポリプレニル同族体
はいずれも哺乳類ドリコール類の合成中間体とし
て非常に適していることを見出した。 本発明者らは、上記のごときポリプレニル化合
物を用いて哺乳類ドリコール類を効率的に製造す
るため該ポリプレニル化合物のポリプレニル鎖の
α−末端に飽和イソプレン単位を導入する方法を
鋭意検討した結果、かかる方法における中間体と
して有用な前記一般式()で示されるポリプレ
ニルニトリルを創製し、本発明を完成するに至つ
た。 一般式()で示される本発明のポリプレニル
ニトリル〔以下、ポリプレニルニトリル()と
記す。〕は、一般式 (式中、Xはハロゲン原子を表わし、nは前記
定義のとおりである。) で示されるポリプレニルハライド〔以下、ポリプ
レニルハライド()と記す。〕を塩基性化合物
の存在下に一般式 (式中、Rは低級アルキ基を表わす。) で示されるアセト酢酸エステル〔以下、アセト酢
酸エステル()と記す。〕と反応させることに
より得られる一般式() (式中、Rおよびnは前記定義のとおりであ
る。) で示されるポリプレニルケトカルボン酸エステル
〔以下、ポリプレニルケトカルボン酸エステル
()と記す。〕をケン化、脱炭酸して一般式 (式中、nは前記定義のとおりである。) で示されるポリプレニルアセトン〔以下、ポリプ
レニルアセトン()と記す。〕とし、これとジ
アルキルホスホノアセトニトリルとをウイツチヒ
(wittig)反応させることにより製造することが
できる。 ポリプレニルハライド()は前述のようにイ
チヨウあるいはヒマラヤ杉の抽出物から直接また
は加水分解を経て得ることができる一般式 (式中nは前記定義のとおりである。) で示されるポリプレノールまたはその混合物をハ
ロゲン化剤たとえばPCl3、PBr3のごとき三ハロ
ゲン化リン、SOCl2、SOBr2のごときチオニルハ
ライドなどでハロゲン化することにより容易に得
られる。このハロゲン化反応は、通常、たとえば
ヘキサン、ジエチルエーテルなどの適当な溶媒中
に上記ポリプレノールを溶解し、これにトリエチ
ルアミン、ピリジンなどで代表される塩基の存在
または不存在に約−20℃〜+50℃の温度において
ハロゲン化剤を加えることにより行われる。 ポリプレニルハライド()とアセト酢酸エス
テル()との反応は溶媒中で行うことが望まし
い。好適に使用されうる溶媒としてはジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
トキシエタンなどのエーテル系溶媒が挙げられ
る。溶媒の使用量は、臨界的ではないが、ポリプ
レニルハライド()に対して2〜100倍(重
量)、好ましくは5〜80倍(重量)、さらに好まし
くは10〜50倍(重量)である。充分に乾燥された
溶媒を用いることが目的とする反応を円滑に進行
させるうえで好ましい。この反応を行うためには
塩基性化合物を存在させることが必須である。使
用する塩基性化合物としては、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、ナトリウムt−ブトキシド、カリウム
t−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシドなど、アルカリ金属の水素化物、
水酸化物またはアルコキシドあるいはn−ブチル
リチウム、メチルリチウムなどが好適である。塩
基性化合物はアセト酢酸エステル()1モルあ
たり一般に約0.1〜5.0モル、好ましくは0.5〜3.0
モル、さらに好ましくは0.7〜1.5モルの割合で用
いられる。好ましい実施態様においては、塩基性
化合物の溶液または分散液にアセト酢酸エステル
()を加えるかまたは逆にアセト酢酸エステル
()の溶液に塩基性化合物を全量一時にもしく
は少量づつ徐々に加えることによりまずアセト酢
酸エステルのアニオンを形成させ、しかるのちに
これにポリプレニルハライド()を加えて反応
させる。アセト酢酸エステル()とポリプレニ
ルハライド()との使用割合は、臨界的ではな
いが、アセト酢酸エステル()/ポリプレニル
ハライド()のモル比にして1/2〜20/1、
好ましくは4/5〜10/1、さらに好ましくは
1/1〜5/1である。アセト酢酸エステル
()のアニオンを形成させる際には、窒素ガス、
アルゴンなどの不活性カス雰囲気下−30℃〜+
100℃、好ましくは−10℃〜+80℃の温度で反応
を行うことが望ましく、これにより副反応を抑制
しつつ円滑に目的とするアニオンを形成させるこ
とができる。このアニオン形成に要する時間は用
いる反応温度によつても変化するが通常約10分間
〜5時間程度で充分である。このようにして調製
されたアセト酢酸エステル()のアニオン溶液
にポリプレニルハライド()を添加して反応さ
せる。用いる反応条件によつては、ポリプレニル
ハライド()を全量一時に添加するよりは少量
づつ何度かに分けてあるいは滴下方式で加えるこ
とによつて反応を円滑に進行させうる場合があ
る。ポリプレニルハライド()の添加時および
その後反応を完結させるまでの間の反応系内の温
度は、臨界的ではないが、−10℃から使用する溶
媒の沸点までの範囲内であることが望ましい。反
応温度が低すぎると反応の進行が遅く、反応完結
に要する時間がかかり過ぎる。一方、反応温度が
高すぎると望ましくない副反応が進行する。この
観点から0℃〜80℃の範囲内の反応温度を採用す
ることが好ましい。ポリプレニルハライド()
を添加したのち反応を完結させるためには上記反
応温度において反応混合物の撹拌を継続すること
が必要であり、これに要する時間は用いる反応温
度によつて変化するが通常約30分間〜24時間程度
である。反応の進行を確認するためには薄層クロ
マトグラフイーにより原料ポリプレニルハライド
()の減少を追跡するのが便利であり、好まし
い。 反応後、反応混合物からのポリプレニルケトカ
ルボン酸エステル()の単離は従来公知の合成
反応に用いられている単離方法を応用することに
より容易に達成される。とくにクロマトグラフイ
ーが便利に用いられる。クロマトグラフイーに使
用しうる吸着体としてはシリカゲル、アルミナ、
活性炭、セルロースなどがある。なかでもシリカ
ゲルがとくに好適に使用される。展開溶媒として
はヘキサン、ペンタン、石油エーテル、ベンゼン
などの炭化水素系溶媒にジエチルエーテル、クロ
ロホルム、酢酸エチル、エチルアルコールなどの
極性溶媒を少量混合したものが好適である。 また、この単離工程を省略して直接に次工程の
ポリプレニルアセトン()の合成反応を行い、
そののち精製工程を行うことも可能である。 ポリプレニルケトカルボン酸エステル()は
従来から高級脂肪酸エステル類のケン化反応に使
用されている方法を応用してケン化することがで
きる。たとえば、ポリプレニルケトカルボン酸エ
ステル()を水酸化ナトリウムまたは水酸化カ
リウムと共に含水メタノール、含水エタノールあ
るいは含水イソプロパノール中で撹拌することに
よつて目的を達成することができる。水酸化ナト
リウムまたは水酸化カリウムの使用量はポリプレ
ニルケトカルボン酸エステル()に対して約
1.0〜20.0モル当量、好ましくは1.5〜10.0モル当
量であることが望ましい。反応溶媒としては上記
のような含水アルコール類が好適であるが、ポリ
プレニルケトカルボン酸エステル()の溶解性
を上げるためにヘキサン、ペンタン、ベンゼン、
トルエンなどの炭化水素系溶媒を少量加えること
も好ましい。上記ケン化反応を円滑に進行させる
ため、反応温度としては0℃から用いる溶媒の沸
点まで、好ましくは25〜65℃の範囲内の温度を採
用することが望ましい。反応完結に要する時間
は、このとき採用する温度条件によつて異るが、
通常約0.5〜24時間の範囲内である。 以上のようにしてケン化反応を行なつたのち、
好適には室温条件または氷冷条件下で、反応液を
塩酸や硫酸などの鉱酸を用いて中和し、更に反応
溶液をPH1〜3程度の酸性条件にすると自動的に
脱炭酸反応が生じ、ポリプレニルアセトン()
が形成される。脱炭酸反応が完結したのち、反応
液をヘキサン、ベンゼンまたはジエチルエーテル
などで抽出し、水で充分洗浄したのち有機層を乾
燥し、溶媒留去するとポリプレニルアセトン
()の粗製物が得られる。このものを精製する
ためにはクロマトグラフイーが好適に採用され
る。クロマトグラフイーに使用される吸着体とし
てはシリカゲル、アルミナ、活性炭、セルロース
などがあるが、シリカゲルがとくに好適である。
展開溶媒としてはヘキサン、ペンタン、石油エー
テル、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒
にジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
クロロホルム、酢酸エチル、酢酸メチルなどの極
性溶媒を少量混合したものが好適である。 以上のようにして合成されたポリプレニルアセ
トン()と などのジアルキルホスホノアセトニトリル(ウイ
ツチヒ試薬)とをウイツチヒ反応させることによ
つてポリプレニルニトリル()を製造すること
ができる。 このウイツチヒ反応はこの反応に不活性な溶媒
中で行うことが必要である。好適に使用されうる
溶媒としては、たとえばジメチルホルムアミド、
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどが例
示される。目的とする反応を円滑に進行させるた
めには、使用する溶媒は充分に無水状態にまで乾
燥されていることが好ましい。また、同様の観点
から反応系は窒素やアルゴンなどの不活性ガスで
置換しておくことが好ましい。溶媒の使用量は反
応に用いるポリプレニルアセトンに対して5〜50
重量倍、とくに10〜30重量倍が好適である。 ウイツチヒ反応を行うためには前述のウイツチ
ヒ試薬を塩基性化合物と処理することによりホス
ホイリドを形成する必要があり、ここで用いられ
うる塩基性化合物としてはたとえばn−ブチルリ
チウム、メチルリチウム、水素化ナトリウム、水
素化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシドなどが好適なものとして例示され
る。前述の溶媒中にこれらから選択される塩基性
化合物を加えたのち、−30℃〜+80℃、好ましく
は−10℃〜+50℃の温度条件で撹拌しながら、こ
れに前記ウイツチヒ試薬を滴下法により加え、滴
下完了後、上記温度範囲でさらに約0.5〜24時間
撹拌を継続することによりホスホイリドを形成す
ることができる。この際の上記塩基性化合物の使
用量はウイツチヒ試薬に対して約0.5〜1.5モル当
量が好適である。このホスホイリド溶液中へ、一
般式()で示されるポリプレニルアセトンを加
えて0℃〜80℃、好ましくは20〜50℃で反応させ
ることによりポリプレニルニトリル()を得る
ことができる。この反応を完結させるために要す
る反応時間は一般に約0.5〜24時間の範囲内であ
る。ウイツチヒ試薬の使用量はポリプレニルアセ
トン()に対して0.5〜10.0モル当量、好適に
は0.8〜8.0モル当量、さらに好適には1.0〜5.0モ
ル当量である。ウイツチヒ反応完結ののち、反応
液を水中に注ぎ、有機層を抽出することによつて
目的とするポリプレニルニトリル()の粗精製
物を得ることができる。 ポリプレニルニトリル()の精製はそれ自体
従来公知の分離精製技術を応用して実施すること
ができる。とくに、クロマトグラフイーが簡便で
好ましい。このクロマトグラフイーに用いられる
吸着体としてはシリカゲル、アルミナ、活性炭、
フロリジル、セルロースなどが挙げられるが、シ
リカゲルがとくに好適である。展開溶剤として
は、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、ベンゼ
ンなどの炭化水素系溶剤にクロロホルム、メチレ
ンクロリド、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンな
どの極性溶剤を少量混合したものを使用するのが
好適である。 本発明のポリプレニルニトリル()は例えば
下記に示す合成経路により哺乳類ドリコール類に
導くことができる。 ただし上記式においてはPPは式 (式中nは前記定義のとおりである。) で示される基を表わす。 反応はポリプレニルニトリルを加水分解して
ポリプレニルカルボン酸()を与えるものであ
る。反応はポリプレニルカルボン酸()の−
CO2H基を有するイソプレン単位部分の選択的水
素添加反応であり、この反応はたとえばパラジウ
ム系、ニツケル系、ロジウム系などの水素添加触
媒の存在下に行われる。該反応で得られたα−
末端飽和のポリプレニルカルボン酸()のカル
ボキシル基の水素化アルミニウムリチウムなどで
還元すること(反応)により哺乳類ドリコール
類()を得ることができる。 以下、本発明を実施例および参考例によりさら
に具体的に説明する。なお、実施例および参考例
中のIR分析は液膜で測定し、NMR分析はTMS
を内部標準として測定した。FD−MASS分析値
1H,12C,14N,16O,79Brとして補正した値であ
る。 参考例1 ポリプレノールの分離 10月末に倉敷市内で採取したイチヨウの葉10Kg
(未乾燥重量)を約40℃で24時間熱風乾燥したの
ち室温(約15℃)で1週間クロロホルム80中に
浸漬して抽出した。この抽出液からクロロホルム
を留去して得た濃縮物中に石油エーテル5を加
えて不溶性成分を別し、液を濃縮後クロロホ
ルムを展開溶剤として用いてシリカゲルカラムに
より分離し約37gの油状物を得た。この油状物に
アセトン約400mlを加えてアセトン可溶成分を溶
解し、得られた混合物を過し、液を濃縮し、
得られた油状物をメタノール400ml、水40mlおよ
び水酸化ナトリウム20gと共に2時間65℃に加熱
したのちメタノールを留去し、残留物にジエチル
エーテル(500ml)を加えて抽出し、エーテル層
を約100mlの水で5回水洗したあと無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、溶剤を留去して24.2gの油状物
を得た。 次いでこの油状物を約1Kgのシリカゲルを用い
n−ヘキサン/イソプロピルエーテル=90/10
(容量比)の混合液で分離して21.8gの油状物を
得た。この油状物は95%以上の純度を有するポリ
プレノールであり、このものについてメルク社製
セミ分取用高速液体クロマトカラム
LiChrosorbRP18−10(C18タイプ)を用いアセト
ン/メタノール=90/10(容量比)の混合溶剤を
溶離液とし、示差屈折計を検出器として用いた高
速液体クロマトグラフイー分析を行い、得られた
クロマトグラムにおける各ピークの面積比率を求
めた結果は下記のとおりであつた。 【表】 この高速液体クロマトグラフイーを用いて上記
の油状物から各成分を分取し、質量分析、赤外線
吸収スペクトル、1H−NMRスペクトルおよび13C
−NMRスペクトルによりそれらの成分が一般式
()で示される構造を有するポリプレノールで
あることを確認した。 各成分についての電界電離法質量分析(FD−
MASS)の結果ならびに1H−NMRのδ値を表1
に、13C−NMRのδ値を表2にまとめて示した。 【表】 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、【式】はトランス型 イソプレン単位を表わし、
    【式】はシス型イソプレン単位 を表わし、nは11〜19の整数を表わす。) で示されるポリプレニルニトリル。
JP57047658A 1982-02-19 1982-03-24 ポリプレニルニトリル Granted JPS58164564A (ja)

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JP57047658A JPS58164564A (ja) 1982-03-24 1982-03-24 ポリプレニルニトリル
US06/467,253 US4564477A (en) 1982-02-19 1983-02-17 Polyprenyl compounds and method of producing the same
EP83101562A EP0087136B1 (en) 1982-02-19 1983-02-18 Novel polyprenyl compounds, method of producing the same and their use in dolichol production
DE8383101562T DE3360448D1 (en) 1982-02-19 1983-02-18 Novel polyprenyl compounds, method of producing the same and their use in dolichol production

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