JPH0144877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、可動なリングを付けたパイプによ
り、シールを行うパイプシール構造に関するもの
である。

従来、パイプを穴へ接続し、シールを行う場
合、第２図、第４図のように、パイプ７か、パイ
プを差込む穴１２にＯリング６，１３用の溝を付
けなければならない。前者の場合、パイプの厚さ
は、溝の深さよりも、ある程度以上必要になつて
くる。この為、パイプの曲げ加工等が難しくな
り、加工範囲が限られてしまう。また、パイプを
細くしなければならない場合は、パイプに溝を付
けるのは困難であり、パイプ穴１２に溝を付けな
ければならないが、当然パイプ穴１２の大きさと
パイプ径はほぼ等しいので、パイプを細い場合は
パイプ穴も細く、溝を付けることも該溝にＯリン
グを入れることも困難である。また、第３図のよ
うに、接続部９をパイプ１０へ溶接した場合、溶
接によるパイプの変形や、パイプ中を流す流体が
制限される。また、従来のパイプのシール構造を
遠心力のかかる部分に用いた場合、Ｏリングの圧
縮量を大きくしなければならないが、圧縮量を大
きくとることは、組立上、容易なことではなかつ
た。

本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、パイプシール部の加工及び組立を簡便に
し、かつ遠心力場で用いる場合のシールを完全に
することである。

本考案は、パイプにＯリング用溝を付けずに、
ガイドリングを付けて、Ｏリングを保持すれば穴
へのガイドの役割をなす点に着目し、Ｏリングの
大きさによらず、パイプ径や肉厚を決められるよ
うにし、また、ガイドリングを可動にすること
で、遠心力場で用いる場合、ガイドリングによ
り、Ｏリングが圧縮され、シールを完全に出来る
ように工夫したものである。

本考案の実施例を第１図と第５図に断面図で示
す。

パイプ１に、ガイドリング２，３を入れ、パイ
プの先端の穴を広げることで、ガイドリング３を
止めて、ガイドリング２がぬけないようになつて
いる。ガイドリング２は、パイプの固定されてお
らず、パイプの軸方向に動けるようになつてい
る。

このように、パイプ１とガイドリング２，３が
分かれてＯリングを支承しているので、ガイドリ
ングの肉厚をかえるだけで、パイプ穴１２の径や
パイプの肉厚は自由に選ぶことが出来る。この
為、パイプの曲げ加工等を行うのに適切なパイプ
を使うことが出来る。また、ガイドリング２は可
動である為、パイプの軸方向に遠心力５がかかる
場合は、ガイドリング２によりＯリング４が圧縮
されることになり、パイプ１の径方向に伸ばさ
れ、シールをより完全に出来る遠心力場における
実施例が第５図であり、分離チヤンバ１５とシヤ
フト１８が、パイプ１６，１９でつながれて、ロ
ータボデイ１４へクランパ１７により固定されて
いる。シール部２０に遠心力が加わることで、シ
ールを完全に行つている。

つまり、本考案による溝は遠心力によつて動く
ガイドリング２により決定され、通常状態より遠
心力場における状態の方が溝は小さくなるという
ことである。

本考案によれば、パイプにガイドリングを付け
たことにより、パイプ及びパイプ穴にＯリングを
装着する溝を形成しなくてすむので、パイプ及び
パイプ穴の径や肉厚によらず、パイプをシールす
ることが出来、かつ、遠心力場においては、ガイ
ドリングをパイプの軸方向に移動可能としている
ので、ガイドリングがＯリングを圧縮することに
なり、従来と比較して、完全なシールが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案なるパイプシール構造の一実施
例を示す断面図、第２図、第３図、第４図は従来
のシール構造の断面図、第５図は本考案の遠心力
場における実施例を示す断面図である。 図において、１，７，９，１０，１１はパイ
プ、２，３はガイドリング、４，６，８，１３は
Ｏリング、５は遠心力方向、１２はパイプ穴、１
４はロータボデイ、１５は分離チヤンバ、１６，
１９はパイプ、１７はクランパ、１８はシヤフ
ト、２０はパイプシール部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パイプを穴へ差込み、Ｏリングを使つて、該パ
   イプ内を流れる流体をシールする構造において、
   前記穴の内面と前記パイプの外面との間に複数の
   ガイドリングを設け、該ガイドリングにより前記
   Ｏリングを支承し、かつ、前記ガイドリングの少
   なくとも１つは、前記パイプの軸方向に移動可能
   とすることを特徴としたガイド可動式のパイプシ
   ール構造。