JPH0144865B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビルデイングの内装工事やその他作業
時に使用する作業用脚台に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、ビルデイングの内装工事やその他作業時
には、床の上に左右一対の脚立等を設置して、そ
の間に架橋状に板を橋渡しした仮設資材が必要と
なり作業者がこの板の上にのつて天井の張設や壁
の塗装をしていた。しかし、このような方法では
一対のハシゴや板の移動時に手間と労力がかか
り、特に鉄製の脚立や４ｍ以上の橋渡し板の設置
や移動では相当な労力を必要とした。そして、従
来一人の力で設置し、又移動の容易な仮設資材は
ほとんど考えられていない。

発明の目的 本発明は組立、折畳み、分解が容易で、作業床
上にのつた場合には垂直支持脚によつて安定して
床面上に設置でき、移動時にはサドルに腰をか
け、ハンドルをもつて人が乗つたまま車輪によつ
て簡単に所望位置へ移動できる等使用勝手のよい
作業用脚台を提供しようとするものである。

発明の構成 上記目的達成のため、連結杆で折畳み自在に連
結された少なくとも１対の垂直支持脚と、これら
垂直支持脚の頭頂部に取外し、組立て自在で、高
さ調節可能に固定された２つ以上の作業床と、前
記垂直支持脚間の連結杆を介して取付けた軸受部
と、この軸受部を介して回動自在に軸支され下方
端に一輪車を設け、上方端に操作用ハンドルを設
けた取付軸と、前記軸受部に接続した連結部上
で、上下動可能に設けたサドルと、前記連結部を
介して設けた駆動輪と、この駆動輪とチエーンそ
の他の連動機構で連結し、これを駆動するペダル
と、前記垂直支持脚下方から分岐した補助脚と、
この補助脚に取付けたスプリング付キヤスターと
から成る作業用脚台とした。

作業床上に作業者がのると、垂直支持脚は接地
され、１対の垂直支持脚は連結杆によつて連結さ
れているので、床面上で安定して固定され、さら
に補助脚により安定化が増強されているので、作
業が安心して行える。

垂直支持脚は連結杆の部分で折畳むことができ
作業床も前記垂直支持脚に取外し、組立自在に支
持され且つ高さ調節可能としているので、簡単に
組立、折畳み、分解が可能である。軸受部に軸支
した取付軸には一輪車やこの一輪車を操作するハ
ンドルが取付けられているので、移動時に方向が
自由に選択できる。

作業者がサドルに腰を下ろして体重をかけると
垂直支持脚の連結杆に取付けた軸受部及び連結部
を介して一輪車と駆動輪とが接地した状態とな
る。一方前記スプリング付キヤスターにはスプリ
ングの付勢力が作用し連結杆を介して垂直支持脚
を上方へ移動させ接地部から若干の間隙が生じる
ようになる。従つて、本発明作業用脚台はキヤス
ターを介して安定を保持しながら、ハンドル、ペ
ダル及び駆動輪を操作して所望位置への移動が簡
単にできるようになつた。

実施例の説明 以下、図面に従い実施例を説明する。図面では
４本脚を採用している。

１は垂直支持脚で、連結杆２や３を介して固定
され、４点支持されている。４は両側に設けた作
業床で、前記垂直支持脚１にそれぞれ支持部５を
介して、高さの調節が可能で且つ固定部６により
固定できるようにした。７は連結軸受部で、垂直
支持脚１の連結杆２へ回動できると共に上下動ク
リアランスａを有するよう取付けている。８は取
付軸で、前記連結軸受部７に回動自在で上下動可
能に装着され、一端に一輪車９を、他端にハンド
ル１０を取付け、ハンドル１０は固定部６で固定
できるようになつている。１１はペダルで、連結
軸受部７に接続された連結部１２を介して、移動
可能に取付けられ、チエーン１３，１４により駆
動輪１５を回転できるよう配設してある。１６、
１７はチエーン用歯車である。１８はサドル用の
軸受部で、サドル軸１９を上下動可能に軸支し、
軸端にはサドル２０を設けている。２１は固定部
である。２２、２３は連結軸で、前記ペダル１１
を連結部１２とサドル軸１９との間で移動可能に
支持している。２４、２５はステツプで、垂直支
持脚１に取付けられ作業床４上に登る時の階段と
して使用できる。２６は補助脚で、垂直支持脚１
から側方へ分岐して、端部にスプリングを有して
上下動できるようにしたキヤスター２７が取付け
られている。補助脚２６のスプリングの付勢によ
り、サドル２０に腰かけ、ハンドル１０を持つ
と、連結軸受部７のクリアランスａの高さ分、垂
直支持脚１及び作業床４は持ち上げられるように
構成されている。従つて、一輪車９の方向をハン
ドル１０により進行方向へ向け、体重がハンドル
及びサドル２０を介して連結軸受部７にかかる
と、補助脚２６のキヤスター２７と相俟つて垂直
支持脚が浮き、一輪車と駆動輪によつて自由に移
動できるようになる。又、作業者がステツプ２
４、２５に足をかけ、作業床４へ登つた時には、
垂直支持脚１全体が床面に接地して安定した固定
ができる。補助脚２６は垂直支持脚１の横方向へ
の倒れを防止し、全体としての安定を図つてい
る。

尚、上記実施例では、４点支持の場合について
説明したが、垂直支持脚は３点以上であれば安定
を保持することができる。この際の作業床の支持
については、それぞれ垂直支持脚を介して高さ調
節可能に且つ固定できるように支持されることを
要する。又、作業床には支持部５を固定した状態
で取付けられるが、この支持部５の部分にヒンジ
部２８を設けて折畳み可能にすることもできる。

第１図で、連結杆２はＸ字型とし中央部で開閉
可能に設けてあり、垂直支持脚間で固定できるよ
うになつている。

第２図に示した例は、連結杆３が接続部３７
と、この接続部３７上を覆う止め管３８によつて
固定されるようになつている。又、補助脚２６は
垂直支持脚１を中心に回動可能にしておけば、固
定位置により安定位置を変えて調節が可能とな
る。

このように、１対の垂直支持脚間の連結杆は、
折畳みが自在であり、作業床もヒンジ部から折畳
まれ、補助脚は回動できるので、これらを折畳む
ことにより嵩張ることなく、隅や壁近辺に載置し
たり、収納したりすることができる。又、折畳み
と共に各固定部から部品を分解して遠方へ搬送し
たり、倉庫に格納したりすることも可能である。

尚、図示した例では、ペダルと駆動輪との間
は、チエーンによつて連結したが、これに限ら
ず、例えばウオームとピニオン等を備えた回転
軸、又はベルトを用いる等、種々の連動機構によ
り連結してもよい。

第４図以下に示したのは、他実施例でペダルか
ら駆動輪へのチエーンをかけ方及びペダル軸の支
持機構を異にしている。さらに、連結杆の折畳み
方式及びサドルに作業者が腰を下してペダルをふ
み、移動する場合、実施例１の場合のように上下
動クアランスを必要としない点で異なる。

即ち、この実施例では、サドル用の軸受部１８
が連結杆１２により軸受部７と固定されており、
サドル用軸受部１８に２つの軸支部２９、３０を
設けた。この軸支部からはそれぞれ固定連結杆３
１と伸縮可能な連結杆３２が回動可能に軸支さ
れ、他端はペダル軸３３に軸支されている。サド
ル軸１９からはさらに連結軸２２が軸されてい
る。サドル軸１９からはさらに連結軸２２が軸さ
れ、ペダル軸３３に軸支されている。この構成で
は２つの軸支部２９、３０とペダル軸３３による
三角形が形成され、伸縮可能な連結軸３２の伸縮
により、固定連結軸３１を基準としてペダルに位
置を上下に移動できると共に固定できるようにな
つている。

実施例１と比較して、２つのチエーン１４が鈍
角で接続されているので、ペダルがこぎ易い特徴
がある。

第６図において、３４は軸受部で連結杆３５を
支持し、垂直支持脚１，１を折畳み自在に連結し
ている。

第７図のイ，ロは折畳み状態を示す平面図であ
る。

上記実施例２では、ペダルの支持が固定連結軸
３１と伸縮可能な連結軸３２とにより支持されて
いるので、移動が容易で且つ固定し易くなつて
る。又、垂直時脚は折畳み自在な連結杆３５で１
対毎に連結されているので、固定が容易で安定性
も高い。

一輪車９と駆動輪３６とは同径の車輪を用いる
ことができ、スプリング付キヤスター２７の弾発
力と、これら車輪の空気圧とにより、作業者がサ
ドル２０上に座つた場合、垂直支持脚１は接地状
態から少し浮き上があり、移動が可能となる。

発明の効果 本発明は上記のように構成したので、作業時に
は作業床に作業者が乗ることにより垂直支持脚に
よつて床面や地上に安定した形で固定でき、補助
脚と相俟つて安定性を確保することができる。作
業床は垂直支持脚を介して高さの調節が自由にで
きるので、作業位置に応じて適宜利用できる。

サドルに腰をかけ、ハンドルに手をかけると、
作業者の体重が一輪車及び駆動輪に移るので、補
助脚は内蔵されたスプリングの付勢により垂直支
持脚の下方端が浮き上がり、一輪車及び駆動輪と
キヤスターによる支持状態となるので、ペダルを
回すことにより自由に所望の場所へ移動できるよ
うになつた。

従つて、従来例のように多数のハシゴや板を用
意する必要もなく、水平な地上や床面では自由に
移動させることができ、一台でも極めて便利に利
用できるようになつた。

本発明の作業用脚台は、作業時にはそれぞれ固
定部によつて垂直支持脚やサドルが固定されてい
るが、運搬時や収納時には、作業が終れば、垂直
支持脚や作業床を折畳んで嵩張らないように側壁
に沿わせて置いたり、収納することができる。
又、固定部を解いて垂直支持脚、作業床、サド
ル、一輪車及び駆動輪、ハンドル等に分解するこ
とができるので、コンパクトに収納ができ、又運
搬にも便利である。組立時は反対に固定部を利用
して簡単に立体化できる。

このように本発明ではビル内装の新設、改装時
等、仮設資材を多数必要とし且つこれら資材の設
置、解体及び搬出入に作業労力の３分の１以上を
費やしていた従来の場合と比較して、格段に迅速
且つ簡易に収納、運搬、組立、移動、分解ができ
るようになり、その利用面及び経済的効果は大き
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明作業用脚台の一実施例を示す斜
視図、第２図は連結杆の要部説明図、第３図は要
部側面図、第４図以下は他実施を示すもので、第
４図は要部側面図、第５図はペダル支持部の要部
説明図、第６図は垂直支持脚の連結杆を示した正
面図、第７図イ，ロは垂直支持脚の折畳み状態を
示す平面図である。 １…垂直支持脚、２，３，３５…連結杆、４…
作業床、５…支持部、６…固定部、７，３４…軸
受部、８…取付軸、９…一輪車、１０…ハンド
ル、１１…ペダル、１２…連結部、１３，１４…
チエーン、１５…駆動輪、１６，１７…チエーン
用歯車、２０…サドル、２６…補助脚、２７…キ
ヤスター、２９，３０…軸支部、３１…固定連結
杆、３２…伸縮可能な連結杆。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連結杆で折畳み自在に連結された少なくとも
   １対の垂直支持脚と、これら垂直支持脚の頭頂部
   に取外し、組立て自在で、高さ調節可能に固定さ
   れた２つ以上の作業床と、前記垂直支持脚間の連
   結杆を介して取付けた軸受部と、この軸受部を介
   して回動自在に軸支され下方端に一輪車を設け、
   上方端に操作用ハンドルを設けた取付軸と、前記
   軸受部に接続した連結部上で、上下動可能に設け
   たサドルと、前記連結部を介して設けた駆動輪
   と、この駆動輪とチエーンその他の連動機構で連
   結し、これを駆動するペダルと、前記垂直支持脚
   下方から分岐した補助脚と、この補助脚に取付け
   たスプリング付キヤスターとから成ることを特徴
   とする作業用脚台。 ２ 垂直支持脚として、１対の垂直支持脚を２組
   設けた特許請求の範囲第１項記載の作業用脚台。 ３ 連結杆に取付けた軸受部としてスプリング付
   キヤスターの上下動クリアランスと一致したクリ
   アランスを設けた特許請求の範囲第１項記載の作
   業用脚台。 ４ ペダルと駆動輪との連結として、ペダルを軸
   支した歯車及び駆動輪の歯車及びその間を連結し
   たチエーンとを用いた特許請求の範囲第１項記載
   の作業用脚台。 ５ ペダルの支持部として、連結部に２つの軸支
   部を設け、この２つの軸支部からペダル軸へ延び
   た固定連結杆と伸縮可能な連結杆とを用いた特許
   請求の範囲第１項記載の作業用脚台。