JPH0144313Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は直方体の主体の少くとも一つの面に
Ｖ溝を有し、上記Ｖ溝に主に金属丸棒のワークを
載せ、上記Ｖ溝を跨ぐほゞＵ字形の締付具に螺装
したネジでワークをＶ溝に押付けて固定し、定盤
上でワークの真直度をピツクゲージで測定した
り、切削や研削を行うための基準線や基準点をト
ースカンなどでけがいたりするための金属製ワー
ク支持台に関する。

（従来の技術） 通常、ワーク支持台は鋳鉄製、硬鋼製又は高炭
素鋼の焼入れ製品で、第４図に示す様に直方体の
主体１１の背中合せの二つの面に深さが異なる開
き角90゜のＶ溝１２，１３を有する。そして、こ
の各Ｖ溝１２，１３の上を跨ぐことができる倒Ｕ
字形の締付具１４の両方の脚１４，１４′を摺動
自在に通す係合溝１５，１５はＶ溝を有さない主
体の他の二つの面（両側面）に設けてあり、どち
らかのＶ溝を有する面を上に向け、そのＶ溝上に
丸棒のワークＷを置き、締付具１４の両脚１４′，
１４′を係合溝１５，１５に通してワークの上を
締付具に跨がせ、締付具１４に螺装したネジ１６
を回し、ネジの下端でワークＷをＶ溝に押付けて
固定する。

（考案が解決しようとする問題点） 例えば第５図に示す様に、丸棒ワークの略々1/
４を切削するための基準線ａとｂをワークの周面
にトースカン１７のケガキ針１７′で描く場合、
定盤１８上でトースカンをワークと平行に移動す
ることによりトースカンに向いた側面の基準線ａ
は描けるが、上面の基準線ｂを描くため上面をト
ースカンに向け様としてそのまゝ主体を横に倒す
と、締付具の一方の脚が定盤の上面に接触して基
準線ｂを描けないので、基準線ａを描いたのちネ
ジ１６を弛めてワークを溝上で90゜回し、基準線
ｂを描く位置をトースカンに向け、再びネジ１６
でワークを固定しなければならない。

（問題点を解決するための手段） そこで本考案は主体のＶ溝を有する面に、Ｖ溝
を挟んでこれと平行にＶ溝を跨ぐ倒Ｕ字形の締付
具の両脚が摺動自在に通る係合溝を設けたことを
特徴とする。

（作用） 本考案によれば締付具の脚を摺動自在に通す案
内溝はＶ溝を有する面に設けてある。このためＶ
溝を有する面を横に向けると側面が定盤の上面に
接触する。

（実施例） 第１図は第１実施例、第２図は第２実施例を示
し、両実施例において、１は主体、２と３はＶ
溝、４は締付具、４′，４′は締付具の脚である。
上記締付具の脚を摺動自在に通す係合溝５，５は
脚４′の形状に合わせてＬ形の断面形状で、各Ｖ
溝２と３を挟み、これと平行にＶ溝を有する面に
設けてある。

第１図の実施例では上記係合溝５，５は主体に
沿つて一連に設けてあるのに対し、第２図の実施
例は一連でなく、主体の各端面から途中まで設け
てある。

いずれの実施例でも締付具４の各脚４′を係合
溝５に通し、締付具をどちらかのＶ溝２又は３の
上に置いたワーク上に跨らせ、締付具に螺装した
ネジ６でワークを溝に押付けて固定し、従来例の
第４図と同様にしてトースカンのケガキ針でワー
クのトースカンに向いた側面に基準線ａを描くこ
とができる。

そして、第３図に示す様にワークを固定した
まゝで主体１を横に倒し、主体の一方の側面７又
は８を定盤の上面に接触させることによりワーク
の上面をトースカンに向ければ基準線ｂを描くこ
ともできる。

（考案の効果） この様に本考案のワーク支持台は溝の上に締付
具でワークを固定したまゝ定盤上でワークを上に
向けて正立させることも、ワークを横に向けて横
置することもできるので、従来の横置できないも
のに較べ締付具のネジを弛めて溝の上でワークの
向きを変える手数、時間が解消する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のワーク支持台の一実施例の斜
視図、第２図は同じく他の一実施例の斜視図、第
３図は同上の横置使用状態の説明図、第４図は従
来のワーク支持台の斜視図、第５図は同上の正立
使用状態の説明図で、図中、１は主体、２，３は
Ｖ溝、４は締付具、４′はその脚、５は係合溝を
示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 直方体の主体の少くとも一つの面にＶ溝を有す
   るワーク支持台において、 上記Ｖ溝を有する面に、Ｖ溝を挟んでこれと平
   行にＶ溝を跨ぐほゞＵ字形の締付具の両脚が摺動
   自在に通る係合溝を設けたことを特徴とするワー
   ク支持台。