JPH0143090B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、概ね、土木工事に用いられる作業用
機械に関するものである。

土運搬機等におけるバケツト等のアタツチメン
トの取り換え作業は、常に困難で、時間がかか
る。実際、こうしたアタツチメント類は重たいう
えに、応力に耐える目的で寸法の大きな軸が用い
られている。また、すき間の出来るのを避けるた
めに、きつちりと寸法が調整されている。更にま
た、こうした取り換え作業は、工事現場という悪
条件の下に行われる。

出願人の知る限りでは、上述の問題に対して
は、これまでのところ、十分な解決は何らなされ
ていない。

従つて、本発明の目的は、アタツチメントの自
動装着装置を構成する装置を作製することであつ
て、この装置は、作業用機械の末端部に取り付け
られ、運転室内において操作を行うただ一人の操
縦者が、任意のアタツチメントの取り付けを非常
に素早く行うことを可能にするものである。

本発明は、任意のアタツチメントを作業用機械
に瞬時の中に装着する目的に応用され、通常用い
られている任意のアタツチメントにほんのわずか
な加工を施すことにより実現される。更にまた、
本発明は、様々に異なつたタイプの作業用機械に
用いた場合にも、同様な結果をもたらすことが可
能である。

本発明は、掘削機、積込機、土運搬機等に用い
られるアタツチメントの自動装着装置において具
現され、この装置は以下の諸点をその特徴とす
る。すなわち、この装置は作業用機械の末端に取
り付けられる連結装置を包含し、この連結装置は
少くとも２個の突起もしくは収納部（穴）からな
る組を少くとも上下２組含み、同時にまた通常は
ロツクされた位置にあるロツク装置ならびにこの
ロツク装置のロツクを解くための手段を有してい
る。また、アタツチメントの側には、少くとも２
個の収納部もしくは突起からなる組が少くとも２
組設けられ、これらの収納部もしくは突起は、連
結装置の側に設けられた突起もしくは収納部に対
応した位置を占める。アタツチメントの側には更
に、受け材が設けられ、この受け材は作業用機械
とアタツチメントが結合される際に前記ロツク装
置の背後に来てこれと係合し、もつてロツクを行
うように位置決めされている。

また本発明において上方の組の連結装置の突起
もしくは収納部（穴）は下方の組の連結装置の突
起もしくは収納部（穴）に対しそれらの軸線が互
いにほぼ平行となるように配置されており、かつ
対応するアタツチメントの収納部（穴）もしくは
突起の組に対する嵌合及び離脱方向が互いに同一
方向となるように構成されている。

本発明では上記構成により、アタツチメントの
連結装置への取付けは連結装置の上下の組の突起
もしくは収納部（穴）をアタツチメントの対応す
る収納部（穴）もしくは突起の組の例えば上方に
位置させ、この状態で連結装置を下方に移動させ
れば、連結装置の上下の組の突起もしくは収納部
（穴）がアタツチメントの対応する収納部（穴）
もしくは突起の組に同時に嵌合する。この嵌合状
態では、連結装置はアタツチメントに対し突起も
しくは収納部（穴）の抜け方向すなわち上方にの
み移動を規制されておらず、従つてロツク装置に
よりアタツチメントの連結装置に対する下方への
移動をのみ規制すれば相互を完全にロツク状態と
することができる。

従つて、アタツチメントを連結装置に取付ける
ために要する連結装置の動きはアタツチメントに
対する下方への相対移動のみであり、取付けにあ
たり連結装置をアタツチメントに対し傾動させる
ような微妙かつ面倒な作業が不要となり、取付け
作業が簡単となるとともに連結装置の構造が簡単
で済む。ロツク装置はアタツチメントの連結装置
に対する下方への移動をのみを規制できるもので
よいため、ロツク装置が簡単な構造のもので済
み、かつロツク装置によるロツク状態を解除した
後は連結装置をアタツチメントに対し上方に動か
すことでアタツチメントを簡単に取外すことがで
きるので、取外し作業が簡単となる利点を有す
る。

本発明の一実施例に従えば、連結装置はビーム
によつて互いに結合された２枚の側板を含み、ま
た前記ビームには、突起もしくは収納部が互いに
間隔をもたせて設けられている。この場合、連結
装置の側に、突起もしくは収納部を備えたビーム
を２本、位置をずらせて設けるようにするのが、
一つの妥当な解決である。こうすれば、各部材間
の位置関系を過度に複雑化することなく、良好な
安定性が得られる。

各々のビームにおいて、同一のビームに設けら
れた２個もしくはそれ以上の突起もしくは収納部
は、互いに十分な間隔がとつてあるのが望まし
い。これは、応力ならびにすき間を減少させるた
めである。すき間は、正確な面上にも生ずる。

同じ理由により、連結装置側の、位置をずらせ
た２本のビームの間隔も、十分にとつてあるのが
望ましい。

アタツチメント側の収納部もしくは突起は、連
結装置側におけるそれと厳密に対応するように位
置決めされている。

上述のようなことにより、バケツト等のアタツ
チメントは、連結装置にしつかりと固定される。
この連結装置は、作業用機械に、２本の軸で取り
付けてあるのが望ましく、これらの軸は、作業が
行われる際に、それ自体としてはクラシツクな方
法で、バケツト等のアタツチメントの相対運動の
制御を可能にする。

妥当と思われる一つの実施例においては、ロツ
ク装置として、２つのアームを有するレバーが設
置され、このレバーは連結装置の側面板の間の軸
着される。このレバーは、スプリングの作用によ
つてロツク装置に置かれており、この位置におい
ては、前記アームの中の一方が、アタツチメント
に固定された受け材の背後に来ており、もつてこ
れと係合している。作業用機械の回路に連結され
た水圧もしくは空気圧によるジヤツキが、このレ
バーの他方のアームに作用して、レバーの位置変
更を確実に行う。

アタツチメントの装着を行うには、作業用機械
の操縦者は、ロツクレバーをロツク装置から外し
た後に、該機械の装具を通常の方法で移動させ
て、突起が収納部に納まる位置へ導くだけで良
い。続いて、ロツク装置をジヤツキの作用から解
放すれば、ロツク装置は受け材の背後においてこ
れと係合し、もつて機械の装具とアタツチメント
とは、連結装置を介して確実に一体となる。レバ
ーによるロツキングは、わずかな応力しか受けな
いので、このように装着を行なつた機械は、通常
の仕方で作業に用いることが可能である。アタツ
チメントを地面に下ろして、ロツク装置のジヤツ
キを、従つてまたレバーをロツク解除の方向へ動
かせば、アタツチメントはやはり自動的に外れ
る。

以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図において、クラシツクなタイプの作業用
機械の末端部１および本発明による装置の連結装
置２、ならびに第３図においてバケツト３を示
す。このバケツトは、むろん、本発明の枠内にお
いて他のタイプのアタツチメントと取り換えるこ
とが出来る。

ここに示す実施例においては、連結装置２は、
互いに間隔をおいた２枚の側板４を有し、これら
は寸法の大きなバーからなる下方のビーム５およ
び上方のビーム６によつて連結されている。ビー
ム５は、側板の作業用機械側とは反対側の端部に
配置される。一方、ビーム６は、ビーム５に対し
て位置をずらして配置され、側板の切欠によつて
作られた２つの脚７を連結する。第２図において
概略的に示すように、ビーム５および６は側板４
に溶接され、剛性のある頑丈な統一体を形成す
る。

この統一体は、軸８および９により、作業用機
械に取り付けられる。

ここに示す場合においては、ビーム５および６
の各々に、２つの円錐状の突起１０，１１が、そ
の尾部をビームの対応する穴に差し込んだ後、溶
接によつて固定される。ここで下方の組の突起１
０は上方の組の突起１１に対しそれらの軸線が互
いにほぼ平行となるように配置されており、かつ
これらの突起１０，１１は対応するバケツト３の
後述する下方の穴１８及び上方の穴１９に対する
嵌合及び離脱方向が互いに同一方向となるように
下向き状に取付けられている。ビーム５，６上に
おける前記穴ならびに突起１０，１１の位置決め
は、ゲージを用いて厳密になされる。

２枚の側板４の間には、２つのアームを有する
ロツクレバー（ロツク装置）１２が、軸１３を介
して装着され、このレバー１２は、圧縮スプリン
グ２１の作用を受けて、図の反時計方向に押され
ている。図示した状態においては、ロツクレバー
１２は、水圧もしくは空気圧のジヤツキ１４によ
つて回動を妨げられているが、このジヤツキ１４
は同時にまた、レバーを後述のごとく図の時計方
向へ確実に動かす機能を有する。ジヤツキ１４の
動力は、図中にその一部を示す導管１５を介し
て、作業用機械の回路から供給される。ジヤツキ
１４の操作は、こうして、運転席からなされる。

図示した実施例の場合には、寸法の大きな横バ
ー１６，１７がバケツト３に設けられて溶接等に
より固定されるが、これらの横バーには円錐状の
穴（収納部）１８，１９が空けてある。これらの
穴は、各々の横バーにそれぞれ２つずつ設けら
れ、またこれらの穴の寸法ならびに穴同士の間の
距離は、連結装置に設けられた突起１０，１１同
士の間の距離と対応する。横バー１６，１７同士
の間の距離ならびに位置関係もまた同様に、連結
装置の横バー（ビーム）５，６同士の間の距離と
対応する。従つて、４つの突起１０，１１と４つ
の穴１８，１９は、同時的かつ正確に嵌合する。
なお、これらの突起ならびに穴の形状が円錐状で
あることにより、嵌合は容易に行われうる。

バケツト３には、受け材２０が同様に溶接され
る。この受け材２０の位置は、バケツト３が連結
装置２に取り付けられる際にロツクレバー１２の
一端とこの受け材とが正確に係合するように決め
られる。

本発明の対象である装置の使用方法は、以下の
通りである。

地上に置かれたアタツチメントの装着を行うに
は、作業用機械の操縦者は、まず該機械を通常の
仕方で動かして、連結装置２の突起１０，１１を
収納部（穴）１８，１９の上方に相対する位置へ
導き、次いで連結装置２を下降させることにより
突起１０，１１を収納部（穴）１８，１９に嵌合
させる。この操作が行われる間、操縦者は、ジヤ
ツキ１４を作動させてロツクレバー１２を図の時
計方向へ揺動させることにより該レバーをロツク
位置から確実に離れさせる。突起１０，１１が収
納部１８，１９内に完全に納まつてしまうと、操
縦者はジヤツキ１４を、従つてまたレバー１２を
解放する。すると、レバー１２はスプリング２１
の作用により受け材２０の背後に来て正確にこれ
と係合し、もつてロツクを行う。このようにロツ
クされた状態においては、バケツト３は、４つの
突起１０，１１によつてしつかりと固定されてお
り、外れることはあり得ない。バケツトの固定に
はロツクレバー１２も加担しており、このレバー
はスプリング２１によつてバケツト３に押し付け
られた状態で、受け材２０と係合する。

こうした装着操作に際しては、必ずしもジヤツ
キ１４によることなく、ロツクレバーを動かすこ
とも出来る。その場合には、このレバー１２は、
受け材２０によつて押し上げられ突起と収納部が
嵌合する瞬間に、スプリング２１の働きによつて
受け材２０と係合する。

アタツチメント（この場合はバケツト３）を作
業用機械から外すには、操縦者は、このアタツチ
メントを地上に下ろし、しかる後にジヤツキ１４
を作動させてロツクレバー１２の位置を変えるだ
けでよい。そうすると、レバーは受け材２０から
離れる。続いて、操縦者は突起１０，１１と共に
機械の端部を持ち上げる。そうすれば、突起は収
納部１８，１９から訳なく外れ、アタツチメント
は地上に残る。

すでに明らかなように、一切の操作は作業用機
械の運転室もしくは運転席から行われ、アタツチ
メントの着脱は自動的になされる。

既述の実施例に対する修正は、均等の技術範囲
内において、本発明を離れることなく行われ得
る。従つて、先に述べたように、突起と収納部の
設置場所を逆にしてもよい。すなわち、アタツチ
メント側に突起を設け、連結装置側に収納部を設
けることも可能である。何れの場合においても、
本発明の装置を利用するためには、現行のアタツ
チメントに対してごくわずかな変更を加えるだけ
でよい。また、作業用機械自体に対しては、何ら
変更を加える必要はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、作業用機械の端部および本発明によ
る装置の連結装置の概略側面図であつて、一部を
断面図にして示す。第２図は、連結装置の正面
図、第３図は、バケツトの側面図である。 １……作業用機械、２……連結装置、３……ア
タツチメント、４……側板、５，６……ビーム、
８，９……軸、１０，１１……突起、１２……ロ
ツク装置、１３……軸、１４……ジヤツキ、１
６，１７……横バー、１８，１９……収納部、２
０……受け材、２１……スプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 作業用機械１の末端に取付可能な連結装置２
   を包含し、この連結装置２は少くとも２つの突起
   １０，１１もしくは収納部（穴）の組を上下に少
   くとも２組と、通常は作動位置に置かれているロ
   ツク装置１２と、このロツク装置１２を前記作動
   位置から確実に離れさせるための手段１４とを有
   し、またアタツチメント３の側には、少くとも２
   つの収納部（穴）１８，１９もしくは突起の組が
   少くとも２組と、受け材２０とが設けられ、前記
   収納部１８，１９もしくは突起の組は、前記連結
   装置２に設けられた突起もしくは収納部の位置に
   対応する位置を占め、また前記受け材２０の位置
   は、アタツチメントが作業用機械に取り付けられ
   る際に前記ロツク装置がこの受け材の背後に来て
   これと係合し、両者が協働してロツクを行うよう
   に決められる掘削機、積込機、土運搬機等に用い
   られるアタツチメントの自動装着装置であつて、
   前記上方の組の前記連結装置２の突起１０，１１
   もしくは収納部（穴）は前記下方の組の前記連結
   装置２の突起１０，１１もしくは収納部（穴）に
   対しそれらの軸線が互いにほぼ平行となるように
   配置され、かつ対応するアタツチメント３の収納
   部（穴）１８，１９もしくは突起の組に対する嵌
   合及び離脱方向が互いに同一方向となるように構
   成されていることを特徴とする土木作業用機械の
   アタツチメントの自動装着装置。 ２ 連結装置２が、ビーム５，６によつて結合さ
   れた２枚の側板４と、これらのビームの外部もし
   くは内部に設けられた突起１０，１１もしくは収
   納部（穴）を包含することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の装置。 ３ 連結装置２が、突起１０，１１もしくは収納
   部（穴）を備えた２本のビーム５，６を包含し、
   これらのビームは、互いに位置をずらせて配置さ
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   に記載の装置。 ４ 同一のビームに設けられた２つもしくはそれ
   以上（各ビームに２つ以上設けた場合）の突起１
   ０，１１もしくは収納部が、応力の作用を減少さ
   せる目的で、互いに十分に離してあることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項〜第３項の何れか一
   つに記載の装置。 ５ 連結装置２が、アタツチメントの相対運動の
   制御を可能にする２本の軸８，９によつて作業用
   機械に取り付けられることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項〜第４項の何れか一つに記載の装
   置。 ６ ロツク装置１２が、連結装置２の側板４の間
   に軸１３によつて装着された、２つのアームを有
   するレバーから構成され、該レバーはスプリング
   ２１の作用を受けて作動位置に置かれ、この作動
   位置において、該レバーは、アタツチメントに設
   けられた受け材２０と背後から係合し、また作業
   用機械の回路に結合された水圧もしくは空気圧の
   ジヤツキ１４もしくはそれと同等の手段が、前記
   レバーのアームの中の一方に作用して該アームを
   係合位置から外すことを特徴とする特許請求の範
   囲第２項に記載の装置。 ７ アタツチメント３に部材１６，１７が取り付
   けられ、該部材には、連結装置２の突起１０，１
   １もしくは収納部（穴）と位置が対応する収納部
   （穴）１８，１９もしくは突起が設けられ、また
   アタツチメント３には受け材２０が設置され、該
   受け材は、該アタツチメントが連結装置に装着さ
   れた状態において、ロツクレバー（ロツク装置）
   １２がこの受け材と直ぐ後ろから係合するように
   位置決めされることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項〜第６項の何れか一つに記載の装置。