JPH0142641B2 - - Google Patents

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JPH0142641B2
JPH0142641B2 JP52152133A JP15213377A JPH0142641B2 JP H0142641 B2 JPH0142641 B2 JP H0142641B2 JP 52152133 A JP52152133 A JP 52152133A JP 15213377 A JP15213377 A JP 15213377A JP H0142641 B2 JPH0142641 B2 JP H0142641B2
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JP
Japan
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ifo
seed
seeds
agricultural
rhizosphere
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Tatsuji Kobayashi
Takaaki Maki
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MATSUMOTO BISEIBUTSU HANBAI KK
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、種子含有錠剤に関するものであり、
水稲、キユウリ、人参、大根、そば、その他花菜
の如き高等植物の健全な生育と充分な収穫とを保
証できる種子配合物を提供することを目的とする
ものである。
更に、本発明の他の目的は、苗床において幼苗
を育成後田植する必要がなく直播することができ
る水稲の種子配物を提供することにある。
〔従来の技術〕
一般に、水稲、キユウリ、人参、大根、そば、
その他花菜の如き高等植物については、その種子
の発芽期が将来の生長期、収穫期に影響をおよぼ
すことはよく知られているところであり、発芽期
に種子充分な栄養代謝を行わなかつたときには、
生長期における健全な生育は望めず、勿論収穫期
における充分な収穫も期待できないとされてい
る。
そして、従来は種子の発芽期における栄養代謝
に必要な栄養素子は種子自体がその内部に貯蔵し
ているものと考えられていた。
また、周知の通り、水稲は苗床で幼苗を育成
後、これを田植するという手段が採られている
が、これは雑草より少しでも丈の高い幼植物を移
植することによつてでき得る限り雑草の生長を抑
えこもうとする我国における古くからのしきたり
である。尚、現代では除草剤も使用されている
が、除草剤は阻害剤であるため薬害をもたらし、
社会問題となつていることは周知である。もつと
も、上記しきたりに反して水稲の直播も唱えられ
てはいるが、雑草の優勢繁茂と種子播種の不均一
性という問題に起因して我国では普及されるに到
つていない。そして、種子播種の不均一性を解決
すべく水稲の種子の錠剤化が提案され、実験室的
には成功が伝えられているが、一般には実施され
ていない。これは、錠剤化だけでは種子播種の不
均一性という問題は解決できても雑草の優勢繁茂
の問題が解決されなかつたからである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は、高等植物と土壌微生物との相関性
について永年にわたつて研究を重ねてきているも
のであるが、その研究途上において、高等植物の
種子は、その発芽期においては従来考えられてい
た様に種子自体が貯蔵している栄養素のみによつ
て栄養代謝を行つているのではなく、有用微生物
の分泌物を吸収することによつて発芽、発根の栄
養代謝を促進していることを明らかにしている。
更に、本発明者は高等植物の根圏に有用微生物
が共存している場合には、高等植物の根はその栄
養代謝に必要な核酸、アミノ酸、ビタミン類、植
物ホルモン等々の栄養素を微生物から供与され、
根の代謝活性は著しく上昇し、土壌中の栄養素を
充分に吸収し、その結果、茎菜の繁茂も順調に行
くことを実証している。また、本発明者は高等植
物の根圏に有用微生物が繁殖している場合には植
物の病源性菌に対する抵抗性が強くなることも実
証している。
本発明者は、上述の諸知見を基礎として、高等
植物の種子が播かれたとき土壌中において当該高
等植物の根圏に有用微生物の繁殖状態を人為的に
造り出すことができる具体的技術手段の提供と水
稲の直播にともなく雑草の優勢繁茂を解決するこ
とができる具体的技術手段提供とを技術的課題と
して研究を進め、更に、従来からの問題とされて
いる種子播種の不均一性という点の解決をも技術
的課題として種々実験を重ねた結果、本発明を完
成したのである。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち本発明は次の2発明である。
(1) 高等植物の種子を核心とし、その周囲に高等
植物の根圏における栄養代謝に必要な栄養素を
分泌する農業用有用菌の活性胞子又は活性胞子
を形成しないものはその菌体の乾燥物及びその
基質を配し、更にその周囲に過酸化カルシウム
及び砂又は土壌を配し、全体を錠剤タイプに成
形してなる種子含有錠剤。
(2) 高等植物の根圏を核心とし、その周囲に高等
植物の根圏における栄養代謝に必要な栄養素を
分泌する農業用有用菌の活性胞子又は活性胞子
を形成しないものはその菌体の乾燥物及びその
基質、炭水化物、肥料成分(窒素、リン酸カ
リ、マグネシム)を配し、更にその周囲に過酸
化カルシウム及び砂又は土壌を配し、全体を錠
剤タイプに成形してなる種子含有錠剤。
高等植物の根圏における栄養代謝に必要な栄養
素を分泌する農業用有用菌(以下これを特定根圏
有用菌と呼ぶ)を例示すると、アゾトバクターア
ジリス(Azotobacter agilis)INSTITUTE
FOR FERMENTATION OSAKA……財団法
人発酵研究所……(以下IFOという)No.3741、ア
セトバクターアセチ(Acetobacter aceti)IFO
No.3281、サツカロミセス セルビイシエ
(Saclaromyces cervisiae)IFO No.0538及び
IFO No.0304、ラクトバチラス アシドフイラス
(Lactobacillus acidophilus)IFO No.3205、ラ
クトバチラス バタタス(Lactobacillus
batatas)IFO No.12455、ストレプトマイセス
オーレウス(Streptomyces aureus)IFO No.
3175、ストレプトマイセス フラデイエ
(Streptomyces fradiae)IFO No.3360、リゾビ
ウム(Rhizobium)農水省農業環境技術研究所
(以下農技研という)No.C2004及び農技研No.5067
等がある。
〔作 用〕
次に、本発明に係る種子含有錠剤を、その作用
とともに説明する。
先づ、本発明の対象となる種子について述べる
と水稲、人参、大根、そば、その他花菜の如き高
等植物の種子が対象となる。特に水稲の種子を対
象とする場合には後述する通り本発明の効果が最
大限に発揮される。
次に、本発明における特定根圏有用菌について
述べると、このものは農業用有用菌として周知の
ものである。上掲の各特定根圏有用菌は、通常二
以上を組合せて用いる。
本発明における特定根圏有用菌は、種子の発
芽、発根の栄養代謝を促進する各種栄養素を供給
するばかりではなく、高等植物に対する病源性菌
の繁殖を抑制する作用(尚、この作用は、例えば
特開昭49―124222号公報に開示されている通りの
菌体が分泌する抗生物質による作用ではなく、根
圏に繁殖する農業用根圏有用菌が病源性菌に対し
て天敵的に行動して病源性菌を抑圧するという生
態的な作用である。)をもいとなむものである。
本発明における特定根圏有用菌は、活性胞子を
形成するものである場合には、活性胞子の状態で
使用する。これは活性胞子は休眠状態で、貯蔵中
の乾燥や熱の変化に対して強いからである。
尚、本発明における特定根圏有用菌が活性胞子
を形成しないものである場合には、当然菌体自身
を用いることになるが、この場合には常法に従つ
て乾燥処理を施して使用する。
種子と菌体又は活性胞子との配合割合は、種
子:菌体又は活性胞子=1:102〜108の範囲であ
る。菌体又は活性胞子が102以下の場合には、発
芽後の幼植物生長促進効果はそれ程高くない。ま
た108以上の場合には、栄養成分が「補菌体」に
利用され過ぎることによつて逆に対象とする高等
植物の生長が抑制される現象がまれに見られる。
特に好ましい配合剤は種子:菌体又は活性胞子
=1:104〜105である。
本発明における特定根圏有用菌は、その基質と
一緒に用いるが、基質としてはキチン類を始め、
鞭毛を多数もつ生物、例えばシユードモナス、ミ
ドリムシ等の鞭毛藻類、米ぬか、更にはエツグア
ルブミン培地(葡萄糖1.0g、K2HPO40.5g、
MgSO4・7H2O0.2g、Fe2SO4・7H2O微量、エツ
グアルブミン0.25g/PH7.0)、澱粉・カゼイン
培地(水溶性澱粉10.0g、カゼイン0.3g、
KNO32.0g、NaCl2.0g、K2HPO42.0g、MgSO4
7H2O0.05g、CaCO30.02g、FeSO4・7H2O0.01g/
PH7.0)等が用いられる。
特に好ましい基質はキチン類であり、これは一
般の植物病源性菌が資化し得ないものである。
活性胞子と基質との配合割合は、活性胞子:基
質=1:102〜105の範囲である。基質が102以下
の場合には、菌が増殖をし始めてまもなく基質不
足に陥入つてしまうので高等植物への効果が高く
現われない。また105以上の場合には、錠剤の分
解溶出に伴ない余剰基質が土着微生物中に有害菌
が存在している場合にはその有害菌の増殖促進を
引起す可能性がある。特に好ましい配合割合は活
性胞子:基質=:103である。
次に、本発明においては、種子を核心とし、そ
の周囲に特定根圏有用菌の活性胞子並びにその基
質を配し、更にその周囲に過酸化カルシウムを配
するものであるが、過酸化カルシウムを用いるの
は次の理由による。
即ち、過酸化カルシウムの存在は、高等植物の
発芽過程における酸素供給源となると同時に本発
明においては特定根圏有用菌の呼吸源となり、ま
た特定根圏有用菌の栄養代謝によるPH低下を防ぐ
作用をもたらすものである。
種子、特定根圏有用菌の活性胞子及びその基質
の合計量に対する過酸化カルシウムの配合割合は
前者:後者=1:0.02〜0.2の範囲である。過酸
化カルシウムが0.02以下の場合には、施用土壌の
条件にもよるが、殆んど効果が現われない。また
0.2以上の場合にはアルカリ性に傾き高等植物の
生長をやゝもすると阻害することがある。特に好
ましい配合割合は前者:後者=1:0.04〜0.05
(重量比4%〜5%)である。
尚、比較的多量の過酸化カルシウムを配合する
場合には、これと等量以上の砂や土壌を併用する
ことが好ましい。これは砂や土壌粒子のイオン結
合能によつてPHの変動を防止する効果が得られ過
酸化カルシウムの酸素供給能が低下することを妨
げるからである。等量以下の土砂の添加では充分
な緩衝作用が得られない。
次に、本発明に係る種子含有錠剤は以上の各配
合物を必須成分とするものであるが、必要に応じ
て上述の各配合物に加えて、蔗糖の如き炭水化物
や、窒素リン酸カリ、マグネシウムの如き肥料成
分を配合することもできる。これ等は種子が発
芽、発根した後、生長期に移行した場合に有効に
作用するものであるが、生長期に単独で施用する
場合と比較して著るしい効活性の増大を示す。こ
れは上述の各配合物の存在による相剰効果のため
である。
尚、炭水化物、肥料成分を配合する場合には、
特定根圏有用菌の活性胞子及びその基質と一緒に
配することが好ましい。
次に、錠剤タイプに成形する手段について説明
する。
成形に当つては種子が核心、その周囲に特定根
圏有用菌の活性胞子及びその基質の層(必要に応
じて炭水化物、肥料成分を配合する場合にはこの
層に配合する。)、その周囲に過酸化カルシウムと
砂又は土壌との層が形成されるようにする。
錠剤タイプを維持させるために最外層はゼラチ
ン、粘土、プラステイツク等でコーテイングを施
して置くことが好ましい。特にゼラチンは微生物
分解を受けてアミノ酸が分泌されて植物根へ好影
響を与えるので最適である。
錠剤化に当つて注意すべきことは、温度であ
り、活性胞子を対象とするものであるから約35℃
以上の温度となることは全工程を通じて避けねば
ならない。成形手段自体は周知の錠剤化手段を採
ればよく、例えば、回転ドラム先づ種子、活性胞
子及びその基質の所定量を入れ、ドラムを回転さ
せながら小量の水分を加えて均一に小粒化し、次
いで過酸化カルシウム及び土砂の所定量と適量の
水を加えて、更にドラムを回転させ、最後にゼラ
チンを加えて表面層を覆つて大粒化し、乾燥すれ
ば製品が得られる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例及び比較例よつて説明す
る。尚、以下において「%」は全て「重量%」を
意味する。
実施例 1 次の配合比による水稲の種子を核心とする種子
含有錠剤を調製する。
核心:水稲の種子:30% 第1層:IFONo.3741、IFONo.0538、IFONo.3205、
IFONo.3175(各105/g):2%、 キチン:5% 第2層:過酸化カルシウム:1% 砂:57% 最外層:ゼラチン(ゼライス:商品名):5% こゝに得たる種子含有錠剤の粒径は約1cmで、
1個の重量は3gのものである。
次に、4組のポツト(1/5000アール)3連制を 用意し、その内の1組のポツトに上記の種子含有
錠剤5個(1個当り水稲の種子1gを含む)を播
種する―Aポツトする―。比較のため、他の1組
のポツトには雑草の種(ヤマヨモギの種子)1g
を播種し―Bポツトとする―、他の1組のポツト
には水稲の種子5gを播種し、―Cポツトとする
―、残りの1組のポツトには水稲の種子3部を過
酸化カルシウム1部で粉衣したもの5個(1個当
り水稲の種子1gを含む)を播種する―Dポツト
とする―。
上記A〜Dポツトを同条件で育成し、一ケ月後
の生長状態を測定した結果を次表に示す。尚、測
定値は各ポツトの5株の平均値である。
ポツト 草丈(mm) 根長(mm) A 61.3 35.2 B 29.7 10.7 C 42.3 11.9 D 50.1 20.8 実施例 2 3組のポツト(1/5000アール)3連制を用意し、 その内の1組に実施例1の種子含有錠剤20個(1
個当り水稲の種子1gを含む)を播種し―Aポツ
トする―、比較のため、他の1組のポツトには水
稲の種子100粒を播種し―Bポツトとする―。残
りの1組のポツトには実施例1で比較のために使
用した水稲の種子を過酸化カルシウムで粉衣した
もの20個(1個当り種子1gを含む)を播種する
―Cポツトとする―。
次に、上記A〜Cポツトのそれぞれにイモチ菌
(3目間培養懸濁液)を錠剤10個当り100ml宛接種
し、同条件で育成し、一ケ月後に発病率を測定し
た結果を次表に示す。尚、測定値は各ポツトの平
均値である。
ポツト 健全株 発病株 発病率(%) A 92 8 8 B 8 92 92 C 22 78 78 実施例 3 次の配合比よる水稲の種子を核心とする種子含
有錠剤を調製する。
核心:水稲の種子:30% 第1層:IFONo.3281、IFONo.0304、IFONo.
12455、IFONo.3360、農技研No.C2004(各
106〜107/g):3% 光合成細菌菌体:5% 肥料(窒素:リン酸カリ:マグネシウ
ム=1:2:0.2):2%、蔗糖:1% 第2層:過酸化カルシウム:1% 土:53% 最外層:ゼラチン(ゼライス:商品名):5% ここに得たる種子含有錠剤の粒径は約1cmで、
1個の重量は5gのものである。
上記の種子含有錠剤と実施例1で使用した各比
較物とを用いて実施例1と同じ実験を行つた結果
を次表に示す。
ポツト 草丈(mm) 根長(mm) A 84.5 42.8 B 29.7 10.7 C 42.3 11.9 D 50.1 20.8 実施例 4 次の配合比よるキユウリの種子を核心とする種
子含有錠剤を調製する。
核心:キユウリの種子:30% 第1層:IFONo.3741、IFONo.0538、IFONo.3205、
IFONo.3175、IFONo.3360(各105〜106
g):3% 米ぬか:3% 肥料(窒素:リン酸カリ:マグネシウ
ム=1:2:0.2):2% 第2層:過酸化カルシウム:1% 砂:54% 最外層:粘土5%、高分子凝集剤:2% こゝに得たる種子含有錠剤の粒径は約5mmで1
個の重量は1gのものである。
次に、3組のポツト(1/5000アール)3連制を 用意し、その内の1組のポツトに上記の種子含有
錠剤3個(1個当り1個のキユウリの種子を含
む)を播種する―Aポツトする―。比較のため、
他の1組のポツトにはキユウリの種子3個を播種
し―Bポツトとする―、残りの1組のポツトには
キユウリの種子70%を過酸化カルシウム30%で粉
衣したもの3個を播種する―Cポツトとする―。
上記A〜Cポツトを同条件で育成し、3週間後
の生長状態を測定した結果を次表にす。尚、測定
値は各ポツトの3株の平均値である。
ポツト 草丈(mm) 根長(mm) A 54.7 48.1 B 38.4 27.8 C 42.5 35.3 実施例 5 3組のポツト(1/5000アール)3連制を用意し、 その内の1組にポツトに実施例4の種子含有錠剤
3個(1個当り1個のキユウリの種子を含む)を
播種し―Aポツトする―、比較のため、他の1組
のポツトにはキユウリの種子3個を播種し―Bポ
ツトとする―、残りの1組のポツトには実施例4
で比較のために使用したキユウリの種子を過酸化
カルシウムで粉衣したもの3個を播種する―Cポ
ツトとする―。
次に、上記A〜Cポツトに播種と同時にフザリ
ウム・オキシスポラムを3株当り30ml宛接種し、
同条件で育成し、1ケ月後の発病率を測定した結
果を次表に示す。尚、測定値は各ポツトの平均値
である。
ポツト 健全株 発病株 発病率(%) A 88 12 12 B 0 100 100 C 11 89 89 〔効 果〕 以上説明した通りの本発明に係る種子含有錠剤
は、これを土壌中に播くことによつて、人為的に
種子の周囲換言すれば根圏に有用微生物の繁殖状
態を造り出すことができ、その結果、種子の健全
な生育と充分な収穫とが保証されるのであり、ま
た、多数の種子播種による無駄な浪費や発芽後の
無駄な「まびき」を防ぐことができのである。
更に、水稲の種子に本発明を適用する場合には
直播によつても水稲の健全な生育と充分な収穫と
が保証されるという画期的な効果を得ることがで
きるのである。
即ち、水稲の種子を核心とした本発明に係る種
子含有錠剤は、錠剤タイプの形態を採るものであ
から種子播種の不均一性が解消でき均一播種が可
能となるとともに、前記の如く土壌中に播かれる
と根圏に有用微生物の繁殖状態を造り出して雑草
の優勢繁茂に打勝つ水稲の優勢生長を可能とし、
従つて直播によつても水稲の健全な生長と充分な
収穫が保証されるのである。
また、たとえば、化学除草剤が錠剤の播種前に
土壌に施用されて雑草生育を抑制するとともにそ
の一部が土壌中に残留していても、錠剤中の特定
根圏有用菌が残留化学除草剤を分解して除いてし
まうので種子の発芽生長の代謝に阻害的影響を与
えることはない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高等植物の種子を核心とし、その周囲に高等
    植物の根圏における栄養代謝に必要な栄養素を分
    泌する農業用有用菌の活性胞子又は活性胞子を形
    成しないものはその菌体の乾燥物及びその基質を
    配し、更にその周囲に過酸化カルシウム及び砂又
    は土壌を配し、全体を錠剤タイプに成形してなる
    種子含有錠剤。 2 高等植物の根圏における栄養代謝に必要な栄
    養素を分泌する農業用有用菌がアゾトバクターア
    ジリス(Azotobacter agilis)INSTITUTE
    FOR FERMENTATION OSAKA(以下IFOと
    いう)No.3741、アセトバクターアセチ
    (Acetobacter aceti)IFO No.3281、サツカロミ
    セス セルビイシエ(Saclaromyces
    cerevisiae)IFO No.0538及びIFO No.0304、ラ
    クトバチラス アシドフイラス(Lactobacillus
    acidophilus)IFO No.3205、ラクトバチラス
    バタタス(Lactobacillus batatas)IFO No.
    12455、ストレプトマイセス オーレウス
    (Streptomyces aureus)IFO No.3175、ストレ
    プトマイセス フラデイエ(Streptomyces
    fradiae)IFO No.3360、リゾビウム
    (Rhizobium)農水省農業環境技術研究所(以下
    農技研という)No.C2004及び農技研No.5067のいず
    れかである特許請求の範囲第1項に記載の種子含
    有錠剤。 3 高等植物の種子が水稲の種子である特許請求
    の範囲第1項記載の種子含有錠剤。 4 高等植物の種子を核子とし、その周囲に高等
    植物の根圏における栄養代謝に必要な栄養素を分
    泌する農業用有用菌の活性胞子又は活性胞子を形
    成しないものはその菌体の乾燥物及びその基質、
    炭水化物、肥料成分(窒素・リン酸カリ・マグネ
    シウム)を配し、更にその周囲に過酸化カルシウ
    ム及び砂又は土壌を配し、全体を錠剤タイプに成
    形してなる種子含有錠剤。 5 高等植物の根圏における栄養代謝に必要な栄
    養素を分泌する農業用有用菌がアゾトバクターア
    ジリス(Azotobacter agilis)INSTITUTE
    FOR FERMENTATION OSAKA(以下IFOと
    いう)No.3741、アセトバクターアセチ
    (Acetobacter aceti)IFO No.3281、サツカロミ
    セス セルビイシエ(Saclaromyces
    cerevisiae)IFO No.0538及びIFO No.0304、ラ
    クトバチラス アシドフイラス(Lactobacillus
    acidophilus)IFO No.3205、ラクトバチラス
    バタタス(Lactobacillus batatas)IFO No.
    12455、ストレプトマイセス オーレウス
    (Streptomyces aureus)IFO No.3175、ストレ
    プトマイセス フラデイエ(Streptomyces
    fradiae)IFO No.3360、リゾビウム
    (Rhizobium)農水省農業環境技術研究所(以下
    農技研という)No.C2004及び農技研No.5067のいず
    れかである特許請求の範囲第4項に記載の種子含
    有錠剤。 6 高等植物の種子が水稲の種子である特許請求
    の範囲第4項記載の種子含有錠剤。
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