JPH0142192B2 - - Google Patents

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JPH0142192B2
JPH0142192B2 JP59111326A JP11132684A JPH0142192B2 JP H0142192 B2 JPH0142192 B2 JP H0142192B2 JP 59111326 A JP59111326 A JP 59111326A JP 11132684 A JP11132684 A JP 11132684A JP H0142192 B2 JPH0142192 B2 JP H0142192B2
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color
color difference
signal
horizontal
difference signal
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Akihiro Kono
Shinichi Teranishi
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NEC Corp
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Nippon Electric Co Ltd
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Priority to US07/147,604 priority patent/US4845548A/en
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  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は固体撮像素子を用いたカラー撮像用固
体撮像装置に関するものである。
(従来技術とその問題点) 固体撮像素子の1種であるインターライン転送
CCD撮像素子(以下IL―CCD撮像素子と略記す
る。)は第1図に模式的平面図に示すように、水
平方向と垂直方向に規則的配列された絵素1と、
絵素1で光電変換されて蓄積された信号電荷を垂
直方向に転送する垂直CCDレジスタ2および水
平方向に転送する水平CCDレジスタ3と、出力
部4で構成されている。図中の矢印は信号電荷の
転送方向を示している。
IL―CCD撮像素子は絵素に蓄積された信号電
荷をフレーム周期で読み出すフレーム蓄積動作と
フイールド周期で読み出すフイールド蓄積動作の
2種類の読み出し動作が行なえる。フイールド蓄
積動作はフレーム蓄積動作に比較して蓄積時間が
半分であり残像感が小さい。このために、フイー
ルド蓄積動作の単板カラー撮像装置の開発が進め
られている。以下で説明する従来のカラー撮像装
置も本発明によるカラー撮像装置もフイールド蓄
積動作である。第2図はフイールド蓄積動作を模
式的に示している。ここで水平絵素列に順番にあ
る列よりl1,l2,l3,……,l8,……と名付ける。
奇数フイールドにおいてはまずl2,l4,l6,l8,…
…に対応する絵素より信号電荷が垂直CCDレジ
スタ2へ転送され、次に垂直CCDレジスタ2の
転送動作によつて1絵素分信号電荷は転送され、
さらにl1,l3,l5,l7,……に対応する絵素より信
号電荷が垂直CCDレジスタ2へ転送される。こ
の結果l2,l4,l6,l8,……に対応する絵素の信号
電荷はそれぞれl1,l3,l5,l7,……に対応する絵
素の信号電荷と垂直CCDレジスタ2内で加算さ
れる。加え合わされたl1+l2,l3+l4,l5+l6,l7
l8,……の信号電荷をそれぞれ一水平ラインの信
号とする。偶数フイールドにおいては垂直CCD
レジスタ2内で加え合わせる水平絵素列の絵素の
組み合わせをl2+l3,l4+L5,l6+l7,……に変え
る。このように垂直方向に隣接する2つの水平絵
素列の組み合わせをフイールド毎に変えることに
よつてインターレース動作を行なつている。
以上述べたIL―CCD撮像素子を用いてカラー
撮像を行なうには色フイルタによつて被写体の色
分解像を形成し、この色分解像をIL―CCD撮像
素子で撮像し、IL―CCD撮像素子の出力信号を
信号処理することによつて色信号や輝度信号を得
ている。
このようなフイールド蓄積動作で単板カラー撮
像装置を実現する方法として1983年3月のテレビ
ジヨン学会方式・回路研究会技術報告TEBS87―
3、TEBS87―6において第3図に示すような色
フイルタの色配列が提案されている。図において
Ye,Cy,Mg,Gはそれぞれ黄、シアン、マゼ
ンダ、緑の色フイルタを示す。黄の色フイルタは
赤と緑の光を透過し、シアンの色フイルタは青と
緑の光を透過し、マゼンダは赤と青の光を透過す
る。このような色フイルタ配列で前記したフイー
ルド蓄積動作における各水平ラインの信号は、第
3図に記したごとく水平絵素列に順番にある列よ
りl1,l2,l3,……l8,……と名付けると、奇数フ
イールドではl1+l2,l3+l4,……偶数フイールド
ではl2+l3,l4+l5,……の信号電荷で構成され、
各水平ラインの信号を原色成分に分解して模式的
に示すと第4図a,bのようになる。なおB,
G,Rはそれぞれ青信号、緑信号、赤信号を示
し、比率を1:1:1とした。図に示すように各
水平ラインの信号はR+3/2G+Bの輝度信号成 分に水平方向2絵素を周期とする色差信号の変調
成分(R−1/2G)cos wtと(B−1/2G)cos wtが交互に一水平ライン毎に重畳されている。
ただしwは2絵素の周期に相当する角周波数であ
る。すなわちl1+l2の出力信号S{l1+l2}とl3+l4
の出力信号S{l3+l4}は次式で示される。
S{l1+l2}=(B+2G+R−Bcos wt +Rcos wt)/2+(B+G+R+Bcos wt +Rcos wt−Gcos wt)/2 −(1) S{l3+l4}=(B+2G+R−Bcos wt +Rcos wt)/2+(B+G+R−Bcos wt −Rcos wt+Gcos wt)/2 −(2) (1)、(2)式を整理すると次式となる。
S{l1+l2}=B+3/2G+R +(R−1/2G)cos wt ……(3) S{l3+l4}=B+3/2G+R −(B−1/2G)cos wt ……(4) 式(3)、(4)のB+3/2G+Rを輝度信号として、 また変調成分R−1/2G、B−1/2Gを第5図に示 すごとく直交する2つの色差信号として用いれば
例えばNTSCカラーテレビジヨン信号が構成され
る。また偶数フイールドの場合もS{l2+l3}はS
{l1+l2}と、S{l4+l5}はS{l3+l4}と同一で奇
数フイールドと同様に信号が構成される。第6図
は単板式カラー撮像装置の概略構成図である。上
述したようにして得られた色フイルタ5が設けら
れたIL―CCD撮像素子6の出力信号は変調成分
を除去するためにローパスフイルタ7を介して輝
度信号Yを得、また水平方向に2絵素の繰り返し
周期に相当する周波数を中心周波数とするバンド
パスフイルタ11で変調成分を分離し検波器12
で検波しR−1/2G、B−1/2Gの色差信号を得 る。また、これら色差信号は狭帯域ローパスフイ
ルタ9とゲイン切換回路10を通して得た狭帯域
輝度信号を用い、各色差信号と同一水平ラインの
輝度成分によつてホワイトバランス回路13で補
正をし1H遅延線14と1H切換回路15によつて
順次色差信号を同時変換し平衡変調回路16で直
角2相変調した後混合回路8で輝度信号Yと混合
しNTSCカラーテレビジヨン信号を得る。ところ
で、このような各単一水平ラインで色差信号が形
成されるようなカラーカメラ方式では本来垂直色
誤差がほとんど発生しないという特徴がある。し
かしながら第3図に示した色フイルタ配列では垂
直方向一絵素毎に白、黒が繰り返すような垂直方
向の繰り返し周波数を持つた被写体を撮像した場
合は非常に大きな垂直色誤差が発生する。これは
各水平ラインの信号は隣接する垂直方向2絵素で
独立に空間的にサンプリングして得た信号電荷が
加算されたものであり、各水平ラインが一水平絵
素列の信号で構成されていないことによる。
すなわちフレーム蓄積のごとく各単一の水平絵
素列で各水平ラインの信号が構成される場合は、
各水平ラインの信号に対するサンプリング点は単
一絵素であり、垂直方向にどのような繰り返し周
波数の被写体が入射しても各水平ラインの信号構
成は全く変化することは無い。そのため、たとえ
無彩色光時に発生する色差信号をホワイトバラン
ス補正回路で各水平ラインの輝度信号で補償して
も、その補償が被写体のパターンによつて変化す
ることは全くなく垂直色誤差を生じることは無
い。一方、第3図に示した色フイルタ配列による
フイールド蓄積動作では垂直方向に隣接する2つ
の水平絵素列の信号電荷を加算した結果として各
水平ラインの信号を得ているため、例えば隣接す
る2つの水平絵素列の一方が黒となるような場合
には各水平ラインから得られる色差信号及び輝度
信号は光が入射している一方の単一水平絵素列で
構成される信号となり、色差信号自身大きな誤差
を生じるのみならず無彩色光時に発生する色差信
号を輝度信号によつて補正するホワイトバランス
補正も大きな誤差を生じ許容しがたい垂直色誤差
が発生する。このように、従来のフイールド蓄積
動作で各水平ラインから色差信号を得る方式で
は、隣接する2つの水平絵素列間で垂直相関の無
いようなシヤープな垂直輪郭部や垂直方向に一絵
素毎に輝度差があるような繰り返しパターンでは
大きな垂直色誤差が避けられなかつた。このよう
な垂直色誤差は有彩色、無彩色の被写体をとわず
発生するが、有彩色画面での一水平ラインの色相
変化は視覚上ほとんど気にならないのに対し、本
来色付きの無い無彩色画面に対する色付は視覚上
許容しがたい欠点があつた。
またさらに、図3に示した色フイルタではCy
は赤成分、Yeは青成分、Gでは赤、青成分を透
過しないため、このような色フイルタの絵素から
は透過しない色光の被写体の輝度成分は得られな
い。すなわち赤、青色光成分に対するサンプリン
グ点が減少することになるため撮像時のズーミン
グあるいはパーンニング時に輝度信号レベルが絵
素毎に大きく変化するいわゆる輝度偽信号と呼ぶ
偽信号の発生が避けられなかつた。
(本発明の目的) 本発明は以上に述べた従来の欠点を大幅に軽減
し、少なくとも無彩色画面のシヤープな垂直輪郭
部での垂直色誤差の発生が無くまた輝度偽信号の
少ないカラー固体撮像装置を提供することにあ
る。
(発明の構成) 少なくとも固体撮像素子と前記固体撮像素子の
各絵素に対応し、水平及び垂直方向に配列された
複数個の色フイルタを備えたカラー固体撮像装置
において、第1、第3の水平絵素列からは第1の
色差信号が一定絵素数周期で変調された信号とし
て得られ、第2、第4の水平絵素列からは第2の
色差信号が第1の色差信号と同一絵素数周期で得
られ、かつ第3、第4の水平絵素列から得られる
第1、第2の色差信号の一方が第1、第2の水平
絵素列から得られる第1、第2の色差信号と180゜
位相が異なるように配列した色フイルタ列を垂直
方向に第1、第2、第3、第4と4絵素の繰り返
し周期で順次配列し、各水平絵素列の2色の色フ
イルタの少なくとも一方の色フイルターは赤、
緑、青の各色信号を与える色光成分の透過率が少
なくとも20%以上であつて、かつ所定の基準照明
色温度による100%輝度レベル無彩色一様被写体
撮像時に前記第1、第2の各色差信号及び第1と
第2の水平絵素列の各色差信号を加算して得られ
る第3の色差信号及び第3と第4の水平絵素列の
各色差信号を加算して得られる第4の色差信号の
各残留色差信号成分による搬送色信号振巾が最大
搬送色信号振巾の25%以下となる透過率特性を持
たせてなることを特徴とする固体撮像装置が得ら
れる。
(発明の概要) 本発明は上記の構成をとることにより従来技術
の欠点を解決した。本発明では垂直方向2絵素の
信号電荷を加算して得られる各水平ラインでの色
差信号が基準照明色温度での無彩色被写体撮像時
に零となると同時に、各水平絵素列での色信号変
調成分が無彩色光時に零となる完全な色差信号形
式となる色フイルタ配列とすることにより、一水
平ラインの信号として加算される隣接する垂直方
向2水平絵素列の一方の信号が無くなるようなシ
ヤープな垂直輪郭部となる水平ラインでの偽色差
信号の発生を防止し、視覚上最も障害となる無彩
色画面での垂直色誤差を防止したもので、このよ
うな色フイルタとして各色フイルタ共に赤、緑、
青の各色光成分をすべてあるいは2色以上透過さ
せ、これらの透過率を少なくとも20%以上に保つ
て制御することによつて各水平絵素列での色差信
号を白バランスさせるとともに輝度偽信号を減少
させたものである。
実施例 1 以下本発明の実施例について図面を用いて説明
する。第7図は本発明の第1の実施例を示すカラ
ー固体撮像装置における色フイルタの色配列と絵
素の相互関係を示す模式的部分平面図である。複
数の絵素1が水平方向と垂直方向に規則的に配置
されている。各絵素1上には色フイルタが形成さ
れている。水平絵素列にある列より順番にl1,l2
l3……,l8,……と名付ける。第1と第3の水平
絵素列であるl1,l3およびl5,l7は第8図aに示す
ような透過特性を持つCy′,Yeの色フイルタが1
絵素毎に形成されている。Yeは従来同様、緑(G)
と赤(R)色光成分を透過し青(B)色光成分は透過
しない色フイルタである。一方、Cy′はGとB色
光成分を透過するのは従来と同様であるが、更に
本発明では第8図aに示すようにCy色フイルタ
では本来透過しないR色光成分をYeのR色光成
分の50%程度透過させる分光特性を持つている。
このようなYeとCy′の色フイルタが配列された第
1、第3の水平絵素列では、緑(G)信号成分をあた
えるG色光成分と赤(R)信号成分をあたえるR
色光成分の一部が共に透過することになる。そこ
で、このl1,l3,l5,l7で変調される第1の色差信
号であるC1は第9図aに示すようなCy′,Yeに共
通に含まれるG成分とR成分の一部を除いた信号
成分で構成される。BとRの差信号でC1=B―
Rなる色差信号となる。(R、Bは単に色成分を
示す。)この色差信号C1は本発明のカラー固体撮
像装置の基準照明色温度である3200〓で照明され
た無彩色である白を撮像した時に零となるよう
に、撮像レンズ、赤外カツトフイルタ、撮像素子
等すべての光学系の分光特性を考慮しYeとCy′の
色フイルタの分光特性が決定されている。
本実施例では、3200〓照明では撮像素子、赤外
カツトフイルタ等の分光特性を考慮してもR成分
がB成分の2倍近くになるため、C1でのB成分
の変調度を極力上げるようにYeフイルタは従来
同様、B成分を実質的に透過しない分光特性と
し、一方、CyフイルタはB成分の透過率を極力
上げるとともにC1でのR成分が3200〓の白でB
成分と等しくなる変調特性が得られるように従来
のCyフイルタでは実質的に透過しないR色光成
分を50%程度透過させる分光特性としている。
第9図aは3200〓照明の白を撮像した時のC1
色差信号の波長に対するレスポンス特性であり、
この積分値は零であり、3200〓照明の無彩色光で
は第1の色差信号C1は零であることを示してい
る。なお、このCy′、Ye色フイルタの配列されて
いる第1の水平絵素列であるl1,l5と第3の水平
絵素列であるl3,l7とは第7図に示すごとく色フ
イルタの配列は同一であり第1の色差信号C1
位相は同一となつている。
一方、第2と第4の水平絵素列であるl2,l4
よびl6,l8は第8図bに示すような透過特性を持
つMg′,G′の色フイルタが1絵素毎に形成されて
いる。G′色フイルタは第1、第3の水平絵素列
の色フイルタであるCy′とYeの積層で形成されて
おり従来のG色フイルタではG色光成分のみ透過
する色フイルタであるのに対し、R成分も50%程
度透過する分光特性を持つている。このような
G′とMg′の色フイルタが配列された例えば第2の
水平絵素列であるl2,l6で変調される第2の色差
信号であるC2は第9図bに示すようなR、Bが
正、Gが負のC2=R+B−Cなる色差信号とな
る。(R、B、Gは単に色成分を示す。)この色差
信号C2は3200〓照明された白を撮像した時に零
となるように撮像レンズ、赤外カツトフイルタ、
撮像素子等のすべての光学系の分光特性を考慮し
Mg′,G′の色フイルタの分光特性が決定されてい
る。
本実施例ではG′色フイルタはR成分を透過す
るためC2のR成分はB成分とほぼ等しい信号量
まで変調度が下がつており、これらRとBの加算
値とG成分の信号量が等しくなり白バランスが取
れるようにMg′色フイルタのG成分の透過率を決
定している。そのためMg′は従来のMgよりG成
分の透過率は高くなつている。このMg′,G′の色
フイルタが配列された第2、第4の水平絵素列で
はG信号成分をあたえるG色光成分とR信号成分
をあたえるR色光成分の一部が共に透過すること
になる。
ところで第9図bは3200〓照明の白を撮像した
時のC2色差信号の波長に対するレスポンス特性
であり、この積分値は零であり、3200〓照明の無
彩色光では第1の色差信号C2は零であることを
示している。またこのMg′,G′色フイルタの配列
されている第2の水平絵素列であるl2,l6と第4
の水平絵素列であるl4,l8とはMg′とG′色フイル
タの配列は180゜異なつており色差信号C2は第2と
第4の水平絵素列で180゜位相が異なつている。
以上のような色フイルタ配列によるカラー撮像
素子によつてフイールド蓄積動作をすると前記し
たように、例えば奇数フイールドではl1+l2,l3
+l4,……のように隣接する2つの水平絵素列が
加算され、一水平ラインの信号が得られ、l1+l2
の色差信号成分は第1と第2の色差信号C1とC2
が加算され第3の色差信号C3となり、l3+l4はl3
の第1の色差信号C1とl2の第2の色差信号C2
180゜位相が異なるl4の第2の色差信号C2とが加算
された第4の色差信号C4として得られる。すな
わち C3=C1+C2=(B−R)+(R+B−G)……(5) C4=C1−C2=(B−R)−(R+B−G) ……(6) なる色差信号が得られる。このC3,C4の色差信
号は加算されるそれぞの第1、第2の色差信号
C1,C2が無彩色光時零となつているため当然加
算した結果も零となり各水平ラインの色差信号
C3,C4も無彩色光時零となる。なお、式(5)、(6)
のR、G,Bは説明を簡単にするため、信号の色
成分のみを示している。
このように各水平ラインの色差信号が無彩色光
時零でまた各水平絵素列の色差信号も零であれば
隣接する垂直2水平絵素列で相関の無い無彩色被
写体に対して各水平ラインの色差信号に誤差を生
じることは無くまたホワイトバランス補正も零で
あるためホワイトバランス補正誤差も生じること
がなく視覚上最も障害となる無彩色画面での垂直
色誤差を防止出来る。これらのC1,C2,C3,C4
の色差信号を模式的にベクトル図上に示すと第1
0図に示すようになりC3はほぼB−Y,C4はほ
ぼR−Yなる色差信号と等価な色差信号が得られ
る。
一方、輝度信号はCy′、Ye、Mg′、G′色フイル
タの4絵素の平均値として得られるため各水平ラ
インで同一であり、G色光成分は4絵素すべてに
含まれ、また輝度成分に寄与率の高いR成分もG
成分同様4絵素すべてに含まれ、輝度成分に寄与
率の低いB成分は従来同様2絵素に含まれる。こ
のように本発明では、従来のようにG色光成分の
サンプリング点を全絵素とするのみならず特に輝
度成分に寄与率の高いR成分のサンプリング点も
全絵素としているため、撮像時のズーミングある
いはパーンニング時のごとくゆるやかな被写体の
移動、特に赤色光成分を多く含む被写体の移動に
際しても、絵素毎の輝度信号レベルの変化が少な
くなるため、輝度偽信号の発生を減少させること
が出来る。これは特に電気的なローパスフイルタ
で平均化出来ない垂直方向の被写体移動成分によ
る輝度偽信号の改善に効果的である。この効果は
各絵素の赤(R)、緑(G)、青(B)色光の透過率が20
%未満では十分で無く20%以上で輝度偽信号の改
善が認められ、35%以上であると改善効果は著し
い。
以上奇数フイールドの場合について述べたが偶
数フイールドの場合も全く同様に、l2+l3から第
3の色差信号C3が、l4+l5から第4の色差信号C4
を得ることが出来、垂直色誤差も輝度偽信号も全
く同様に防止出来る。以上の説明では各水平絵素
列の各色差信号C1,C2が無彩色光時に零となる
理想的な場合について示したが、実際には色フイ
ルタや撮像素子の分光特性のばらつきによつて常
に理想的な零には必ずしもならない。しかしこの
場合、従来同様色差信号誤差とホワイトバランス
補正誤差が発生するが実際に基準色温度照明によ
る100%輝度レベルの無彩色で一様な被写体を撮
像した時の各残留色差信号による搬送色信号振巾
と垂直色誤差とを評価の結果から例えばNTSC標
準方式で100%輝度カラーバーのCy(シアン)又
はR(赤)の信号で与えられる最大搬送色信号振
巾の15%以下であれば垂直色誤差はほとんど気に
ならず、また25%以下であれば実用上十分許容出
来ることが判明しており、それぞれC1,C2,C3
C4の各色差信号の無彩色光時の色差信号の残留
成分がこの範囲内であれば本発明の効果が得られ
ることになる。
なお各単一の水平絵素列での色差信号の白バラ
ンス評価は各単一の水平絵素列の信号を各水平ラ
インの信号とするフレーム蓄積動作で行なえば最
も正確に評価出来るが、フイールド蓄積動作にお
いても加算される2つの水平絵素列の一方が黒と
なる被写体、あるいは撮像素子上のマスクによつ
て評価することも可能である。
上記の本発明による一実施例のカラー固体撮像
装置の固体撮像素子からの出力信号は第6図に概
略構成図を示した単板式カラー撮像装置と同様の
装置で全く同様にNTSCカラーテレビジヨン信号
を得ることが出来る。ところで、以上の説明で明
らかなように本発明の効果はカラーカメラの基準
照明色温度の無彩色に対してのみあり、それ以外
の照明色温度の白に対しては色差信号は白バラン
スしないため垂直色誤差を発生するが、これは従
来の方式においても照明の色温度に対して垂直色
誤差が増減することは全く同様であり、本発明で
は少なくとも基準照明色温度前後の照明色温度に
対しては垂直色誤差の発生は十分低くおさえられ
るため、色温度変換フイルタの組合せによればほ
とんどの色温度の照明に対して垂直色誤差の発生
を防止出来る。
実施例 2 第11図は本発明の他の一実施例によるカラー
固体撮像装置における色フイルタの色配列と絵素
の相互関係を示す模式的部分平面図である。複数
の絵素1が水平方向と垂直方向に規則的に配置さ
れている。各絵素1上には色フイルタが形成され
ている。第1と第3の水平絵素列であるl1,l3
よびl5,l7は第12図aに示すような透過特性を
持つCy′,Ye′の色フイルタが一絵素毎に形成さ
れ、第2と第4の水平絵素列であるl2,l4および
l6,l8は第12図bに示すような透過特性を持つ
Mg′,G′の色フイルタが一絵素毎に形成されてい
る。Ye′は第12図aに示すように従来のYe色フ
イルタと異なり緑(G)と赤(R)色光成分を透過す
るとともにB(青)色光成分を35%透過する。
Cy′色フイルタは第1と第3の水平絵素列で変
調される第1の色差信号C1=B−Rに含まれる
B成分とR成分が第1の実施例と同様に3200〓の
基準照明色温度で照明された白を撮像した時に零
となるように、撮像素子、赤外カツトフイルタ等
を考慮し決定しており、B、Gの色光成分の他に
65%のR色光成分を透過する分光特性となつてい
る。G′色フイルタは第1の実施例と同様にCy′と
Ye′の積層で形成されており、第12図bに示す
ように従来のGと異なり単にG色光成分のみなら
ず約35%のBと約65%のR色光成分を透過する。
Mg′は第2、第4の水平絵素列で変調される第2
の色差信号C2=R+B−Gなる色差信号のRと
B成分の加算値とG成分とが3200〓照明の白を撮
像した時に等しくなり第2の色差信号C2が零と
なるようにG色成分の透過率を決定している。こ
の第2色差信号は第2と第4の水平絵素列で180゜
位相が異なるようにl2,l6とl4,l8とはMg′とG′の
色フイルタの配列が180゜異なつている。このよう
な各水平絵素列から得られるC1,C2色差信号の
3200〓照明の白を撮像した時の波長に対するレス
ポンス特性は第1の実施例で示した第9図a,b
のようになり積分値は零である。
以上のような色フイルタ配列によるカラー撮像
素子によつてフイールド蓄積動作して得られる第
3、第4の色差信号は第1の実施例同様無彩色光
時零であり隣接する垂直2水平絵素列で相関の無
い無彩色被写体に対して垂直色誤差の発生を防止
出来る。これらのC1,C2,C3,C4の色差信号も
第1の実施例で第10図に示したベクトルとほぼ
同様な位相を持つた色差信号となる。
ところで本実施例は輝度偽信号を第1の実施例
より大巾に改善したもので第12図a,bに示し
たように、第1、第3の水平絵素列では赤(R)、
緑(G)、青(B)信号を与える3つの色光成分すべてが
各色フイルタ共に35%以上透過しており、また第
2、第4の水平絵素列でも同様に各色フイルタ共
にR、G、Bの3つの色光成分をすべて透過して
おり、赤、青の多い被写体に対して輝度偽信号の
発生は著しく減少している。このように本実施例
においては垂直色誤差のみならず輝度偽信号も従
来より著しく改善出来る。
(発明の効果) 以上詳細に述べた通り、本発明によれば基準照
明色温度による無彩色光に対して各水平ラインか
ら得られる色差信号はほとんど零となるためホワ
イトバランス補正が零あるいは非常に少なくなり
また各水平ラインの色差信号を構成する各水平絵
素列の色信号変調成分も完全な色差信号であるた
め無彩色光ではほとんど零となり隣接する垂直2
水平絵素列で相関の無い被写体に対しても色差信
号誤差もホワイトバランス補正誤差もほとんど生
じることは無くなり視覚上許容しがたい無彩色画
面のシヤープな垂直輪郭部での垂直色誤差を無く
すことが出来るのみならず、赤、青色光成分の多
い被写体をズーミングあるいはパーンニングして
撮像した時に絵素毎に信号レベルが大きく変化し
生ずる輝度偽信号を著しく改善したカラー固体撮
像装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図はインターライン転送CCD撮像素子の
模式的平面図、第2図はインターライン転送
CCDをフイールド蓄積で動作させた場合の信号
電荷の読み出しを模式的に示す図、第3図は従来
の色フイルタの色配列を示す模式的部分平面図、
第4図a,bは第3図の色フイルタ配列でフイー
ルド蓄積動作時の各水平ラインの出力信号を模式
的に示した図、第5図は色差信号ベクトルを示し
た図、第6図は単板式カラー撮像装置の概略構成
図、第7図は本発明の第1の実施例による色フイ
ルタ配列を示す模式的部分平面図、第8図a,b
は各色フイルタの分光透過特性を示す図、第9図
a,bは2つの水平ラインの無彩色光時の色差信
号の分光レスポンス特性を示す図、第10図は各
色差信号のベクトルを示した図、第11図は本発
明の第2の実施例による色フイルタ配列を示す模
式的部分平面図、第12図a,bは第2の実施例
の各色フイルタの分光透過特性を示す図である。 図において、1…絵素、2…垂直CCDレジス
タ、3…水平CCDレジスタ、4…出力部、5…
色フイルタ、6…インターライン転送CCD撮像
素子、7…ローパスフイルタ、8…混合回路、9
…狭帯域ローパスフイルタ、10…ゲイン切換回
路、11…バンドパスフイルタ、12…検波器、
13…ホワイトバランス回路、14…1H遅延線、
15…1H切換回路、16…平衡変調回路、l1
l2,l3,……l8,…水平絵素列に順番につけた列
番号である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくとも固体撮像素子と前記固体撮像素子
    の各絵素に対応し、水平及び垂直方向に配列され
    た複数個の色フイルタを備えたカラー固体撮像装
    置において、第1、第3の水平絵素列からは第1
    の色差信号が一定絵素数周期で変調された信号と
    して得られ、第2、第4の水平絵素列からは第2
    の色差信号が第1の色差信号と同一絵素数周期で
    得られ、かつ第3、第4の水平絵素列から得られ
    る第1、第2の色差信号の一方が第1、第2の水
    平絵素列から得られる第1、第2の色差信号と
    180゜位相が異なるように配列した色フイルタ列を
    垂直方向に第1、第2、第3、第4と4絵素の繰
    り返し周期で順次配列し、各水平絵素列の2色の
    色フイルタの少なくとも一方の色フイルタは赤、
    緑、青の各色信号を与える色光成分の透過率が少
    なくとも20%以上であつて、かつ所定の基準照明
    色温度による100%輝度レベル無彩色一様被写体
    撮像時に前記第1、第2の各色差信号及び第1と
    第2の水平絵素列の各色差信号を加算して得られ
    る第3の色差信号及び第3と第4の水平絵素列の
    各色差信号を加算して得られる第4の色差信号の
    各残留色差信号成分による搬送色信号振巾が最大
    搬送色信号振巾の25%以下となる透過率特性を持
    たせてなることを特徴とする固体撮像装置。
JP59111326A 1984-05-31 1984-05-31 カラ−固体撮像装置 Granted JPS60254977A (ja)

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