JPH0142078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は屋外設置機器の収納ケースに関する
ものである。

従来屋外設置の制御機器等の収納ケースは鉄箱
等が使用されているが、鉄箱の場合内部に結露等
が生じたり、錆による雨水の侵入等によつて内部
の機器の動作に支障をきたす虞れがあつた。しか
し最近一部FRP等の樹脂による収納ケースが開
発されており気密、継熱等が改良されたが、これ
らにも限度があり、特に各種制御機器に内蔵され
た電子部品は温度変化に弱く、外気の温度変化に
対するこれらの部品の保護が要求されている。

この考案はこれらの点に鑑み考案されたもの
で、屋外に設置された機器を外気の温度変化から
守り、これらの機器を安定動作させることを目的
としたものである。

以下この考案の一実施例を図について説明する
と、１はFRP合成樹脂から成る逆バケツ型の外
部ケース、２はこの外部ケース１の下部に段部を
設けて形成された大径開口縁、３は外部ケース１
の開口部、４は開口部３の内方、上記大径開口縁
２の内周に設けた内周肉厚段部、５は外部ケース
１の頂部内壁より下方に突出したネジ受台、６は
上記内周肉厚段部４の縦内周壁に一定間隔毎に埋
込んだ埋込ナツト、７は外部ケース１の内方に挿
入された外部ケース１と略相似形の小さい逆バケ
ツ型のFRP合成樹脂から成る内部ケースで、こ
の内部ケース７は下部に段部を設けて形成された
大径開口縁８を有する。９はこの内部ケース７の
頂部を貫通して外部ケース１のネジ受台５に螺着
された締付ボルト、１０は内部ケース７の下部の
大径開口縁８周側面の一定間隔毎に内部ケース７
を貫通し、外部ケース１の埋込ナツト６に螺着し
た締付ボルト、１１は内部ケース７と内周肉厚段
部４と間に介在し、上記締付ボルト１０が貫通さ
れたリング状のパツキン、１２は内部ケース７の
開口部１３の内方上記大径開口縁８の内周に設け
た内周段部、１４はこの内周段部１２の底面外周
に一定間隔をあけて埋込んだ埋込ナツト、１５は
制御機器の部品を固定する円形の内部ベース、１
６はこの内部ベース１５の上面外周に設けた外周
突縁、１７はこの外周突縁１６に沿つて一定間隔
毎に外周突縁１６を貫通し、上記埋込ナツト１４
に螺着した締付ボルト、１８は内部ベース１５の
上記外周突縁１６より内方に設けた環状突部、１
９はこの外周突縁１６と環状突部１８間に挿入さ
れ、上記締付ボルト１７の締付によつて内周段部
１２の底面と内部ベース１５上面と間に圧入変形
されたＯリング、２０は外部ケース１の内周肉厚
段部４の底面外周に一定間隔をあけて埋込んだ埋
込ナツト、２１は円形の外部ベースで、この外部
ベース２１は上記内部ベース１５と同様に外周突
縁２２、環状突部２３、Ｏリング２４を有し、締
付ボルト２５によつて外部ケース１の内周肉厚段
部４底面外周に固定したものである。

この考案は以上の構造であり、外部ケース１と
内部ケース７と間には密閉された空気層２６が、
また外部ベース２１と内部ベース１５と間にも密
閉された空気層２７が形成されるため、外気温の
変化に対しても内部ケース７と内部ベース１５に
囲まれた箇所は温度変化が小さい。従つてこの考
案の内部ケース７内に電子部品を組み込み寒冷地
等の気温の変化の激しい場所で屋外設置機器とし
て使用しても、内部ケース７内は温度変化が小さ
く、電子部品等の温度変化による誤動作を防止で
き、機器は安定動作し得る。また上記の構造であ
るため外気温の変化による内部結露等が生じる虞
れはない。また制御機器の部品は逆バケツ型の内
部ケース７の下部開口部１３内周上方に固定され
た内部ベース１５及び内部ケース７によつて囲ま
れた部分に組み込まれ、さらに内部ケースは外部
ケース１に被われて、下部は逆バケツ型の外部ケ
ース１の下部開口部３内周上方に固定された外部
ベース２１で被われており、しかもこれらの内、
外部ベース１５，２１の内、外部ケース７，１へ
の固定箇所はＯリング１９，２４を設けて気密に
しているため、これらの部品が組み込まれた内部
ケース７内には雨水が入らず、防水効果も極めて
高い。さらにこの考案は外部ケース１への内部ケ
ース７及びこれらへの内部ベース１５、外部ベー
ス２１の取り付が締付ボルト９，１０，１７，２
５の締め付けにより極めて容易である。

またさらに結露防止及び断熱効果を増す場合に
は第２図に示す如く外部ケース１の大径開口縁２
上部外周に係合部２８を設け、逆バケツ形の外部
補助ケース２９を係合部２８にはめ、外部ケース
１と外部補助ケース２９下部とを固定又は固着
し、密閉された空気層２６を二重にすることもで
き、またこれに加えて内部ケース７内にさらに内
部ケース７と同様の内部ケースを設けることもで
きる。

以上の如くこの考案は外部ケース１に極めて容
易に内部ケース７、内部ベース１５及び外部ベー
ス２１を取付けられ、これらの間に密閉された空
気層２６，２７を設け、寒熱等から内部パーツを
保護し、防水効果を高く屋外設置機器を安定動作
せしめる極めて効果の高いものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示し、第１図はこの
考案の縦断面図、第２図はこの考案の他の実施例
における縦断面図である。 なお図中１は外部ケース、２は大径開口縁、３
は開口部、４は内周肉厚段部、７は内部ケース、
１２は内周段部、８は大径開口縁、１１はパツキ
ン、１３は開口部、１５は内部ベース、１９，２
４はＯリング、２１は外部ベース、２６，２７は
空気層である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 樹脂製の逆バケツ型の外部ケースの下部開口
   部の内周に設けた内周肉厚段部底面に円形の外
   部ベースの外周縁を重ね合わせ、その下面から
   上記内周肉厚段部に略垂直にネジを螺入して当
   該外部ベースを着脱自在に固定し、この外部ベ
   ースより下方に上記外部ケースの下端縁を垂下
   させ、上記内周肉厚段部の内周に、自体の下部
   外周縁を当接して、当該下部内周から上記内周
   肉厚段部に略水平にネジを螺入して固定せしめ
   た逆バケツ型の樹脂製の内部ケースを外部ケー
   スの内側に設け、この内部ケースの下部開口部
   の内周段部底面に円形の内部ベースの外周縁を
   重ね合わせ、その下面から内周段部に略垂直に
   ネジを螺入して当該内部ベースを着脱自在に固
   定し、この内部ベース上に制御機器の電子部品
   等を支持、固定せしめ、上記内部ケースの外周
   と外部ケースの内周との間及び外部ベースと内
   部ベースとの間に密閉された空気層を設けたこ
   とを特徴とする屋外設置機器の収納ケース。 (2) 外部ケースが、下部外周に係合部を有し、こ
   の係合部に自体の下部周縁を係合固定せしめた
   逆バケツ型の外部補助ケースを設けて、外部ケ
   ースと外部補助ケースと間に密閉された空気層
   を設け、密閉された空気層を二重にしたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲(1)項記載の
   屋外設置機器の収納ケース。