JPH0139620Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は稲作収穫作業におけるもみすり時に
発生するもみがらの収納装置に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来もみすり時に発生するもみがらは袋に詰め
て田に運び、撒いて腐らすか燃やしているが、も
みがらを一々袋詰めし田で袋からもみがらを放出
するこれらの作業は煩雑であり且つ非能率的であ
る。

そこでトラツクの荷台床面を床とする、パイプ
骨組とこれに張設するシートからなる下部開放の
箱体に、もみすり機からのもみがら放出パイプ接
続口筒、透明なのぞき窓、網地からなる排気部を
そなえ、周側シート部は部分的に巻き上げ自在で
フアスナーで閉じ、周側シート部にトラツクの荷
台側壁板などへの支持部をそなえたもみがら収納
装置を考案（この考案と同日に出願）し、この装
置をトラツクの荷台に固定し、もみすり機からの
もみがらを装置内に投入し、充満状態になれば田
に運び周側一部のシート部を巻き上げて一挙に排
出するようにしてもみがらの処置を省力化した。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この考案と同日に出願した前記もみがら収納装
置は、箱体の底がトラツクの荷台底面で兼ねてお
り、底部は水平であるため田でのもみがら放出、
特に最後の掻き出しに労力を必要とする。

〔問題点を解決するための手段〕

田でのもみがら放出時の上記問題点を解決する
ために、この考案は箱体の内部に、巻き上げ自在
の周側シート部に対応する方が下位となる傾斜底
板をそなえたもみがら収納装置としたものであ
る。

〔作用〕

トラツクによりもみがらを田に運び、傾斜底板
の傾斜下位側の周側シート部を巻き上げる（巻き
上げる際にはそのシート部に対応する荷台側壁板
を倒してある）ことでもみがらの殆ど全部が一挙
に流出する。

又傾斜底板はその傾斜下位側を箱体における骨
組の下側桟部をストツパーとして受け止めさせ、
傾斜上位側は骨組に付設した横桟パイプに受支さ
せて傾斜位を保つので、傾斜底板は着脱自在であ
る。

〔実施例〕

第１図第２図において、１はもみがら収納装置
である箱体であり、２はその骨組、３は骨組２に
張設されるキヤンバス等のシートであり、この箱
体は下方が開放される。

骨組２は床部の平鉄からなる桟４と、この桟に
起立する突起５に嵌合して立設されるアーチ形の
パイプ６、及び各アーチ形パイプを支持する連結
パイプ７とからなつている。

シート３には周側四隅に縦の切込み８が施こさ
れていてこの切込みはスライドフアスナー９で閉
じるようにしてある。

箱体におけるシート３には１つの周側シート部
の上部に、もみすり機からのもみがら放出パイプ
接続用口筒１０が付設してある。

又他の周側シート部には透明なのぞき窓１１が
設けてあり、天シート部には網地からなる排気部
１２が設けてあり、全周側シート部の下側外面に
は、箱体１をトラツクの荷台に固定するための手
段の一例としての、ロープ掛け用ペケツト１３が
付設してある。

なお、１４は口筒１０を水平に支持するための
口筒の中央部に取付けた吊杆である。

１５は床部の桟４をトラツクの機種により若干
異なる荷台の長さ寸法に適合させるための、桟４
を伸縮調整する分割桟、１６は伸縮調整後の固定
ボルトである。

このもみがら収納装置（箱体１）は第５図のよ
うにトラツク１７の荷台１８に載せ、ペケツト１
３に形着したゴム帯１９（又はロープ）を荷台側
壁板２０に設けたフツク２１に掛けて固定し、口
筒１０にもみすり機からのもみがら放出パイプ
（図示省略）を接続した状態でもみすり機を運転
することで、発生するもみがらが箱体１内に吹き
込まれると共に、吹き込み時のエアーは排気部１
２から排出される。

のぞき窓１１から内部を点検してもみがらが充
満したことを確認すればもみすり機の運転を停止
し、もみがら放出パイプを外して田に運ぶと共
に、田に達すれば、荷台の、田に面する方の側壁
板を倒し、同側の周側シート部を図のように巻き
上げ、バンド２２で止めることで大きな開口部が
できてもみがらはひとりでに流出する。

又流出せずに残つているもみがらは掻き出す。

この考案は上記もみがら収納装置において特
に、箱体１の内部にはシート３における巻き上げ
自在の周側シート部に対応する方が下位となる傾
斜底板２３を第３図のようにその傾斜下位側は骨
組２における下部の桟４をストツパー兼用として
受け止めさせ、傾斜上位側はアーチパイプ６の中
途部に取付けた横桟パイプ２４に受け止めさせる
等して設けたものである。

〔効果〕

このもみがら収納装置に、箱体内に傾斜底板を
配したので、充填したもみがらを排出するのに、
底板の傾斜下位側に対応する周側シート部を巻き
上げるだけでもみがらが一挙に流出するので傾斜
底板を有しない場合に見られる、底部に残つてい
るもみがらを掻き出す操作がいらない。

又傾斜底板の配設にはボルト等の固定手段を要
しないので底板の着脱操作が容易であり、このこ
とは目的とする田へのトラツクの停止時の向きに
対応して、底板の傾斜方向を予め簡単に変更する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るもみがら収納装置の一
例の斜視図、第２図は同上のシートを外した状態
の斜視図、第３図はシートを装着した状態の拡大
縦断面図、第４図は使用状態における斜視図であ
る。 １……箱体、２……骨組、３……シート、８…
…縦切込み、９……スライドフアスナー、１０…
…口筒、１１……透明のぞき窓、１２……排気
部、１３……ペケツト、２３……傾斜底板、２４
……横桟パイプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) トラツクの荷台床面を底とする、パイプ骨組
   とこれに張設されるシートからなる下部開放の
   箱体に、もみすり機からのもみがら放出パイプ
   接続用口筒、透明なのぞき窓、網地からなる排
   気部をそなえ、周側シート部は部分的に巻き上
   げ自在でフアスナーで閉じ、周側シート部は下
   側にトラツクの荷台側壁板などへの支持部をそ
   なえたもみがら収納装置において、箱体の内部
   には巻き上げ自在の周側シート部に対応する方
   が下位となる傾斜底板をそなえたことを特徴と
   するもみすり用もみがら収納装置。 (2) 前記底板の傾斜上位側はパイプ骨組における
   横桟に受支させた実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のもみすり用もみがら収納装置。