JPH0138125B2 - - Google Patents

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JPH0138125B2
JPH0138125B2 JP56102046A JP10204681A JPH0138125B2 JP H0138125 B2 JPH0138125 B2 JP H0138125B2 JP 56102046 A JP56102046 A JP 56102046A JP 10204681 A JP10204681 A JP 10204681A JP H0138125 B2 JPH0138125 B2 JP H0138125B2
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JP
Japan
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polymerization
monomer
weight
anhydride
unsaturated dicarboxylic
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JP56102046A
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Akiro Nakamachi
Hirotaka Myata
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐熱・耐衝撃性樹脂の製造方法に関す
るものである。
詳しくはジエン系ゴム質重合体の存在下にビニ
ル芳香族単量体、不飽和ジカルボン酸無水物、及
び共重合可能ビニル単量体を塊状―懸濁重合法に
よつて共重合させた高い耐熱性及び耐衝撃性を有
する樹脂の製造方法に関するものである。さらに
詳しくは、ジエン系ゴム質重合体存在下にビニル
芳香族単量体、不飽和ジカルボン酸無水物及び共
重合可能ビニル単量体を塊状重合条件下に共重合
させるに際し、ビニル芳香族単量体及び/又は共
重合可能ビニル単量体に溶解させた不飽和ジカル
ボン酸無水物を連続的又は間歇的に塊状重合を終
了させる間に加え、かつ、塊状重合時に不飽和ジ
カルボン酸無水物を実質的に完全に重合させ、次
いで懸濁重合条件下に重合を継続し、実質的に重
合を完結させることを特徴とする耐熱・耐衝撃性
の高い共重合体を製造する方法に関するものであ
る。
スチレンと無水マレイン酸とからなる共重合体
は公知であり、多方面の分野に適用されている。
上記共重合体の特徴として、よく知られているよ
うに、スチレンと無水マレイン酸とはラジカル共
重合反応においては、交互共重合物を生成し易
く、この交互共重合体がスチレン単量体に不溶性
である。更に無水マレイン酸は懸濁重合法や乳化
重合法の如く、水存在系での重合では加水分解さ
れ易い特性を有している。このため、スチレン―
無水マレイン酸系の共重合体を製造するにあたつ
て、これらを回避し、目的とする共重合体を製造
すべく、多くの努力がなされ、種々の方法が提案
されている。又、スチレン―無水マレイン酸共重
合体は優れた耐熱性を有することが知られている
が、さらに耐衝撃性を向上させる目的でゴム質重
合体を添加し、共重合体を製造する試みがなされ
ている。しかし、ゴム成分が存在することによ
り、反応系の粘度増大と、スチレン―アクリロニ
トリル―無水マレイン酸の共重合反応の系では、
前記の共重合反応特性に加えて、架橋反応の可能
性を考慮せねばならない。このためゴム成分の存
在するスチレン―無水マレイン酸系共重合体の製
造方法としては、溶剤を存在させ、溶液重合形式
を採用するものが多い。しかし、これらの重合法
は有機溶剤を使用するため、大規模な回収設備が
必要となり工業的製造法としては不利である。
本発明者らはこれらの問題点に関し、鋭意検討
した結果、塊状―懸濁重合法における前段の塊状
重合過程の重合段階において共重合可能ビニル単
量体を共存させることにより交互共重合体生成を
回避させ、かつ、生成共重合体の未反応単量体へ
の溶解性を向上させること、さらに生成共重合体
組成均一化の目的で不飽和ジカルボン酸無水物、
ビニル芳香族単量体、共重合可能ビニル単量体よ
りなる混合物の分割添加を実施し、かつ塊状重合
終了時に不飽和ジカルボン酸無水物を実質的に完
全に重合させることにより、本発明の完成に到つ
たものである。さらにビニル芳香族単量体、不飽
和ジカルボン酸無水物及びゴム質重合体よりなる
グラフト共重合体に共重合可能ビニル単量体を編
入することにより、得られた樹脂の熱変形温度及
び衝撃強度が向上することが見出された。
即ち、塊状重合段階において、不飽和ジカルボ
ン酸無水物をビニル芳香族単量体及び/又は共重
合可能ビニル単量体と共にある特定の条件下に添
加、共重合させることにより、共重合体へ不飽和
ジカルボン酸無水物が編入されていく状態を制御
し、さらに重合開始時連続相であるゴム質重合体
が重合の進行に伴い転相していく過程で、上記特
定の添加効果がグラフト反応性及び形成されるゴ
ム質重合体分散相の構造などに影響を及ぼし、塊
状重合条件下での連続形成共重合体さらに懸濁重
合過程での連続形成共重合体との相互作用によつ
て予期し得ない耐熱性、耐衝撃性さらには成形性
などすぐれた樹脂が得られることを見出し本発明
を完成した。
即ち、本発明はビニル芳香族単量体40〜95重量
%、不飽和ジカルボン酸無水物0.5〜30重量%及
び共重合可能ビニル単量体3〜30重量%の単量体
混合物を、該単量体混合物100重量部に対してジ
エン系ゴム質重合体1〜25重量部の存在下にグラ
フト重合させるに際し、ビニル芳香族単量体及
び/又は共重合可能ビニル単量体に溶解させた不
飽和ジカルボン酸無水物を連続的又は間歇的に、
ビニル芳香族単量体及び共重合可能ビニル単量体
の消費速度より遅い速度で塊状重合を終了させる
間に加え、かつ塊状重合時に不飽和ジカルボン酸
無水物を実質的に完全に重合させ次いで懸濁重合
条件下に重合を継続し、実質的に重合を完結させ
ることを特徴とする耐熱・耐衝撃性樹脂の製造方
法である。
本発明の実施においては不飽和ジカルボン酸無
水物の連続又は間歇添加が不可欠であるが、塊状
重合開始時に一部を初期添加してもよい。初期添
加量は当該仕込単量体の0〜40重量%が可能であ
る。40重量%をこえると無水物濃度の高い不均一
共重合体が生成し好ましくない。
溶解に使用されるビニル芳香族単量体及び/又
は共重合可能ビニル単量体量は前記不飽和ジカル
ボン酸無水物を溶解させる量以上であれば良い
が、溶解度の1〜5重量倍が適当である。
ビニル芳香族単量体及び共重合可能ビニル単量
体の消費速度とは添加された不飽和ジカルボン酸
無水物を含め、重合して共重合体を形成していく
上で、各々ビニル芳香族単量体及び共重合可能ビ
ニル単量体が消費される和で表わされる速度をい
う。さらに詳しくは、初期に添加される混合単量
体を含め、連続又は間歇的に添加される不飽和ジ
カルボン酸無水物、ビニル芳香族単量体及び/又
は共重合可能ビニル単量体同士の共重合反応及び
ジエン系ゴム質重合体へのグラフト反応が進行
し、グラフト共重合体を形成する際に消費される
各々ビニル芳香族単量体及び共重合可能ビニル単
量体の単位時間当りの総量をいう。ポリブタジエ
ン等のジエン系ゴム質重合体存在下、ビニル芳香
族単量体及び共重合可能ビニル単量体が主成分と
して含有される重合系に不飽和ジカルボン酸無水
物をビニル芳香族単量体及び共重合可能ビニル単
量体の消費速度より遅い速度で連続滴下しなが
ら、共重合を行なつた場合、グラフト共重合体中
の不飽和ジカルボン酸無水物の含有量は不飽和ジ
カルボン酸無水物の添加速度に依存する。さらに
共重合可能ビニル単量体を共存させることによ
り、ビニル芳香族単量体と不飽和ジカルボン酸無
水物との交互共重合性がさけられ、かつ未反応単
量体への生成共重合物の溶解性が向上し、均一重
合が可能となる。
本発明においては塊状重合時に不飽和ジカルボ
ン酸無水物を実質的に完全に重合させる必要があ
る。この際、不飽和ジカルボン酸無水物の添加量
が多い場合、塊状重合系の重合率が高くなり、し
たがつて後段の懸濁重合系移行時の粘度も高くな
る。このような場合、粘度調節剤として、比較的
低分子量である可塑剤及び安定剤等の添加が好適
であり、又、塊状重合終了時にもさらにビニル芳
香族単量体及び/又は共重合可能ビニル単量体を
添加し、粘度低下を計ることも有効である。
本発明の耐熱・耐衝撃性樹脂を構成する成分を
例示すると以下の如くである。ジエン系ゴム質重
合体としては例えば、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン又はブタジエン及び/又はイソプレンとス
チレン、α―メチルスチレン、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸エステルなどとの共重合体などで例示される実
質上任意のゴム状共役ジエン重合体が使用される
が、他にスチレン―ブタジエンブロツク共重合体
などの使用も好適である。使用量は単量体全量を
基準にして1〜25重量%、好ましくは5〜20重量
%である。ビニル芳香族単量体としては、例えば
スチレン、α―メチルスチレン、(o,p―)ス
チレン、ビニルトルエン等のスチレン類及びビニ
ルピリジン等が使用される。使用量は40〜95重量
%、好ましくは50〜85重量%である。
共重合可能ビニル単量体としてはビニルシアン
単量体、メタクリル酸エステル単量体が特に好ま
しく用いられる。ビニルシアン単量体としては例
えばアクリロニトリル、メタアクリロニトリル、
クロロアクリロニトリル等が使用できる。メタク
リル酸エステル単量体としてはメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸アルキル
エステル等が使用できる。共重合可能ビニル単量
体の使用量は3〜30重量%、好ましくは5〜20重
量%である。少なすぎると均一重合及び耐熱性等
が阻害され、多すぎると樹脂の着色が著しくなる
ため好ましくない。
不飽和ジカルボン酸無水物としては、例えば無
水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸、オキシ無水マレイン酸、エトキシ無水マレイ
ン酸等が使用できる。使用量は0.5〜30重量%、
好ましくは2〜25重量%である。少なすぎると高
い耐熱性が期待できず、多すぎると前段の塊状重
合段階で粘度が上昇しすぎ好ましくない。
本発明において、塊状重合では必ずしも重合開
始剤を用いることなく、熱重合によつて重合を進
めることができるが、有機過酸化物、アゾビス化
合物などの重合開始剤を用いてもよい。また懸濁
重合において実質的に重合を完結させるため、上
記重合開始剤を使用することが好ましい。また成
形性を良くする為に、重合体の分子量を調節する
のに一般に使用される連鎖移動剤、他に滑剤、可
塑剤、安定剤などの添加も可能である。上記重合
開始剤及び添加剤は重合初期又は/及び後添加の
方法でも使用できる。塊状重合で得られたプレポ
リマーは懸濁安定剤を含んだ懸濁系へ撹拌下に加
えられ、懸濁させるが、使用される懸濁安定剤と
しては、特に制限はないが、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル
酸ソーダのようないわゆる保護コロイド類あるい
は燐酸カルシウムのような水難溶性無機物であ
り、必要に応じ、各種石けん類等の組合せで用い
られる。懸濁安定剤量はプレポリマーの粘度又は
重合率等を基準に決定されるが、全仕込単量体に
対し、0.1〜5.0重量%で好ましくは0.5〜3.0重量
%である。懸濁重合工程で使用する水の量は全仕
込単量体に対し、0.5〜5重量倍であるが、重合
熱の除去及び生産効率等を考慮すると、1〜3倍
が好ましい。本発明における重合温度は通常、前
段の塊状重合では60〜100℃、好ましくは70〜90
℃であり、後段の懸濁重合では60〜140℃、好ま
しくは70〜120℃の範囲が好結果を与える。塊状
重合終了時の重合転化率は添加された不飽和ジカ
ルボン酸無水物の量とゴム量によつて異るが、少
なくともゴム相と樹脂相との相転換を越える転化
率であり、全仕込単量体の10〜40重量%が好まし
い。
本発明を実施例により、具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例 1 撹拌装置、温度計、温度調節装置、滴下漏斗、
還流冷却器及び窒素ガス導入口を備えたオートク
レーブに スチレン 2000g アクリロニトリル 500 スチレン―ブタジエン共重合ゴム(旭化成製
品タフデン2000AS) 280 ジベンゾイルパーオキサイド 5.5 ジクミルパーオキサイド 2.5 t―ドデシルメルカプタン 14 を仕込んで十分溶解させた後、オートクレーブ内
を窒素置換した。一方別に 無水マレイン酸 100g アクリロニトリル 200 の混合液を調整して、滴下漏斗に仕込んだ。つい
で、重合槽内温度を72℃に保ち、撹拌を行ないな
がら、滴下漏斗から上記無水マレイン酸―アクリ
ロニトリル溶液を150g/時の速度で2時間に亘
り連続的に添加した。添加終了後引続き、1時間
塊状重合を継続した。塊状重合終了時の反応液は
粘稠な均一状態の液体であり、重合率は25重量%
であつた。また無水マレイン酸は生成した重合体
中に塊状重合中に加えた量の100重量%が重合し
て含有されていた。
次いで、この重合系に スーパータイト 10(第三リン酸カルシウム、
日本化学製品) 300g モノゲンLH(界面活性剤、日本油脂製品)
0.5 水 2700 からなる調整された懸濁液を撹拌下に添加し、塊
状重合工程で生成したプレポリマーを懸濁させ
た。続いて120℃の温度で3.5時間撹拌下に懸濁重
合を行なつた後、スラリーから重合体ビーズを分
離し、水洗、乾燥を行なつた。得られた重合体中
には無水マレイン酸が3.5重量%含有されており、
その熱変形温度は95℃で、アイゾツト衝撃強度は
5.1Kg・cm/cm2であつた。
実施例 2 実施例1と同じオートクレーブに初期に スチレン 1500g アクリロニトリル 400 無水マレイン酸 50 スチレン―ブタジエン共重合ゴム(実施例1
と同じ) 130 ジベンゾイルパーオキサイド 5.0 ジクミルパーオキサイド 2.0 t―ドデシルメルカプタン 12 を仕込んで十分溶解させた後、オートクレーブ内
を窒素置換した。ついで重合槽内温度を72℃に保
ち、撹拌しながら重合を開始させた。一方、別に 無水マレイン酸 250g アクリロニトリル 250 の混合液を調整して、滴下漏斗に仕込み重合開始
0.5時間後より2.5時間に亘り200g/時の速度で
連続的に添加した。添加終了後、引続き1時間塊
状重合を継続した。塊状重合終了時の反応液は粘
稠な均一状態の液体であり、重合率は47重量%で
あつた。また無水マレイン酸は生成した重合体中
に塊状重合中に加えた量の99.6重量%が含有され
ていた。次いでこの反応液にスチレン150gを加
え、十分溶解させた後、実施例1に記載の場合と
同様の操作で懸濁重合を行なつた。得られた重合
体中には無水マレイン酸が12.5重量%含有されて
おり、その熱変形温度は110℃で、アイゾツト衝
撃強度は2.4Kg・cm/cm2であつた。
実施例 3 実施例1と同じオートクレーブに スチレン 1500g メタクリル酸メチル 500 無水マレイン酸 30 スチレン―ブタジエン共重合ゴム(実施例1
と同じ) 250 ジベンゾイルパーオキサイド 5.0 ジクミルパーオキサイド 2.0 t―ドデシルメルカプタン 12 を仕込んで十分溶解させた後、オートクレーブ内
を窒素置換した。次いで重合槽内温度を72℃に保
ち、撹拌しながら重合を開始させた。一方、別に 無水マレイン酸 100g メタクリル酸メチル 200g の混合液を調整して滴下漏斗に仕込み、重合開始
0.5時間後より2時間にわたり150g/時の速度で
連続的に添加した。添加終了後、引続き1時間塊
状重合を継続した。塊状重合終了時の反応液は均
一状態の粘稠な液体であり、重合率は34重量%で
あつた。また無水マレイン酸は生成した重合体中
に塊状重合中に加えた量の100重量%が含有され
ていた。次いで、この反応液にスチレン150gを
加え十分溶解させた後、実施例1に記載の場合と
同様の操作で懸濁重合を行なつた。得られた重合
体中には無水マレイン酸が5.5重量%含有されて
おり、その熱変形温度は102℃で、アイゾツト衝
撃強度は5.5Kg・cm/cm2であつた。
実施例 4 実施例1において、スチレン―ブタジエン共重
合ゴムの変りにポリブタジエンゴム(旭化成製
品、ジエンNF―35AS)を250g仕込んで、実施
例1と同装置及び同操作条件で塊状―懸濁重合を
行なつた。塊状重合終了時の反応液は均一状態の
粘稠な液体であり、重合率は26.5重量%であつ
た。また無水マレイン酸は生成した重合体中に塊
状重合中に加えた量の100重量%が含有されてい
た。また懸濁重合終了後、得られた重合体中には
無水マレイン酸が3.6重量%含有されており、そ
の熱変形温度は97℃でアイゾツト衝撃強度は6.3
Kg・cm/cm2であつた。
比較例 1 撹拌装置、温度計、温度調節装置、還流冷却器
及び窒素ガス導入口を備えた2ガラスフラスコ
に スチレン 650g アクリロニトリル 230 無水マレイン酸 120 スチレン―ブタジエン共重合ゴム(実施例1
と同じ) 100 ジベンゾイルパーオキサイド 2 ジクミルパーオキサイド 0.8 t―ドデシルメルカプタン 5 を仕込んで十分溶解させた後、フラスコ内を窒素
置換した。ついで重合槽内温度を72℃に保ち撹拌
を行ないながら、塊状重合を開始した。重合開始
後約1時間目より系内の粘度が急上昇し始め、2
時間目には反応液中に塊り状の重合物が副生した
ので重合反応を停止した。なお、各1時間目及び
2時間目の反応液を採取し、分析したところ、無
水マレイン酸が各々、27重量%及び24重量%生成
重合体中に含有されていることがわかつた。
比較例 2 比較例1で使用した装置にさらに滴下漏斗を備
えた2ガラスフラスコに スチレン 520g アクリロニトリル 160 ジラウリルパーオキサイド(LPO) 3 t―ドデシルメルカプタン 3 を仕込んで、溶解後フラスコ内を窒素置換した。
一方、別に 無水マレイン酸 25g スチレン 95 の混合液を調整して、滴下漏斗に仕込んだ。つい
で、重合槽内温度を70℃に保ち、撹拌を行ないな
がら、滴下漏斗から上記無水マレイン酸―スチレ
ン溶液を80g/時の速度で、1.5時間にわたり連
続的に添加した。添加終了後、引続き1時間塊状
重合を継続した。次いで、この重合系に スーパータイト10(日本化学製品) 70g モノゲンLH(日本油脂製品) 0.1 水 700 からなる調整された懸濁液を撹拌下に添加し懸濁
させた。続いて70℃で4時間及び80℃で2時間懸
濁重合を行ない、実施例と同じ後処理を行なつ
た。得られた重合体の熱変形温度は85℃で、アイ
ゾツト衝撃強度は1.1Kg・cm/cm2であつた。
なお、アイゾツトノツチ付衝撃強度(厚み1/4
インチ)および熱変形温度は各々ASTM D―
256およびD―648にしたがつて測定した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニル芳香族単量体40〜95重量%、不飽和ジ
    カルボン酸無水物0.5〜30重量%及び共重合可能
    ビニル単量体3〜30重量%の単量体混合物を、該
    単量体混合物100重量部に対してジエン系ゴム質
    重合体1〜25重量部の存在下にグラフト重合させ
    るに際し、ビニル芳香族単量体及び/又は共重合
    可能ビニル単量体に溶解させた不飽和ジカルボン
    酸無水物を連続的又は間歇的に、ビニル芳香族単
    量体及び共重合可能ビニル単量体の消費速度より
    遅い速度で塊状重合を終了させる間に加え、かつ
    塊状重合時に不飽和ジカルボン酸無水物を実質的
    に完全に重合させ次いで懸濁重合条件下に重合を
    継続し、実質的に重合を完結させることを特徴と
    する耐熱・耐衝撃性樹脂の製造方法。 2 共重合可能ビニル単量体がビニルシアン単量
    体又はメタクリル酸エステル単量体である特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
JP10204681A 1981-06-30 1981-06-30 耐熱・耐衝撃性樹脂の製造方法 Granted JPS582313A (ja)

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JPS6044517A (ja) * 1983-08-19 1985-03-09 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 艶消し熱可塑性樹脂組成物
JPH0637537B2 (ja) * 1988-06-30 1994-05-18 日本合成ゴム株式会社 熱可塑性樹脂の製造方法

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