JPH0138020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は展開、組立て自在なキヤリーカートン
に関する。

従来の技術 展開、組立て自在なキヤリーカートンは展開状
態に於て皿代りとなり、シヨートケーキなどの包
装用として普及している。一般にこの種キヤリー
カートンは、底面板上にシヨートケーキを載置し
た状態で、前後、左右側面板を組立て又は展開す
るので、之等側面板相互の結合手段として、展
開、組立て時に側面板がシヨートケーキに触れる
ことのないような手段を採用することが必要であ
る。従来このような結合手段として、例えば第４
図に示すように左右側面板の両側辺に連成した差
込み片ａを前後側面板の両端部に形成した切り目
ｂに差込む方式のものが提案されている。

考案が解決しようとする問題点 ところが上記従来の差込み方式では、所定の結
合強度を得るためにどうしても差込み片の形状が
大型且つ複雑化し、これでは差込み片の挿脱操作
が面倒となり、組立て、展開時の作業性に欠ける
と共に、側面板に形成される切り目が大きくなる
ので、これが直接目視され美観が損なわれるなど
の欠点があつた。

本考案はこのような従来の欠点を一掃すること
を目的としてなされたものである。

問題点を解決するための手段 本考案は、展開、組立て自在であつて、底面板
の各辺に連成された前後、左右側面板から側壁
を、また各側面板の上端に連成されたフラツプか
ら上蓋及び取手を、それぞれ組立てる形式のキヤ
リータートンに於て、左右側面板の両側辺にジヨ
イント板を連成し、各ジヨイント板の基端より止
め片を打出し、組立て時に、前後側面板の両側部
の内面を、上記ジヨイント板基端部の止め片に係
止し、前後側面板の外側で左右一対のジヨイント
板を結合するよう構成したことを特徴とするキヤ
リーカートンに係る。

実施例 以下に本考案の一実施例を添附図面にもとづき
説明すると次の通りである。

キヤリーカートン１は展開、組立て自在であ
り、底面板２の各辺に連成された前後、左右側面
板３，３，４，４から側壁が、また之等側面板の
上端に連成された前後フラツプ５，５及び取手片
６ａ付左右フラツプ６，６から上蓋部及び取手部
が組立てられるようになつている。このようなキ
ヤリーカートンの構造そのものは、従来のものと
実質的に異なる所はない。尚図中、６ｂは取手片
６ａより打出された舌状片、６ｃは取手片６ａの
基端両サイドに形成された係止部、５ａは前後フ
ラツプ５に形成された係止穴である。

本考案は上記構成のキヤリーカートンに於て、
前後、左右側面板３，３，４，４を組立て時に結
合するために、左右側面板４，４の両側辺からジ
ヨイント板７ａ，７ａ，７ｂ，７ｂを連成し、更
に各ジヨイント板７ａ，７ｂの基端より止め片
８，８を打出し形成している。

ジヨイント板７ａ，７ｂのジヨイント手段とし
ては、適宜結合、脱離できるものであれば制限さ
れないが、例えば図示のような上下の縦切込み９
ａ，９ｂの掛合せ方式が操作的に簡単であり好ま
しい。この場合ジヨイント部の美観向上を目的と
して、縦切込み９ａ，９ｂより先部分７a′，７
b′を例えば花びら状等に形取ることができる。１
０は先部分７a′，７b′に形成した罫線である。

第２図は本考案品の展開図を示し、原紙を打抜
くことにより容易に得られる。

使用に際しては、第２図に示す展開状態から、
先ず前後側面板３，３を起立し、次いで左右側面
板４，４を起立して、ジヨイント板７ａ，７ｂの
基端より打出した止め片８を、前後側面板３の両
側部の内面に係止し、次いで前後側面板３を外側
で、ジヨイント板７ａ，７ｂを結合することによ
り、側壁を組立てることができる。

この組立て状態に於ては、左右側面板４はジヨ
イント板７ａ，７ｂの結合により起立保持され、
一方前後側面板３は、内側の止め片８，８と、外
側のジヨイント板７ａ，７ｂとの間で起立保持さ
れ、而して前後左右側面板３，３，４，４は、ジ
ヨイント板７ａ，７ｂ、及び止め片８，８をし
て、結合される。

このようにして側壁を組立て後、常法通りフラ
ツプ５，６より上蓋及び取手を組立てることによ
り、包装を完了する。

包装状態より展開する場合を、組立てとは逆の
手順をとればよい。

効 果 本考案によれば、組立て、展開自在なキヤリー
カートンに於て、前後、左右側面板の結合手段と
して、上述のようなジヨイント板と止め片との組
合せ方式を採用したので、組立て、展開操作が容
易となり作業性を改善できると共に、ジヨイント
板の基端部に止め片の打出し孔が形成されるが、
止め片は極く小さいものでよく、従つて打出し孔
も小さく、殆んど目立つことがないので、良好な
外観が得られるなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜面図、第２
図は本考案品の展開図、第３図は組立て途中の状
況を示す斜面図、第４図は従来方式のキヤリーカ
ートンの一例を示す斜面図である。 図に於て、１はキヤリーカートン、２は底面
板、３は前後側面板、４は左右側面板、５は前後
フラツプ、６は取手片６ａ付左右フラツプ、７
ａ，７ｂはジヨイント板、８は止め片、９ａ，９
ｂは縦切込み、１０は罫線である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 展開、組立て自在であつて、底面板の各辺に連
   成された前後、左右側面板から側壁を、また各側
   面板の上端に連成されたフラツプから上蓋及び取
   手を、それぞれ組立てる形式のキヤリーカートン
   に於て、左右側面板の両側辺にジヨイント板を連
   成し、各ジヨイント板の基端より止め片を打出
   し、組立て時に、前後側面板の両側部の内面を、
   上記ジヨイント板基端部の止め片に係止し、前後
   側面板の外側で左右一対のジヨイント板を結合す
   るよう構成したことを特徴とするキヤリーカート
   ン。