JPH0137714Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜考案の技術分野＞ この考案は各種の機械や装置に用いられるノズ
ル装置に関する。

＜考案の背景＞ 従来、ノズル装置には種々の機構のものが存在
するが、そのいずれもが噴出量を調節したり、噴
出方向を変更したりする構造のものに限られる。
ところで紙揃え機において、Ｖ状支持枠の直角を
なす２つの支持面にて積層印刷紙の２つの積層端
面を支持して紙揃えを行う際、噴出位置を積層端
面に直交しかつ直線的に変位させつつ空気を吹き
付けることにより紙粉を除去することが必要とな
る。このため噴出位置が直線的に変位するような
ノズル装置の出現が要望されているが、現在、構
成簡易なその種のノズル装置は提案されていな
い。

＜考案の目的＞ この考案は、構成簡易にして上記要望を満足し
たノズル装置を提供することを目的とする。

＜考案の構成および効果＞ 上記目的を達成するため、この考案のノズル装
置では、外筒中へ、圧力空気源に連設された内筒
を軸回転可能に嵌挿し、内筒または外筒のいずれ
か一方には、筒軸方向に沿う直線状のスリツト孔
を開設し、他方には筒軸に対し旋回する螺旋状の
スリツト孔を開設すると共に、螺旋状のスリツト
孔が設けられた内筒または外筒には回転駆動装置
を連繋するようにした。

この考案によると、螺旋状のスリツト孔と直線
状のスリツト孔との交点が噴出口を構成するた
め、螺旋状のスリツト孔が設けられた内筒または
外筒を軸回転することにより、各スリツト孔の交
点、すなわち噴出口が筒軸方向に直線的に変位す
るもので、これにより所期の目的を達成した実用
上の効果が奏される。

＜実施例の説明＞ 第１図は、この考案のノズル装置が組み込まれ
た印刷用紙等の紙揃え機を示す。この紙揃え機
は、機台１の軸受１０，１０間に積層された印刷
紙を支持するＶ状支持枠２が軸止されている。支
持枠２は直角をなす２つの支持面２１，２２を備
え、これら支持面２１，２２にて積層印刷紙の直
交する２つの積層端面が支持されるようになつて
いる。この支持枠２には減速歯車３１、減速機３
２、正逆転モータ３３からなる回転駆動装置３が
連繋されており、支持枠２を正逆いずれか方向に
回転させることにより、支持面２１，２２が上向
きないし横向きに変位する。

また支持枠２上には、互いに対向する一対の挟
み板２３，２３が縦設され、両挟み板２３，２３
を往復駆動機構（図示せず）に連繋して互いに接
近または離間可能となしている。かくして支持枠
２が横向きのとき挟み板２３，２３は水平状態を
なしており、この挟み板２３，２３間へ上下に積
層した印刷紙を供給した後、支持枠２を上向きに
回動変位することにより、印刷紙が両支持面２
１，２２上へ縦列する。

前記支持面２１，２２には、印刷紙の縦列方向
に沿つて複数のエア噴出用のノズル装置４が設け
られている。

このノズル装置４は、この考案の特徴をなすも
ので、第２図〜第５図に示す如く、筒軸方向に沿
う直線状のスリツト孔５１が開設されそのスリツ
ト孔５１を支持面２１，２２に揃えて支持枠２に
取付け固定された外筒５と、筒軸に対し旋回する
螺旋状のスリツト孔６１が開設され、前記外筒５
中へ軸回転可能に嵌挿された内筒６と、内筒６の
内孔に連設された圧力空気源７と、内筒６に連繋
した回転駆動装置８とから成る。内筒６の螺旋状
のスリツト孔６１と外筒５直線状のスリツト孔５
１との交点は噴出口を構成するもので、この噴出
口は内筒６を軸回転することにより直線的に変位
する。

この実施例の場合は、前記螺旋状のスリツト孔
６１は内筒６の全長に対して１旋回するような螺
旋となしており、従つて内筒６の１回転に対し
て、噴出口は直線状のスリツト孔５１の全長間を
変位することになる。

なおスリツト孔６１の螺旋は、内筒６の全長に
対して２ないし複数回旋回するようになせば、直
線状のスリツト孔５１に対し２ないし複数個の噴
出口を設定し得、しかも内筒６の軸回転により各
噴出口が一斉に変位する。

また螺旋方向は内筒６の全長にわたり一方向に
設定してもよく、長さ中央等の適所から右螺旋、
左螺旋に設定してもよい。特に後者の場合、内筒
６の回転により、噴出口は直線状スリツト孔５１
の両端か中央へ、或いは中央から両端部へ相対変
位することになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のノズル装置が組み込まれた
紙揃え機の平面図、第２図は支持枠の平面図、第
３図は第２図Ａ−Ａ線に沿う断面図、第４図は第
２図Ｂ−Ｂ線に沿う拡大断面図、第５図は噴出口
部分を示す拡大斜視図である。 ４……ノズル装置、５……外筒、５１……直線
状スリツト孔、６……内筒、６１……螺旋状スリ
ツト孔、７……圧力空気源、８……回転駆動装
置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外筒５中へ、圧力空気源７に連設された内筒
   ６を軸回転可能に嵌挿し、内筒６または外筒５
   のいずれか一方には、筒軸方向に沿う直線状の
   スリツト孔５１を開設し、他方には筒軸に対し
   旋回する螺旋状のスリツト孔６１を開設すると
   共に、螺旋状のスリツト孔６１が設けられた内
   筒６または外筒５には回転駆動装置８を連繋し
   て成るノズル装置。 (2) 直線状のスリツト孔５１は外筒５に、螺旋状
   のスリツト孔６１は内筒６に、それぞれ開設さ
   れている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   ノズル装置。