JPH0137506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ブラインドの室内側へ吊下されるカ
ーテンを係止するのに使用されるカーテンフツク
であつて、特にブラインドの溝型上部函への着脱
を容易にしたブラインド用カーテンフツクの構造
に関するものである。

従来の技術 従来より、窓からの日差しを遮るために窓辺に
吊下して使用されるブラインドがある。しかし、
このブラインドだけの採光調節によると、例えば
採光を充分に確保するためにストラツトを水平に
近づけて大きめに開放したような時に、室外から
室内を見透せる状態になる不都合があつたり、ま
た豪華な雰囲気とか、気品のある室内装飾のため
には、ブラインドはその構成の持つ機械的な冷た
さや単調さの故に不向きである。このような理由
により、以前に考案者はブラインドの遮光性の良
さと、カーテンの装飾性の良さとを共に活かすこ
とのできるブラインドとカーテンとの合体構造を
案出した。

ところで、このブラインドとカーテンとの合体
構造において、室内側に吊下されるカーテンを係
止するための良策が無いので、カーテンの上縁に
縫着した長紐を、ブラインドの最上部に配設され
た上部函の外周へ結縛することによつて、カーテ
ンを吊下していた。しかしながら、このような方
法ではカーテンの折角の装飾性も失われ、しかも
狭くて作業のしにくい位置でのカーテンの取付に
労を要していた。

本考案が解決しようとする問題点 そこで、本考案は、ブラインドの上部函が規格
化されていて、溝型のものが多い実情を勘案し
て、特にブラインドにおける溝型の上部函へ装着
されるカーテンフツクであつて、極めて容易に着
脱し得てしかも該カーテンフツクへ吊下されたカ
ーテンの美観を損ねないブラインド用カーテンフ
ツクの構造を提供せんとするものである。

問題点を解決するための手段 本考案に係るブラインド用カーテンフツクの構
造において、その特徴とするところは、ブライン
ドの溝型上部函を形成する前後部側面ならびに底
面に沿つて外方から抱持状に装着されるカーテン
フツクであつて、前記溝型上部函の前部側面に沿
う前側立直部にカーテン係止部を形成するととも
に該前側立直部の先端には前部側面の上縁に掛止
される鉤状部を折曲形成し、また前記溝型上部函
の後部側面に沿う後側立直部を後部側面の高さよ
りも短くして装着を容易にし、更に該カーテンフ
ツクに弾性を持たせることによりカーテンフツク
を前記溝型上部函へ弾発的に着脱し得るようにし
てなる点にある。

作 用 本考案のカーテンフツクを装着するには、ブラ
インドの溝型上部函を形成する前部側面の上縁へ
カーテンフツクの前側立直部の先端に設けた鉤状
部を外方から引つ掛けて、該鉤状部を回動中心と
してカーテンフツクの後側立直部を溝型上部函の
後部側面へ向かつて回動させて、カーテンフツク
が溝型上部函に干渉して回動を係止される位置ま
で、カーテンフツクを変位させる。次ぎに、回動
を係止された状態にあるカーテンフツクを下方か
ら指先で強く押圧すれば、カーテンフツクの後側
立直部が後部側面の高さよりも短くされているこ
とにより、カーテンフツクを溝型上部函へ容易に
装着でき、しかもカーテンフツクは弾性を持つて
いるので、溝型上部函へ弾発的に嵌着することが
でき、そのためカーテンフツクと溝型上部函との
係止力を一層高め且つ遊隙を造成することなく嵌
着できる。

また、溝型上部函の前部側面に沿う前側立直部
にカーテン係止片を突設したことによつて、カー
テンの重量がカーテン係止部に作用しても、カー
テンの重量は全て鉤状部によつて好適に受け止め
られ、またカーテンフツクにはカーテンの重量に
よる回転力が発生するが、この回転力は鉤状部を
回動中心としてカーテンフツクの後側立直部を上
方へ回動させるように作用するため、カーテンフ
ツクは溝型上部函へ一層強固に係止することにな
る。

なお、上記のカーテンフツクを取り外すには、
カーテンフツクの後側立直部を下方へ押しさげれ
ば、簡単に溝型上部函からカーテンフツクを抜脱
することができる。

実施例 以下、本考案の具体的な実施例を、図面を参照
することにより詳細に説明する。

第１、第２、第３図は本考案に係るカーテンフ
ツクを示し、１はブラインド２の溝型上部函３の
外側へ抱持状に装着されたカーテンフツクであつ
て、本体を細帯状で弾力に富んだ材料で成形さ
れ、前記溝型上部函３を形成する前部側面３ａに
沿わせた前側立直部１ａの先端にはＵ字状の鉤状
部Ａを折曲形成され、また前側立直部１ａの途中
には外方へ枝状に突出したカーテン係止部１ｂを
形成されてあり、該カーテン係止部１ｂの形成に
は第１図に示すように先端にカーテン係止孔４を
穿孔された別体の帯状片を本体へリベツド５止め
しても、溶着しても良く、第３図のように溝型上
部函３の底面よりも下方へ垂れ下がる帯状片６を
本体にビス、リベツト等により固定し、該帯状片
６の下端部から斜め上方へ向かつて延伸するピン
７を固着するようにしても良いし、或いは、第４
図のように本体を先端で折り返すことにより一体
的に曲成しても良く、要は、如何なる手段を採る
にせよ、カーテンを好適に係止し得る構造にする
ことが肝要である。前記溝型上部函３の後部側面
３ｂに沿わせたカーテンフツク１の後側立直部１
ｃは後部側面３ｂの高さよりも短く設定され、カ
ーテンフツク１を溝型上部函３へ着脱するのに便
ならしめている。８は本体ならびにカーテン係止
部１ｂの全体を被覆する硬質または軟質の合成樹
脂、９はカーテン、１０…はブラインド２のスラ
ツトである。

以上により作用ならびに使用方法を説明する。
溝型上部函３の前部側面３ａの上縁へカーテンフ
ツク１の鉤状部Ａを引つ掛けて該鉤状部Ａを回動
中心にして後側立直部１ｃを溝型上部函３の後部
側面３ｂへ近接させるように回動する。所定角度
だけ回動すると前記後側立直部１ｃは溝型上部函
３の底隅部Ｂに接当して回動を係止される。その
位置からカーテンフツク１の下部を指で上方へ押
圧すると本体の弾力性の故に後側立直部１ｃは溝
型上部函３の底隅部Ｂを通り越して弾発的に嵌合
することになる。ところで、第１図のように合成
樹脂８で被覆されたカーテンフツク１である場合
には、錆の発生を防止でき、またその合成樹脂８
が軟質である場合にはカーテンフツク１の着脱時
にブラインド２の溝型上部函３に掻き傷が入るの
を防止するとともにカーテンフツク１の装着状態
においてはカーテンフツク１はより好適に溝型上
部函３へ密着でき安定した遊動の無い状態とな
る。

また、カーテンフツク１を溝型上部函３から取
り外すには、後側立直部１ｃを指によつて下方へ
押し下げるだけで良く、何等特別の道具を要する
ものではない。

ところで、このようにブラインド２に装着する
カーテンフツク１である以上、カーテンフツク１
がブラインド２の作動機能を害するものであつて
はならないが、本考案のカーテンフツク１はブラ
インド２の溝型上部函３の各面に沿わせて装着さ
れるものであるから溝型上部函３の底面３ｃと最
上部スラツト１０ａとの間に殆ど容積を取らない
ため、スラツト１０…の昇降に何等影響を与える
ことなくブラインド２は好適に機能する。

なお、第１図のカーテン係止部１ｂは吊りフツ
ク１１…の取りつけられたカーテン９に好適であ
り、また第３図のカーテン係止部１ｂはピン７を
挿入するための袋部１２を形成されたカーテン９
に使用されて好適である。

考案の効果 以上のように、本考案によれば、弾発的に着脱
できるので、ブラインドにおける溝型上部函へ、
カーテンフツクをブラインドの機能に影響を与え
ることなく、極めて簡単に着脱することができ、
しかも装着されたカーテンフツクは遊隙による振
れを生じず極めて安定した装着状態を保持するこ
ととなり、 また、カーテンフツクの前側立直部にカーテン
係止部を設けたのでカーテンフツクならびに溝型
上部函等がカーテンの後方へ隠蔽される態様とな
つてカーテンはその美観を如何なく発揮できる
等々の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施したカーテンフツクの第
一実施例を示す側面図、第２図は同平面図、第３
図は本考案を実施したカーテンフツクの第二実施
例を示す側面図、第４図は他の形式のカーテン係
止部を形成されたカーテンフツクを示す側面図で
ある。 符号、１……カーテンフツク、１ａ……前側立
直部、１ｂ……カーテン係止部、１ｃ……後側立
直部、２……ブラインド、３……溝型上部函、３
ａ……前部側面、３ｂ……後部側面、３ｃ……底
面、Ａ……鉤状部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブラインド２の溝型上部函３を形成する前後部
   側面３ａ，３ｂならびに底面３ｃに沿つて外方か
   ら抱持状に装着されるカーテンフツク１であつ
   て、前記溝型上部函３の前部側面３ａに沿う前側
   立直部１ａの外方にカーテン係止部１ｂを形成す
   るとともに該前側立直部１ａの先端には前部側面
   ３ａの上縁に掛止される鉤状部Ａを折曲形成し、
   また前記溝型上部函３の後部側面３ｂに沿う後側
   立直部１ｃを後部側面３ｂの高さよりも短くして
   装着を容易にし、更に該カーテンフツク１に弾性
   をもたせることによりカーテンフツク１を前記溝
   型上部函３へ弾発的に着脱し得るようにしてなる
   ブラインド用カーテンフツクの構造。