JPH0137167B2 - - Google Patents
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- JPH0137167B2 JPH0137167B2 JP59185930A JP18593084A JPH0137167B2 JP H0137167 B2 JPH0137167 B2 JP H0137167B2 JP 59185930 A JP59185930 A JP 59185930A JP 18593084 A JP18593084 A JP 18593084A JP H0137167 B2 JPH0137167 B2 JP H0137167B2
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Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
本発明は、メタノール、エタノール、プロパノ
ールなどのアルコール水溶液をパーベーパレーシ
ヨン法により濃縮する方法に関する。 均一な混合溶液から特定な化合物を分離する方
法は種々知られており、蒸留法はその最も代表的
なもので種々の物質の分離に広く用いられてい
る。しかしながら、蒸留法は一たん液から蒸気に
変換する必要があり、典型的なエネルギー消費型
の分離精製技術である。例えばエタノールを水か
ら分離する場合沸点は22.5℃の差があるものの、
エタノールと水とは強力な水素結合によつて会合
しており、この強い親和を断ち切つて効率的に分
離するには難点がある。またエタノールは95.6%
wt%の濃度で水と共沸し、脱水エタノールを製
造するには複雑な工程の抽出蒸留を行う必要があ
る。最近、エタノールは石油の代替エネルギーお
よび化学原料として注目されている。特に再生可
能な植物資源から発酵法で得られるアルコール
(エタノール、プロパノールとブタノール等)は
大陽エネルギーの間接的利用法として期待され、
その転換技術、特に濃縮技術はキー・テクノロジ
ーとして強く工業界から要望されている。 そこで、本発明者らは鋭意研究を進めた結果、
親水性構造を有するモノマーとしてのN−ビニル
ピロリドンと、疎水性構造を有するモノマーとし
てのエチルメタクリレート及び/又はイソブチル
メタクリレートをランダム共重合して得られた共
重合体の薄膜を用いるパーベーパレーシヨン法に
より、メタノール、エタノール、プロパノールな
どのアルコール水溶液から、水を選択性よく分離
し、濃縮アルコール水溶液を回収し得ることを見
出し、本発明に到達した。 即ち、本発明は、N−ビニルピロリドンと、エ
チルメタクリレート及びイソブチルメタクリレー
トの中から選ばれる少なくとも1種とのランダム
共重合体からなる膜を用いるパーベーパレーシヨ
ン法により、アルコール水溶液を濃縮する方法で
ある。 本発明に用いる膜を構成する各ランダム共重合
体を得るための重合は次のようにして行うことが
できる。 (i) N−ビニルピロリドン−エチルメタクリレー
ト共重合体: 塊状重合法を用い、55℃でアゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)をモノマー全量に対し
0.01wt%加え、16時間反応させる。 (ii) N−ビニルピロリドン−イソブチルメタクリ
レート共重合体: 塊状重合法を用い、55℃でAIBNをモノマー全
量に対し0.01wt%を加え、16時間反応させた。 前記のようにして得られた共重合体は、いずれ
もベンゼン溶液とし、石油エーテル中に滴下して
再沈、精製する。 膜の調製方法には特に制限はないが、例えば次
のようにして調製することができる。即ち、共重
合体の各種の溶媒に対する溶解性を調べ、最適の
溶媒を決定し、その溶媒からキヤスト法で製膜す
る方法である。例えば、N−ビニルピロリドン−
エチルメタクリレートとN−ビニルピロリドン−
イソブチルメタクリレート共重合体の一部(N−
ビニルピロリドんの仕込比が56/44以下のもの)
は製膜時の溶媒としてベンゼンを使用することが
できる。N−ビニルピロリドンの仕込比が84/16
以上のN−ビニルピロリドン−イソブチルメタク
リレート共重合体の溶媒にはジメチルホルムアミ
ドを用いることができる。ベンゼンを用いる場合
は常温下で溶媒を徐々に蒸散させる方法で、ジメ
チルホルムアミドを用いる場合は流延したガラス
板をホツトプレート上に置き、加熱減圧して蒸発
させる方法をとることができる。ガラス板より剥
離して得られた薄膜は、通常40〜60μmの厚さで
ある。 本発明によれば、前記した膜をパーベーパレー
シヨン法の分離膜として用いることにより、メタ
ノール、エタノール、プロパノールなどの水溶液
から水を純度高く、選択的に透過させ、アルコー
ル水溶液を効率よく濃縮させることができる。好
ましくは、メタノールとエタノールの水溶液にお
いてアルコールの濃度が50%以下の低濃度の水溶
液から著しく高い分離効率で水を分離し、濃縮す
ることができる。またプロパノール水溶液に関し
ては、40%以下の低濃度のプロパノール水溶液を
効率よく濃縮することができる。 本発明は費用の高い、エネルギー多消費型の蒸
留法を避けることができる点で有利である。本発
明の方法でアルコール水溶液の濃縮を行うには、
膜の1次側、即ち供給面側に大気圧下または加圧
下で原料アルコール水溶液を存在させる。2次側
では膜透過物を気体または蒸気状の他の不活性な
気体に掃引させて採取するか、減圧下で採取する
ことができる。つまり膜の2次側すなわち膜透過
採集側の化学的ポテンシヤルよりも膜の1次側す
なわち供給側の化学的ポテンシヤルが大きく維持
されるようにすることによつて膜によるアルコー
ル水溶液の濃縮を行うことができる。供給側およ
び採取側の各温度は広い温度範囲にわたつて適用
可能であるが、本発明では膜の1次側が液状、2
次側が蒸気状となつているため、アルコールと水
の凝固点以下あるいは沸点以上の温度範囲は採用
できない。 次に本発明を実施例により更に具体的に説明す
る。なお実施例において透過速度および分離係数
の測定は通常のパーベーパレーシヨン用の測定装
置を用いて行つた。添付図面は本発明による高分
子膜を用いたパーベーパレーシヨン法を実施する
装置の概略を示す。この装置を用いて実験を行う
には、透過セル5に高分子膜10を装着し、この
高分子膜の上にアルコール水溶液Sを入れる。こ
の供給側の圧力は大気圧である。一方、採集側M
は回転ポンプ1によつて0.1〜0.5mmHgの減圧下に
ある。実験は濃縮すべきアルコール水溶液Sを供
給し、1晩放置したのち行い、撹拌モータ7によ
つて測定中絶えず撹拌した。透過セル5の全体を
恒温バス中に漬け、温度を一定に保つた。このと
きの膜の有効面積は15.9cm2である。膜を透過した
蒸気は所定の時間毎に4の液体窒素で冷却したコ
ールドラツプで冷却、捕集し、ガラスの枝管を溶
射切断した。この封管したガラスの重量側定か
ら、透過量(g/m2hr)を求めた。捕集した溶液
の水/アルコールの組成はガスクロマトグラフを
用いて決定した。 なお、分離の効率は、分離係数(α)により示
される。分離係数(α)は分離される二つの物質
AおよびBの濃度の比で透過物中の対応する物質
の濃度の比を割つた値として定義される。 α=透過物中の(CA/CB)/供給液中の(CA/CB
) ただし、CAおよびCBは、それぞれ選択的に透
過しうる成分の濃度および混合物中のその他の成
分の濃度を示す。本発明の場合、CAは水及びCB
はアルコールについての濃度をそれぞれ示す。以
下において示すα(W/A)はアルコールに対す
る水の分離係数である。 実施例 1 N−ビニルピロリドンとエチルメタクリレート
の仕込比を75:25として常法により重合し、重合
率66.9%、N−ビニルピロリドンの組成が21.3モ
ル%の重合物を得た。この重合物のベンゼン溶液
をガラス板上に流延し、常温で溶媒を徐々に蒸発
させ、41.3μmの厚さの分離膜を得た。この薄膜
を図面に示した装置のセル5に装着し、メタノー
ル水溶液の濃縮実験を行つた。この場合、膜の反
対側Mの圧力は0.1mmHgに保持した。その結果を
第1表に示す。
ールなどのアルコール水溶液をパーベーパレーシ
ヨン法により濃縮する方法に関する。 均一な混合溶液から特定な化合物を分離する方
法は種々知られており、蒸留法はその最も代表的
なもので種々の物質の分離に広く用いられてい
る。しかしながら、蒸留法は一たん液から蒸気に
変換する必要があり、典型的なエネルギー消費型
の分離精製技術である。例えばエタノールを水か
ら分離する場合沸点は22.5℃の差があるものの、
エタノールと水とは強力な水素結合によつて会合
しており、この強い親和を断ち切つて効率的に分
離するには難点がある。またエタノールは95.6%
wt%の濃度で水と共沸し、脱水エタノールを製
造するには複雑な工程の抽出蒸留を行う必要があ
る。最近、エタノールは石油の代替エネルギーお
よび化学原料として注目されている。特に再生可
能な植物資源から発酵法で得られるアルコール
(エタノール、プロパノールとブタノール等)は
大陽エネルギーの間接的利用法として期待され、
その転換技術、特に濃縮技術はキー・テクノロジ
ーとして強く工業界から要望されている。 そこで、本発明者らは鋭意研究を進めた結果、
親水性構造を有するモノマーとしてのN−ビニル
ピロリドンと、疎水性構造を有するモノマーとし
てのエチルメタクリレート及び/又はイソブチル
メタクリレートをランダム共重合して得られた共
重合体の薄膜を用いるパーベーパレーシヨン法に
より、メタノール、エタノール、プロパノールな
どのアルコール水溶液から、水を選択性よく分離
し、濃縮アルコール水溶液を回収し得ることを見
出し、本発明に到達した。 即ち、本発明は、N−ビニルピロリドンと、エ
チルメタクリレート及びイソブチルメタクリレー
トの中から選ばれる少なくとも1種とのランダム
共重合体からなる膜を用いるパーベーパレーシヨ
ン法により、アルコール水溶液を濃縮する方法で
ある。 本発明に用いる膜を構成する各ランダム共重合
体を得るための重合は次のようにして行うことが
できる。 (i) N−ビニルピロリドン−エチルメタクリレー
ト共重合体: 塊状重合法を用い、55℃でアゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)をモノマー全量に対し
0.01wt%加え、16時間反応させる。 (ii) N−ビニルピロリドン−イソブチルメタクリ
レート共重合体: 塊状重合法を用い、55℃でAIBNをモノマー全
量に対し0.01wt%を加え、16時間反応させた。 前記のようにして得られた共重合体は、いずれ
もベンゼン溶液とし、石油エーテル中に滴下して
再沈、精製する。 膜の調製方法には特に制限はないが、例えば次
のようにして調製することができる。即ち、共重
合体の各種の溶媒に対する溶解性を調べ、最適の
溶媒を決定し、その溶媒からキヤスト法で製膜す
る方法である。例えば、N−ビニルピロリドン−
エチルメタクリレートとN−ビニルピロリドン−
イソブチルメタクリレート共重合体の一部(N−
ビニルピロリドんの仕込比が56/44以下のもの)
は製膜時の溶媒としてベンゼンを使用することが
できる。N−ビニルピロリドンの仕込比が84/16
以上のN−ビニルピロリドン−イソブチルメタク
リレート共重合体の溶媒にはジメチルホルムアミ
ドを用いることができる。ベンゼンを用いる場合
は常温下で溶媒を徐々に蒸散させる方法で、ジメ
チルホルムアミドを用いる場合は流延したガラス
板をホツトプレート上に置き、加熱減圧して蒸発
させる方法をとることができる。ガラス板より剥
離して得られた薄膜は、通常40〜60μmの厚さで
ある。 本発明によれば、前記した膜をパーベーパレー
シヨン法の分離膜として用いることにより、メタ
ノール、エタノール、プロパノールなどの水溶液
から水を純度高く、選択的に透過させ、アルコー
ル水溶液を効率よく濃縮させることができる。好
ましくは、メタノールとエタノールの水溶液にお
いてアルコールの濃度が50%以下の低濃度の水溶
液から著しく高い分離効率で水を分離し、濃縮す
ることができる。またプロパノール水溶液に関し
ては、40%以下の低濃度のプロパノール水溶液を
効率よく濃縮することができる。 本発明は費用の高い、エネルギー多消費型の蒸
留法を避けることができる点で有利である。本発
明の方法でアルコール水溶液の濃縮を行うには、
膜の1次側、即ち供給面側に大気圧下または加圧
下で原料アルコール水溶液を存在させる。2次側
では膜透過物を気体または蒸気状の他の不活性な
気体に掃引させて採取するか、減圧下で採取する
ことができる。つまり膜の2次側すなわち膜透過
採集側の化学的ポテンシヤルよりも膜の1次側す
なわち供給側の化学的ポテンシヤルが大きく維持
されるようにすることによつて膜によるアルコー
ル水溶液の濃縮を行うことができる。供給側およ
び採取側の各温度は広い温度範囲にわたつて適用
可能であるが、本発明では膜の1次側が液状、2
次側が蒸気状となつているため、アルコールと水
の凝固点以下あるいは沸点以上の温度範囲は採用
できない。 次に本発明を実施例により更に具体的に説明す
る。なお実施例において透過速度および分離係数
の測定は通常のパーベーパレーシヨン用の測定装
置を用いて行つた。添付図面は本発明による高分
子膜を用いたパーベーパレーシヨン法を実施する
装置の概略を示す。この装置を用いて実験を行う
には、透過セル5に高分子膜10を装着し、この
高分子膜の上にアルコール水溶液Sを入れる。こ
の供給側の圧力は大気圧である。一方、採集側M
は回転ポンプ1によつて0.1〜0.5mmHgの減圧下に
ある。実験は濃縮すべきアルコール水溶液Sを供
給し、1晩放置したのち行い、撹拌モータ7によ
つて測定中絶えず撹拌した。透過セル5の全体を
恒温バス中に漬け、温度を一定に保つた。このと
きの膜の有効面積は15.9cm2である。膜を透過した
蒸気は所定の時間毎に4の液体窒素で冷却したコ
ールドラツプで冷却、捕集し、ガラスの枝管を溶
射切断した。この封管したガラスの重量側定か
ら、透過量(g/m2hr)を求めた。捕集した溶液
の水/アルコールの組成はガスクロマトグラフを
用いて決定した。 なお、分離の効率は、分離係数(α)により示
される。分離係数(α)は分離される二つの物質
AおよびBの濃度の比で透過物中の対応する物質
の濃度の比を割つた値として定義される。 α=透過物中の(CA/CB)/供給液中の(CA/CB
) ただし、CAおよびCBは、それぞれ選択的に透
過しうる成分の濃度および混合物中のその他の成
分の濃度を示す。本発明の場合、CAは水及びCB
はアルコールについての濃度をそれぞれ示す。以
下において示すα(W/A)はアルコールに対す
る水の分離係数である。 実施例 1 N−ビニルピロリドンとエチルメタクリレート
の仕込比を75:25として常法により重合し、重合
率66.9%、N−ビニルピロリドンの組成が21.3モ
ル%の重合物を得た。この重合物のベンゼン溶液
をガラス板上に流延し、常温で溶媒を徐々に蒸発
させ、41.3μmの厚さの分離膜を得た。この薄膜
を図面に示した装置のセル5に装着し、メタノー
ル水溶液の濃縮実験を行つた。この場合、膜の反
対側Mの圧力は0.1mmHgに保持した。その結果を
第1表に示す。
【表】
実施例 2
濃縮すべきアルコール水溶液をエタノール溶液
液にした以外は実施例1と全く同様にして濃縮実
験を行つた。結果は第2表の通りである。
液にした以外は実施例1と全く同様にして濃縮実
験を行つた。結果は第2表の通りである。
【表】
実施例 3
濃縮すべきアルコール水溶液を1−プロパノー
ル水溶液にした以外は実施例2と全く同様にして
濃縮実験を行つた。結果は第3表の通りである。
ル水溶液にした以外は実施例2と全く同様にして
濃縮実験を行つた。結果は第3表の通りである。
【表】
実施例 4
N−ビニルピロリドンとイソブチルメタクリレ
ートの仕込比を56:44として常法により重合し、
重合率34.0%、共重合体中のN−ビニルピロリド
ンの組成が21.3モル%の重合物を得た。この重合
物のベンゼン溶液をガラス板上に流延し、常温下
で溶媒を徐々に蒸発させ、42.6μmの厚さの分離
膜を得た。この薄膜を用いて実施例1と同一の装
置で全く同様な操作を行つた。結果を第4表に示
す。
ートの仕込比を56:44として常法により重合し、
重合率34.0%、共重合体中のN−ビニルピロリド
ンの組成が21.3モル%の重合物を得た。この重合
物のベンゼン溶液をガラス板上に流延し、常温下
で溶媒を徐々に蒸発させ、42.6μmの厚さの分離
膜を得た。この薄膜を用いて実施例1と同一の装
置で全く同様な操作を行つた。結果を第4表に示
す。
【表】
実施例 5
濃縮すべきアルコール水溶液をエタノール水溶
液にした以外は実施例4と同様にして濃縮実験を
行つた。結果は第5表の通りである。
液にした以外は実施例4と同様にして濃縮実験を
行つた。結果は第5表の通りである。
【表】
実施例 6
濃縮すべきアルコール水溶液を1−プロパノー
ル水溶液にした以外は実施例5と全く同様にして
濃縮実験を行つた。結果は第6表の通りである。
ル水溶液にした以外は実施例5と全く同様にして
濃縮実験を行つた。結果は第6表の通りである。
【表】
実施例 7
N−ビニルピロリドンとイソブチルメタクリレ
ートの仕込比を84:16として常法により重合し、
重合率29.1%、共重合体中のN−ビニルピロリド
ンの組成が43.9モル%の重合物を得た。この重合
物のジメチルホルムアミド溶液をガラス板上に流
延し、ホツトプレート上で加熱、減圧して溶媒を
蒸発させ、50.6μmの厚さの分離膜を得た。濃縮
すべきアルコール水溶液をエタノール水溶液にし
た以外は実施例1と全く同様にして濃縮実験を行
つた。結果は第8表の通りである。
ートの仕込比を84:16として常法により重合し、
重合率29.1%、共重合体中のN−ビニルピロリド
ンの組成が43.9モル%の重合物を得た。この重合
物のジメチルホルムアミド溶液をガラス板上に流
延し、ホツトプレート上で加熱、減圧して溶媒を
蒸発させ、50.6μmの厚さの分離膜を得た。濃縮
すべきアルコール水溶液をエタノール水溶液にし
た以外は実施例1と全く同様にして濃縮実験を行
つた。結果は第8表の通りである。
【表】
実施例 8
濃縮すべきアルコール水溶液を1−プロパノー
ル水溶液にした以外は実施例7と全く同様にして
濃縮実験を行つた。結果は第9表の通りである。
ル水溶液にした以外は実施例7と全く同様にして
濃縮実験を行つた。結果は第9表の通りである。
添付図面は本発明の濃縮方法を実施する装置を
示す概略図である。 2……回転ポンプ用の保護トラツプ、3……透
過側の圧力モニターに使うピラニー真空計、4…
…コールドトラツプ、5……透過セル、10……
高分子膜。
示す概略図である。 2……回転ポンプ用の保護トラツプ、3……透
過側の圧力モニターに使うピラニー真空計、4…
…コールドトラツプ、5……透過セル、10……
高分子膜。
Claims (1)
- 1 N−ビニルピロリドンと、エチルメタクリレ
ート及びイソブチルメタクリレートの中から選ば
れる少なくとも1種とのランダム共重合体からな
る膜を用い、アルコール水溶液をパーベーパレー
シヨン法により濃縮することを特徴とするアルコ
ール水溶液の濃縮方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18593084A JPS6164302A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | アルコール水溶液の濃縮方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18593084A JPS6164302A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | アルコール水溶液の濃縮方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6164302A JPS6164302A (ja) | 1986-04-02 |
JPH0137167B2 true JPH0137167B2 (ja) | 1989-08-04 |
Family
ID=16179362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18593084A Granted JPS6164302A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | アルコール水溶液の濃縮方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6164302A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4971076A (ja) * | 1972-09-21 | 1974-07-09 | ||
JPS53122683A (en) * | 1976-12-13 | 1978-10-26 | Comp Generale Electricite | Semipermeable membrane and manufacture thereof |
JPS54128983A (en) * | 1978-03-31 | 1979-10-05 | Toray Ind Inc | Semipermeable membrane |
JPS54146278A (en) * | 1978-05-09 | 1979-11-15 | Toray Ind Inc | New semipermeable membrane |
-
1984
- 1984-09-05 JP JP18593084A patent/JPS6164302A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4971076A (ja) * | 1972-09-21 | 1974-07-09 | ||
JPS53122683A (en) * | 1976-12-13 | 1978-10-26 | Comp Generale Electricite | Semipermeable membrane and manufacture thereof |
JPS54128983A (en) * | 1978-03-31 | 1979-10-05 | Toray Ind Inc | Semipermeable membrane |
JPS54146278A (en) * | 1978-05-09 | 1979-11-15 | Toray Ind Inc | New semipermeable membrane |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6164302A (ja) | 1986-04-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |