JPH0136899Y2 - - Google Patents

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JPH0136899Y2
JPH0136899Y2 JP11895785U JP11895785U JPH0136899Y2 JP H0136899 Y2 JPH0136899 Y2 JP H0136899Y2 JP 11895785 U JP11895785 U JP 11895785U JP 11895785 U JP11895785 U JP 11895785U JP H0136899 Y2 JPH0136899 Y2 JP H0136899Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はガス化装置に係り、特に石炭を高効率
でガス化する噴流ガス化炉の構造に関するもので
ある。
(従来の技術) 石炭の有効利用の一環として無公害で取り扱い
が容易なガスに転換することにより、エネルギ源
または化学原料とする方法が注目されている。ガ
ス化の方法には、分解過程で生成するメタン、エ
タン、プロパン等のカロリーの高い中間生成物を
取り出すことを目的とした高カロリーガス化法が
ある。この方法は、反応の面から700〜1000℃と
比較的低温で実施する必要があり、また局部的な
高温域の生成による灰の固着等をさける目的か
ら、装置としては流動層装置が採用されている。
しかしながら、流動層内では、石炭粒子が完全混
合層となつており、また比較的低温であるため、
抜き出される灰中に未反応物が多く含まれ、石炭
のガス化効率も70〜80%程度が限界である。
これに対し最近注目されているのが、1500〜
1800℃と非常に高温で石炭をガス化すると同時に
石炭中の灰を溶融させ、液体として取り出す高温
ガス化法である。この方法は、生成ガスの分解が
十分に進むため、カロリーの低いCO,H2が主成
分となる低カロリーガスが得られる。この高温ガ
ス化法の代表例として、噴流ガス化炉を用いる方
法を第8図に示す。石炭は酸素バーナ4によりガ
ス化部2へ供給されると同時に部分燃焼し、下記
の反応が起こる。
2C(石炭)+O2→2CO さらに、石炭中に含まれる水素化合物が分解す
るため、ガス化炉から発生するガスはCOとH2
主成分となる。酸素バーナ4は第9図に示される
ように旋回方向に取りつけられており、そのた
め、炉内では部分燃焼ガスおよび石炭粒子が旋回
し、石炭粒子の高温域における滞留時間を長く取
ると同時に、炉内の温度を均一化し、ガス化効率
の向上と灰の固着または炉材の溶融を防いでい
る。反応したガスは空塔部3を通りガス精製系6
を通つて系外へ取り出され、一方、燃焼灰は炉底
部の灰抜き出し口から外部に排出される。
第10図は、上述の噴流ガス化炉を用いた場合
の石炭の粒子径とガス化効効率の関係を示すもの
であるが、粒子径の大きい粗粒子は、酸素バーナ
によりガス化炉内に吹き込まれた時の旋回流によ
り炉壁に衝突し、あらかじめ付着し溶融している
灰に取り込まれて反応を起こすために、ガス化効
率はほぼ100%となる。一方、細粒子はガス流に
同伴され、ガス化されながら系外へ取り出される
ため、このガス化効率もほぼ100%となる。しか
し、これらの中間にある25〜65μmの粒子は炉内
で反応が完結せずに飛散しているのが現状であ
り、そのため噴流ガス化炉においてはガス化効率
は80〜90%程度が限界となつている。上述のよう
に、従来の噴流ガス化では、酸素バーナの取りつ
けを炉壁に対し接線方向に取ることだけで石炭粒
子の滞留時間の確保、さらに炉内の温度を均一化
することをねらつていたが、バーナ出口で石炭が
酸素により部分燃焼する時の急速なガス温度の上
昇にともなうガス膨張とガスの乱れを生じ、さら
に分子数が増加する反応であるために、ガスの乱
れは大きく、十分にガス化炉内で旋回流れを形成
させることができなかつた。また、気流に乗つて
ガス化部を出た微粒子は空塔部で徐々に冷やされ
てガス化効率が低下するため、総合的なガス化効
率は90%程度までが限界であつた。
ガス化炉は無公害なエネルギ転換装置であり、
特にガス化効率が運転コストに大幅に影響すると
ともに、効率が低いと取り出される灰中の未反応
物が多くなり、さらにその処理が問題となる。
(考案が解決しようとする問題点) 本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、ガス化効率の高い固体燃料のガス化炉を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本考案者らは、前記噴流ガス化炉におけるガス
化効率の低下について種々検討したところ、その
原因として、石炭と酸素との反応によつてCOが
成形する際に体積が急激に膨張するためであるこ
とを確認した。すなわち、石炭が酸素バーナを出
た直後に急速に反応し、温度が常温から1500〜
1800℃まで急上昇するが、そのとき、ガスが急速
に膨張して流線を乱し、そのため、旋回流が十分
に発達できず、粗粒の一部がガス流れに同伴され
未反応のまま飛散することを見出した。
本考案は、上記知見に基づき鋭意研究の結果、
到達したものであつて、炉本体内で旋回流を形成
するようにバーナから固体燃料を吹き込み、該本
体内の空間部でガス化させるガス化装置におい
て、バーナと炉本体内の空間部との間に案内空間
部を設け、該案内空間部で固体燃料と酸素との反
応による体積膨張を吸収するようにしたことを特
徴とする。
本考案において、炉本体内の空間部のガス流れ
方向の広がり角度を30〜60度とすることが好まし
い。また、ガス化炉本体をノーズ部により2段の
ガス化部に分割することが好ましい。
本考案は、石炭のみならず石油コークスのよう
な石炭と同等の固体燃料にも適用される。
(実施例) 以下、本考案を図面に示す実施例により詳細に
説明する。
第1図は本考案の一実施例を示すガス化炉の説
明図、第2図はその−線の矢視断面図であ
る。この装置は、ガス化炉本体1と、その底部お
よび頂部に設けられた灰抜き出し孔5および生成
ガス出口10と、炉本体のガス流方向に沿つてノ
ーズ部によつて区切られた下段および中段のガス
化部2aおよび2bと、該ガス化部2aおよび2
bに向けて設けられた酸素バーナ4aおよび4b
と、下段の酸素バーナ4aとガス化部2aの間に
設けられた案内空間部7と、前記上段ガス化部2
bの上部に設けられた空塔部3とから構成され
る。
上記構成において、大部分の石炭は、酸素と共
に下段酸素バーナ4aおよび上段酸素バーナ4b
からそれぞれガス化炉1の下段ガス化部2a、上
段ガス化部2bへ供給され、部分燃焼により石炭
がガス化される。生成したガスは空塔部3を通つ
て出口10から排出され、ガス精製系6で硫化水
素等の公害成分が除去さた後、クリーンな燃料ま
たは化学原料として利用される。石炭の部分燃焼
による急速な温度上昇と、さらに部分燃焼による
COの発生が体積膨張反応であることから、バー
ナ4aからの噴流は大幅に乱れるが、案内空間部
7が設けられているために再び整流され、下段ガ
ス化部2aではガス流の乱れを生じることなく、
スムーズな旋回を起こす。そのため大部分の石炭
粒子はこの整流された旋回流に乗ることができ、
石炭粒子は遠心力で壁付近を旋回することにな
る。壁には石炭粒子が燃焼した後に残る灰が高温
のため溶融状態で付着しており、この中に旋回し
ている石炭粒子が捕集され、部分燃焼してガス化
すると同時に、灰は溶融し壁に沿つて流下し、炉
底部の灰抜き出し孔5から炉外に取り出される。
本考案における案内空間部7の寸法は、部分燃
焼時のガス流速が20〜100m/sの範囲となるよ
うな容積を与えるものが好ましく、直径/長さは
1/2〜1/6が最適である。またその形状は特に限定
されず、例えば円筒、角形、多角型構造をとるこ
とができるが、先端部は旋回流を整えるために角
型にすることとが望ましい。また図のように水平
に対し、45度以下の角度で下向きに取りつけられ
ることが好ましい。これはガス流に同伴された石
炭粒子がガス化部中央に形成される上昇流に乗る
ことを極力防ぐためである。
本考案において、上段ガス化部2bは必ずしも
設けなくてもよいが、上段ガス化部2bおよび上
段酸素バーナ4bを設けることにより、下段ガス
化部2bからガス流に乗つて飛散する粒子に、上
段酸素バーナ4bから吹き出される酸素または少
量の石炭を含む酸素を加えてさらに旋回流を形成
させることにより、ガス流の高温化を計り、飛散
している石炭の完全ガス化を達成することができ
る。上段ガス化部においては、理論酸素比0.1以
上に設定することが好ましい。
第3図は、第1図の本考案装置を用いた場合の
石炭の径に対するガス化効率の関係を、第8図の
装置を用いた従来法と比較して示したものであ
る。図中、イは従来法、ハは本考案装置において
案内空間部と2段ガス化部を設けた場合(第1
図)、およびロは一段ガス化で案内空間部のみを
設けた場合を示す。図から、本考案装置では、特
に50μm付近の石炭子のガス化に効果が大きいこ
とが解る。特に案内空間部と多段ガス化を併用す
ることにより、99%以上のガス化効率を達成する
ことができる。
第4図および第5図は本考案の他の実施例を示
したもので、上、下段のガス化部2a,2bを一
体化し、特に上段ガス化部の広がり角θを30〜60
度とゆるやかに傾斜さたものである。このような
構成によりガス化炉出口に向かつて旋回流を増大
させ、微粉炭をガス流から分離し、壁に付着さ
せ、石炭粒子の飛散をさらに防止することができ
る。
また、第6図および第7図は、本考案のさらに
他の実施例を示すもので、案内空間部7を相対的
に大きくし、上下段ガス化部をガス化部2として
一体化したものである。このようにすれば、案内
空間部7で十分に石炭をガス化し、ガス化した後
に飛散する粒子をガス化部2および空塔部3で旋
回させることにより、完全ガス化を図ることがで
きる。
(考案の効果) 本考案によれば、ガス化炉のバーナ出口に案内
空間部を設けることにより、ガス化炉内の旋回流
を整え、またガス化反応時の体積の増加を利用し
て限られた案内空間内で流速を増加させることが
でき、このため炉本体内のガス化部における旋回
力を強化するこができる。さらに微粒子の滞留時
間を長く取ると同時に、壁に付着した溶融灰によ
り微粒子を捕集することにより、ガス化効率の向
上とともに、飛散粒子を著しく低減することがで
きる。また多段ガス化部を設けることにより、酸
素または酸素と少量の石炭を供給して旋回を強化
するとともに、さらに高温化を計り、高いガス化
効率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本考案による噴流ガス
化炉の断面図及びその−線の矢視断面図、第
3図は本考案の効果を示す石炭粒径とガス化効率
の関係を示す図、第4図および第5図は、本考案
の他の実施例を示す噴流ガス化炉の断面図および
その−線に沿つた矢視断面図、第6図および
第7図は、本考案の他の実施例を示す噴流ガス化
炉の断面図およびその−線に沿つた矢視断面
図、第8図および第9図は、従来の噴流ガス化炉
の断面図およびその−線に沿つた矢視断面
図、第10図は、従来のガス化効率を示す図であ
る。 1……ガス化炉、2a……下段ガス化部、2b
……上段ガス化部、3……空塔部、4a……上段
酸素バーナ、4b……下段酸素バーナ、5……灰
抜き出し孔、6……ガス精製系、7……案内空間
部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 炉本体内で旋回流を形成するようにバーナか
    ら固体燃料を吹き込み、該本体内の空間部でガ
    ス化させるガス化装置において、バーナと炉本
    体内の空間部との間に案内空間部を設け、該案
    内空間部で固体燃料と酸素との反応による体積
    膨張を吸収するようにしたことを特徴とするガ
    ス化装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第1項において、炉
    本体内の空間部のガス流れ方向の広がり角度を
    30〜60度としたことを特徴とするガス化装置。 (3) 実用新案登録請求の範囲第1項において、ガ
    ス化炉本体をノーズ部により2段のガス化部に
    分割したことを特徴とするガス化装置。
JP11895785U 1985-08-02 1985-08-02 Expired JPH0136899Y2 (ja)

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