JPH1143680A - 廃棄物のガス化処理方法および装置 - Google Patents

廃棄物のガス化処理方法および装置

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JPH1143680A
JPH1143680A JP21571097A JP21571097A JPH1143680A JP H1143680 A JPH1143680 A JP H1143680A JP 21571097 A JP21571097 A JP 21571097A JP 21571097 A JP21571097 A JP 21571097A JP H1143680 A JPH1143680 A JP H1143680A
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JP
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gas
gasification
furnace
char
waste
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JP21571097A
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Osamu Kameda
修 亀田
Yoshio Kosaka
良夫 小阪
Shosaku Fujinami
晶作 藤並
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Ube Corp
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Ebara Corp
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一次ガスに同伴する粒径の大きな大量のチャ
ーが、二次ガス化を行う高温酸化炉での大量の未燃カー
ボンの発生を防止する。 【解決手段】 有機性廃棄物を供給して一次ガス化させ
る流動層を用いたガス化炉10と、前記ガス化炉にて得
られたガス状物を導入し前記ガス化炉よりも高温にて二
次ガス化する高温酸化炉30とを有し、前記流動層ガス
化炉10と高温酸化炉30間のガス状物搬送路にガス状
物に同伴された粒径の大きいチャーを分離する分離手段
50を設け、前記分離されたチャーを前記流動層ガス化
炉10へ返送する循環経路54を設ける。高温酸化炉3
0へは粒径の大きいチャーを分離除去し粒径調整された
ガス状物のみを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物のガス化処理
方法および装置に係り、特に都市ごみ、下水汚泥、廃プ
ラスチック、廃FRP、バイオマス廃棄物、自動車廃棄
物、廃油その他の廃棄物を二段ガス化し、上記の廃棄物
中に含まれる金属をリサイクル利用可能な状態で回収す
るとともに、有用ガスを回収してこれを資源化できるよ
うにした廃棄物のガス化処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ、下水汚泥、廃プラスチック、
廃FRP、バイオマス廃棄物、自動車廃棄物、廃油等の
各種廃棄物に代表される有機性廃棄物は、現状では焼却
処理により減容化されるか、あるいは未処理のまま埋立
処分されており、これらがリサイクル利用される量は全
体からみればごく僅かである。
【0003】上記の焼却処理においても、これまではス
トーカ炉や流動層炉が用いられてきたが、燃焼時の空気
比が2.0前後と高いため排ガス量が多く、また炉から
排出される金属類は酸化されているためリサイクルに適
さなかった。こうした焼却設備に灰溶融設備を併設する
ところも最近は増えつつあるが、装置全体の建設コスト
や運転コストを押し上げる結果となった。
【0004】こうした問題を解決するために発明された
のが特開平7−332614号で、ここでは有機性廃棄
物を流動層炉へ供給してガス化し、有価金属を取り出す
とともに、生成ガスを後段の溶融燃焼炉へ供給して10
00℃を越える高温下で完全燃焼させることにより灰分
を溶融スラグ化して減容化し埋立可能な安定なスラグに
して埋立処分地を延命化したり、土建材としてリサイク
ルする方法が提示されている。上記の方法は、前段の流
動層炉にて廃棄物から未燃チャーを含む可燃性ガスを発
生させ、後段の溶融燃焼炉へ供給し可燃性ガスとチャー
を完全燃焼させるとともに灰分を溶融スラグ化すること
により、灰の減容化を期待するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、流動層炉
の生成ガスを後段の溶融燃焼炉にて完全燃焼させた場合
には、溶融燃焼炉では排ガスの保有する熱の有効利用を
図ることができるものの、流動層炉の生成ガスには多量
の資源化できる有用成分が含まれているため、これをH
2(水素)、CO(一酸化炭素)主体の合成ガスに変換
して化学工業用原料としてリサイクルする方法が提唱さ
れている。この場合、排ガスを大気放出するための煙突
は一切不要である。これが、いわゆるケミカルリサイク
ルの考え方である。本発明は、上記の問題点に着目し、
廃棄物の有用資源化を図ることができるように、有価金
属の回収とともに、廃棄物のガス化により生成したH2
(水素)、CO(一酸化炭素)主体のガスを合成ガスと
して有効利用する廃棄物のガス化処理方法および装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る廃棄物のガス化処理方法は、流動層を
用いたガス化炉に有機性廃棄物を供給して一次ガス化さ
せ、前記ガス化炉出口にて前記ガス火炉からのガス状物
に同伴されたチャーを分離し、前記分離されたチャーを
前記ガス化炉へ循環経路を介して返送し再ガス化処理し
つつ、前記チャー分離後のガス状物を前記ガス化炉より
も高温条件下の高温酸化炉へ供給することにより二次ガ
ス化して、可燃性ガスを回収するようにした。
【0007】また、本発明に係る廃棄物のガス化処理装
置は、有機性廃棄物を供給して一次ガス化させる流動層
を用いたガス化炉と、前記ガス化炉にて得られたガス状
物を二次ガス化させる前記ガス化炉よりも高温の高温酸
化炉を有し、前記ガス化炉と高温酸化炉の間のガス状物
搬送路にはガス状物に同伴されたチャーを分離する手段
を設けるとともに、前記分離されたチャーを前記ガス化
炉へ返送する循環経路を設け、チャー分離後のガス状物
を高温酸化炉へ供給するように構成したものである。
【0008】
【作用】有機性廃棄物を流動層ガス化炉を用いて比較的
低温(550〜850℃)にて含酸素ガスと接触させて
熱分解ガス化することにより、廃棄物を一次ガス化さ
せ、得られたガス状物と未燃チャーを高温酸化炉に導入
し、ここで高温(1200〜1600℃)にて含酸素ガ
スと接触させることにより二次ガス化させて、合成ガス
としてのH2(水素)、CO(一酸化炭素)、CO2(二
酸化炭素)、H2O(水)主体のガスを回収することが
できる。高温酸化炉に導入されるガス状物に一時的に多
量の粒子径の大きいチャーが混在すると、高温酸化炉で
の二次ガス化時に多量の未燃カーボンを発生するため、
二次ガスを水と直接接触することにより得られる水砕ス
ラグ中に多量の未燃カーボンが残留するという弊害が生
じてしまう。本発明では、流動層ガス化炉から高温酸化
炉に搬送される一次ガスの経路の途中に、ガス状物に同
伴されたチャーを分離するサイクロン等の分離手段を設
けることにより、高温酸化炉へ導入されるガス状物に同
伴するチャーを一定粒径以下に制限することができ、高
温酸化炉へ導入されるガス状物とチャーの完全ガス化を
図ることが可能となる。このような手段によりガス化時
の炭素転換率を100%近くまで高めることができ、ま
た、未燃カーボンを含まない良質なスラグを得ることが
できる。分離された粒径の大きいチャーは流動層ガス化
炉内で一次ガス化に供され、粒径が一定値より小さくな
るまで分離手段と流動層ガス化炉間を循環し、十分に小
径化した段階で高温酸化炉に導入されるのである。この
ようなことから、流動層ガス化炉により生成された一次
ガスから高温酸化炉の変動要素が除去され、高温酸化炉
にて安定した二次ガス化を実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る廃棄物のガ
ス化処理方法および装置の具体的実施の形態を図面を参
照して詳細に説明する。図1は実施形態に係る廃棄物の
ガス化処理装置のフロー図である。当該ガス化処理装置
は、前段の流動層ガス化炉にて550〜850℃で一次
ガス化させ、一次ガス中に100μm以下のチャーを混
在した状態で、後段の高温酸化炉にて1200〜160
0℃で二次ガス化することにより、H2(水素)、CO
(一酸化炭素)、CO2(二酸化炭素)、H2O(水)主
体の合成ガスを生成するようにしている。
【0010】まず、ガス化処理装置に供給される原料と
しては、都市ごみ、下水汚泥、固形化燃料、スラリー化
燃料、廃プラスチック、廃FRP、バイオマス廃棄物、
自動車廃棄物、廃油などの有機性廃棄物や低品位炭を用
いることができる。有機性廃棄物は、30mm程度に粗
破砕して供給され、固形化燃料、スラリー化燃料、廃油
はそのまま供給される。また、低品位炭は、40mm程
度に破砕して供給される。これらを、ピッ卜で受入れ、
そこで十分に攪拌・混合した後に、適宜流動層ガス化炉
10へ供給する。また、ガス化される廃棄物の性状(発
熱量や水分)が良くない時は、石炭やオイルコークス等
を補助原料として添加することもできる。添加する量は
廃棄物の性状により適宜決定される。
【0011】こうして予め必要に応じ破砕された有機性
廃棄物12は、ホッパーへ供給された後に、スクリュー
式の定量供給装置14を用いて流動層ガス化炉10へ供
給される。上記廃棄物が投入される流動層ガス化炉10
は、下位の流動層部16と上位のフリーボード部18か
ら構成され、両者はネック部20を介して連通してい
る。流動層部16には炉底に配置されたガス分散板22
上に砂(硅砂、オリビン砂など)、アルミナ、鉄粉、石
灰石、ドロマイト等が流動媒体24として充填されてお
り、前記ガス分散板22を介して流動媒体24中に流動
化ガスを噴出することにより流動媒体24の流動化を図
るようにしている。また、前記ガス分散板22は円錐を
伏せたコーン状とされ、流動化ガスはガス分散板22の
中央部と周辺部とに独立に供給される。中央部に供給さ
れる流動化ガスの流速は相対的に小さくされ、後述する
スクラバ56出口の生成ガスの一部をリサイクルしてそ
の酸素濃度を下げ、周辺部へ供給される流動化ガスの流
速は相対的に大きくされ、その酸素濃度を中央部より高
くすることにより、流動媒体24が流動層部中央にて下
降流となり、周辺部にて上昇流となるような、旋回運動
を流動層内に生じさせる。
【0012】中央部流動化ガスはガス精製工程からのリ
サイクルガスの混入により、酸素濃度が相対的に低くさ
れているため、流動層中央部に下降流として形成される
流動層内で生じたガス、タール、チャーといった熱分解
生成物はガス中の酸素と接触してわずかに部分燃焼され
た後にフリーボード部18へ上昇し、発熱量の高いガス
となる。前記中央部流動層において生成した固形物であ
るチャーは流動媒体とともに周辺部流動層へ循環輸送さ
れ、酸素濃度がより高い周辺部流動化ガスと接触して部
分燃焼され、CO(一酸化炭素)、CO2(二酸化炭
素)主体の可燃性ガスおよび灰分となり炉内を550〜
850℃に維持する熱を発生する。こうして流動層部で
は廃棄物からガス、タール、チャーが生成するが、温度
が低いほどタール、チャ一の生成率は増加し、ガスの生
成率は減少する。このため、後段での高温酸化を考慮す
ると、低温ガス化炉での一次ガス化はガスの生成率の高
い高温ほど有利であると考えるが、現実的には高温にな
るほどガス発生が安定的に行われなくなるので、600
〜800℃が温度域として好適ということになる。廃棄
物が一次ガス化される流動層部は層全体が還元雰囲気に
保たれているため、廃棄物に含まれる金属のうち融点が
流動層温度より高いものは、ほとんど酸化を受けずにガ
ス化炉の炉底より流動媒体と共に排出される。従って、
アルミニウムは、流動層温度がアルミニウムの融点であ
る660℃より低い場合は未酸化の金属状態で回収でき
る。金属を含めた不燃物の回収のために流動層炉の炉底
部に排出口26が設けられている。したがって、流動層
温度を500〜600℃とすれば、廃棄物中に含まれる
鉄、銅、アルミニウム等の金属を未酸化でクリーンな状
態にてこの排出口26から回収できる。同時に不燃物と
ともに排出される流動媒体24の硅砂は、分級操作によ
り粗大な不純物を分離後、バケットコンベア等により上
方へ搬送され、流動層ガス化炉10に戻すようにする。
【0013】ガス化炉10の流動層部16に投入された
有機性廃棄物は、熱分解ガス化によりガス、タール、チ
ャーとなり、ガスとタールは、気化して炉内を上昇す
る。チャーは部分酸化を受けつつ流動層部16の旋回運
動により微細化される。微細化されたチャーは多孔質で
軽いため、生成ガスの上向きの流れに同伴される。流動
媒体24に固い硅砂を用いることで、チャーの粉砕は一
層促進される。流動層ガス化炉10を出たガス、ター
ル、チャーは次段の高温酸化炉30へ供給され、ここで
の部分酸化により、合成ガスのもとになるH2(水
素)、CO(一酸化炭素)、CO2(二酸化炭素)、H2
O(水)からなるガスを生成するようにしている。
【0014】流動層ガス化炉10の炉頂より排出された
一次ガスは次段の高温酸化炉30に、一次ガス搬送経路
32を通じて供給される。高温酸化炉30の頂部にて一
次ガスとガス化剤の酸素を炉内に吹き込むことで、12
00〜1600℃の高温下で二次ガス化を行うようにし
ている。高温酸化炉30の上半部は耐火物で内張りされ
た反応室34が形成されている。また、高温酸化炉30
の下部には急冷室36が設けられ、反応室34と急冷室
36とはスロート部38で連通している。急冷室36に
はガス急冷用の水を送る水ライン40が開口され、適宜
な水位を保って水が供給排出される。反応室34で生成
した二次ガスとスラグは、スロート部38を通過し、急
冷室36内の水中に吹き込まれる。こうして急冷された
ガスは、急冷室36の水面上方に設けられたガス排出口
42からガスライン44を通ってスクラバ56へ送給さ
れるようにしている。
【0015】この場合、前記高温酸化炉30への一次ガ
スの供給は、反応室34内で旋回流が形成されるように
供給し、チャーの滞留時間が長くなるようにすることが
望ましい。旋回流によりチャーは炉壁に沿って周回しつ
つ下降し、燃焼火炎と炉壁からの輻射熱により酸素と旋
回流中で混合しながら、1200〜1600℃で高速ガ
ス化する。この二次ガス化に伴いチャーに含まれる灰分
はスラグミストとなり、旋回流の遠心力により反応室3
4の炉壁上の溶融スラグ相に捕捉された後に、炉壁を流
れ下って急冷室36に入り、急冷室36にて水砕されて
スラグ粒となり、ロックホッパ46を介して外部に排出
され、スクリーン48により、粗粒スラグと微粒スラグ
に分別される。
【0016】ここで、本実施形態においては、前述した
一次ガス化のための流動層ガス化炉10と二次ガス化の
ための高温酸化炉30の間を接続している一次ガス搬送
経路32の途中にサイクロン式分離装置50を設けてお
り、前記流動層ガス化炉10からの一次ガスに同伴され
た粒径が100μm以上のチャーを分離するようにして
いる。サイクロン式分離装置50の下部排出口52には
前記流動層ガス化炉10へ接続される循環経路54が設
けられ、この循環経路54を介して分離されたチャーを
返送することにより流動層ガス化炉10にて再ガス化さ
せるものとしている。また、サイクロン式分離装置50
の頂部には粒径の大きいチャーが分離された後の一次ガ
スを、前記高温酸化炉30へ供給する搬送経路33が接
続され、高温酸化炉30に微小なチャーが一次ガスに同
伴して導入する構成としている。
【0017】いま高温酸化炉30に一次ガスを供給する
に際し、前段の流動層ガス化炉10では一次ガス化で生
成したチャーの相当割合がフリーボード部18から排出
されるが、一次ガスに同伴するチャーとしては100μ
m以下に調整されていないと、これが大量に高温酸化炉
30に導入された時には、ガス化が十分進行しないうち
に反応室から排出されるため、未燃カーボンの大量発生
をもたらす。したがって、高温酸化炉30から排出され
る水砕スラグをスクリーン48を用いて粗粒スラグと微
粒スラグを分別した後に、未燃カーボンを多く含む微粒
スラグを、一次ガス化もしくは二次ガス化の行う場所に
戻して再ガス化を図る必要を生ずる。ただし、水を含ん
だ微粒スラグをガス化原料に用いれば、ガス化を通じて
の冷ガス効率の低下は避けられない。本実施形態では、
サイクロン式分離装置50により一次ガスに同伴するチ
ャーのうち100μm以下のチャーのみを同伴すること
になる。この結果、高温酸化炉30での未燃カーボンの
発生を極小に抑えることが可能となる。
【0018】高温酸化炉30では一定粒径以下のチャー
を同伴したガスが旋回流として導入されて部分酸化によ
る二次ガス化されることにより、同伴チャーは炉壁に沿
って旋回することで二次ガス化の場に留る時間を長くで
きる。これによりチャーの部分酸化によるガス化を確実
に行わせることができ、H2、CO、CO2、H2Oから
なるガスを効率良く生成させることができる。
【0019】一方、サイクロン式分離装置50で分離さ
れた粒度の大きいチャーは流動層ガス化炉10に返送さ
れる。このチャーは粒径が大きいため後段の高温酸化炉
30で未燃カーボンとなるものである。したがって、返
送されたチャーが流動層ガス化炉10にて流動媒体中に
混入されるようにすることが望ましい。このため、返送
先はフリーボード部18より下のネック部20上方もし
くは流動層部16となるように循環経路54の接続先を
設け、流動層による粉砕作用や一次ガス化を確実に受け
るようにすればよい。あるいは、別法として、サイクロ
ン式分離装置50で捕集したチャーを、例えばボールミ
ル等の粉砕機を用いて全量100μm以下に微粉砕した
後に、流動層ガス化炉10の例えばフリーボード部やサ
イクロン式分離装置50以降のガス状物搬送経路30に
供給してもよい。
【0020】このようにして前段の流動層ガス化炉10
による一次ガス化に伴い有価金属を未酸化状態で回収
し、この一次ガスと同伴するチャーを後段の高温酸化炉
30に供給して二次ガス化することができる。後段の高
温酸化炉30では1200〜1600℃の高温ガス化に
より、炭化水素、タール、チャーの可燃性成分は全て分
解ガス化され、生成ガスはH2(水素)、CO(一酸化
炭素)、CO2(二酸化炭素)、H2O(水蒸気)から成
るガスとなる。また、溶融スラグ化した灰分は、水砕さ
れた後に高温ガス化炉30の炉底より排出される。こう
して、有機性廃棄物から有価金属やスラグの回収を行う
とともに、合成ガスを生成することができる。
【0021】合成ガスとするためには、前記高温酸化炉
30の急冷室36の上部に設けられたガス排出口42は
ガスライン44によりスクラバ56に接続され、二次ガ
ス中に含まれる微粒の未反応カーボンや塩化水素、灰分
を除去するようにしている。これは二次ガスを水と直接
接触させることにより、生成ガスを洗浄するものであ
る。またスクラバ56の後段には酸性ガス除去装置58
が配置され、ここで生成ガスに同伴するCO2(二酸化
炭素)、H2S(硫化水素)、COS(硫化カルボニ
ル)等の酸性ガスを取り除き、合成ガスとして使用でき
るように精製する。さらに精製されたガスはコールドボ
ックス60へ送給され、COを深冷分離することで、残
存するH2を例えばアンモニア製造設備へ送給する。
【0022】このように本実施形態によれば、流動層ガ
ス化炉10からの一次ガスに同伴された粒径の大きいチ
ャーを分離し、粒径が100μm以下となるように粒度
調整された一次ガスを、前記高温酸化炉30へ供給する
ようにしているため、二次ガス化に伴う大量の未燃カー
ボンの発生を極力防止することができ、これにより高温
酸化炉30下部の急冷室36より排出される水砕スラグ
中の未燃カーボン量は極小量とすることができる。
【0023】また、サイクロン式分離装置50で分離除
去された粒径の大きいチャーは流動層ガス化炉10に返
送され、流動層ガス化炉10にて流動層中に混入されて
一次ガス化と粉砕作用により微粉化され、微粉化後の1
00μm以下のサイズのチャーが一次ガスに同伴して高
温酸化炉30に供給されるので、100%近い炭素転換
率と高い冷ガス効率の維持が可能となっている。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る廃棄
物のガス化処理方法および装置によれば、流動層を用い
たガス化炉に有機性廃棄物を供給して一次ガス化させ、
前記ガス化炉出口にて前記ガス化炉からのガス状物に同
伴されたチャーを分離し、前記分離されたチャーを前記
ガス化炉へ循環経路を介して返送し再ガス化処理しつ
つ、前記チャー分離後のガス状物を前記ガス化炉よりも
高温条件下の高温酸化炉へ供給し二次ガス化して可燃性
ガスを回収するように構成しているため、有価金属を未
酸化で回収できるとともに、廃棄物のガス化により生じ
たガスを合成ガスとして有効利用でき、かつ特に高温酸
化炉より回収される未燃カーボン量を最小にすることが
できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る廃棄物のガス化処理装
置のフロー図である。
【符号の説明】
10 流動層ガス化炉 12 有機性廃棄物 14 定量供給装置 16 流動層部 18 フリーボード部 20 ネック部 22 ガス分散板 24 流動媒体(硅砂) 26 排出口 30 高温酸化炉 32、33 一次ガス搬送経路 34 反応室 36 急冷室 38 スロート部 40 水ライン 42 ガス排出口 44 ガスライン 46 ロックホッパ 48 スクリーン 50 サイクロン式分離装置 52 下部排出口 54 循環経路 56 スクラバ 58 酸性ガス除去装置 60 コールドボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/44 ZAB F23G 5/44 ZABB (72)発明者 藤並 晶作 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層を用いたガス化炉に有機性廃棄物
    を供給して一次ガス化させ、前記ガス化炉出口にて前記
    ガス化炉からのガス状物に同伴されたチャーを分離し、
    前記分離されたチャーを前記ガス化炉へ循環経路を介し
    て返送し再ガス化処理しつつ、前記チャー分離後のガス
    状物を前記ガス化炉よりも高温条件下の高温酸化炉へ供
    給し二次ガス化して可燃性ガスを回収することを特徴と
    する廃棄物のガス化処理方法。
  2. 【請求項2】 有機性廃棄物を供給して一次ガス化させ
    る流動層を用いたガス化炉と、前記ガス化炉にて得られ
    たガス状物を二次ガス化させる前記ガス化炉よりも高温
    の高温酸化炉とを有し、前記ガス化炉と高温酸化炉の間
    のガス状物搬送路にガス状物に同伴されたチャーを分離
    する手段を設けるとともに、前記分離されたチャーを前
    記ガス化炉へ返送する循環経路を設け、チャー分離後の
    ガス状物を高温酸化炉へ供給することを特徴とする廃棄
    物のガス化処理装置。
JP21571097A 1997-07-25 1997-07-25 廃棄物のガス化処理方法および装置 Withdrawn JPH1143680A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111054274A (zh) * 2018-10-17 2020-04-24 中国石油化工股份有限公司 粉煤流化气化与分离装置及方法
CN112824501A (zh) * 2019-11-21 2021-05-21 中国科学院工程热物理研究所 循环流化床部分气化装置以及循环流化床部分气化方法
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