JPH0136083Y2 - - Google Patents

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JPH0136083Y2
JPH0136083Y2 JP9150382U JP9150382U JPH0136083Y2 JP H0136083 Y2 JPH0136083 Y2 JP H0136083Y2 JP 9150382 U JP9150382 U JP 9150382U JP 9150382 U JP9150382 U JP 9150382U JP H0136083 Y2 JPH0136083 Y2 JP H0136083Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、静電容量式差圧発信器の変換特性の
誤差要因となる浮遊容量の影響を補償するように
した変位変換回路に関し、特に、差圧発信器を駆
動する交流電源の周波数が変動した場合にも浮遊
容量の影響を確実に補償し得るようにしたもので
ある。
一般に、工業用プロセスの流量、圧力などを電
気信号に変換するこの種静電容量式差圧発信器
は、変換誤差の少ないことが望まれているが、従
来のこの種差圧発信器はその点で不充分であつ
た。
まず、この種静電容量式差圧発信器として使用
される変位変換器の基本動作を第1図を用いて説
明する。
発信器OSCからトランスW1〜W3を介して、
差圧に応動して差動的に変化する2つの静電容量
C1,C2に交流電圧を印加する。静電容量C
1,C2を流れる電流は、ダイオードD1,D2
によつて半波整流され、さらに電流を平滑化する
のに充分な容量をもつ脈流平滑用のコンデンサC
3,C4によつて脈動のない直流電流I1,I2に形
成される。
ここで、第2図および第3図を用いて、この直
流電流I1,I2について詳しく説明する。第2図
は、第1図に示した回路の一部を示す回路図であ
る。また第2図に示した各点a〜cでの電位の変
化を第3図に示す。なお、第3図においては説明
の都合のために、ダイオードD1,D3の両端間
の電圧VD1,VD3は実際の大きさよりも十分に大
きくしてある。
第2図に示したように、電界効果トランジスタ
(FET)T1ゲートの電位を基準電位(0V)と
した場合、コンデンサC1,C0の直列回路に印
加される電圧は点cの電位そのものであり、従つ
て、コンデンサC1に印加される電圧は、コンデ
ンサC0の電圧降下VC0を点cの電位から差し引
いたものとなる。また、点aの電位は、出力トラ
ンス巻線W3による交番電圧Vm sinωtが基準電
位(0V)を中心に印加されるためVm sinωtとな
り、点bの電位は、脈流平滑用のコンデンサC3
の作用によつて脈動が除かれた直流電圧(VRd
V+VRk)に、出力トランス巻線W1による交番
電圧Vm sinωtが重畳されるために(VRd+V+
VRk)+Vm sinωtとなる。
以下、期間に区切つて点cの電位の変化を第3
図を用いて説明する。
期間t1〜t2 この期間では、ダイオードD3が導通状態であ
るために、点cの電位は、(点aの電位)−VD3
なる。また、点bの電位は点cの電位よりも高い
ために、ダイオードD1は非導通状態であり、点
bの電位は点cの電位に作用しない。
期間t2〜t3 この期間においては、点aの電位は降下する
が、ダイオードD3が非導通状態となるために、
点cから点aへの放電は阻止される。また、(点
bの電位)>(点cの電位)でありダイオードD1
は非導通状態であるので、点b、点c間に電荷の
移動はない。従つて点cの電位は(Vn−VD3)に
保持される。
期間t3〜t4 点bの電位が、(点cの電位)−VD1となる時点
t3から、ダイオードD1が導通状態となるため
に、点cの電位は、点bの電位よりVD1だけ高い
電位を保持しつつ点bの電位の変化に追従する。
期間t4〜t5 時点t4以降、点bの電位は上昇するが、ダイオ
ードD1が非導通状態となるために、点cの電位
は、時点t4のときに電位に保持される。そして、
時点t5で点aの電位が(点cの電位)+VD3になる
と、ダイオードD3が導通状態となり、時点t1
状態に至る。
以後、期間t1〜t5の状態が繰り返される。
このように、コンデンサC1,C0の直列回路
には、第3図示の記号cで示した波形の電圧が印
加されることになる。第3図示の記号cで示した
波形の振幅は、第3図から明らかに、 (Vn−VD3)+{(Vn−VD1) −(VRd+V+VRk)} であり、コンデンサC1に印加される電圧の振幅
VC1は、上式からコンデンサC0の電圧降下VC0
を差し引いた下式となる。
VC1=2Vn−(VD3+VD1+VRd +V+VRk)−VC0 VC1=2Vn−(V+VD1+VD3 +VRd+VRk+VC0) 以上と全く同様に考えて、コンデンサC2に印
加される電圧の振幅VC2は、 VC2=2Vn−(V+VD2+VD4 +VRd+VRk+VC0) となる。
ここで、 V+VD1+VD3+VRd+VRk+VC0 V+VD2+VD4+VRd+VRk+VC0 であるので、この値をVaとし、 2Vn=v と置けば、 VC1=v−Va,VC2=v−Va となる。ここで、交流電圧の周波数をとすれ
ば、第1図示の直流電流I1,I2は、それぞれつぎ
の式にて表わされる。
I1=・(v−Va)・C1,I2 =・(v−Va)・C2 (1) 第1図示の電界効果トランジスタ(FET)T
1は、この電流I1,I2の和を一定に保つ作用をす
るものであり、例えば、いま、電流の和(I1
I2)が増加すると、FET T1のゲート・ソース
間電圧VGS=(I1+I2)・RKが増大して、電流の和
(I1+I2)を減少させるように両端電圧Vが増大
する。すなわち、静電容量C1,C2のインピー
ダンス変化に応じてFET T1の両端電圧Vが変
化し、電流の和(I1+I2)を一定化するように作
用する。
かかる動作によつて常に一定値に保たれる
FET T1を流れる一定電流の値をIKとすると、 IK=I1+I2=・(v−Va) ・(C1+C2) (2) 一方、出力電圧V0は、I1,I2に対する検出抵抗
Rdについて、 V0=(I1−I2)・Rd=・(v−Va
・(C1−C2)・Rd (3) しかして式(2)から、・(v−Va)=Ik
1/C1+C2であるから、 V0=IK・Rd・C1−C2/C1+C2 (4) となる。
かかる動作原理により、出力電圧V0が式(4)の
関係を満たす変位変換回路はたとえば実開昭56−
84707号公報によつて公知であり、工業用プロセ
ス、例えば流量、圧力等の測定に多く利用されて
いる。すなわち、周知のとおり、差動容量式差圧
検出部は、中間に差圧を検知するダイアフラムを
配し、そのダイアフラムと両側の固定電極との間
にコンデンサC1,C2を形成し、可動電極とし
てのダイアフラムに差圧ΔPに比例した変位Δdを
生じさせる。したがつて、 C1=εA/d−Δd,C2=εA/d+Δd (5) ここに、dは初期の電極間隔、Aは電極面積、
εは誘電率である。
上述の式からC1,C2の差と和との比を求め
ると、 C1−C2/C1+C2=Δd/d (6) となり、その比は差圧ΔPに比例することになる。
したがつて、かかる動作をする差圧検出部を第
1図示の回路構成における容量C1,C2とすれ
ば V0=IK・Rd・C1−C2/C1+C2 =IK・Rd・Δd/d∝ΔP (7) となり、差圧ΔPに比例した出力電圧V0が得られ
る。
しかしながら、実際には、上述のような構成の
差圧検出部における静電容量は、ダイアフラムの
変位Δdによつて変化する上述のC1,C2のほ
かに、浮遊容量もしくは寄生容量と称する固定の
静電容量CSが存在する。かかる浮遊容量CSを含
めた変位変換回路の回路構成を第4図に示す。
第4図示の回路構成においては、第1図示の回
路構成につき上述したと同様にして、つぎの各式
が成立つ。
I1+Is=・(v−Va) ・C1+・(v−Va)・CS (8) I2+Is=・(v−Va) ・C2+・(v−Va)・CS (9) IK=I1+I2+2Is =・(v−Va)・(C1+C2+2CS) (10) V0={(I1+I2)−(I2+Is)}・Rd =・(v−Va)・(C1−C2)Rd =IK・Rd・C−C2/C1+C2+2CS (11) ここで、C1−C2/C1+C2+2CSを変形すると C1−C2/C1+C2+2CS =C1−C2/C1+C2・1/1+2CS/C1+C2 =Δd/d・1/1+2CS/εA/d−Δd+εA/d+
Δd =Δd/d・1/1+2CS/2εA/d・(1−Δd2/d
2) =Δd/d・1/1+CS/Co(1−Δd2/d2) (12) 上式において、C0=εA/d、すなわち、C0はΔd =0におけるC1,C2の容量値である。
上述の式にて表わされているように、 C1−C2/C1+C2+2CSはΔdには比例せず、Δdが大き くなるほど、直線性の誤差が増大する。
上述のように測定誤差を生ずる浮遊容量の影響
を除去するために、本件出願人は、第5図に示す
回路構成の変位変換回路を既に提案した(特願昭
55−181861号)。図示の構成においては、電流の
和(I1+I2)を一定化する電界効果トランジスタ
(FET)T1のドレイン・ソース間に抵抗Rcを負
荷とする帰還型演算増幅器Q1を接続するととも
に、測定用のコンデンサC1,C2に交流電圧を
印加する発信器OSCの出力トランス巻線W3か
らの交流電圧を補償容量CcおよびダイオードDC
1を介してトランジスタT1のソース抵抗RKに
接続し、電流の和(I1+I2)とは逆極性の補償電
流Icを流すようにしてある。
かかる回路構成においては、トランジスタT1
のドレイン電流、すなわち、{(I1+Is)+(I2+Is

は、トランジスタT1のゲート・ソース間電圧
VGSによつて決まる。
その電圧VGSはソース抵抗RKとそれに流れる
電流の積であるので、 VGS=RK・{(I1+Is)+(I2+Is) +Ir−Ic} (13) となる。
ここに、Irは演算増幅器Q1の負荷電流であ
り、 I1=・(v−Va)・C1, I2=・(v−Va)・C2 (14) Is=・(v−Va)・CS, Ic=・v・Cc,Ir=V/Rc (15) であるから、 VGS=RK・{・(v−Va)・(C1+C2)+2・(v
−Va)・CS+V/Rc−・v・Cc}(16) となる。したがつて、Cc=2CS,Rc
V/2・Va・CSとなるようにCc,Rcの値を選定す ると、上式の{ }内の第2項以下が零となり、
したがつて、 VGS=RK・・(v−Va) ・(C1+C2) (17) すなわち、 VGS=RK・(I1+I2) となり、ソース抵抗RKに流れる電流I1+I2が一
定となるように、トランジスタT1は動作するた
め、浮遊容量がない状態にある第1図示の回路構
成におけると同様に・(v−Va)・(C1+C2)、
すなわちI1+I2を一定化させることができる。
しかしながら、本考案者が種々の検討および実
験を繰り返した結果、第3図示の既提案回路にお
いては、交流電圧の周波数に変動があると、 Rc=V/2・Va・CSの条件が成立しなくなるの で、浮遊容量の影響による誤差を完全には補償し
得ないということが判明した。
本考案は、このような点に鑑みてなされ、駆動
交流電圧源の周波数に変動がある状態において
も、浮遊容量による誤差を完全に補償して高精度
の測定結果が得られるようにした変位変換回路を
提供することを目的とする。
すなわち、本考案による変位変換回路は、機械
的変位に応じて差動的に変化する静電容量C1,
C2の差と和との比に比例した電圧を取出す変位
変換回路において、両静電容量C1,C2のそれ
ぞれに比例した直流電流I1,I2を得る手段と、直
流電流I1,I2の和を一定化する定電流手段と、静
電容量に付随した浮遊容量の影響を補償する補償
容量Ccと、その補償容量Ccの負および正の充電電
流をそれぞれ形成する整流手段DC1,DC2と、
定電流手段をなす電界効果トランジスタのドレイ
ン電圧を検出する検知手段Q1とを有し、一方の
整流手段DC1を通る補償容量Ccの充電電流を定
電流手段をなす抵抗に流すとともに、他方の整流
手段DC2を通る補償容量Ccの充電電流を検知手
段Q1に流すようにしたことを特徴とするもので
ある。
以下に図面を参照して本考案を詳細に説明す
る。
本考案による変位変換回路の回路構成の例を第
6図に示す。図示の回路構成においては、補償容
量Ccに交流電圧を印加して流れる負の充電電流を
ダイオードDC1を介してトランジスタT1のソ
ース抵抗RKに流すことは第5図示の既提案回路
と同様であるが、正の充電電流はダイオードDC
2を介して演算増幅器Q1に流すように構成して
ある。発振器OSCの出力トランス巻線W3の正
の半波における補償容量Ccの充電電流は、 W3→Cc→DC2→Q1→W3 すなわち、出力トランス巻線W3から補償容量
Ccを通りダイオードDC2を介して、演算増幅器
Q1の出力端子から入つてその電源端子のマイナ
ス側から出て出力トランス巻線W3に戻つていく
経路を通る。
そして、負の半波における補償容量Ccの充電電
流は、 W3→RK→DC1→Cc→W3 なる経路を通る。
以下、この補償容量Ccを流れる充電電流につい
て第7図、第8図を用いて詳しく説明する。
第7図は、第6図示の回路の一部を示す回路図
である。
ここで、第7図に示すように演算増幅器Q1
は、一方の入力端子(非反転端子)がトランジス
タT1のドレインに接続され、他方の入力端子
(反転端子)は演算増幅器Q1の出力端子に接続
されている。
このような接続においては、演算増幅器Q1の
出力端子の電位はトランジスタT1のドレインの
電位と等しくなる。つまり、演算増幅器Q1の出
力端子の電位は、ダイオードDC2を介して電流
が流入した場合にあつても、トランジスタT1の
ドレインの電位と等しい値を保持する。何故な
ら、演算増幅器Q1はその反転端子の電位が非反
転端子の電位と等しくなるように作用するもの
で、第7図に示す接続では、 非反転端子の電位(トランジスタT1のドレイ
ンの電圧) =反転端子の電位=出力端子の電位 という関係が常に維持されるからである。
第8図は、第7図示の各点d〜gでの電位の変
化を示す波形図である。ここで、第8図において
は説明の都合のために、ダイオードDC1,DC2
の両端間の電圧VDC1,VDC2は実際の大きさより
も十分に大きくしてある。
補償容量Ccに印加される電圧は、点gの電位を
基準としたときの点fの電位となる。
また、点gの電位を基準とし、トランジスタT
1のドレイン・ソース間の電圧をVとし、ソース
抵抗RKの両端間の電圧を VRK=(I1+I2+2Is−Ic)・RK とした場合の点d、点eの電位はそれぞれ次のよ
うになる。
点d:出力トランス巻線W3による交番電圧
Vn sinωtに、直流電圧VRKを重畳した値、
すなわち VRK+Vn sinωt 点:演算増幅器Q1の出力端子の電位である点
eの電位は、先に説明したようにトランジ
スタT1のドレインの電位に等しく、その
値は、出力トランス巻線W3による交番電
圧Vn sinωtに直流電圧(VRK+V)を重
畳した値、すなわち(VRK+V) +Vn sinωt 以下、点fの電位の変化について第8図を用い
て期間を区切つて説明する。
期間t1〜t2 この期間では、ダイオードDC1が導通状態で
あるために、点fの電位は、(点dの電位)−
VDC1となる。また、点eの電位は点fの電位よ
りも高いために、ダイオードDC2は非導通状態
であり、点eの電位は点fの電位に作用しない。
期間t2〜t3 時点t2以降、点dの電位は降下するが、ダイオ
ードDC1が非導通状態となるために、点fから
点dへの放電は阻止される。また、この期間にお
いては点eの電位は依然として点fの電位よりも
高いために、ダイオードDC2は非導通状態であ
り点fから点eへの放電もない。従つて点fの電
位は、点gの電位を基準としてVRK+(Vn
VDC1)に保持される。
期間t3〜t4 点eの電位が、(点fの電位)−VDC2となる時
点t3から、ダイオードDC2が導通状態となるた
めに、点fの電位は、点eの電位よりVDC2だけ
高い電位を保持しつつ点eの電位の変化に追従す
る。
期間t4〜t5 時点t4以降、点eの電位は上昇するが、ダイオ
ードDC2が非導通状態となるために、点fの電
位は、時点t4のときの電位、すなわち、点gの電
位を基準として−{(Vn−VDC2)−(V+VRK)}に
保持される。そして、時点t5で点dの電位が(点
fの電位)+VDC1なると、ダイオードDC1が導通
状態となり、点fの電位は点dの電位の変化に追
従して時点t1の状態に至る。
以降、期間t1〜t5の状態が繰り返される。
このように、補償容量Ccには第8図示の記号
で示した波形の電圧が印加されることになる。
第8図示の記号fで示した波形の振幅Vccは、 Vcc=VRK+(Vn−VDC1) +{(Vn−VDC2)−(V+VRK)} =2Vn−(V+VDC1+VDC2) となる。
上式で2Vn=vとおけば、 Vcc=v−(V+VDC1+VDC2) となる。ここで、VDC1+VDC2はVに比べて非常に
小さいため、 Vcc=v−V すなわち、補償容量Ccに印加される電圧は、出
力トランス巻線W3に生じる交流電圧vとトラン
ジスタT1の両端電圧Vとの差の振幅を有してい
ることになる。
このような電圧が印加される補償容量Ccの充電
電流Icは、巻線W3による交番電圧の周波数を
とすれば、正の半波のときも負の半波のときも共
に等しく、 Ic=・(V−V)・Cc (18) となる。このように正の半波における充電電流と
負の半波における充電電流とが等しくなる理由
は、もしも、正の半波と負の半波とで充電電流が
等しくない場合には、補償容量Ccは次第に充電さ
れてゆき、それまで多く流れていた側の電流は流
れにくく、また、少なく流れていた側の電流は流
れやすくなるために、結局、定常状態において
は、正の半波と負の半波とでその充電電流が等し
くなるからである。
第6図に示したトランジスタT1のドレイン電
流{(I1+Is)+(I2+Is)}は、トランジスタT1の
ゲート・ソース間電圧VGSによつて決まり、その
電圧VGSはソース抵抗RKとそれに流れる電流と
の積であるから、 VGS=RK・{(I1+Is) +(I2+Is)−Ic} =RK・(I1+I2+2Is+Ic) (19) となる。
ここに、 I1=・(v−Va)・C1, I2=・(v−Va)・C2 Is=・(v−Va)・CS, Ic=・(v−V)・Cc であるから、電圧VGSは、 VGS=RK・・(v−Va) ・(C1+C2+2CS−v−V/v−VaCc) (20) となる。
ここで、補償容量Ccの値をv−Va/v−V×2CSにす れば、 VGS=RK・・(v−Va)・(C1+C2) (21) すなわち、 VGS=RK・(I1+I2) となり、ソース抵抗RKに流れる電流I1+I2が一
定となるようにトランジスタT1は動作するため
に、第1図示の浮遊容量Csがない状態におけると
全く同様の測定結果が得られ、浮遊容量の影響を
無条件に補償することができる。
第6図に示した実施例においては、トランス2
次巻線W1,W2およびダイオードD1,D2に
流れる電流I1,I2の和を電界効果トランジスタT
1で一定にする回路について説明したが、トラン
ス2次巻線W3に流れる電流I1+I2を一定にする
ようにしてもよい。トランス2次巻線W3に流れ
る電流I1+I2を一定にするという考えはたとえば
実開昭56−159711号公報によつて公知である。
第9図はこのような考えに基づいて構成された
本考案の他の実施例の回路構成である。この実施
例においては、トランス2次巻線W3に流れる電
流を一定にするために、電界効果トランジスタT
1および抵抗RKは、巻線W3とダイオードD
3,D4間に接続されている。そして、さらに、
浮遊容量CSの影響を除くために、第6図の実施
例と同様に、演算増幅器Q1、ダイオードDC1,
DC2,DC3、補償容量Cc、コンデンサC5,C
6が接続されている。ここで、トランス2次巻線
W4は、コンデンサC5およびダイオードDC3
と協働して演算増幅器Q1に駆動電圧を供給す
る。また、コンデンサC6はトランジスタT1に
脈動のない直流電流を流すのに十分な容量を持つ
脈流平滑用のコンデンサである。
トランス2次巻線W1,W2,W3は同一の巻
数であり、同一極性となるよう接続されている。
また、巻線W4は演算増幅器Q1が動作するため
に必要な電圧をコンデンサC5の両端に発生させ
るだけの巻数が必要である。つまり、演算増幅器
Q1の入力電圧がトランジスタT1のドレイン電
圧であるから、コンデンサC5の両端電圧(すな
わち演算増幅器Q1の電源電圧)がそれより大き
くなるよう、巻線W4の巻数は決められている。
次に、以上のように構成された本実施例の動作
について説明する。
先ず、コンデンサC1とその浮遊容量CSとに
流れる電流について、第10図、第11図を用い
て説明する。
第10図は、第9図に示した回路の一部を示す
回路図である。そして、第10図に示した各点k
〜nでの電位の変化を第11図に示す。第11図
の記号mで示す電位の変化がコンデンサC1,
CSおよびコンデンサC0に印加される電圧の変
化になる。ここで、第11図示の記号mで示す電
位の変化状態についての説明は、第3図について
説明したのと同様の説明となるので省略する。
第11図示の期間t1〜t3、すなわち、巻線W
1,W3の電圧の極性が、ダイオードD1が逆方
向、ダイオードD3が順方向となる半波の間(正
極性の半波)では、 W3→T1→RK→D3→(C1+CS)→C0→W3 なる経路の正の充電電流iが、コンデンサC1
とその浮遊容量CSとに流れる。
次に、第11図示の期間t3〜t5、すなわち、巻
線W1,W3の電圧の極性が反転して、ダイオー
ドD1が順方向、ダイオードD3が逆方向となる
半波の間(負極性の半波)では、 W1→Rd→C0→(C1+CS)→D1→W1 なる経路の負の充電電流i′が、コンデンサC1
とその浮遊容量CSとに流れる。
この負の充電電流i′を、抵抗Rd、コンデンサC
3で平滑化した電流をI1+Isとする。
ここで、点mでの電位の上昇、下降の変化量お
よびその変化時間は各々等しく、従つて上昇時の
電流iと下降時の電流i′とは相等しくなるため
に、正の充電電流iは、負の充電電流i′の場合と
同じくI1+Isとすることができる。この場合、第
11図示の電圧VRdと電圧(V+VRK)との値が
等しいか否かということは問題とはならない。す
なわち、もし、電流iと電流i′とが等しくないと
すれば、コンデンサは次第に充電されてゆき、そ
れまで多く流れていた側は流れにくくなり、少な
く流れていた側は流れやすくなるために、結局、
電流iと電流i′とは等しくなるからである。
コンデンサC2とその浮遊容量CSとに流れる
電流についても、以上説明したのと全く同様に考
えることがきる。
すなわち、負極性の半波で、 W2→Rd→C0→(C2+CS)→D2 →W2 なる経路を通る電流を抵抗Rd、コンデンサC
4で平滑化した電流をI2+Isとすれば、正極性の
半波で、 W3→T1→RK→D4→(C2+CS) →C0→W3 なる経路を通る電流もI2,Isとすることができ
る。
次に、第12図を用いて補償容量Ccの充電電流
について説明する。
巻線W4の電圧の極性が、ダイオードDC1が
順方向、ダイオードDC2が逆方向となる半波
(正極性の半波)では、補償容量Ccに次の経路で
正の充電電流が流れる。
W4→RK→DC1→Cc→W4 この経路の電流を抵抗RK、コンデンサC6で
平滑した電流をIcとする。巻線W4の電圧の極性
が反転した半波(負極性の半波)では、補償容量
Ccに次の経路で負の充電電流が流れる。
W4→Cc→DC2
→Q1(出力端子→電源→端子)→W4 そして、この経路の負の充電電流も、正の充電
電流と等しくIcとなる。
ここで、第12図に示したように、電流{(I1
+Is)+(I2+Is)}すなわち電流(I1+I2+2Is)が
ソース抵抗RKを流れる向きに対して、電流Ic
逆向きに流れているために、ソース抵抗RKを流
れる電流は、 (I1+Is)+(I2+Is)−Ic =(I1+I2)+(2Is−Ic) となり、この電流の値が一定値となるようにトラ
ンジスタT1は動作する。
このような電流I1,I2,Is,Icの値について以下
説明する。
巻線W1〜W3による交番電圧の振幅をv、周
波数をとすれば、第2図および第3図を用いて
説明したときと同様に、 I1=・(v−Va)・C1 I2=・(v−Va)・C2 となる。そして、浮遊容量CSに印加される電圧
は、コンデンサC1,C2に印加される電圧と同
一であるから、浮遊容量CSを流れる電流Isは、 Is=・(v−Va)・CS となる。
次に、補償容量Ccを流れる電流Icについて第1
3図を用いて説明する。第13図は、第9図に示
した回路の一部を示した回路図である。第13図
において、巻線W4による交番電圧の周波数は、
巻線W1〜W3による交番電圧と同一の周波数
である。
ここで、巻線W4による交番電圧の振幅を、も
しvに選んだとすれば、第13図示の点d〜gの
電位の変化は第8図に示したようになる。この場
合、補償容量Ccを流れる電流Icは、 Ic=・(v−V)・Cc となる。しかし、実際には、巻線W4による交番
電圧の振幅は、演算増幅器Q1の駆動電圧を供給
し得る振幅であればよい。いま、その振幅をv′と
すれば、補償容量Ccを流れる電流Icは、 Ic=・(v′−V)・Cc となる。
そこで、Ic=2IsとなるようにCcを選べば、即
ち、 Cc=v−Va/v′−V×2CS となるように、補償容量Ccの値を選べば、ソース
抵抗RKを流れる電流は、 (I1+I2)+(2Is−Ic) =I1+I2 =・(v−Va)・(C1+C2) =IK となり、第1図について説明したときの式(2)と同
一にすることができる。従つて、第9図に示した
回路の出力電圧V0は、式(4)すなわち、 V0=IK・Rd・C1−C2/C1+C2 となり、出力電圧V0は浮遊容量CSの影響を受
けることがない。
以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、静電容量式差圧発信器における浮遊容量の影
響を補償するために、差動増幅器の負荷に抵抗を
用いることなく、ダイオードを介して補償容量に
接続することにより、駆動交流電圧の周波数の変
動には無関係に補償容量によつて浮遊容量の影響
を相殺除去することができ、ほぼ完全に浮遊容量
の補償を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第4図は従来の静電容量式差圧発
信器の回路構成を示す回路図、第2図は、第1図
示の回路の一部を示す回路図、第3図は、第2図
示の回路の各点での電位の変化を説明するための
波形図、第5図は、本件出願人によつて既に提案
されている変位変換回路の回路図、第6図は、本
考案の一実施例の回路構成を示す回路図、第7図
は、第6図示の回路の一部を示す回路図、第8図
は、第7図示の回路の各点での電位の変化を説明
するための波形図、第9図は、本考案の他の実施
例の回路構成を示す回路図、第10図は、第9図
示の回路の一部を示す回路図、第11図は、第1
0図示の回路の各点での電位の変化を説明するた
めの波形図、第12図は、第9図示の回路の電流
の流れ方を説明するための回路図、第13図は、
補償容量Ccを流れる電流Ic説明するための回路図
である OSC……交流電圧発振器、W1〜W4……出
力トランス巻線、C0〜C6……コンデンサ、
CS……浮遊容量、Cc……補償容量、T1……電
界効果トランジスタ、Q1……演算増幅器、D1
〜D4,DC1〜DC3……ダイオード。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 機械的変位に応じて差動的に変化する静電容量
    C1,C2の差と和との比に比例した電圧を取出
    す変位変換回路において、前記両静電容量C1,
    C2のそれぞれに比例した直流電流I1,I2を得る
    手段と、前記直流電流I1,I2の和を一定化する定
    電流手段と、前記静電容量に付随した浮遊容量の
    影響を補償する補償容量Ccと、その補償容量Cc
    の負および正の充電電流をそれぞれ形成する整流
    手段DC1,DC2と、前記定電流手段をなす電界
    効果トランジスタのドレイン電圧を検出する検知
    手段Q1とを有し、一方の前記整流手段DC1を
    通る補償容量Ccの充電電流を前記定電流手段を
    なす抵抗に流すとともに、他方の前記整流手段
    DC2を通る補償容量Ccの充電電流を前記検知手
    段Q1に流すようにしたことを特徴とする変位変
    換回路。
JP9150382U 1982-06-21 1982-06-21 変位変換回路 Granted JPS58193212U (ja)

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