JPH0135996B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、たとえば、２枚の板ガラス間の如き
ガラス板の背後に位置決めできるベネチヤンブラ
インド組立体用の傾斜伝達機構に係るものであ
る。

窓ユニツトに相対的にいくつか異なる方法で位
置決めされるベネチヤンブラインド組立体が提案
された。たとえば、ブラインド組立体は窓ユニツ
トの１枚のガラス板の付近か２枚のガラス板間か
３枚のガラス板の窓ユニツト内にさえ位置決めさ
れることがある。２枚またはそれ以上の枚数の板
ガラスを有する窓ユニツトに使用する場合、ブラ
インド組立体は断熱を良くするためガラス板とフ
レームとの間を密封して窓ユニツト内に位置決め
できる。１枚の板ガラスか複数の板ガラスを使用
するか密封したものも含むあらゆる型式の窓ユニ
ツトにおいて、ブラインド組立体の個々の小板の
傾斜を最少限の力で容易に正確に規制する単一の
効果的な傾斜伝達機構を設けることが望ましく、
この傾斜伝達機構を設けると、小板を傾斜させる
に必要な力の大きさは全傾斜範囲にわたりほぼ均
一のままである。

また、ベネチヤンブラインドを窓ユニツトに位
置決めしやすいようにするには、ブラインドが窓
の開口において完全に可逆すなわち、ブラインド
の上端部と下端部とが窓ユニツトにおいて可逆で
あるかブラインドの少くとも上端部と下端部とを
互いに交換できるようにすることが望ましい。こ
の特徴を具えるにはブラインドがいづれの位置に
あつても同様に作用できる傾斜伝達機構を必要と
する。

更にまた、２枚かそれ以上の枚数の間隔をあけ
たガラス板を有する窓ユニツトにおいてはブライ
ンド組立体の小板が開いた状態にあるときこれら
の小板がブラインド組立体の費用を節減しまた操
作力を減少するため板ガラス間のスペースをでき
るだけ広く占めることが望ましい。もし板ガラス
間のスペースより可成り小幅の小板を使用する場
合には、窓の開口を完全に閉じるには更に多くの
小板を必要とし、従つて、ブラインド組立体の費
用を増し傾斜させるに必要な力を増す。

多くの密封した窓ユニツトに伴う問題はブライ
ンド組立て体の小板の傾斜を規制すると同時に密
封した窓ユニツトの一体性を保持できることであ
り、ところが窓ユニツトを外部から制御すること
が容易でないということであつた。フレームを貫
通して延びている制御手段が使用後密封状態を保
持することを一層困難にする。

窓ユニツトの外部の起動部材を窓ユニツトの内
部のブラインド操作部材に接続するため密封され
た窓ユニツト用に米国特許第3022543号および第
3129471号に記載した如き電磁継手が提案された。
この種の電磁継手に伴う課題は、継手の寸法を小
さくすると同時にブラインドの小板をその全傾斜
範囲にわたり傾斜させ得るように十分な結合力を
与えることであつた。

本発明は複数の小板と、小板の支持手段の一部
を形成する少くとも１つの帯ケーブルと、各帯ケ
ーブルを支持する上下の枢着されたハンガー部材
と、上下のハンガー部材をそれぞれ枢着支持する
上下の軸受手段とを有するベネチヤンブラインド
組立体用の傾斜伝達機構を提供するもので、この
傾斜伝達機構は、直線運動する操作手段と、この
操作手段をハンガー部材に連結しそれにより操作
部材が直線運動するとハンガー部材を軸受要素を
中心として枢動（ピボツト運動）して小板を傾斜
させる接続手段とを含んでいる。

従つて、本発明の概念は、ハンガー部材の少く
とも１つか小板支持手段に直接作用することによ
り小板を傾斜させることである。このようにする
とブラインド構造とその傾斜する操作手段とに必
要な部品数を少なくできるという利点を生じる。
ハンガー部材を頂部と底部との小板とは別個に形
成しまた組立体の小板をすべてほぼ同じにするこ
ともできるが、ハンガー部材を小板の一部分とす
るか、通常僅かに重い構造のスペアの頂部小板と
底部小板の型式にすることもできる。

帯ケーブルは接続手段の一部を構成することが
できまたケーブルは操作部材を帯ケーブルに接続
する可撓性要素かまたは枢着された剛性の直線的
要素で構成することができる。可撓性要素は帯ケ
ーブルと操作部材とに１つの垂直面を横切る個所
で接続され、従つて、可撓性要素は直線運動する
操作部材の背後に隠れることになる。

変形した配置では、接続手段は一部分上下のハ
ンガー部材と直線運動する要素とに直接に又は帯
ケーブルを介して接続した別個の駆動ケーブルか
ら成るもので良い。この構造では、駆動ケーブル
はハンガー部材の枢動軸線から間隔をあけてハン
ガー部材の表面に係合でき、更にハンガー部材の
付近で駆動ケーブルを案内し操作部材の直線運動
の方向に操作部材の側における駆動ケーブル部分
を含むケーブル全体を緊張状態に保つための駆動
ケーブル案内部材を含むことができる。ケーブル
案内部材は１つの部分が案内アームを形成し他の
部分が１個のハンガー部材から軸受支持体を形成
する２つの間隔をあけ平行な直立部分を形作るサ
ドル形ワイヤハンガーであつてよい。

操作部材はその直線方向を横切る方向に延びる
案内手段を有することが好ましく、接続手段は案
内手段内を摺動するスライダを含み、それにより
接続手段が機構の作動中操作部材の直線運動方向
と交差する方向に運動できる。これは可撓性配置
に代るものであり、帯ケーブルがゆがみを生ぜず
小板がゆがむようにして小板が傾斜されると帯ケ
ーブルがガラス板から遠ざかるように運動できる
ものである。これは傾斜伝達機構が後記する電磁
結合を減少しない磁気的なものである場合に特に
有利である。

ブラインド組立体がガラス板を含む窓ユニツト
の一部を構成していれば、操作部材はガラス板の
片側で直線的に摺動し、起動部材はガラス板の操
作部材と反対側を直線的に摺動するように操作部
材に電磁的に結合される。特に、ガラス板がベネ
チヤンブラインド組立体を窓ユニツト内に位置決
めして密封形の窓ユニツトの一部を構成する場
合、操作部材を起動部材に電磁的に結合すると有
利である。このようにするには操作部材と起動部
材とがそれぞれ１個以上の磁石を含み、操作部材
が接続手段に接続され少くとも１個の磁石を収容
した内側ハウジングを含み、起動部材が少くとも
１個の磁石を収容した外側ハウジングを含むよう
にする。

案内部材を窓ユニツトに固定でき案内部材の内
部を磁石を設けた起動部材の収容された外側ハウ
ジングが摺動できる。変形した配置では、棒状の
ストロークリミツタが窓ユニツトに取り付けら
れ、起動部材はストロークリミツタの近傍に配置
されこのストロークリミツタに対して可動であ
り、起動部材に設けたストツパ手段が好ましくは
起動部材の磁石間に配置されストロークリミツタ
に対して起動部材の運動を制限させることが望ま
しい。

操作部材自体は２つの同様なハウジング部分で
構成された割りハウジングから成り、各ハウジン
グ部分は少くとも１個の磁石を有し、ハウジング
は接続手段の上記２つのハウジング部分どおしを
接続して成る。このように配置する場合、割りハ
ウジングには小板に面する側にノツチを設けるこ
とが好ましい。このようにして、ハウジングは上
方に延びる垂直のアームと下方に延びる垂直のア
ームとを有することになり、各アームはハウジン
グ部分間で一端部がハウジングに接続され他端部
が接続手段に、更に通常ベネチヤンブラインドの
帯はしごの帯ケーブルに接続されている。各ハウ
ジング部分は磁石の縁部に係合するバンドから成
ることが好ましく、このバンドは磁石の一面に係
合する側部をもつた部分に肩部を有し、さらに上
記磁石の一面に係合する側部から肩部の反対側に
係合する磁極片を有している。このようにして、
磁極片は磁石に磁気的に吸引されて肩部は磁石と
磁極片をバンドに固定して保持し、磁石を固定す
るのに他の手段を必要としない。磁極片は肩部を
受入れて位置決めする溝を有することが望まし
い。

操作部材と同様に、起動部材もまた２つのハウ
ジングとほぼ同じ寸法の２つの同様な装着部分を
有する割りハウジングから成ることができ、各装
着部分はハウジング部分の磁石と磁気的に結合さ
れた少くとも１つの磁石を含んでいる。ハウジン
グ部分と装着部分とはそれぞれ垂直に配列したい
くつかの磁石を有していることが好ましく、ハウ
ジング部分の磁石の数は装着部分の磁石の数に等
しい。１つのハウジング部分の１つの高さ位置に
ある磁石の極性は他方のハウジング部分における
同じ高さ位置にある磁石の極性とは反対であり、
また１つのハウジング部分の１つの高さ位置にあ
る磁石の極性はそれに電磁的に結合される装着部
分の同じ高さ位置の磁石の極性とは反対である。
このようにすると、起動部材が操作部材を傾斜運
動させる傾向がほとんどなくなる。

２枚板ガラスの窓ユニツト内の操作部材は頂部
と底部とに接続手段のハウジング部分に連結部で
接続する内側ハウジングを含んでいると有利であ
る。

小板は操作部材の直線運動の少くとも一部分に
わたり操作部材かその一部分を受入れる１つまた
はそれ以上の切欠き部を有しており、小板の残部
はそのような切欠き部を有しておらず中実である
ことが好ましい。このようにすると、操作部材が
更に内向きに可動ならしめられる。この場合、切
欠き部を有する小板は２つの切欠き部を設けるこ
とが好ましく、これら小板は固着手段によりその
切欠き部間の最も幅広い部分で帯ケーブルに固着
される。次いで、操作部材を帯ケーブルに接続で
き、帯ケーブルは小板を支持した複数の上下の丸
横棒を有する帯はしごの一部を構成し、頂部と底
部との丸横棒は小板の切欠き部を有する縁部にあ
つてこの切欠き部近傍に小板の上下面に保持され
るようにする手段が設けてある。切欠き部を有す
る小板の最も幅広い部分には帯ケーブルを収容す
るため縁部にノツチを設けることができる。

小板のある一部に関係した手段は、小板の切欠
き部間に延びている部分の表面に係合し且つ溝を
設けた丸横棒係合面および小板係合面を有するパ
ツドと、パツドを小板の上記部分の表面に固定し
て溝が丸横棒に係合して帯はしごに対し小板が長
さ方向に移動するのを防ぐパツド固定手段とから
成ることができる。パツド固定手段は切欠き部を
有する小板の最も幅の広い部分に設けた孔を貫通
して延びる錠止め手段を含むことができ、これに
より帯ケーブル支持パツドは小板の表面に固定さ
れ、パツド固定手段は上下の丸横棒のうち溝に係
合した丸横棒と向かい合う丸横棒に係合するノツ
チを含むため上下の丸横棒を拡開させ緊張させて
溝とノツチとに固定して保持する。

本発明を一層容易に理解させるため添付図面を
参照して以下に例示的に説明する。

第１図と第２図とを参照すると、前側ガラス板
３と後側ガラス板４との間に位置決めされたベネ
チヤンブラインド組立体２を備えている窓ユニツ
ト１が示してある。ガラス板３，４はフレーム５
に密封でき、このフレーム５は水平の上下部材
６，７と垂直に延びている側部部材８，９とを備
えていて密閉した窓ユニツトを形成している。

ベネチヤンブラインド組立体２は２つの帯はし
ご１１内に収容された複数の小板１０（第２図）
を備えている。各帯はしご１１はそれぞれ複数の
上側の丸横棒１３と下側の丸横棒１４とを有する
２本の帯ケーブル１２から成り、これら上下の丸
横棒間に小板１０が支持されている。帯ケーブル
１２は上方のハンガー部材１５と下方のハンガー
部材１６とにより支持され安定にされ、各ハンガ
ー部材は別々の軸受２０に枢着されている。

第２図に示してあるように、帯ケーブル１２は
２つの可撓性の線状部材２２により操作部材２１
に接続され、一方の線状部材２２は操作部材の上
部に接続され他方の線状部材は操作部材の下部に
接続されている。線状部材２２は可撓性の要素で
あるが、これら要素はケーブル１２と操作部材２
１とに枢着される剛性の直線的要素から成るもの
でも良い。操作部材２１はガラス板３の内面上を
垂直方向に可動で、このガラス板の外面に固定し
たスライド２４内を直線的に運動する起動部材２
３に磁気的に接続されている。

第２図に明らかなように、操作部材２１が図示
した位置から上方にか下方に動かされると、ハン
ガー部材１５，１６はその軸受２０を中心として
枢動せしめられて小板１０間の開きを調整する。
ハンガー部材が図示した位置から回動されると、
ハンガー部材の縁部は、従つて帯ケーブル１２は
両方のガラス板３，４から遠ざかるよう動く。ケ
ーブル１２と操作部材２１との間の接続部が剛性
でありこの接続部の端部が枢着されていなけれ
ば、ケーブル１２は軸受２０の軸線に対し横方向
に移動するよう伸びて、傾斜伝達機構に横方向の
力を加える。これは、軸受２０に作用する側方の
負荷を増大して摩擦損を増大しまた、ハンガー部
材を枢動させるに必要な力を増加させることにな
る。可撓性の線状部材２２か端部が枢着された剛
性要素を使用すると、操作部材とそれに関係する
帯ゲーブルとの間に可撓性接続部を形成して、ハ
ンガー部材が枢動する時傾斜伝達機構にかける横
方向の力をかなり減少させる。

ガラス面と操作部材および起動部材との間の摩
擦力を減少するため、操作部材２１と起動部材２
３とにはPTFEカバー２５かそれと同様の潤滑性
を有する物質のカバーを設けることが好ましい。
更にまた、起動部材２３にはこの部材をスライド
２４内で動かすため把持できる起動つまみ２６を
設けることができる。更にまた、つまみ２６をね
じ込むことによりつまみと起動部材とが互いに錠
止めされつまみがスライドにきつく係合するよう
につまみを起動部材にねじ込むことが好ましい。

場合によつては、スペースの制約もしくは審美
的目的で線状部材を操作部材で完全におおうこと
が必要のこともある。これは線状部材を垂直面に
おいて第３図に示す如き断面にすることにより行
われる。各線状部材の有効長さは第２図に示した
配置用と同じである。

上下の丸横棒に接続された帯ケーブルは、帯は
しごを形成する際第１図ないし第３図に示したと
おりであるが、図示した傾斜伝達機構は他の手段
により個々の小板に接続された帯ケーブルと同様
に併用できる。たとえば、小さいクリツプを使用
して帯ケーブルを小板に直接接続したり帯ケーブ
ルに小板の孔に連結するはと目金を設けることも
できる。

帯ケーブルと操作部材との間の接続部は更に別
の型式が第４図ないし第６図に示してあり、これ
らは第１図ないし第３図に示したと同様な部品に
は同じ符号が付してある。図示したように、操作
部材２１は横方向の案内スロツト４１をそなえた
剛性部材４０から成り、このスロツト４１内をス
ライダ４３に支持された四角形断面の案内ピン３
９が可動で、このスライダ４３はケーブル１２を
溝４４に通すことによりケーブル１２に接続され
る。ピン３９の端部には保持タブ４２が設けられ
ている。第４図と第５図から分るように、ケーブ
ル１２とスライダ４３とは操作部材２１の直線運
動方向を横切る方向に自由に運動し、従つて、小
板が傾斜せしめられる時機構全体には横方向の負
荷が加わらない。

第７図に操作部材とケーブルとの間の接続部の
更に別の型式が示されている。この型式の接続部
では、操作部材７０はハウジング状をなしその垂
直運動方向を横切る方向に延びたハウジング側面
の横向きのスロツト７１を含んでいる。ハンガー
部材（図示せず）に接続されたケーブル１２には
スライダ７３が取り付けてあり、このスライダは
案内スロツト７１内を摺動する部分７４を含んで
いる。従つて、ケーブル１２と接続部とは第２図
ないし第６図に示す型式の接続手段と同様に操作
部材７０の直線運動方向を横切る方向に自動的に
運動して小板が傾斜せしめられても横方向の負荷
が導入されないようになされている。小板１１０
のうちのあるもの、すなわち、操作部材７０の運
動路内にある小板は操作部材７０またはその一部
を収容する切欠き部７５を有している。

第８図ないし第１２図にはブラインド組立体の
異形例が示されており、これらの図には前述の部
品に似ている部品には同じ符号に100を加えて示
している。従つて、直線的に可動な起動部材（図
示せず）が直線的に可動な操作部材１２１と電磁
的に接続されていて、この操作部材は２つのハウ
ジング部分１３２，１３３をもつた割りハウジン
グ１３１から成り、これらハウジング部分１３
２，１３３はそれぞれ起動部材に支持された磁石
と協働して電磁継手を形成する磁石１３４を支持
している。

第８図に示すように、操作部材１２１近傍の小
板１１０はそれぞれ２つの切欠き部１３５，１３
６を有し、磁石１３４を支持したハウジング部分
１３２，１３３が入り込んでいる。切欠き部１３
５，１３６間の小板１１０の一部分は割りハウジ
ングを形成する２つのハウジング部分１３２，１
３３間のスペース中に延び、この小板部分は図示
したように上下の丸横棒によりケーブル１１２に
連結されるかまたは丸横棒を設けていない場合に
は、後記するクランプその他の手段によりケーブ
ル１１２に直接接続される。

従つて、上記配置により、小板１１０が小板１
０と同様に支持されていること、上下の丸横棒を
切欠き部における小板の部分に締め付けるクラン
プまたは小板１１０を接続する別個の帯ケーブル
はしご手段を要せずにすべての小板を垂直および
長さ方向に並列することが判る。

帯ケーブル１１２はハウジング部分１３２，１
３３間で１個所が接着剤その他の手段により割り
ハウジング１３１に接続されている。割りハウジ
ング１３１も２つのハウジング部分を接続するウ
エブ１３８が非常に薄いので、ケーブル１１２は
小板に対し押し下げすなわち横向きの変位をあま
りしないので、ケーブルと切欠き部を有してない
小板１１０の縁部との間には過度の干渉が生じず
小板を変形させたり小板を傾斜させる力を増大さ
せることはない。

第９図を参照すると、小板１１０を接続手段す
なわち帯ケーブル１１２に接続する固着手段が示
してあり、この固着手段は２つの切欠き部１３
５，１３６間に延びている小板の側部部分１４８
から打抜いて形成した一体のタブ１４６，１４７
から成る。図示してあるように、タブ１４６，１
４７を上側の丸横棒１１３上に折り曲げ丸横棒を
小板１１０の上面に締め付ける。次いで、小板を
丸横棒に締め付け固着し帯はしごに対して小板が
長さ方向に変位したり切欠き部を有する小板の外
観をすつきりさせると共に、小板１１０が切欠き
部の上に延びて丸横棒から垂れ下がるのを防止す
る。タブは小板の上面に示したが、小板の下面に
設けまたは１つのタブを小板の上面に他のタブを
小板の下面に位置させることもでき、唯一の要件
はタブによつて少くとも１つの丸横棒を小板の一
面に締め付け固定させることである。

小板１１０の側方部分１４８は帯ケーブル１１
２を受入れるため縁部にノツチ１４９を有してい
る。こうして小板が傾斜中巻き付いて傾斜機構を
作用させるに必要な力を増大しないようにする。

第１０図ないし第１２図を参照すると、帯ケー
ブルの支持パツド１５０の型式にした固定手段の
具体例が示してある。パツド１５０は小板係合面
１５２と溝１５４を設けた丸横棒係合面１５３と
を有する本体部材１５１を備えている。小板係合
面１５２には小板１１０に設けた孔１５６を通し
て差し込まれる錠止め部材１５５を有している。
錠止め部材１５５は第１２図に示す如く、下側の
丸横棒１１４に係合するようにしたノツチ１５７
を有している。本体部材１５１は錠止め部材１５
５と共働して丸横棒を互いに離すよう拡げて丸横
棒を緊張させて丸横棒が溝１５４とノツチ１５７
とに保持されるようにし、従つて、帯ケーブル支
持パツドを帯はしごに固定して小板１１０が帯は
しごに対して長さ方向に移動しないようにする。
帯ケーブル支持パツドにはアーム１５８を設けて
上側丸横棒１１３が溝１５４に保持され上側丸横
棒を更に緊張させることができる。本体部材１５
１の端部にはノツチ１５９を設け、帯ケーブル１
１２に係合して小板１１０が帯はしごに対し長さ
方向に運動するのを防止する付加的手段とするこ
とができる。

帯ケーブルの支持パツド１５０は、第１０図な
いし第１２図に小板１１０の上面に係合するよう
に示したが、この支持パツド１５０は小板の下面
に係合するよう逆さにすることもできる。

帯ケーブルの更に別の型式の支持パツドが第１
３図に示されている。この例では、帯ケーブルの
支持パツド１８０は小板係合面１８２を有する本
体部材１８１を備え本体部材の長さにわたり延び
丸横棒１１３を収容するようにした溝１８３を含
んでいる。本体部材１８１は切欠き部１３５，１
３６間の小板のスライド部分に設けた切欠き部１
４９の縁部上に延びているアーム部分１８４を含
んでいる。アーム部分１８４にはノツチ１８５が
設けてあり帯はしごに対し小板が長さ方向に運動
しないよう小板を固定する手段を形成する。丸横
棒１１３を保持する溝１８３は小板１１０が長さ
方向に運動するのを防止する付加的手段となる。
本体部材１８１は錠止め部材（図示せず）を含
み、この錠止め部材は小板係合面から第１０図な
いし第１２図の具体例におけると同様に小板１１
０の孔中に延び錠止めされる。また、この例でも
帯ケーブルの支持パツド１８０は小板の上面か下
面かいづれかに係合できる。

第１４図ないし第１６図には薄い中心部分１９
３により互いに間隔をあけ接続されている２つの
ハウジング部分１９１，１９２を有する更に別の
型式の操作部材１９０が示されている。垂直上方
に延びているアーム１９４が一端部で中心部分１
９３に他端部１９５で帯ケーブル１１２に接続さ
れている。下方に延びているアーム１９６が一端
部で中心部分１９３に他端部１９７で帯ケーブル
１１２に接続されている。このような特定の構造
にすると、操作部材の存在による帯ケーブルの横
方向運動を最小限ならしめる。

磁石を含むハウジング部分はそれぞれに含まれ
た磁石１９９の縁部を包囲しているバンド１９８
を備えている。各バンド１９８は片側が磁石の面
２０１に係合し反対側が磁極片２０２の面に係合
する肩部２００を有し、この磁極片２０２は肩部
２００を収容する溝２０３を有している。磁石１
９９と磁極片２０２との間に作用する磁力がこれ
ら磁石と磁極片とを共に肩部２００に引き寄せこ
れらをバンド１９８内に保持する。この特定の構
造にすると、操作部材の磁石と起動部材の磁石と
の間の空隙を増大させ、磁石間の電磁結合を弱め
るカバーの必要をなくすることができる。

ストロークリミツタの構造が第１７図に示され
ており、このリミツタには起動部材の直線運動を
案内し且つ制限する手段が設けてある。図示した
ように、起動部材１２３はガラス板の片側で接続
手段すなわち帯ケーブル１１２に結合される。こ
の図には起動部材１２３が操作部材とはガラス板
１０３の反対側で操作部材に磁気的に結合される
以前の状態で示してある。起動部材１２３は操作
部材１９０のハウジング部分１９１，１９２と寸
法および形状が似ていて操作部材と同様に磁石を
有している２つの装着部分１６１，１６２を含ん
でいる。装着部分間のスペース１６３は操作部材
１９０とは反対のガラス板１０３の側に取り付け
たストロークリミツタ１６５を収容する軌動すな
わち案内を形成している。起動部材のハウジング
の頂部１６６と底部１６７とは起動部材の直線運
動を制限するストツパとなる。このようにして、
起動部材は傾斜機構を作用させるため動かされる
際に案内されまた案内作用ならびに停止作用によ
り起動部材はそれと操作部材との間の電磁結合が
破壊される点を越えて動かされないようにする。

第１８図を参照すると、第２０図の矢印２３０
の方向に見た作用部材１９０における磁石の配置
が示してある。作用部材１９０は窓ユニツト内に
ガラス板間で位置決めされているので、内部の磁
石組立体とも呼称される。図示したように、ハウ
ジング部分１９１，１９２はそれぞれ一方のハウ
ジング部分内の１つの垂直高さにある磁石の極性
を他のハウジング部分の同じ高さにある磁石の極
性とは反対で垂直に配置した複数の磁石を含んで
いる。

第１９図に示した起動部材１２３における磁石
の配置は第１８図に示した作用部材１９０におけ
る磁石の配置と同様で、装着部分１６１，１６２
は一方の装着部材における１つの垂直高さにおけ
る磁石の極性を他方の装着部分における同じ垂直
高さにおける磁石の極性とは反対にしてそれぞれ
複数の垂直に配置した磁石を含んでいる。第２０
図に示した如く、起動部材１２３は窓ユニツトの
外部に作動部材１９０とは反対のガラス板１０３
の側にあるので外部の磁石組立体と考えることが
できる。第１９図はガラス板１０３から遠ざかり
窓ユニツトの外部に向いた矢印２３１の方向に見
た図である。

作用部材１９０と起動部材１９１とがそれぞれ
第１８図、第１９図に示したような配置の磁石を
有しまたこれら部材が第２０図に示す如くガラス
板１０３の両側に配置されると、１つのハウジン
グ部分の１つの高さ位置にある磁石の極性が他の
ハウジング部分の同じ高さ位置にある磁石の極性
とは反対になることが判る。このような磁石の配
置にすると、作用部材と起動部材との間の電磁結
合を最大限にすると同時にこれら部材を互いに一
線に保持する傾向が生じ、この結果起動力が起動
部材１２３に中心から外れてかけられたとき一方
が多方を回転させるおそれはほとんどなくなる。

第９図ないし第２０図に主した種々の磁気的起
動機構は、第１図ないし第８図に示したものと同
様に前述の２枚の板ガラスの窓ユニツト以外に、
ガラス板を有しないか１枚のガラス板しか有しな
い或いは３枚のガラス板を有する窓ユニツトにも
使用できる。

以上の説明では、枢着されたハンガー部材が頂
部と底部の小板とは別個にしたものとして示した
が、これらハンガー部材はもちろん特殊な頂部ま
たは底部小板のかたちで一体成形部品として構成
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１つの具体例の傾斜伝達機構
を含むベネチヤンブラインド組立体を設けた窓ユ
ニツトの分解斜視図、第２図は第１図の２−２線
に沿い切断して帯ケーブルと操作部材との間の接
続部の１つの具体例を示す第１図の窓ユニツトの
断面図、第３図は帯ケーブルと操作部材との間の
接続部の第２の具体例を示す断面図、第４図は帯
ケーブルと操作部材との間の接続部の第３の具体
例を示す断面図、第５図は第４図の５−５線に沿
い切断して示した接続部の断面図、第６図は帯ケ
ーブルとスライダとの取り付け方を示す第４図の
接続部の斜視図、第７図は帯ケーブルに接続され
たハウジング型カバーで包んだ磁石タイプの操作
部材を断面にした帯ケーブルと操作部材との間の
接続部の更に別の具体例を示す断面図、第８図は
本発明による割りハウジングを有する直線的に可
動な操作部材の異型例の拡大斜視図、第９図は小
板を帯ケーブルその他の接続手段に固着する一体
のタブの使用法を示す斜視図、第１０図は小板を
当てる以前の帯ケーブルの支持パツドの型式の接
続部の更に別の具体例の斜視図、第１１図は小板
に当てた帯ケーブルの支持パツドを示す第１０図
と同様の斜視図、第１２図は帯ケーブルの支持パ
ツドの後側とパツドが帯ケーブルの丸横棒の拡げ
法を示す第１１図に似た図、第１３図は接続部の
更に別の型式を示す斜視図、第１４図は帯はしご
に接続された操作部材の斜視図、第１５図は第１
４図の操作部材の別の斜視図、第１６図は第１５
図の操作部材の一部分の拡大断面図、第１７図は
本発明による組立体の操作部材、ストロークリミ
ツタおよび起動部材の分解斜視図、第１８図は第
１７図の操作部材における磁石の配置を示す概略
図、第１９図は第１７図の起動部材における磁石
の配置を示す概略図、第２０図は第１７図の起動
部材の磁石に対する操作部材の配置を示す概略図
である。 図中符号：２……ベネチヤンブラインド組立
体、１０，１１０……小板、１２，１１２……帯
ケーブル、１５……上部ハンガー部材、１６……
下部ハンガー部材、２０……上部または下部支持
部材、２１……操作部材、２３，１２３……起動
部材、２４……ハウジング、１３１，１９０……
割りハウジング、３，１０３……ガラス板、１３
２，１３３，１９１，１９２……ハウジング部
分、１６１，１６２……装着部分、１３５，１３
６，１４９……切欠き部、１４８……幅広の部
分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の小板と、該複数の小板を支持する少な
   くとも一本の帯ケーブルと、該帯ケーブルを支持
   する枢動可能な上部ハンガー部材と、上記帯ケー
   ブルを支持する枢動可能な下部ハンガー部材と、
   上記上部ハンガー部材および下部ハンガー部材を
   それぞれ枢動自在に支持してなる上部支持部材お
   よび下部支持部材とを具備したベネチヤンブライ
   ンド組立体を傾斜せしめるための傾斜伝達機構で
   あつて、該傾斜伝達機構が、上記帯ケーブルと少
   なくとも１個の磁石部材とを連結してなる直線的
   に可動な操作部材、該操作部材に対応して配置さ
   れ且つ少なくとも１個の磁石部材を所定のハウジ
   ング内部に収設して構成された起動部材を有して
   なることを特徴とするベネチヤンブラインド組立
   体用の傾斜伝達機構。 ２ 帯ケーブルの一部分がハンガー部材の枢動軸
   線から距離をおいてハンガー部材の表面に係合
   し、更に、ハンガー部材の近傍に帯ケーブルを案
   内し操作部材の直線運動方向に帯ケーブルを緊張
   状態に保持する帯ケーブル案内部材を含んでなる
   特許請求の範囲第１項記載のベネチヤンブライン
   ド組立体用の傾斜伝達機構。 ３ ブラインド組立体がガラス板を含む窓ユニツ
   トの一部を形成し、操作部材がガラス板の片側で
   直線方向に摺動し、起動部材が操作部材とはガラ
   ス板の反対側を直線的に摺動し操作部材と結合さ
   れている前記特許請求の範囲第１項または第２項
   に記載のベネチヤンブラインド組立体用の傾斜伝
   達機構。 ４ ガラス板がベネチヤンブラインド組立体を内
   部に配置した密封窓ユニツトの一部を形成してな
   る特許請求の範囲第３項記載のベネチヤンブライ
   ンド組立体用の傾斜伝達機構。 ５ 操作部材が同様な２つのハウジング部分から
   成る割りハウジングで構成され、各ハウジング部
   分は少くとも１つの磁石部材を有し、割りハウジ
   ングがハウジング部分間を帯ケーブルで接続され
   てなる特許請求の範囲第４項記載のベネチヤンブ
   ラインド組立体用の傾斜伝達機構。 ６ 割りハウジングは小板に面する側にノツチを
   形成してなる特許請求の範囲第５項記載のベネチ
   ヤンブラインド組立体用の傾斜伝達機構。 ７ 起動部材が２つのハウジング部分に寸法がほ
   ぼ等しい２つの同様な装着部分を有する割り装着
   部分を備え、各装着部分が一方の装着部分の磁石
   部材を他方の装着部分の磁石部材と電磁的に結合
   する少くとも１つの磁石部材を含んでなる特許請
   求の範囲第５項または第６項記載のベネチヤンブ
   ラインド組立体用の傾斜伝達機構。 ８ 各ハウジング部分と各装着部分とが複数の垂
   直に配置した磁石部材を有し、ハウジング部分の
   磁石部材の数が装着部分の磁石部材の数と等し
   く、１つのハウジング部分の１つの垂直高さにあ
   る磁石部材の極性が他方のハウジング部分の同じ
   垂直高さにある磁石部材の極性と反対で、１つの
   装着部分の１つの垂直高さにある磁石部材の極性
   が他方の装着部分の同じ垂直高さにある磁石部材
   の極性と反対である特許請求の範囲第７項記載の
   ベネチヤンブラインド組立体用の傾斜伝達機構。 ９ いくつかの小板が２つの切欠き部を有し、固
   着手段により帯ケーブルに対してこれら切欠き部
   間の幅広の部分が固着されてなる特許請求の範囲
   第５項ないし第８項のいずれかに記載のベネチヤ
   ンブラインド組立体用の傾斜伝達機構。 １０ 各小板の最も幅広の部分が帯ケーブルを収
   容するため縁部に切欠き部を有してなる特許請求
   の範囲第９項記載のベネチヤンブラインド組立体
   用の傾斜伝達機構。