JPH0135320Y2 - - Google Patents

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JPH0135320Y2
JPH0135320Y2 JP14093881U JP14093881U JPH0135320Y2 JP H0135320 Y2 JPH0135320 Y2 JP H0135320Y2 JP 14093881 U JP14093881 U JP 14093881U JP 14093881 U JP14093881 U JP 14093881U JP H0135320 Y2 JPH0135320 Y2 JP H0135320Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカセツトテープレコーダ装置に係
り、特にカセツト蓋を開閉するカセツト蓋ロツク
用部材の取付けに関する。
周知のように、テープレコーダにおいて、往復
録音または再生を可能とするものはオートリバー
ス装置と称されている。すなわち、このオートリ
バース装置は往動作におけるテープ終端でテープ
装填状態及び操作部設定状態を何ら変えることな
く、復動作においても録音または再生を自動的に
なし得るものであるから、長時間の録音または再
生を必要とする場合において特に便利なものであ
る。
しかしながら、このようなオートリバース装置
は、まだまだ開発途上にある段階で、種々の改良
すべき点を有しており、より無駄なく有機的な構
成で、組立て作業が容易であり、小形軽量化に寄
与し、経済的に有利であるとともに、確実な動作
を行ない得るようにしたオートリバース装置を有
するテープレコーダの開発が強く要望されてい
る。
この考案は上記事情に基づいてなされたもの
で、カセツト蓋を開閉するカセツト蓋ロツク用部
材を容易かつ確実に取付けることができ、構成簡
易にして組立ても容易である極めて良好なカセツ
トテープレコーダ装置を提供することを目的とす
る。
以下、この考案の一実施例を説明するに先立
ち、この実施例で説明するオートリバース装置の
基本構成について説明する。すなわち、第1図に
おいて、1はコンパクトカセツトテープレコーダ
の略箱状のメインシヤーシで、この前後部、上下
部及び左右側部に後述する種々の機構が装置され
てなる。そして、第1図中メインシヤーシ1の下
端部から前方に突出して装置されるのが操作部2
であつて、第1図中左端からストツプ兼イジエク
ト用のSTOP操作子2a、巻戻し用のREW操作
子2b、逆方向(復動作)再生用のPLAY(R)
操作子2c、録音用のREC操作子2d、早送り
用のFF操作子2f、一時停止(ポーズ)用の
PAUSE操作子2gの順でそれぞれが矢印A方向
にピアノタツチ式に押圧操作自在に、かつ矢印B
方向に復帰自在に配置され、これらの各操作子2
a〜2gはそれぞれ図示しない操作レバーを介し
て各駆動系を駆動状態とし得るようになされてい
る。この場合、上記各操作レバーは、メインシヤ
ーシ1の底状平面部1aの第1図中裏面側で図中
上下方向に往復摺動自在となるように配置され
れ、図示しない公知のロツク機構と係合して押圧
操作による押込み状態にロツクされるようになさ
れる。ただし、上記STOP操作子2aの操作レバ
ーはロツクされることなく、ロツク状態にある他
の操作子の操作レバーを解除する如く上記ロツク
機構と係合する。また、上記PAUSE操作子2g
の操作レバーは、ロツク機構と何ら係合すること
なく独立して動作するものであり、メインシヤー
シ1の底状平面部1aの第1図中裏面側に配置さ
れる図示しないプツシユープツシユ機構と係合し
て、1度目の押圧操作で押圧状態にロツクされて
例えば再生状態を一時的に停止せしめるととも
に、2度目の押圧操作でロツク状態が解除されて
例えば再生状態に復帰せしめる如く機能させる。
そして、上記REW及びFF操作子2b,2fの
各操作レバーは、図示しない高速送り系の正逆切
換機構を選択的に駆動して、テープを正または逆
方向に高速走行せしめる如く機能する。また、上
記PLAY(R)及びPLAY(F)操作子2c,2eの
各操作レバーは、後述する定速送り系の正逆切換
機構を選択的に駆動してテープを正または逆方向
に定速走行せしめるとともに、第1図中矢印C,
D方向に往復摺動自在のヘツドスライダ3を駆動
して該ヘツドスライダ3上に搭載される録再ヘツ
ド4等をテープの所定面に当接せしめ、かつ同一
対のピンチローラ5,6を選択的に一対のキヤプ
スタン7,8に当接せしめることにより、正また
は逆方向で再生状態とする如く機能する。ここ
で、上記録再ヘツド4はテープ走行の正逆すなわ
ち往動作及び復動作で再生(録音)を可能とする
ために、当然アジマス角を正確にしてテープ走行
方向に応じてテープの対応するトラツクに当接し
得るように移動されるものであり、このヘツド移
動機構の構成及びその動作の詳細については後
述する。
ところで、通常のテープレコーダであれば正方
向の再生(録音)がなせればよいので当然1つの
PLAY操作子でよいが、ここで対象としているオ
ートリバースを可能とするテープレコーダでは正
及び逆の両方向で再生(録音)をなす必要がある
ので、正及び逆方向用の互いに独立した2つの
PLAY操作子を備えているものである。ここで、
2つのPLAY操作子のうち一方のみを操作した場
合にはその方向のみの再生(録音)が可能とな
り、両方を同時に操作した場合にいわゆるオート
リバースがなせるものであり、通常の再生(録
音)の場合には正方向のPLAY操作子のみを操作
してやればよいものである。
また、図示中央のREC操作子2dは、前述の
PLAY操作子と組合せて操作した場合に正または
逆方向の一方向のみで、あるいはオートリバース
による往復録音が可能となる如く、その操作レバ
ーで録音系を駆動せしめるものである。
さらに、第1図中メインシヤーシ1の中央部に
突出しているのは、左リール台10と右リール台
11であつて、それぞれ自動停止機構や往復動作
切換機構等に連結されている。なお、メインシヤ
ーシ1の第1図中上方には、右リール台11に連
結されるテープカウンタ12や各駆動系の動力源
となるモータ13及びオートリバース回数制限機
構やマニユアルリバース機構の操作レバー14,
15が装置されている。また、上記メインシヤー
シの底状平面部1aの図中左側には、たて方向に
長いカセツト蓋ロツクスライダ16が、その長手
方向に摺動自在に支持されている。このカセツト
蓋ロツクスライダ16は前記PSTOP操作子2a
の操作に連動して摺動され、図示しないカセツト
蓋を開状態となすものであるが、例えば再生状態
でSTOP操作子2aを操作したときには単に停止
状態にのみなされ、該停止状態でSTOP操作子2
aを操作したときにイジエクト動作が行なわれ
る、いわゆるダブルイジエクトを行なわしめる如
く機能される。
次に、第2図は第1図をメインシヤーシ1の裏
面側から見た状態を示すものである。すなわち、
メインシヤーシ1の底状平面部1aからは、複数
の柱状体17,…,17が突設され、その突出方
向先端部に該底状平面部1aと略平行するように
サブシヤーシ18が取付けられている。そして、
このサブシヤーシ18には、前記キヤプスタン
7,8を軸心とする一対のフライホイール19,
20の軸受け211,212が設けられている。
また、上記メインシヤーシ1の底状平面部1a
とサブシヤーシ18との間には、第3図に示すよ
うなテープ走行駆動機構22、前記REC操作子
2dの操作レバーを操作位置でロツクするための
RECロツク機構23及び自動停止機構(以下
ASO機構という)24等が、それぞれ装着され
ている。
ここで、第4図は上記第1図乃至第3図からテ
ープ定速送り系の正逆切換機構を取り出して示す
ものである。すなわち、図中点線で示すものは前
記ヘツドスライダ3であり、第1図に示したもの
とは簡単のために便宜上簡略化して示している。
このヘツドスライダ3には、その両側部所定位置
に一対の突部3a,3bが形成されている。そし
て、上記ヘツドスライダ3の各突部3a,3b
は、該ヘツドスライダ3の下面に並設される図中
二点鎖線で示す左及び右再生スライダ25,26
の各中央部に形成された透孔251,261の図
中下部に形成された係合片252,262と係合
し得るものである。ここで、上記左及び右再生ス
ライダ25,26は、それぞれに形成された一対
の長孔253,254及び263,264に、前
記メインシヤーシ1に形成されたガイドピン25
5,256及び265,266がそれぞれ挿通さ
れることにより、ヘツドスライダ3と同様に図中
矢印C,D方向に往復摺動自在に支持されてい
る。
そして、上記左及び右再生スライダ25,26
は、前記PLAY(R)及びPLAY(F)操作子2c,
2eの各操作レバーと図示しないスプリングを介
して連動関係となされているもので、PLAY(R)
及びPLAY(F)操作子2c,2eの操作時にそれぞ
れ図中矢印C方向に付勢されるようになされてい
る。また、上記左及び右再生スライダ25,26
は、それぞれ前記ピンチローラ5,6及び前記モ
ータ13の回転を前記左及び右リール台10,1
1にそれぞれ伝達するための図示しないアイドラ
や歯車等を制御するものである。すなわち、左再
生スライダ25は、図中矢印C方向にスライドさ
れたとき、前記ピンチローラ5をキヤプスタン7
(第1図参照)に圧接させるとともに、左リール
台10を回転駆動させてテープ巻取りを行なわ
せ、テープ逆方向走行の再生が行なわれるもので
ある。また、右再生スライダ26は、図中矢印C
方向にスライドされたとき、前記ピンチローラ6
をキヤプスタン8(第1図参照)に圧接させると
ともに、右リール台11を回転駆動させてテープ
巻取りを行なわせ、テープ正方向走行の再生が行
なわれるものである。つまり、テープが正方向に
走行するか逆方向に走行するかは、右及び左再生
スライダ26,25のどちらが第4図中矢印C方
向に移動されるかで決まるものである。
ここで、上記左再生スライダ25の図中上端右
側部には、テーパを有する係止部257が形成さ
れている。また、上記右再生スライダ26の図中
上端略中央部には、略凹状に切欠かれてなる係止
部267が形成されている。そして、上記左及び
右再生スライダ25,26の下面には、前記メイ
ンシヤーシ1に突設された軸1bに回転自在に支
持された略T字状のリバース駆動レバー27が設
けられている。このリバース駆動レバー27の基
部271の図中左側には、上記左再生スライダ2
5の係止部257と係合する折曲係合片272が
形成されている。また、リバース駆動レバー27
の基部271の図中右側には、上記右再生スライ
ダ26の係止部267と係合する折曲係合片27
3が形成されている。さらに、上記リバース駆動
レバー27の基部271の図中左側には、略クラ
ンク状の長孔274が形成されている。
そして、上記リバース駆動レバー27の長孔2
74内には、メインシヤーシ1に突設された軸1
cに回転自在に支持された歯車28の一側面に突
設された突部281が、嵌着されている。このた
め、上記歯車28が回転すると、その回転に応じ
てリバース駆動レバー27は軸1bを中心にして
揺動運動を行ない得るようになされている。ここ
で、上記歯車28の突部281が設けられている
側と反対側の他側面には、該歯車28の図中時計
方向への回転に対して、後述するロツクレバー2
9に喰い込みとなる一対の係止部282,283
が形成されている。この係止部282,283
は、軸1cを中心として対向する位置となるよう
に形成されている。また、上記ロツクレバー29
は、前記メインシヤーシ1に突設された軸1dに
回動自在に支持されているもので、上記歯車28
の係止部282,283と選択的に係脱可能な係
合片291が形成されている。そして、このロツ
クレバー29は図示しないスプリングの作用によ
つて、通常その係合部291が歯車28の係止部
282,283に係合する方向、つまり図中反時
計方向に付勢されている。また、このロツクレバ
ー29は前述した往復動作切換時におけるテープ
終端検出状態(ASO機構におけるテープ終端検
出と同じでよい)や前記マニユアルリバース機構
の操作レバー15(第1図参照)の操作時等に、
上記スプリングの付勢力に抗して第4図中時計方
向に回動されて、その係合部291が歯車28の
係止部282,283から離脱されるようになつ
ている。
一方、前記歯車28には常時図示しない第1の
歯車が噛合されている。この第1の歯車と歯車2
8との歯車比は1:2となされており、第1の歯
車が1回転すると歯車28は半回転される。そし
て、上記第1の歯車には所定位置に一ケ所だけ歯
車のない切欠き部が形成されており、この切欠き
部と対向する位置には、前記モータ13からの回
転力が伝達されテープ走行に無関係に一方向に回
転する第2の歯車が設けられている。この第2の
歯車は第1の歯車と噛合されたとき、歯車28を
図中時計方向に回転させるように回転されてい
る。
上記のような構成において、今オートリバース
をなさんとして、前記PLAY(R)及びPLAY(F)
操作子2c,2eを共に操作したとする。する
と、このPLAY(R)及びPLAY(F)操作子2c,
2eに連動する操作レバー及びスプリングを介し
て、左及び右再生スライダ25,26が共に第4
図中矢印C方向にスライドされる。ここで、今第
4図に示すように、ロツクレバー29の係合部2
91が、歯車28の係止部283と係合している
とすると、突部281の位置によつてリバース駆
動レバー27は図示の位置に規制されることにな
る。このため、右再生スライダ26は十分に矢印
C方向に移動されるが、左再生スライダ25はそ
の係止部257がリバース駆動レバー27の折曲
係合片272に当接して、十分に矢印C方向に移
動されない。したがつて、右再生スライダ26に
よつて制御されるピンチローラ16やアイドラ等
が、キヤプスタン8に圧接されたり、右リール台
11を回転させる所定の位置に移動されたりし
て、ここに正方向の再生が行なわれるものであ
る。このとき、右再生スライダ26の矢印C方向
の移動に伴ない、その係合片262がヘツドスラ
イダ3の突部3bに当接し、該ヘツドスライダ3
を矢印C方向に移動させる。このため、ヘツドス
ライダ3に設けられた詳細を後述する録再ヘツド
4(第1図参照)がテープに当接されるものであ
る。また、このとき、左再生スライダ25が矢印
C方向に付勢されているのをリバース駆動レバー
27が押えていることにより、該リバース駆動レ
バー27には図中時計方向の回動婦勢力が加えら
れていることになる。このため、リバース駆動レ
バー27の長孔274内に嵌合される突部281
を有する歯車28も図中時計方向への回動付勢力
が付与されることになるが、その係止部283が
ロツクレバー29の係合部291に係合されてい
るもので、歯車28は回転せずリバース駆動レバ
ー27は第4図に示す位置で安定している。
上記のような正方向の再生状態において、テー
プが終端に到達したとする。すると、前述したテ
ープ終端検出機構により、第5図に示すように、
ロツクレバー29が図中時計方向に回動され、そ
の係合部291が歯車28の係止部283から離
脱される。このとき、先に述べたように第4図に
示す状態で歯車28には、図中時計方向の回転付
勢力が付与されているので、歯車28は第5図中
時計方向に若干回転される。すると、この歯車2
8に噛合された前記第1の歯車が、歯車28と逆
方向に若干回転される。このため、第1の歯車と
前記第2の歯車とが噛合状態となり、この第2の
歯車の回転力によつて歯車28は図中時計方向に
回転される。
そして、この第1の歯車が1回転して、その切
欠き部が再び第2の歯車と対向したとき、第6図
に示すように、歯車28は丁度半回転してその係
止部282がロツクレバー29の係合部291に
係止される。このとき、歯車28が半回転するの
に伴なう突部281に追従して、リバース駆動レ
バー27は第6図中時計方向に回動される。この
ため、リバース駆動レバー27の折曲係合片27
3が右再生スライダ26の係止部267に当接
し、右再生スライダ26は図中矢印D方向に後退
させられる。これに対し、左再生スライダ25は
その係止部257に対するリバース駆動レバー2
7の折曲係合片272の係止が解除されるため、
矢印C方向へ十分に移動される。したがつて、左
再生スライダ25によつて制御されるピンチロー
ラ5やアイドラ等が、キヤプスタン7に圧接され
たり、左リール台10を回転させる所定の位置に
移動されたりして、ここに逆方向の再生が行なわ
れるものである。このとき、左再生スライダ25
の矢印C方向の移動に伴ない、その係合片252
がヘツドスライダ3の突部3aに当接し、該ヘツ
ドスライダ3を矢印C方向に移動させる。このた
め、ヘツドスライダ3に設けられた録再ヘツド4
がテープに当接されるものである。
ここで、上記ヘツドスライダ3は、後述する機
構によつて、テープが正方向の再生状態から逆方
向の再生状態へ切換わる過程(その逆の過程につ
いても同様)において、一旦矢印D方向へ後退さ
れるもので、その後左または右再生スライダ25
または26が矢印C方向へ移動されるのに伴な
い、同方向に移動されるようになされている。
また、第6図に示す状態において、右再生スラ
イダ26が矢印C方向に付勢されているのをリバ
ース駆動レバー27が押えていることにより、該
リバース駆動レバー27には図中反時計方向の回
転付勢力が加えられていることになる。このた
め、歯車28は図中時計方向への回転付勢力が付
与されることになるが、その係止部282がロツ
クレバー29に係合部291に係合されているの
で、歯車28は回転せずリバース駆動レバー27
は第6図に示す位置で安定している。
そして、上記のような逆方向の再生状態におい
て、テープが終端に到達すると、先に述べたよう
にテープ終端検出機構により、ロツクレバー29
が図中時計方向に回動され、上述したのと略同様
にして歯車28が図中時計方向に半回転され、再
び第4図に示すテープの正方向の再生状態となさ
れるものである。また、上記したテープの正逆切
換機構は、テープ終端で作動するだけに限らず、
前記マニユアルリバース機構の操作レバー15の
操作時にも作動することは容易に上述の説明から
窺い知れることであり、テープ走行の任意の時点
でテープ走行方向の正逆切換をなし得るものであ
る。
以上にテープ走行の正逆切換機構について説明
したが、次に前記ヘツド移動機構4(第1図参
照)について説明する。すなわち、再び第4図に
示すように、略T字状に形成されたリバース駆動
レバー27の延出部275の先端部には、折曲係
合片276が形成されている。また、上記左及び
右再生スライダ25,26の長孔254,264
内を挿通するガイドピン256,266は、該左
及び右再生スライダ25,26と前記メインシヤ
ーシ1との間において、互いに重なり合つた制御
スライダ30及び駆動スライダ31の各両端部に
形成された長孔301,302及び311,31
2をそれぞれ挿通している。そして、これら制御
スライダ30及び駆動スライダ31は、それぞれ
独立して上記左及び右再生スライダ25,26の
摺動方向と略直交する方向、つまり図中矢印E,
F方向に往復摺動自在に支持されている。
ここで、上記制御スライダ30の略中央部に
は、図示形状の透孔303が形成されている。こ
の透孔303の図中下部には、後述するヘツド回
転機構に設けられる扇状歯車の被駆動部が嵌合さ
れる略凹状の嵌合部304が形成されている。ま
た、上記透孔303のうち嵌合部304の図中右
側には、該制御スライダ30の長手方向に所定間
隔を有して一対の係止部305,306が形成さ
れている。
一方、上記駆動スライダ31の略中央部には、
図示形状の透孔313が形成されている。この透
孔313の図中上部には、両側にテーパを有する
略山状の突部314が形成されている。そして、
この突部314には、前記ヘツドスライダ3の図
中下部に植設されたピン3cが係合し得るように
なされている。さらに、上記透孔313のうち突
部314の図中右側には、該駆動スライダ31の
長手方向に所定間隔を有して一対の係止部31
5,316が形成されている。そして、この一対
の係止部315,316間に、前記リバース駆動
レバー27の延出部275に形成された折曲係合
片276が介在されるものである。
また、上記透孔313の図中下部には、上記制
御スライダ30の係止部305,306間に介在
される折曲係合片317が形成されている。
そして、今テープが正方向の再生状態にあると
すると、リバース駆動レバー27は第4図に示す
位置にあり、このときにはその折曲係合片276
が駆動スライダ31の係止部316に当接し、駆
動スライダ31を図中矢印F方向に移動させてい
る。また、駆動スライダ31の折曲係合片317
が制御スライダ30の係止部306に当接し、該
制御スライダ30も図中矢印F方向に移動されて
いる。
このような正方向の再生状態で、前記したよう
に逆方向の再生状態に切換えが行なわれると、第
5図に示すようにリバース駆動レバー27は図中
時計方向に回動され、その折曲係合片276が駆
動スライダ31の係止部315に当接し、該駆動
スライダ31を矢印E方向に移動させる。このと
きには、駆動スライダ31の折曲係合片317は
制御スライダ30の係止部305,306間を移
動しているだけであり、制御スライダ30は移動
しない。また、駆動スライダ31が図中矢印E方
向に移動されるに伴ない、ヘツドスライダ3のピ
ン3cが突部314のテーパに沿つて図中下方に
移動され、結局前記したように切換過程において
ヘツドスライダ3が図中矢印D方向に後退させら
れるものである。
そして、逆方向の再生状態への切換えが完了す
ると、第6図に示すように、駆動スライダ31は
十分に図中矢印E方向に移動される。このとき、
ヘツドスライダ3のピン3cは、駆動スライダ3
1の突部314の頂点を越えて第4図と反対側に
位置する。同時に、このとき、左再生スライダ2
5は十分図中矢印C方向に移動されるため、その
係合片252と係合する突部3aを有するヘツド
スライダ3も同方向に移動される。このため、ヘ
ツドスライダ3のピン3cは、駆動スライダ31
の突部314を逆に押圧し、これによつて駆動ス
ライダ31はその係止部315をリバース駆動レ
バー27の折曲係合片276が押圧する以上に、
図中矢印E方向に十分に移動されるものである。
また、制御スライダ30も駆動スライダ31の移
動に追従して矢印E方向に移動されるものであ
る。
一方、上記逆方向の再生状態から正方向の再生
状態に切換える場合には、リバース駆動レバー2
7が第6図中反時計方向に回動されることによ
り、その折曲係合片276が駆動スライダ31の
係止部316を押圧し、以下上述と略逆の動作
で、駆動スライダ31及び制御スライダ30が矢
印F方向に移動され、再び第4図に示す状態とな
されるものである。なお、この切換途中において
もヘツドスライダ3が一旦矢印D方向に後退して
から再び前進することはもちろんである。
ここで、正方向から逆方向及び逆方向から正方
向に切換える途中において、駆動スライダ31及
び制御スライダ30を図中矢印E及びF方向にそ
れぞれ移動させるのは、以下に説明するヘツド回
転機構を駆動させるために必要なものであつて、
以下ヘツド回転機構について説明する。第7図a
はここで説明するヘツド回転機構の外観を示すも
のである。まず、概略的な構成と動作について簡
単に説明すると、前記録再ヘツド4はマイクロカ
セツトテープレコーダ用のもので、その信号記録
再生用のヘツド部4aは、テープ当接面4bの一
方側にかたよせて設けられている。そして、この
録再ヘツド4は、同じくマイクロカセツトテープ
レコーダ用の消去ヘツド32と並設されて、略円
筒形状のヘツド支持体33内に嵌着されている。
また、図中34はヘツド取付構体で、図示の如
くヘツド台板35及び歯車36を一体的に回転自
在に支持している。さらに、このヘツド取付構体
34には、歯車36と噛合する略扇形状の扇状歯
車37がその基部で回転自在に支持されている。
また、上記ヘツド台板35にはヘツド支持体33
が取着されている。
ここで、上記ヘツド取付構体34は、その取付
部341がヘツドスライダ3に接触されて例えば
図示しないねじ等によつて螺着されるもので、該
ヘツド取付構体34がヘツドスライダ3に取付け
られた状態で録再ヘツド4のテープ当接面4bが
第4図中上方を向くようになるものである。ま
た、上記扇状歯車37の基部からは被駆動部37
1が延設されており、ヘツド取付構体34をヘツ
ドスライダ3に取着した状態で、該被駆動部37
1が前記制御スライダ30の嵌合部304内に介
在させるものである。なお、ヘツドスライダ3が
第4図中矢印C,D方向に移動されても、上記被
駆動部371は嵌合部304から離脱することな
く、常時嵌合部304内に介在されるものであ
る。このため、先に述べたようにテープを正方向
から逆方向及び逆方向から正方向へ切換える際、
制御スライダ30が矢印E方向及びF方向へ移動
されるのに伴ない、扇状歯車37も基部を中心と
して回動されるようになる。
そして、例えば扇状歯車37が第7図a中矢印
G方向に回動されたとすると、該扇状歯車37と
噛合する歯車36が図中矢印H方向に回転され、
ヘツド台板35及びヘツド支持体33が同方向に
回転されて、結局第7図bに示すように録再ヘツ
ド4及び消去ヘツド32が丁度180゜回転されるよ
うになる。すると、先に第7図aでは図中二点鎖
線で示すテープ38に対してヘツド部4aが図中
下側のトラツクに対向していたのに対し、回転後
は第7図bに示すようにヘツド部4aがテープ3
8の図中上側のトラツクに対向するようになり、
ここに正逆切換時にテープ38のトラツク変更
(ヘツド移動)がなされるものである。また、第
7図b中矢印I方向に扇状歯車37が回転される
と、歯車36、ヘツド台板35及びヘツド支持体
33は、図中矢印J方向に回転されて、録再ヘツ
ド4及び消去ヘツド32がもとの位置に戻される
ことはもちろんである。
ここで、上記録再ヘツド4及び消去ヘツド32
は、テープ38(コンパクトテープカセツトのテ
ープ)に当接する際、カセツトハーフに形成され
た通常のヘツド挿入孔に共に挿入されてテープに
当接されるものである。
ここにおいて、上記ヘツド台板35には、その
一部に一対の係止部351,352が突設されて
いる。また、ヘツド取付構体34の一側部には、
一対のねじ342,343が螺着されている。そ
して、ヘツド台板35の回転は、第7図a,bか
ら明らかなように、その係止部351,352が
ねじ342,343とそれぞれ当接するまでとな
されている。このため、ねじ342,343の螺
合深度を調整することにより、第7図a及びbに
示す状態での録再ヘツド4及び消去ヘツド32の
アジマス調整を行ない得るものである。また、上
記録再ヘツド4及び消去ヘツド32は、ヘツド支
持体33、ヘツド台板35、ヘツド取付構体34
を後述する如く挿通した後、歯車36の回転中心
部を挿通する接続線39を介して、図示しない録
音再生系の電気回路部に接続されている。
さらに、上記ヘツド支持体33の周側部には、
該ヘツド支持体33が第7図a及びbに示す位置
になされた状態でのテープ走行方向を示すための
矢印40,40が設けられている。
なお、上記ヘツド支持体33の一側部には、テ
ープ38の幅方向の両端部を支持するテープガイ
ド部331が形成されている。また、第7図bで
見えるトーシヨンスプリング41は、ヘツド支持
体33が第7図a及びbに示す2位置にある状態
で安定に保持するための2安定作用を行なうもの
である。
上記のような基本構成となされたオートリバー
ス装置を有するテープレコーダにおいて、以下そ
の各部の詳細な構成について説明する。まず、第
8図は前記PLAY(R)及びPLAY(F)操作子2c,
2eの操作レバー42,43を示すものである。
すなわち、このPLAY(R)及びPLAY(F)操作レ
バー42,43は、PLAY(R)及びPLAY(F)操
作子2c,2eの操作に連動して図中上下方向に
スライダ自在となるように、前記メインシヤーシ
1の底状平面部1aに支持されており、それぞれ
図示しないスプリングを介して前記左及び右再生
スライダ25,26と連動関係となされている。
そして、これらPLAY(R)及びPLAY(F)操作レ
バー42,43に略直交するように第1及び第2
のロツク板44,45が並設されている。この第
1及び第2のロツク板44,45は、共に独立し
て長手方向摺動自在となるように、メインシヤー
シ1の底状平面部1aに支持されている。なお、
第8図において、図中手前側が第1のロツク板4
4で、図中奥側が第2のロツク板45である。
そして、上記第1のロツク板44は、図示しな
いスプリングによつて、常時図中右方向へ付勢さ
れている。また、上記第2のロツク板45も図示
しない別のスプリングによつて図中右方向へ付勢
されている。そして、上記第1のロツク板44は
第2のロツク板45が図中左方向へ移動されたと
き連動して同方向に移動されるようになされてい
る。
ここで、上記第1のロツク板44の図中上側部
の所定位置には、折曲係合片441が形成されて
いる。この折曲係合片441は上記PLAY(F)操作
レバー43の中央部りも若干図中下方に形成され
た透孔431の一端部に形成されるロツク部43
2と係合されるものである。すなわち、このロツ
ク部432は、PLAY(F)操作レバー43が図中上
方に移動されたとき上記折曲係合片441に対し
て逃げとなるテーパ部433、及びPLAY(F)操作
レバー43の図中下方への移動に対して喰い込み
となる係止部434よりなるものである。このた
めPLAY(F)操作子2eを圧操作すると、PLAY(F)
操作レバー43が図中上方にスライドし、上記ロ
ツク部432のテーパ部433が第1のロツク板
44の折曲係合片441を押圧するので、該第1
のロツク板44が図中左方にスライドされる。そ
して、PLAY(F)操作レバー43のロツク部432
の係止部434が第1のロツク板43の折曲係合
片441と対向する位置に到達すると、第9図に
示すように第1のロツク板44が前記スプリング
の付勢力で図中右方向に戻され、ロツク部432
の係止部434が折曲係合片441に係止され、
ここにPLAY(F)操作レバー43の操作位置でのロ
ツクが行なわれるものである。
ここにおいて、第1のロツク板43は、PLAY
(F)操作レバー43のロツクのみを行なうもので、
他のREW操作子2b及びFF操作子2fの各操作
レバーは、いずれも第2のロツク板45によつ
て、上記と同様な手段で操作位置でロツクされる
ようになされているものである。
また、前記STOP操作子2aを操作した状態で
は、第2のロツク板45が図中左方向にスライド
され、これに基づいて上記PLAY(F)操作レバー4
3、REW操作子2b及びFF操作子2fの各操作
レバーがロツク位置から解除されるようになるも
のである。さらに、後述するASO機構24の動
作時にも、第2のロツク板44が図中左方向にス
ライドされて、ロツク解除が行なわれるようにな
されている。
ここで、上記PLAY(R)操作レバー42は、
第1及び第2のロツク板44,45によつてはロ
ツクされず、第9図に示すように、ロツク部材4
6によつて操作位置でロツクされるようになされ
ている。この理由は、前記PLAY(R)及び
PLAY(F)操作子2c,2eを共に操作してなるオ
ートリバース状態で、前記オートリバース回数制
限機構の操作レバー14を操作して一往復再生状
態とした場合、まず、正方向の再生状態でテープ
が終端に到達すると、ASO機構24の作用によ
り第2のロツク板45がスライドされPLAY(F)操
作レバー43がロツク解除される。このとき、第
2のロツク板45のスライドに連動して第1のロ
ツク板44も同方向にスライドされるため、もし
PLAY(R)操作レバー42を第1または第2の
ロツク板44,45にロツクさせていたとする
と、PLAY(F)操作レバー43とともにPLAY(R)
操作レバー42もロツク解除されてしまい逆方向
の再生が行なわれなくなつてしまうからである。
そして、上記ロツク部材46は、合成樹脂材料
をモールド成型してなるもので、第10図に示す
ように、前記メインシヤーシ1の底状平面部1a
に突設された軸461に回動自在に支持された基
部462と、この基部462から略L字状に延設
されたロツク部463と、上記基部462から上
記ロツク部463と略二又となるように延設され
た弾性部464とよりなるものである。このロツ
ク部463と弾性部464との分岐部465は、
第11図に示すように略湾曲状に形成されてい
る。また、上記ロツク部463の延設方向先端部
は、弾性部464側に折曲されており、その先端
部には、突部466が形成されている。さらに、
上記弾性部464の延設方向先端部は、外側にふ
くらむ湾曲部467が形成されている。そして、
この弾性部464の湾曲部467の外側には、メ
インシヤーシ1の底状平面部1aに形成された突
部468が当接されている。
また、前記PLAY(R)操作レバー42には、
上記ロツク部463の突部466と対応する位置
に透孔421が形成されている。この透孔421
の一端部には、PLAY(R)操作レバー42が図
中上方に移動されたとき上記ロツク部463の突
部466に対して逃げとなるテーパ部422及び
PLAY(R)操作レバー42の図中下方への移動
に対して喰い込みとなる係止部423が形成され
ている。さらに、前記第2のロツク板45の図中
上側部で上記ロツク部材46のロツク部463の
外側と対向する部分には、突部451が形成され
ている。
ここで、前記PLAY(R)操作子2cを押圧操
作すると、PLAY(R)操作レバー42が図中上
方にスライドし、上記テーパ部422がロツク部
材46の突部466を押圧するので、ロツク部材
46のロツク部463は軸461を中心として第
10図中時計方向へ回動される。このとき、弾性
部464の湾曲部467が突部468に当接して
いるので、該弾性部464によりロツク部463
は図中反時計方向に付勢力が付与される。そし
て、PLAY(R)操作レバー42の係止部423
が、ロツク部材46の突部466と対向する位置
に到達すると、ロツク部材46のロツク部463
が弾性部464の作用で図中反時計方向に回動さ
れ、PLAY(R)操作レバー42の係止部423
がロツク部材46の突部466に係止され、ここ
にPLAY(R)操作レバー42の操作位置でのロ
ツクが行なわれるものである。
このようなPLAY(R)操作レバー42の操作
状態で、第2のロツク板45が図中左方向にスラ
イドされると、その突部451がロツク部材46
のロツク部463を押圧し、該ロツク部463を
弾性部464の付勢力に抗して図中時計方向に回
動させる。このため、ロツク部材46の突部46
6が係止部423から離脱し、ここにPLAY(R)
操作レバー42の操作位置でのロツクが解除され
るものである。
ここで、上記ロツク部材46の詳細な動作につ
いて説明する。まず、ロツク部材46が第11図
aに示す状態から、ロツク部463が図中時計方
向に回動して第11図bに示す状態となる場合、
ロツク部463の回動中において、弾性部464
はその湾曲部467の外側がメインシヤーシ1の
突部468上をすべりながら移動することにな
る。このため、ロツク部463が図中時計方向へ
回動していくのに伴い、湾曲部弾性部464と基
部462との付け根部分から、弾性部464と突
部468との接触部分までの距離が長くなり、弾
性部464に加わる応力を湾曲部467で吸収す
ることができるものである。
この点に関し、例えば第12図aに示すよう
に、ロツク部材46の弾性部469が単に直線的
であると、第12図bに示すように、ロツク部4
63が図中時計方向へ回動したとき、弾性部46
9に加わる応力が付け根部分に集中し、折れたり
弾性力が低下したりする等、種々の問題があるも
のである。
したがつて、上記のようにロツク部材46の弾
性部464に湾曲部467を形成することによ
り、弾性部464に加わる応力を均一に分散させ
ることができ、弾性部464の折れや弾性力の低
下等を防止することができ、極めて効果的となる
ものである。また、ロツク部材46は合成樹脂材
料をモールド成型して形成されるので、製作が容
易で経済的にも有利となるものである。
次に、再び第8図に示すように、歯車28には
先の基本構成の説明では図示していないが、第1
の歯車47が噛合されている。そして、この第1
の歯車47には、前記フライホイール19と同軸
の第2の歯車48が噛合されている。ここで、上
記第1の歯車47は第13図に示すように、径小
な第1の歯車部471及び径大な第2の歯車部4
72を一体的に形成してなるもので、第1の歯車
部471が歯車28と噛合され、第2の歯車部4
72が第13図では図示しない第2の歯車48と
噛合されるものである。そして、第1の歯車47
はその第2の歯車部472に第8図に示すような
切欠部473が形成されている。ここで、上記歯
車28と第1の歯車47とは、第13図に示すよ
うに、ピン284及びピン474によつて、メイ
ンシヤーシ1の底状平面部1aに回転自在にそれ
ぞれ取付けられるものである。
ここにおいて、上記歯車28と第1の歯車47
の第1の歯車部471とを噛合させる場合、噛合
する位置を次のように決める必要がある。すなわ
ち、先に述べたように、歯車28の突部281に
よつて前記リバース駆動レバー27の位置を変
え、これによつて左及び右再生スライダ25,2
6を制御して正方向及び逆方向の再生を行なうも
のである。このため、歯車28の突部281が第
4図及び第6図に示す位置にあるとき、第1の歯
車47の切欠部473を第2の歯車48に対向す
る位置として、第1の歯車47が回転されないよ
うにする必要がある。
そこで、第14図に示すように、歯車28の所
定の歯285に位置決め用の突部286を形成す
るとともに、第1の歯車部471の所定の隣接す
る2つの歯475,476にそれぞれ位置決め用
の突部477,478を形成する。そして、第1
の歯車部471の突部477,478が形成され
ている歯475,476の間に、歯車28の突部
286が形成されている歯285を噛合させるよ
うにして組み立てるようにしている。
したがつて、上記のように、歯車28の歯28
5と第1の歯車部471の歯475,476と
に、それぞれ位置決め用の突部285及び47
7,478を形成することにより、容易に歯車2
8と第1の歯車部471とを位置合わせして噛合
させることができ、組立て作業を容易化すること
ができる。また、上記歯車28及び第1の歯車部
471に設ける位置決め用の表示部としては、突
部285,477,478に限らず、例えば第1
5図a乃至cに示すように、凹部491、段部4
92及び溝493等、種々のものが適用し得るこ
とはもちろんである。
ここで、第14図では歯車28の1つの歯28
5に突部286を形成し、第1の歯車部471の
2つの歯475,476に突部477,478を
形成するようにしたが、これは逆にして歯車28
の2つの歯に突部を形成し、第1の歯車部471
の1つの歯に突部を形成するようにしてもよいも
のである。
さらに、上記歯車28と第1の歯車部471と
の位置合わせを行なう手段としては、第16図に
示すようにして行なうこともできる。すなわち、
第16図に示す手段は、歯車28と第2の歯車部
472との各平面部が重なり合うことを利用した
もので、歯車28の平面部でその回転中心を挟ん
で対向する位置に透孔287,288を形成し、
第2の歯車部472の平面部に透孔479を形成
し、歯車28の透孔287または288と第2の
歯車部472の透孔479とが合致するように、
歯車28と第1の歯車部471とを噛合させるよ
うにしたものである。そして、この場合、メイン
シヤーシ1の底状平面部1aにも透孔1eを形成
し、まず第2の歯車部472の透孔479と底状
平面部1aの透孔1eとを合致させ、この状態で
第1の歯車47を固定しておいて、歯車28の透
孔287または288と第2の歯車部472の透
孔479とが合致するように噛合させるようにす
れば、より一層位置合わせを容易に行なうことが
できるものである。
次に、前記テープ走行駆動機構22のうちテー
プ定速走行駆動機構について説明する。第17図
において、前記フライホイール19,20は、前
記モータ13の回転軸に直結されたプーリ131
と図示のようにベルト132を介して回転力伝達
可能に連結されている。そして、フライホイール
19,20は上記プーリ131が図中時計方向に
回転されることにより、それぞれ図中時計方向及
び反時計方向に回転されるものである。ここで、
上記フライホイール19,20には、その回転軸
であるキヤプスタン7,8と同軸的に径小な歯車
191,201及び径大な歯車192,202が
設けられ、フライホイール19,20と一体的に
回転されるようになつている。このうち、径小な
歯車191,201には、常時径大な左及び右巻
き取歯車501,502がそれぞれ噛合されてい
る。そして、上記左及び右巻取歯車501,50
2は、上記キヤプスタン7,8をそれぞれ回動中
心としてメインシヤーシ1の底状平面部1aに該
底状平面部1aに沿つて回動自在に支持された左
及び右巻取レバー51,52に突設される軸51
1,521に、それぞれ回転自在に支持されてい
る。
ここで、上記左及び右巻取レバー51,52
は、その各端部に形成された係止部512,52
2とメインシヤーシ1の底状平面部1aの所定位
置に形成された係止部513,523との間に、
コイル状のスプリング514,524がそれぞれ
係着されることにより、図中時計方向及び反時計
方向に付勢されている。そして、前記左及び右リ
ール台10,11には同軸上に図示しない摩擦機
構を介して歯車101,111がそれぞれ設けら
れており、上記左及び右巻取レバー51,52が
スプリング514,524の付勢力によつて図中
時計方向及び反時計方向にそれぞれ回動されたと
き、左及び右巻取歯車501,502が上記歯車
101,111にそれぞれ噛合されるものであ
る。
そして、上記左及び右巻取レバー51,52
は、その所定位置に形成された突部515,52
5の図中上端部が、前記左及び右再生スライダ2
5,26に形成された図示しない係合片にそれぞ
れ係合される。このため、停止状態では左及び右
再生スライダ25,26が第4図中矢印D方向に
十分下がつているため、その係合片が左及び右巻
取レバー51,52の突部515,525を第1
7図中下方に押圧し、該左及び右巻取レバー5
1,52をそれぞれスプリング514,525の
付勢力に抗して図中反時計方向及び時計方向に回
動させているので、左及び右巻取歯車501,5
02は左及び右リール台10,11の歯車10
1,111から離脱している。
このような停止状態で、前記PLAY(R)操作
子2cを操作し、第17図に示すようにPLAY
(R)操作レバー42を図中上方に移動させたと
する。すると、前記左再生スライダ25も同方向
に移動されるため、その係止片が左巻取レバー5
1の突部515を押圧しなくなる。このため、左
巻取レバー51はスプリング514の付勢力によ
つて図中時計方向へ回動され、巻取レバー501
が左リール台10の歯車101に噛合される。よ
つて、前記モータ13の回転力が伝達されて図中
時計方向に回転されているフライホイール19の
回転力が、歯車191、左巻取歯車501及び歯
車101を介して左リール台10に伝達され、該
左リール台10が図中時計方向に回転され、ここ
にテープ逆方向の定速走行が行なわれるものであ
る。
また、上記PLAY(R)操作子2cに代えて
PLAY(F)操作子2eを操作した場合にも、上記と
略同様に説明することができる。すなわち、この
ときには、PLAY(F)操作レバー43が図中上方向
に移動され、前記右再生スライダ26も同方向に
移動される。すると、右巻取レバー52がスプリ
ング524の付勢力で図中反時計方向に回動さ
れ、右巻取歯車502と右リール台11の歯車1
11とが噛合される。このため、右リール台11
が図中反時計方向に回転され、ここにテープ正方
向の定速走行が行なわれるものである。
ここにおいて、前記ピンチローラ5,6は、そ
れぞれピンチレバー531,532の一端部に回
転自在に支持されている。このピンチレバー53
1,532は、その他端部において、メインシヤ
ーシ1の底状平面部1aの所定位置に突設された
軸533,534に、それぞれ回動自在に支持さ
れている。また、上記ピンチレバー531,53
2は、トーシヨンスプリング535(ピンチレバ
ー532のトーシヨンスプリングは図示せず)に
よつて、それぞれ図中反時計方向及び時計方向に
付勢されている。そして、上記ピンチレバー53
1,532がそれぞれ図中反時計方向及び時計方
向に回動されたとき、ピンチローラ5,6がキヤ
プスタン7,8に圧接されるものである。
ここで、上記ピンチレバー531,532の略
中央部には、図中上方に突出する突部537,5
38が形成されている。また、上記左及び右巻取
レバー51,52のうち、上記ピンチレバー53
1,532の突部537,538と対向する部分
には、該突部537,538と当接し得る係合部
516,526がそれぞれ形成されている。そし
て、後述する早送り再生(キユー)及び巻戻し再
生(レビユー)時には、左及び右巻取レバー5
1,52がスプリング514,524の付勢力に
抗してそれぞれ図中反時計方向及び時計方向に回
動され、係合部516,526がピンチレバー5
31,532の突部537,538を押圧する。
このため、ピンチレバー531,532は図中時
計方向及び反時計方向にそれぞれ回動され、ピン
チローラ5,6がキヤプスタン7,8から離間さ
れるようになるものである。
次に、前記テープ走行駆動機構22のうちテー
プ高速走行駆動機構について説明する。第17図
において、前記左及び右巻取レバー51,52の
間には、高速駆動レバー54が設けられている。
この高速駆動レバー54は第17図中上下方向に
長い楕円形状の板体で、その図中下部がメインシ
ヤーシ1の底状平面部1aに突設された軸541
に回動自在に支持されている。また、上記高速駆
動レバー54の図中上部には、高速歯車542が
回転自在に支持されている。そして、上記高速駆
動レバー54の図中下端部には、突部543が形
成されている。
ここで、上記高速駆動レバー54の図中下方に
は、該高速駆動レバー54と略直交する高速操作
レバー55が、長手方向摺動自在に支持されてい
る。この高速操作レバー55の図中下側部中央に
は折曲係止片551が形成されており、この折曲
係止片551にトーシヨンスプリング552の環
状部分が嵌合されている。そして、上記トーシヨ
ンスプリング552の両端部は、図中上方に延出
され、高速操作レバー55の図中上側部中央に形
成された折曲係合片553を挟んだ後、上記高速
駆動レバー54の突部543を挟装している。
また、上記高速操作レバー55の両端部には、
テーパ部554,555がそれぞれ形成されてい
る。このテーパ部554,555は、前記REW
操作子2b及びFF操作子2fの操作に連動して
図中上方にスライドされるREW操作レバー56
及びFF操作レバー57の各一側部に形成された
折曲係合片561,571と係合されるようにな
されている。
そして、例えば前記REW操作子2bを操作す
ると、上記REW操作レバー56が図中上方にス
ライドされる。このため、REW操作レバー56
の折曲係合片561が高速操作レバー55のテー
パ部554を押圧し、該高速操作レバー55を図
中右方向にスライドさせる。すると、第18図に
示すように、トーシヨンスプリング552の一端
部が高速操作レバー55の折曲係合片553とと
もに図中右方向に移動されるので、他端部が高速
駆動レバー54の突部543を図中右方向に押圧
する。このため、高速駆動レバー54は図中反時
計方向に回動され、このとき、高速歯車542が
フライホイール19の歯車192と左リール台1
0の歯車101とに噛合される。よつて、フライ
ホイール19の回転力が、歯車192、高速歯車
542及び歯車101を介して左リール台10に
伝達され、該左リール台10が図中時計方向に回
転されてここにテープ逆方向の高速走行が行なわ
れるものである。
また、上記REW操作子2bに代えてFF操作子
2fを操作した場合にも略同様に説明することが
できる。すなわち、このときには、FF操作レバ
ー57が第17図中上方へ移動され、これに伴な
つて高速操作レバー55が図中左方向へ移動され
る。このため、高速駆動レバー54が図中時計方
向に回動され、高速歯車542がフライホイール
20の歯車202と右リール台11の歯車111
とに噛合され、右リール台11が図中反時計方向
に回転されて、ここにテープ正方向の高速走行が
行なわれるものである。
次に、前述した早送り再生(キユー)及び巻戻
し再生(レビユー)状態について説明する。すな
わち、第17図に示すように、左及び右巻取レバ
ー51,52の間には、高速スライダ58(図中
点線で示す)が、図中上下方向摺動自在に設けら
れている。この高速スライダ58の図中下部に
は、上記REW及びFF操作レバー56,57の折
曲係合片561,571とそれぞれ係合し得る延
出部581,582が形成されている。また、上
記高速スライダ58の両側部には、図示形状のテ
ーパ部583,584がそれぞれ形成されてい
る。ここで、前記左及び右巻取レバー51,52
には、上記高速スライダ58のテーパ部583,
584と係合し得る係合突部517,527がそ
れぞれ形成されている。
そして、今第17図に示すような逆方向の再生
状態で、キユー動作を行わんとしてREW操作子
2bを操作したとする。すると、第18図に示す
ように、REW操作レバー56が図中上方に移動
され、これに連動して前記ヘツドスライダ3が若
干図中下方に下げられ、録再ヘツド4がテープ逆
方向走行に対応するトラツク上にある状態でテー
プに軽く接触されるようになる。このとき、
REW操作レバー56の折曲係合片561が高速
スライダ58の延出部581を押し上げるので、
高速スライダ58は図中上方に移動される。する
と、高速スライダ58のテーパ部583が左巻取
レバー51の係合突部517を押圧し、該左巻取
レバー51をスプリング514の付勢力に抗して
図中反時計方向に回動させる。このため、左巻取
歯車501が左リール台10の歯車101から離
され、代わつて高速歯車542が歯車101と噛
合し、左リール台10が図中時計方向に高速回転
される。このとき、左巻取レバー51が高速スラ
イダ58のテーパ部583に押圧されて図中反時
計方向に回動された状態で、左巻取レバー51の
係合部516がピンチレバー531の突部537
を押圧し、該ピンチレバー531を図中時計方向
に回動させるので、ピンチローラ5はキヤプスタ
ン7から離間される。このため、録再ヘツド4が
テープ逆方向走行に対応したトラツクでテープに
軽く接触された状態でテープが逆方向の高速走行
状態となり、ここにキユー動作が行なわれるもの
である。
また、第17図に示す逆方向の再生状態でレビ
ユー動作を行なわんとした場合には、FF操作子
2fを操作すればよい。すると、第18図におい
て、REW操作レバー56に代わつてFF操作レバ
ー57が図中上方に移動されることになり、これ
に連動してヘツドスライダ3が若干図中下方に下
げられ、録再ヘツド4がテープ逆方向走行に対応
するトラツク上にある状態でテープに軽く接触さ
れるようになる。このとき、FF操作レバー57
に連動して高速スライダ58が図中上方に移動さ
れ、そのテーパ部583が左巻取レバー51の係
合突部517を押圧する。このため、左巻取レバ
ー51は図中反時計方向に回動され、左巻取歯車
501が左リール台10の歯車101から離間さ
れるとともに、ピンチレバー531が図中時計方
向に回動され、ピンチローラ5がキヤプスタン7
から離間される。この状態で、高速歯車542が
右リール台11の歯車111と噛合し、右リール
台11は図中反時計方向に高速回転される。この
ため、録再ヘツド4がテープ逆方向走行に対応し
たトラツク上にあつてテープに軽く接触された状
態でテープが正方向の高速走行状態となり、ここ
にレビユー動作が行なわれるものである。
一方、テープが正方向の再生状態でキユー及び
レビユー動作を行う場合には、FF及びREW操作
子2f,2bを操作することにより、高速スライ
ダ58のテーパ部584で右巻取レバー52が制
御され、以下上記と略同様に説明することができ
るものである。
したがつて、上記のように、キユー及びレビユ
ー動作時に左及び右巻取レバー51,52によつ
てピンチレバー531,532を回動させ、ピン
チローラ5,6をキヤプスタン7,8から離間さ
せるようにすることにより、ピンチローラ5,6
をキヤプスタン7,8から離間させるストローク
を長くすることができるものである。すなわち、
従来のキユー及びレビユー動作を行なう機構は、
ヘツドスライダに連動してピンチローラをキヤプ
スタンから離間させるようにしている。ところ
が、ヘツドスライダは録再ヘツドがテープに軽く
接触させる位置まで移動されればよく、その移動
ストロークは極めて短いものである。このため、
ヘツドスライダにピンチローラを連動させた場
合、ピンチローラをキヤプスタンから十分に離間
させることができにくいという不都合があるもの
である。
しかしながら、上記のように高速スライダ58
のテーパ部583,584によつて左及び右巻取
レバー51,52を回動させ、これによつてピン
チローラ5,6をキヤプスタン7,8から離間さ
せるようにすることにより、ピンチローラ5,6
はヘツドスライダ3の動作に無関係に移動される
ことになり、該ピンチローラ5,6をキヤプスタ
ン7,8から十分に離間させることができるもの
である。また、左及び右巻取レバー51,52は
左及び右巻取歯車501,502を支持している
ので、左及び右巻取歯車501,502を左及び
右リール台10,11の歯車101,111から
離す時期と、ピンチローラ5,6をキヤプスタン
7,8から離す時期とのタイミングを容易に設定
することができるものである。
次に、前記ASO機構24について説明する。
すなわち、第19図に示すように、左リール台1
0には同軸上に図示しない摩擦機構を介して摩擦
部材102が取着されている。この摩擦部材10
2は、無負荷状態で左リール台10とともに回転
されるように上記摩擦機構を介して左リール台1
0に取着されているものである。そして、上記摩
擦部材102の一端側部は、図示形状のASOレ
バー59の一端部に突設されたピン591と当接
される。このASOレバー59の一端部には長孔
592が形成され、該長孔592内に検出レバー
60の一端部に突設されたピン601が嵌着され
ている。また、上記検出レバー60の一端部には
ピン602が設けられており、該ピン602が上
記摩擦部材102の他端側部と当接される。そし
て、上記検出レバー60はその他端部がメインシ
ヤーシ1の底状平面部1aに突設された軸603
に嵌合されて、回動自在に支持されている。
また、上記ASOレバー59は、その略中央部
が上記底状平面部1aに突設された軸593に嵌
合されることにより、回動自在に支持されてい
る。このASOレバー59のうち、上記軸593
と他端部との略中央部にはピン594が突設され
ている。そして、このピン594は前記左巻取歯
車501にその軸511を中心として若干偏心し
て形成されたカム部503と係合されるようにな
されている。また、上記左巻取歯車501の平面
部には、上記カム部503よりも外周側に、突部
504が形成されている。この突部504は、図
中反時計方向に回転される左巻取歯車501の回
転方向先端部側に、第20図に示すようにテーパ
部505が形成されてなるものである。
ここで、上記ASOレバー59の他端部には、
側面略L字状でその角部がメインシヤーシ1の底
状平面部1aに形成された軸611に回動自在に
支持された解除レバー61の一端部と係合する係
合部595が形成されている。この解除レバー6
1の他端部は、前記操作レバー14,15と連動
関係になされている。また、上記解除レバー61
の一端部には軸612が形成され、該軸612に
はASOセレクトレバー62の一端部が回動自在
に支持されている。このASOセレクトレバー6
2は、その一端部と上記解除レバー61の一端部
との間にコイル状のスプリング621が係着され
ることにより、図中時計方向に付勢されている
が、その図中時計方向の回動はASOセレクトレ
バー62の一端部が、解除レバー61の一端部に
突設されたピン613と当接するまでとなされ
る。そして、このASOセレクトレバー62の位
置において、該ASOセレクトレバー62の他端
部に形成された係止片622が、前記第2のロツ
ク板45の図中上側部に形成された折曲係合片4
52と対向する位置となされている。
また、前記フライホイール19にはその歯車1
92と一体的に、かつ上記左巻取歯車501の突
部504と対向する位置に突部193が形成され
ている。
第19図に示すような構成において、今テープ
が逆方向で走行しているとすると、第21図に示
すように左及び右リール台10,11は共に図中
時計方向に回転されている。このため、上記摩擦
部材102はその一端側部がASOレバー59の
ピン591に押圧され、該ASOレバー59が図
中反時計方向に付勢されている。このとき、
ASOレバー59のピン594が左巻取歯車50
1のカム部503の外周面に当接され、該左巻取
歯車501がフライホイール19の回転力によつ
て図中反時計方向へ回転されていることにより、
上記ASOレバー59はカム部503に沿つて揺
動運動を行なつている。また、右巻取歯車502
はフライホイール20の回転力によつて空転され
ている。
一方、テープが正方向で走行しているとする
と、第22図に示すように、左及び右リール台1
0,11は共に図中反時計方向に回転されてい
る。このため、上記摩擦部材102はその他端部
が検出レバー60のピン602に押圧され、該検
出レバー60が図中時計方向に回動される。する
と、検出レバー60とピン601を介して連結さ
れるASOレバー59が図中反時計方向に付勢さ
れる。このため、ASOレバー59のピン594
が左巻取歯車501のカム部503の外周面に当
接され、上述と同様にASOレバー59はカム部
503に沿つて揺動運動を行なうものである。
すなわち、ASOレバー59はテープが正及び
逆方向のどちらの走行状態でも、カム部503に
沿つて揺動運動を行なうものである。
上記のようなテープの正及び逆方向走行状態で
テープが終端に到達し、左及び右リール台10,
11の回転が停止されたとする。すると、ASO
レバー59にそのピン594を左巻取歯車501
のカム部503に当接させるように付与されてい
た付勢力がなくなるので、第23図に示すよう
に、ASOレバー59はそのピン594がカム部
503の最外周部に対応した位置で、揺動運動が
停止される。このため、左巻取歯車501がさら
に図中反時計方向に回転されると、第24図に示
すように、ASOレバー59のピン594が左巻
取歯車501のテーパ部505を介して突部50
4上に乗り上げる。すると、ASOレバー59は
その他端部がフライホイール19の歯車192に
形成された突部193に衝打され、図中時計方向
に回動される。このため、ASOレバー59の係
合部595が解除レバー61の一端部を押圧し、
該解除レバー61が図中時計方向に回動される。
すると、これに伴つて、ASOセレクトレバー6
2の係止片622が第2のロツク板45の折曲係
合片452と係合し、該第2のロツク板45が図
中左方向に移動(第1のロツク板44も連動)さ
れ第1及び第2のロツク板44,45及び前記ロ
ツク部材46にロツクされていたPLAY(F),
REW,FF及びPLAY(R)操作レバー43,5
6,57,42等が操作位置からロツク解除され
るようになり、ここにASO機能がなされるもの
である。
したがつて、上記のように、左及び右巻取レバ
ー51,52の回動中心をキヤプスタン7,8と
同軸上にし、左及び右巻取歯車501,502を
フライホイール19,20の歯車191,201
と常時噛合させ、一方の左及び右巻取歯車50
1,502(上記説明では左巻取歯車501)を
ASO機構24のために使用するようにすること
により、構成が簡易で確実な動作を行なわせるこ
とができるとともに、左巻取歯車501は左リー
ル台10の歯車101と噛合していてもいなくて
も、常に同方向に回転されるので、テープ高速及
び定速走行状態を問わず確実なASO動作がなさ
れる。
さらに、ASO機構24のために常時回転され
る左巻取歯車501に対応させて、テープ高速及
び定速走行状態を問わず右巻取歯車502を常時
回転させるようにしているので、両フライホイー
ル19,20のワウ・フラツタ及び騒音レベル等
のバランスがとれ、良好なテープ走行を行なわせ
ることができるものである。この点特に、左及び
右巻取歯車501,502は、同一形状のものを
使用すればより有効で、経済的にも有利となるも
のである。
ここで、第22図に示すように、左及び右リー
ル台10,11が図中反時計方向へ回転している
状態、つまりテープ正方向走行状態では、ASO
レバー59を摩擦部材102に直接係合させず、
検出レバー60を介して係合させるようにしてい
る。以下、この理由について説明する。すなわ
ち、従来のASO機構は、第25図に示すように、
ASOレバー631にピン632,633を設け、
テープの正及び逆方向走行に応じて摩擦部材63
4が上記ピン632,633をそれぞれ押圧し、
ASOレバー631がその回動軸635を中心と
して図中反時計方向に付勢されるようになされて
いる。ところが、上記のような従来のASO機構
では、ピン632から回動軸635までの距離l1
と、ピン633から回動軸635までの距離l2
が異なることになる。このため、摩擦部材634
がピン632,633を押圧する力が同じであれ
ば、テープ逆方向走行時つまり摩擦部材634が
ピン633を押圧しているときの方が、ピン63
2を押圧しているときよりも、ASOレバー63
1に加わる付勢力が弱くなり、これによつて動作
が不確実になるという問題がある。
この問題を解決するために上記検出レバー60
が設けられているものである。すなわち、第26
図は上記ASOレバー59、検出レバー60及び
摩擦部材102の各関係を、原理的に示すもので
ある。つまり、ASOレバー59の軸593から
検出レバー60のピン601までの距離aと、検
出レバー60のピン601から軸603までの距
離bとを略等しくするとともに、ASOレバー5
9の軸593からピン591までの距離cと、検
出レバー60の軸603からピン602までの距
離dとを略等しくするように設定されているもの
である。そして、このようにa≒b,c≒dとす
ることにより、摩擦部材102がピン591また
は602のどちらを押圧しても、最終的にASO
レバー59を図中反時計方向に回動させる付勢力
を実質的に同等にすることができ、確実なASO
動作を行なわせることができるものである。
次に、前記オートリバース回数制限機構及びマ
ニユアルリバース機構の操作レバー14,15に
ついて説明する。すなわち、これら各操作レバー
14,15は共に略シーソー状に回動自在に支持
されているものである。そして、まずマニユアル
リバース機構の操作レバー15について説明する
と、この操作レバー15は第24図に示す解除レ
バー61の他端部と係合するもので、操作時に該
解除レバー61を図中時計方向に回動させるもの
である。ところで、PLAY(R)及びPLAY(F)操
作子2c,2eが共に操作されたオートリバース
動作状態では、該PLAY(R)及びPLAY(F)操作
子2c,2eが共に操作されたことに連動する図
示しないレバーにより、前記ASOセレクトレバ
ー62がスプリング621の付勢力に抗して図中
反時計方向に回動されている。このため、操作レ
バー15の操作により解除レバー61が図中時計
方向に回動されても、ASOセレクトレバー62
の係止片622が第2のロツク板45の折曲係合
片452と係合せず、ASO動作は行なわれない
ようになされている。
そして、上記解除レバー61の回動に連動して
前記ロツクレバー29(第4図参照)が歯車28
の係止部282または283から離脱する方向に
回動され、ここにテープ定速走行の任意位置で正
及び逆方向の切換えを行なうことができるもので
ある。
一方、リバース回数制限機構の操作レバー14
は、テープ往復定速走行を一往復のみで停止させ
る第1の位置と、理論上無限回繰り返させる第2
の位置とを取り得るものである。そして、上記操
作レバー14は第1の位置に操作された状態で、
第24図中ASOレバー59の係合部595と第
1のロツク板44の図中左端部に形成された延設
部442との間に、図示しない連結部材が介在さ
れるようになされている。ここで、上記PLAY
(R)及びPLAY(F)操作子2c,2eを共に操作
したオートリバース状態の正方向再生状態で、テ
ープが終端に到達すると、前記ASO機構24
よりASOレバー59が第24図中時計方向に回
動される。このため、ASOレバー59の係合部
595が上記連結部材を介して第1のロツク板4
4の延設部442を図中左方向に押圧する。する
と、第1のロツク板44にロツクされていた
PLAY(F)操作レバー43がロツク解除される。こ
のとき、前状態がオートリバース状態であるた
め、ASOセレクトレバー62の係止片622は
第2のロツク板45の折曲係合片452と係合さ
れないので、PLAY(R)操作レバー42は操作
位置でロツクされたままとなされている。
そして、テープ逆方向の再生状態でテープが終
端に到達すると、このときにはASOセレクトレ
バー62の係止片622が第2のロツク板45の
折曲係合片452と係合し、第2のロツク板45
を図中左方向に移動させる。このため、PLAY
(R)操作レバー42がロツク解除され、ここに
一往復再生が行なわれるものである。
また、上記操作レバー14は第2の位置に操作
された状態で、前記連結部材をASOレバー59
の係合部595と第1のロツク板44の延設部4
42との間から離間させる。そして、PLAY(R)
及びPLAY(F)操作子2c,2eを共に操作したオ
ートリバース状態では、ASOセレクトレバー6
2の係止片622が第2のロツク板45の折曲係
止片452と係合しない位置となされるので、テ
ープが終端に到達する毎に、ASO機構24によ
つて解除レバー61が第24図中時計方向に回動
されてもASO動作は行なわれず、該解除レバー
61の回動に連動して前記ロツクレバー29が回
動されてテープ正及び逆方向再生の切換が行なわ
れることになり、ここに理論上無限回のテープ往
復定速走行が行なわれるものである。
ここで、上記操作レバー14,15の形状につ
いて説明する。すなわち、第27図に示すよう
に、両操作レバー14,15は例えば合成樹脂材
料をモールド成型して、同一形状に形成されてい
る。そして、両操作レバー14,15の略中央部
には、長手方向に一対の突部141,142及び
151,152がそれぞれ形成されている。ここ
で、上記操作レバー14は、その突部141が前
記メインシヤーシ1に取着された側板1fに嵌着
されることにより、回動自在に支持されている。
そして、上記操作レバー14の回動は、他方の突
部142が上記側板1fに形成された略扇状の透
孔143内を移動し得る範囲に規定されている。
一方、上記操作レバー15は、その突部152
が上記側板1fに嵌着されることにより、回動自
在に支持されている。そして、上記操作レバー1
5の回動は、他方の突部151が上記側板1fに
形成された略扇状の透孔153内を移動し得る範
囲に規定されている。
また、上記両操作レバー14,15の各一端部
には、それぞれ操作つまみ144,154が嵌着
されている。さらに、両操作レバー14,15の
突部142,152と、操作つまみ144,15
4との間の部分には、図中上下方向に一対の凹部
145,155が形成されている。また、両操作
レバー14,15の他端部には、前記した連結部
材を第24図中ASOレバー59の係合部595
と第1のロツク板44の延設部442との間に介
在させたり離脱させたりするための図示しないレ
バーが係着される係合部146、及び前記解除レ
バー61の他端部と係合してマニユアルリバース
動作を行なわせる係合部156がそれぞれ形成さ
れている。さらに、両操作レバー14,15の図
中上側部には、突部147,157が形成されて
いる。
ここで、上記両操作レバー14,15は板ばね
64によつて支持されている。すなわち、この板
ばね64はその略中央部がねじ641によつて側
板1fに取着されているもので、上記両操作レバ
ー14,15の突部141,152が形成された
部分を側板1fとの間で挟持する支持片642,
643と、操作レバー14の凹部145に係合し
得る突部644を有する弾性片645と、操作レ
バー15の突部157を押圧して図中反時計方向
に付勢する弾性片646とが形成されてなるもの
である。
そして、まず、操作レバー14について説明す
ると、この操作レバー14は、先に述べたように
ASOレバー59の係合部595と第1のロツク
板44の延設部442との間に、連結部材を介在
させたり離脱させたりするためのものである。そ
して、上記連結部材の移動ストロークは実際上わ
ずかなものであつて、操作レバー14はその係合
部146に近い突部141を軸にして回動させる
ことにより、係合部146の移動ストロークを連
結部材の移動ストロークに対応させたわずかなス
トロークにすることができる。また、上記操作レ
バー14は操作した状態で、第27図及び第28
図に示すように、弾性片645の突部644が一
対の凹部145のどちらか一方に係合されて前記
オートリバース回数制限の第1及び第2の位置に
固定されるものである。
一方、上記操作レバー15は解除レバー61と
係合して、該解除レバー61を回動させて正及び
逆方向定速走行の切換えを行なうものである。そ
して、上記解除レバー61の回動ストロークは実
際上大きなものであつて、操作レバー15はその
係合部156から遠い突部152を軸にして回動
させるようにすることにより、係合部156の移
動ストロークを解除レバー61の回動ストローク
に対応させた大きなストロークにすることができ
る。また、上記操作レバー15は第28図に示す
ように操作したとき、板ばね64の弾性片646
によつてその突部157が押圧され、復帰方向の
付勢力が付与されるので、操作を止めると自動的
に元の位置に戻される。
したがつて、上記のように、操作レバー14,
15にその長手方向に一対の突部141,142
及び151,152を形成し、この場合、操作レ
バー14を突部141を中心に回動させ、操作レ
バー15を突部152を中心に回動させるように
したので、同一形状の操作レバー14,15を用
いてその係合部146,156の移動ストローク
を異ならせるようにすることができ、極めて構成
簡易で経済的に有利とすることができる。
次に、前記RECロツク機構23について説明
する。すなわち、第29図に示すように、左及び
右リール台10,11間の図中上方には、略U字
状のRECストツプレバー65が、その基部65
1をメインシヤーシ1の底状平面部1aに突設さ
れた軸652に嵌合させることにより、回動自在
に支持されている。このRECストツプレバー6
5の一方先端部には、略L字状に折曲された係止
部653が形成されるとともに、突部654が形
成されている。また、上記RECストツプレバー
65はその他方先端部に形成された係止部655
と上記底状平面部1aに形成された図示しない係
止部との間にコイル状のスプリング656が係着
されることにより、図中反時計方向に付勢されて
いる。
ここで、上記RECストツプレバー65の基部
651には、略L字状の延設部657が形成され
ており、該延設部657には突部658が形成さ
れている。この突部658には、メインシヤーシ
1の底状平面部1aに突設された軸661に略中
央部が回動自在に支持されてなるREC制御レバ
ー66の一端部が係合されている。また、この
REC制御レバー66の他端部には折曲係合部6
62が形成されており、該折曲係合部662は図
示形状のスイツチレバー67の略中央部に形成さ
れた透孔671に遊嵌されている。このスイツチ
レバー67は、その一端部がメインシヤーシ1の
底状平面部1aに突設された軸672に嵌着され
ることにより回動自在に支持されている。また、
上記スイツチレバー67の他端部には、折曲係合
部673が形成されている。ここで、上記REC
ストツプレバー65はスプリング656によつて
図中反時計方向へ付勢されているため、REC制
御レバー66及びスイツチレバー67はそれぞれ
図中時計方向及び反時計方向に付勢されることに
なる。また、スイツチレバー67の他端部にはス
プリング674が係着されており、該スイツチレ
バー67は図中時計方向に付勢されている。そし
て、スイツチレバー67の図中時計方向の回動
は、その折曲係合部673の図中下部が前記ヘツ
ドスライダ3に形成された図示しない係止部に当
接する位置までとなされている。すなわち、この
位置において、前記REC操作子2dの操作に連
動して図中上下方向摺動自在に設けられるREC
操作レバー68の、図中上側端部に形成された折
曲係合片681に、RECストツプレバー65の
開口部659が対向するようになされている。
また、上記スイツチレバー67の折曲係合部6
73には、PLAY(F)操作レバー43の一側部に形
成された段部431が対向している。さらに、前
記高速スライダ58の基部にはテーパ部585が
形成されており、このテーパ部585は前記第2
のロツク板45の図中上側部に形成された折曲係
合部453と対向されている。ここで、前記
PLAY(F)操作子2eを操作すると、PLAY(F)操作
レバー43が図中上方にスライドされ、その段部
431がスイツチレバー67の折曲係合部673
を押圧し、該スイツチレバー67は図中反時計方
向に回動されるものであるが、このスイツチレバ
ー67は、他のPLAY(R)操作子2c、REW及
びFF操作子2b,2fの操作によつても図中反
時計方向に回動されるものである。さらに、上記
高速スライダ58の図中上部には、RECストツ
プレバー58の突部654と係合するテーパ部5
86が形成されている。
そして、今テープ正方向の録音をなさんとし
て、REC及びPLAY(F)操作子2d,2eを共に
操作すると、REC及びPLAY(F)操作レバー68,
43が図中上方にスライドされる。すると、
PLAY(F)操作レバー43の段部431がスイツチ
レバー67の折曲係合部673を押圧し、該スイ
ツチレバー67が図中反時計方向に回動されると
ともに、REC操作レバー68の折曲係合片68
1がRECストツプレバー65の開口部659内
に介入される。このため、第30図に示すよう
に、スイツチレバー67の図中反時計方向の回動
に伴なつて、REC制御レバー66が図中時計方
向に回動され、RECストツプレバー65がスプ
リング656によつて図中反時計方向に回動され
る。よつて、REC操作レバー68の折曲係止片
681がRECストツプレバー65の係止部65
3に係止され、REC操作レバー68が操作位置
でロツクされる。このとき、PLAY(F)操作レバー
43は前述したように、第1のロツク板44にロ
ツクされ、ここに正方向の録音が行なわれるもの
である。
このような正方向録音状態で、テープが終端に
到達すると、第31図に示すように、前記ASO
機構24の作用で第2のロツク板45が図中左方
向にスライドされる。このとき、第2のロツク板
45の折曲係合部453が高速スライダ58のテ
ーパ部585を押圧するので、高速スライダ58
が図中上方に移動される。このため、高速スライ
ダ58のテーパ部586がRECストツプレバー
65の突部654を押圧し、該RECストツプレ
バー65がスプリング656の付勢力に抗して図
中時計方向に回動される。すると、RECストツ
プレバー65の係止部653がREC操作レバー
68の折曲係止片681から離脱し、REC操作
レバー68は元の位置に復帰される。一方、
PLAY(F)操作レバー43は第2のロツク板45の
図中左方向の移動に連動して第1のロツク板44
が同方向に移動されることにより、前述したよう
に復帰され、ここに停止状態となされるものであ
る。
したがつて、上記のように、第2のロツク板4
5に連動する高速スライダ58によつてREC操
作レバー68を復帰させるようにすることによ
り、簡易な構成で確実にREC操作レバー68を
復帰させることができるものである。すなわち、
従来のREC操作レバーを復帰させる手段として
は、ヘツドスライダの復帰に連動させてRECス
トツプレバーを回動させてREC操作レバーを復
帰させるようにしている。しかしながら、このよ
うな従来の手段では、構成が極めて複雑化すると
ともに、ヘツドスライダの復帰用のスプリングの
付勢力を強くしなければならない等、種々の問題
があるものである。
ところが、上記のように、第2のロツク板45
に連動する高速スライダ58によつてRECスト
ツプレバー65を回動させるようにしたので、ヘ
ツドスライダ3の動作に無関係にREC操作レバ
ー68をロツク解除することができ、構成が簡易
になるとともにヘツドスライダ3の復帰用のスプ
リングを強くする必要もなく、確実にREC操作
レバー68を復帰させることができるものであ
る。
また、前述したように、PLAY(R)及び
PLAY(F)操作子2c,2eを操作した状態でスイ
ツチレバー67は第29図中反時計方向へ回動さ
れるため、RECストツプレバー65は第30図
に示す位置になされる。このため、正及び逆方向
の再生状態でREC操作子2dを操作しようとし
ても、REC操作レバー68の折曲係止片681
がRECストツプレバー65の一方先端部に当接
し、REC操作子2dが操作不可能となり、ここ
に後追い録音の防止がなされるものである。ま
た、REW及びFF操作子2b,2fを操作した状
態では、高速スライダ58が図中上方に移動され
るので、そのテーパ部586がRECストツプレ
バー65の突部654を押圧し、該RECストツ
プレバー65を第29図中時計方向に回動させ
る。このとき、RECストツプレバー65の他方
先端部が、REC操作レバー68の折曲係止片6
81と対向した位置となされる。このため、正及
び逆方向の高速走行状態でREC操作子2dを操
作しようとしても、REC操作レバー68の折曲
係止片681がRECストツプレバー65の他方
先端部に当接し、REC操作子2dが操作不可能
となされるものである。
ここで、REC操作レバー68のロツクを解除
する手段としては、第32図に示すようにして行
なつてもよい。すなわち、正方向の録音状態で
ASO機構24が動作して、第2のロツク板45
が図中左方向にスライドされ、これに伴つて第1
のロツク板44も同方向に移動され、PLAY(F)操
作レバー43がロツク状態から解除される。する
と、PLAY(F)操作レバー43の段部431がスイ
ツチレバー67の折曲係合部673から離脱され
るので、スイツチレバー67は図中時計方向に回
動される。このため、REC制御レバー66及び
RECストツプレバー65が、それぞれ図中反時
計方向及び時計方向に回動されるので、RECス
トツプレバー65の係止部653がREC操作レ
バー68の折曲係止片681から離脱されるの
で、REC操作レバー68のロツク解除が行なわ
れるものである。
次に、先に第17図及び第18図で説明した高
速操作レバー55について説明する。ただし、こ
こでは高速操作レバー55は、第33図に示すよ
うに、図示形状の一対の高速レバー556,55
7を互いに勝手違いに並設し、該高速レバー55
6,557の各一端部に形成された突片558,
559間にスプリング691が係着されることに
より、互いに引き合うようになされているもので
説明する。この両高速レバー556,557は組
合わされた状態で第34図に示すように、長手方
向に形成された長孔692,963にリンク69
4,694を介してねじ695,695がそれぞ
れ挿通されて、該ねじ695,695が前記メイ
ンシヤーシ1に取着された取付板696に螺着さ
れることにより、長手方向摺動自在に支持される
ものである。
ここで、上記両高高レバー556,557には
第35図に示すように、その各上側部に係合片6
97,698が形成されており、該係合片69
7,698間に、前記高速駆動レバー54の突部
543が挟装されている。そして、例えばFF操
作子2fを操作すると、これに連動してFF操作
レバー57が図中上方にスライドされる。このた
め、FF操作レバー57の折曲係合片571が高
速レバー557のテーパ部555を押圧し、該高
速レバー557を図中左方向にスライドさせる。
すると、この高速レバー557とスプリング69
1を介して連動される高速レバー556が同方向
にスライドされ、その係合片697が高速駆動レ
バー54の突部543を押圧し、該高速駆動レバ
ー54を図中時計方向に回動させる。このため、
高速歯車542が右リール台11の歯車111と
噛合し、テープ高速走行が行なわれるものであ
る。
ここにおいて、上記各高速レバー556,55
7のテーパ部554,555は第35図に示すよ
うにその角度が3段階に変化されている。すなわ
ち、各テーパ部554,555は、REW及びFF
操作レバー56,57が押圧操作された状態で、
その折曲係合片561,571に対する係合角度
が順次浅くなる。換言すればばREW及びFF操作
レバー56,57を操作する力を軽減し得るよう
に傾斜が変化されている。
このため、例えばFF操作レバー57を図中上
方に同じ力で押圧した場合、テーパ部555の角
度が変化したとき、FF操作レバー57の負荷が
軽くなるので、速く操作することができる。した
がつて、高速歯車542を歯車111と歯車20
2とにすみやかに噛合させることができるもので
ある。この点に関し、第36図に示すように、テ
ーパ部554,555の傾斜が均一であるとする
と、REW及びFF操作レバー56,57を同じ力
でゆつくり押圧操作した場合、高速歯車542が
歯車101,111及び192,202にゆつく
り噛合されることになる。このため、歯が接触す
る瞬間に、不快な音が発生するという問題がある
ものである。
ところが、テーパ部554,555の角度を
REW及びFF操作レバー56,57の負荷が順次
軽くなるように変化させることにより、例えば
FF操作レバー57を同じ力で押圧操作した場合、
その操作負荷が軽くなるので、操作を速くするこ
とができる。このため、高速歯車542を歯車1
11と歯車202とにすみやかに噛合させること
ができ、不快音の発生を防止することができるも
のである。
また、両高速レバー556,557は、互いに
スプリング691によつて連動されているので、
誤つてREW及びFF操作子2b,2fを同時に操
作しても、スプリング691が伸びるだけで、高
速レバー556,557が折れ曲がつたりするこ
とはない。
ここで、第37図に前記高速駆動レバー54と
軸541との取付けの詳細を示すものである。す
なわち、高速駆動レバー54には、軸541が挿
通される透孔544が形成されている。そして、
この透孔544の周縁部には、互いに対向する位
置にそれぞれ一対のガイド片545,545及び
546,546が突設されている。このうち、ガ
イド片546,546は、ガイド片545,54
5よりも高さが高くなされており、その先端部に
内側に折曲されて係止部547,547を形成し
ている。また、上記軸541は、その先端部に該
軸541の径よりも小さい小軸部548が形成さ
れ、その小軸部548の先端部に鍔部549が形
成されてなるものである。
そして、高速駆動レバー54は軸541をその
図中上方から透孔544内に挿通させると、鍔部
549がガイド片546,546の係止部54
7,547を押しのけて一旦ガイド片546,5
46を外側に押し広げる。ここで、さらに軸54
1を透孔544に深く挿通させると、第38図に
示すように、ガイド部546,546の係止部5
47,547が鍔部549の図中下端部に係止さ
れ、ここに高速駆動レバー54が軸541に回動
自在に取着されるようになるものである。ここ
で、第37図ではガイド部546,546を2つ
設けて、2つの係止部547,547で軸541
からの抜け防止を行なうようにしたが、このガイ
ド部546は1つでもよく、1つの係止部547
でも軸541からの抜け防止を十分に行ない得る
ものである。
次に、第39図a,bは、前記高速駆動レバー
54と高速歯車542との取付けの詳細を示すも
のである。すなわち、高速駆動レバー54の一端
部には軸701が突設されている。この軸701
は、第1の高速歯車702の中央部に略円筒状に
突設された軸受け703内を挿通され該第1の高
速歯車702を回転自在に支持している。そし
て、上記第1の高速歯車702の平面部には、図
中微細点群で示す略リング状の摩擦体704が取
着されている。また、第1の高速歯車702の軸
受け703の先端部には、該軸受け703の外周
に沿つた溝部705が形成されている。
そして、上記第1の高速歯車702の軸受け7
03は、第2の高速歯車706の中央部に形成さ
れた透孔707内に挿通され該第2の高速歯車7
06を回転自在に支持している。この第2の高速
歯車706は側面略凹状に形成されるもので、そ
の底面部が上記第1の高速歯車702の摩擦体7
04に接触されるものである。そして、上記第2
の高速歯車706の凹部内にはコイル状のスプリ
ング708が設置され、該スプリング708の図
中上部からばね受け709が、第1の高速歯車7
02の軸受け703に取着される。すなわち、こ
のばね受け709は側面略凹状に形成され、その
開口部に上記スプリング708と係合する鍔部7
11が形成されている。また、ばね受け709は
その底面部に上記軸受け703が挿通可能な径大
な第1の透孔部712と、軸受け703の溝部7
05に嵌合可能な径小な第2の透孔部713とが
連続して、略だるま状に形成されている。さら
に、上記ばね受け709の開口部のうち上記第1
の透孔部712の円周上の中央部には、突部71
4が形成されている。
このため、まずばね受け709の第1の透孔部
712を軸受け703に挿通させる。そして、ば
ね受け709を若干ずらせてその第2の透孔部7
13を軸受け703の溝部705に嵌合させるよ
うにする。すると、ばね受け709の第2の透孔
部713が溝部705に係止されるので、第1及
び第2の高速歯車702,706が摩擦体704
を介してスプリング708の付勢力で押圧された
状態で支持される。その後、高速駆動レバー54
の軸701の先端部に略リング状のブツシユ71
5を圧入する。すると、上記ブツシユ715の周
縁部がばね受け709の突部714に当接し、ば
ね受け709の第2の透孔部713が軸受け70
3の溝部705から離脱しないように保持され、
ここに第1及び第2の高速歯車702,706が
高速駆動レバー54に回転自在に支持されるもの
である。
ここで、上記第1の高速歯車702が前記左及
び右リール台10,11の歯車101,111と
噛合し、第2の高速歯車706がフライホイール
19,20の歯車192,202と噛合されるも
のである。このため、テープ高速走行状態でテー
プが終端に到達し、左及び右リール台10,11
の回転が停止されたとき、第1及び第2の高速歯
車702,706間にすべりが生じ、テープに不
要な負荷がかからないようになされているもので
ある。
したがつて、上記のように、ばね受け709の
第2の透孔部713を第1の高速歯車702に形
成された軸受け703の溝部705に嵌合させる
ことによつて第1及び第2の高速歯車702,7
06を一体的に保持させるようにすることによ
り、構成を極めて無理なく簡易にし得るととも
に、経済的にも有利とすることができる。すなわ
ち、前述したように、全て歯車を用いてテープ走
行駆動機構22を構成した場合、各歯車の噛合時
の不快音や回転時のギヤ鳴り等を防止するため
に、全ての歯車を例えばナイロンやペルプレン等
の軟質合成樹脂材料でモールド成型するようにし
ている。このため、例えばばね受け709を軸受
け703に圧入して支持させることが強度的に困
難であるので、第39図a,bに示したような構
成としたものである。
この点に関し、従来では、第40図a,bに示
すように構成されている。すなわち、これは第1
の高速歯車721の軸受け722に第2の高速歯
車723を挿通させた状態で、スプリング724
を設置し、ばね受け725を軸受け722に圧入
するものであるが、その際に軸受け722内に金
属性の補強ブツシユ726を介入させて軸受け7
22を補強し、この状態で軸受け722にばね受
け725を圧入させて支持するようにしているも
のである。しかしながら、第40図a,bに示す
従来手段では部品点数が多く構成が複雑化すると
ともに、金属性の補強ブツシユ726を用いるの
で経済的に不利となるものである。
そこで、第39図a,bに示すように、ばね受
け709の第2の透孔部713を第1の高速歯車
702の軸受け703に形成された溝部705に
嵌合させるようにすることにより、部品点数が少
く組立て作業が容易で、確実に第1及び第2の高
速歯車702,706を支持し得るとともに、経
済的にも有利となるものである。
また、上記ばね受け709としては、第41図
に示すように、第2の透孔部713の円周上の中
央部に対応した周縁部に突部716を形成し、該
突部716を第2の高速歯車706の内周部に当
接させることにより、第39図に示した突部71
4と同様に、ばね受け709の第2の透孔部71
3が軸受け703の溝部705から離脱しないよ
うに保持することができるものである。
次に、前記フライホイール19,20の取付け
について詳細に説明する。すなわち、第42図に
示すように、前記サブシヤーシ18には、モータ
13及び軸受け211,212がそれぞれ取着さ
れる。この軸受け211,212は合成樹脂材料
をモールド成型してなるもので、その略中央部に
は幅方向に長い長孔213,214が形成されて
いる。そして、上記軸受け211,212はその
長孔213,214に挿通されるねじ215,2
16がサブシヤーシ18に形成されたねじ孔18
1,182にそれぞれ螺着されることにより、サ
ブシヤーシ18に取着されている。
ここで、以下フライホイール19と軸受け21
1とについて説明し、他のフライホイール20と
軸受け212については同様な構成であるので、
その説明を省略する。すなわち、第43図に示す
ように、フライホイール19の回転軸であるキヤ
プスタン7の図中上部は、メインシヤーシ1の底
状平面部1aに形成された透孔731に嵌着され
た軸受け732を挿通して、上記底状平面部1a
の図中上方に突設されている。また、上記キヤプ
スタン7の図中下部には、略円筒形状の連結部材
733を介してフライホイール19が同軸上に嵌
着されて、該フライホイール19とキヤプスタン
7とは一体的に回転されるようになされている。
さらに、上記キヤプスタン7のうち、上記底状平
面部1aとフライホイール19との間の部分は、
合成樹脂材料をモールド成型して一体的に形成さ
れた前記歯車191,192の回転中心に形成さ
れた透孔734を挿通している。そして、上記歯
車192の図中下部には突部735が形成されて
おり、該突部735が上記連結部材733の図中
上部に形成された凹部736に嵌合されることに
より、歯車191,192はフライホイール19
と一体的に回転されるようになされている。
また、上記軸受け211はその両端部に、突部
737,738がそれぞれ形成されており、該突
部737,738がそれぞれサブシヤーシ18に
形成された透孔182,183に嵌合されること
により、位置決めされてサブシヤーシ18に取着
されるものである。さらに、上記軸受け211に
は、その一端部から略舌状にその略中央部まで延
設される弾性部739が形成されている。そし
て、上記キヤプスタン7の図中下端部は、サブシ
ヤーシ18に形成された長孔184(第44図a
に示すように軸受け211の幅方向に長く形成さ
れている。)に嵌着された軸受け740を挿通し
て、上記軸受け211の弾性部739によつて受
けられている。このため、キヤプスタン7は軸受
け211の弾性部739によつて図中上方に押圧
されるので、軸方向のスラストがたを防止するこ
とができるものである。
ここで、上記軸受け211の一方の突部738
は、第44図aに示すように略楕円形状に裁断さ
れて2つの連結部741,742でのみ軸受け2
11に連結されてなる楕円部材743の一端部
に、突設されているものである。そして、この楕
円部材743には略十字状の溝部744が形成さ
れている。
ここにおいて、上記軸受け211の両突部73
7,738をサブシヤーシ18の透孔182,1
83に嵌合させた状態で、上記楕円部材743の
溝部744に図示しない十字ドライバーをあてが
つて回転させると、第44図bに示すように、連
結部741,742がちぎれて、楕円部材743
が軸受け211から切り離される。このため、図
示するように楕円部材743の一端部に押圧され
て、軸受け211は長孔213に沿つて突部73
7を中心として若干回動されるようになる。
ここで、上記軸受け740の一端部は、サブシ
ヤーシ18の長孔184を挿通した後、軸受け2
11の長手方向に形成された長孔745に嵌合さ
れている。このため、軸受け211が突部737
を中心として回動されたとき、軸受け740も同
方向に移動されることになり、キヤプスタン7の
傾き角度を調整することができるものである。
したがつて、上記のように、軸受け211に弾
性部739を形成し、該弾性部739によつてキ
ヤプスタン7を一方向に押圧するようにしたの
で、極めて簡易な構成でキヤプスタン7のスラス
トがたを防止することができるものである。
この点に関し、従来の軸受け手段は第45図に
示すように、フライホイール19とサブシヤーシ
18との間にコイル状のスプリング746を介在
させて、フライホイール19を図中上方に押圧し
スラストがたを押えるようにしている。しかしな
がら、このような従来手段では、構成が複雑で組
立て作業が困難になるとともに、フライホイール
19の正常な回転を妨げワウ・フラツタが劣下す
るという問題があるものである。
ところが、第43図に示すように、軸受け21
1の弾性部739によつてキヤプスタン7の図中
下端部を押圧するようにすることにより、構成が
簡易で組立て作業が容易となり、経済的にも有利
となるものである。
次に、前記PAUSE操作子2gについて説明す
る。すなわち、このPAUSE操作子2gは前記し
たように、プツシユ−プツシユ機構によつて1度
目の押圧操作で操作位置でロツクされ、2度目の
押圧操作でロツク状態が解除されるものである。
そして、以下にそのプツシユ−プツシユ機構の詳
細について説明する。すなわち、第46図におい
て、75は上記PAUSE操作子2gの操作に連動
して図中上下方向摺動自在に設けられたPAUSE
操作レバーである。このPAUSE操作レバー75
の図中上端部は、メインシヤーシ1の底状平面部
1aに形成されたガイド部751によつて、図中
上下方向摺動自在に支持されている。また、上記
PAUSE操作レバー75の一側部には、折曲係合
片752が形成されている。
ここで、上記メインシヤーシ1の底状平面部1
aの図中上部には、軸761が突設されている。
この軸761には、後述するロツク部762及び
弾性部763が延設される基部764を有して合
成樹脂材料で一体にモールド成型されPAUSEロ
ツク部材76の基部764が回動自在に遊嵌され
ている。この基部764はPAUSEロツク部材7
6を図中時計方向及び反時計方向に回動させ得る
だけでなく、上記ロツク部762を図中奥方向へ
回動させ得るように、上記軸761に遊嵌されて
いるものである。ここで、まず、上記ロツク部7
62について説明すると、このロツク部762の
一側部には、PAUSE操作レバー75が図中上方
に移動されたとき、その折曲係合片752に対し
て逃げとなるテーパ部765、及び上記PAUSE
操作レバー75が図中上方に移動されたとき、そ
の折曲係合片752に対して喰い込みとなる係止
部766が形成されている。また、上記PAUSE
ロツク部材76には、その係止部766の図中上
方に、PAUSE操作レバー75の折曲係合片75
2が係止部766に係止される方向に導くガイド
テーパ部767が形成されている。さらに、上記
PAUSEロツク部材76には、その係止部766
より内側に、図中下方へ向かつて順次図中奥方向
に向かつて傾斜されたテーパ部768が形成され
ている。また、上記PAUSEロツク部材76の係
止部766の内側には、段部769が形成されて
いる。
一方、上記PAUSEロツク部材76の弾性部7
63は、第47図a,bに示すように、正面略S
字状に湾曲形成されてなるものである。そして、
この弾性部763には略等間隔で複数(図示の場
合は4つ)の節部770,……,770が形成さ
れており、先端方向に行く程、該節部770,…
…770毎に厚みが段階的に細くなつていくよう
に形成されている。ここで、上記弾性部763の
先端部は、第46図に示すように、ガイド部75
1によつて係止されている。このため、ロツク部
762は弾性部763によつて図中反時計方向に
付勢されているが、このロツク部762の回動
は、該ロツク762がPAUSE操作レバー75の
折曲係合片752と当接する位置までとなされて
いる。
第46図に示すような構成となされたプツシユ
−プツシユ機構において、以下その動作を説明す
る。まず、前記PAUSE操作子2gを押圧操作す
ると、この操作に連動してPAUSE操作レバー7
5が第46図中上方へ移動される。すると、
PAUSE操作レバー75の折曲係合片752が
PAUSEロツク部材76のテーパ部765を押圧
し、そのロツク部762が弾性部763の付勢力
に抗して図中時計方向に回動される。そして、
PAUSE操作レバー75が十分に図中上方に移動
されると、その折曲係合片752はPAUSEロツ
ク部材76のガイドテーパ部767に当接され
る。
この状態で、前記PAUSE操作子2gの押圧操
作を止めると、PAUSE操作レバー75は図示し
ないスプリングによつて常時復帰方向つまり図中
下方に付勢されているので、その折曲係合片75
2が図中下方に移動されるのに伴ない、ロツク部
762はそのガイドテーパ部767の傾斜に沿つ
て図中反時計方向に回動されていく。そして、折
曲係合片752がガイドテーパ部767から離脱
したとき、ロツク部762の段部769が折曲係
合片752に当たり、その状態で、第48図に示
すようにPAUSE操作レバー75の折曲係合片7
52がPAUSEロツク部材76の係止部766に
係止され、ここにPAUSE操作レバー75が操作
位置でロツクされるものである。
このロツク状態で、再び前記PAUSE操作子2
gを押圧操作すると、再びPAUSE操作レバー7
5が図中上方に移動される。すると、折曲係合片
752が段部769より離脱されるため、ロツク
部762は弾性部763の付勢力でさらに図中反
時計方向へ回動される。このため、ロツク部76
2のテーパ部768が折曲係合片752の図中下
方に位置される。このとき、前記PAUSE操作子
2gの押圧操作を止めると、PAUSE操作レバー
75が図中下方に復帰力を与えられているので、
その折曲係合片752がテーパ部768を押圧す
る。このため、ロツク部762は図中奥方向へ回
動され、折曲止合片752を逃げるので、結局
PAUSE操作レバー75は第46図に示す元の位
置に復帰され、ここにプツシユ−プツシユ動作が
行なわれるものである。ここで、ロツク部762
が第46図中奥方向へ回動されときにも弾性部7
63の付勢力でロツク部762は元の位置に戻さ
れようとしているものである。
したがつて、上記のように、PAUSEロツク部
材76にそのロツク部762の第46図中時計方
向及び奥方向の回動に対して共に復帰力を与える
弾性部763を形成するようにしたので、極めて
構成が簡易で確実なプツシユ−プツシユ動作を行
なわせることができる。この点に関し、従来のプ
ツシユ−プツシユ機構は、PAUSEロツク部材の
ロツク部とこのロツク部に二方向の復帰力を与え
るスプリングとを別体として構成されている。こ
のため、構成が複雑化するとともに組立て作業が
困難なものである。
ところが、ロツク部762と弾性部763とを
合成樹脂材料で一体的にモールド成型することに
より、製作が極めて容易で組立て作業も容易とな
るものである。さらに、節部770,…,770
毎に弾性部763の厚みを段階的に変えるように
したので、厚みをテーパ状に変化させるのに比し
てモールド成型時の型抜きを、節部770,…,
770を押圧することによつて容易に行なうこと
ができる。
また、上記した弾性部763は第49図aに示
すように厚みを変化させるようにしたが、これは
第49図bに示すように幅を段階的に変化させる
ようにしてもよいことはもちろんである。
次に、前記ASOレバー59は第50図に示す
ように、メインシヤーシ1の底状平面部1aに突
設された軸593に回動自在に支持されるもので
あるが、このASOレバー59は軸593に嵌合
された後、図中上部から板ばね77のばね部77
1によつて押えられているものである。この板ば
ね77には上記ばね部771と略同様に延出され
折曲れてなる複数のばね部772,……,772
が形成されている。そして、上記板ばね77はそ
の複数のばね部772,……,772によつて上
記ASOレバー59とともに、他のメインシヤー
シ1の底状平面部1aに突設された軸に支持され
る所定の可動部品78等をも、押えるものであ
る。
そして、上記板ばね77はその基部773から
延設される係合弾性片774が、メインシヤーシ
1の底状平面部1aに突設された略偏平な開口部
を有する筒状の嵌合部79内に嵌着されることに
よつて、メインシヤーシ1に取着されるものであ
る。この板ばね77の係合弾性片774には、第
51図に示すように上記嵌合部79内に係合弾性
片774を挿入する際に逃げとなり、引き抜く際
喰い込みとなる複数(図示の場合は2つ)の係止
片775,776が、係合弾性片774の嵌合部
79への挿入方向に配設されている。一方、上記
嵌合部79には、上記係合弾性片774の係止部
775,776と対向する面791に、その開口
部792から図中下方に延びる裁断孔793が形
成されている。
このため、まず係合弾性片774を嵌合部79
内に挿入した状態では、その係止部775,77
6の作用によつて係合弾性片774が嵌合部79
内から抜け出ることが防止される。次に、係合弾
性片774を嵌合部79内から抜く場合には、嵌
合部79の裁断孔793内に例えばマイナスドラ
イバー等の治具を挿入して、係止部775,77
6を押圧し、その状態で係合弾性片774を引張
ることにより、容易に引き抜くことができるもの
である。
したがつて、第51図に示すような構成によれ
ば、板ばね77をメインシヤーシ1に確実に取付
けることができるとともに、例えば修理や点検作
業の際無理なく容易に板ばね77を取り外すよう
にすることができるものである。
最後に、前記カセツト蓋ロツクスライダ16の
取付けについて説明する。すなわち、第52図に
示すように、カセツト蓋ロツクスライダ16は細
長い板状で、その図中下部には前記STOP操作子
2aとダブルイジエクト機構を介して連動関係と
なされる係合部161が形成されている。また、
上記カセツト蓋ロツクスライダ16の図中上部に
は、先端部に図示しないカセツト蓋を閉位置でロ
ツクする係止部162を有するロツク部163が
突設されている。
ここで、上記カセツト蓋ロツクスライダ16の
平面部164には、上記ロツク部163の付け根
部分から図中下方に細長く幅のせまい第1の透孔
165が形成されている。この第1の透孔165
の図中下部には、該第1の透孔165より幅広な
第2の透孔166が形成されている。さらに、こ
の第2の透孔166の図中下部には、上記第1の
透孔165と略同等の幅を有する細長い第3の透
孔167が形成されている。
そして、上記第3の透孔167の図中下端部に
は、第53図aに示すように、平面部164より
もかなり肉薄な弾性片168が第2の透孔166
の略中央部まで到達するように形成されている。
一方、再び第52図に示すように、上記メイン
シヤーシ1の底状平面部1aには、カセツト蓋ロ
ツクスライダ16の第1の透孔165に遊嵌され
る幅を有するとともに、平面部164の肉厚と同
等の高さを有するガイド部801が突設されてい
る。このガイド部801の先端部には、第2の透
孔166に遊嵌される幅を有する係止部802が
形成されている。
そして、まず第53図bに示すように、カセツ
ト蓋ロツクスライダ16の第2の透孔166に、
上記係止部802を挿通させる。このとき、弾性
片168の先端部は、図中上方に押圧される。こ
の状態で、第53図cに示すように、カセツト蓋
ロツクスライダ16を図中右方向にスライドさせ
ると、ガイド部801が第1の透孔165内に嵌
合され、弾性片168が元の状態に戻される。こ
のため、カセツト蓋ロツクスライダ16を図中左
方向にスライドさせても、弾性片168の先端部
がガイド部801に当接して、係止部802が第
2の透孔166に対向しないようになされ、カセ
ツト蓋ロツクスライダ16の抜け防止が行なわれ
る。そして、カセツト蓋ロツクスライダ16は第
1の透孔165の長さ範囲スライドされて、カセ
ツト蓋の開閉を行ない得るものである。
したがつて、上記のようなカセツト蓋ロツクス
ライダ16の取付手段によれば、単に係止部80
2を第2の透孔166に挿通させ若干ずらすこと
によつて取付けを行なうことができるので、組立
て作業が極めて容易になるものである。また、カ
セツト蓋ロツクスライダ16は合成樹脂材料をモ
ールド成型して簡単に形成でき、経済的にも有利
となる。
ここで、上記係止部802はガイド部802に
対して第53図bに示すように、カセツト蓋ロツ
クスライダ16の長手方向にも鍔状に広く形成さ
れているが、該係止部802はカセツト蓋ロツク
スライダ16の長手方向に対してはガイド部80
1と同等の長さでもよいことはもちろんである。
そして、上記のように、カセツト蓋ロツク部材
(カセツト蓋ロツクスライダ16)に弾性片16
8を形成して、この弾性片168の作用によつて
カセツト蓋ロツク部材を支持(抜け防止)するよ
うにしたことが、この考案の特徴となる部分であ
る。
なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる。
したがつて、以上詳述したようにこの考案によ
れば、カセツト蓋を開閉するカセツト蓋ロツク用
部材を容易かつ確実に取付けることができ、構成
簡易にして組立ても容易である極めて良好なカセ
ツトテープレコーダ装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1及び第2図はそれぞれこの考案の適用され
たカセツトテープレコーダを示す正面側斜視図及
び裏面側斜視図、第3図は第2図からサブシヤー
シ及びフライホイールを取り除いた状態を示す裏
面側斜視図、第4図は同カセツトテープレコーダ
におけるテープ走行の正逆切換機構の基本構成を
示す構成図、第5図及び第6図はそれぞれ同正逆
切換機構の動作説明図、第7図a,bは同正逆切
換機構に連動するヘツド回転機構を示す外観図及
び動作説明図、第8図はPLAY(R)及び(F)操作
レバーと第1及び第2のロツク板との関係を示す
構成図、第9図は第8図の動作説明図、第10図
はPLAY(R)操作レバーのロツク機構を示す構
成図、第11図a,bはそれぞれ同ロツク機構の
動作説明図、第12図a,bはそれぞれ従来のロ
ツク機構を示す構成図及び説明図、第13図は第
4図で示した正逆切換機構中の歯車の噛合状態を
示す分解斜視図、第14図は同歯車の噛合位置を
決める手段を示す構成図、第15図a乃至cはそ
れぞれ同歯車の位置決め手段の変形例を示す斜視
図、第16図は同歯車の位置決め手段の他の例を
示す分解斜視図、第17図はテープ走行駆動機構
を示す構成図、第18図は同テープ走行駆動機構
の動作説明図、第19図はASO機構を示す構成
図、第20図は同ASO機構の要部を拡大して示
す側断面図、第21図乃至第24図はそれぞれ同
ASO機構の動作説明図、第25図は従来のASO
機構を示す構成図、第26図は第19図に示す
ASO機構を原理的に示す説明図、第27図はオ
ートリバース回数制限及びマニユアルリバース用
の操作レバーを示す構成図、第28図は同操作レ
バーの動作説明図、第29図はREC操作レバー
のロツク機構を示す構成図、第30図及び第31
図はそれぞれ同ロツク機構の動作説明図、第32
図は同ロツク機構の他の例を示す構成図、第33
図は第17図に示すテープ走行駆動機構のうちテ
ープ高速走行駆動機構の高速レバーを示す分解斜
視図、第34図は同高速レバーの組立てを説明す
る分解斜視図、第35図は同高速レバーを用いた
テープ高速走行駆動機構を示す構成図、第36図
は従来のテープ高速走行駆動機構を示す構成図、
第37図及び第38図はそれぞれ第35図に示す
テープ高速走行駆動機構の高速駆動レバーと軸と
の嵌合状態を示す分解斜視図及び側断面図、第3
9図a,bはそれぞれ同高速駆動レバーと高速歯
車との連結状態を示す分解斜視図及び側断面図、
第40図a,bは従来の連結状態を示す分解斜視
図及び側断面図、第41図は第39図に示す連結
状態の変形例を示す斜視図、第42図はフライホ
イールの軸受けをサブシヤーシに取付ける状態を
示す分解斜視図、第43図は同フライホイールと
軸受けの関係を示す側断面図、第44図a,bは
それぞれ同軸受けの説明図、第45図は従来のフ
ライホイールの軸受け構造を示す側断面図、第4
6図はPAUSE操作子のプツシユ−プツシユ機構
を示す構成図、第47図a,bはそれぞれ同プツ
シユ−プツシユ機構の要部を示す正面図及び側面
図、第48図は同プツシユ−プツシユ機構の動作
説明図、第49図a,bはそれぞれ同プツシユ−
プツシユ機構の要部の変形例を示す斜視図、第5
0図はASOレバーを板ばねで支持する状態を示
す分解斜視図、第51図は板ばねの取付けを示す
分解斜視図、第52図はこの考案に係るカセツト
テープレコーダ装置の一実施例を示すもので、カ
セツト蓋ロツクスライダを示す分解斜視図、第5
3図a乃至cはそれぞれ同カセツト蓋ロツクスラ
イダの取付けを示す側断面図である。 1……メインシヤーシ、……操作部、3……
ヘツドスライダ、4……録再ヘツド、5,6……
ピンチローラ、7,8……キヤプスタン、……
ヘツド移動機構、10……左リール台、11……
右リール台、12……テープカウンタ、13……
モータ、14,15……操作レバー、16……カ
セツト蓋ロツクスライダ、17……柱状体、18
……サブシヤーシ、19,20……フライホイー
ル、211,212……軸受け、22……テープ
走行駆動機構、23……RECロツク機構、24
……ASO機構、25……左再生スライダ、26
……右再生スライダ、27……リバース駆動レバ
ー、28……歯車、29……ロツクレバー、30
……制御スライダ、31……駆動スライダ、32
……消去ヘツド、33……ヘツド支持体、34…
…ヘツド取付構体、35……ヘツド台板、36…
…歯車、37……扇状歯車、38……テープ、3
9……接続線、40……矢印、41……トーシヨ
ンスプリング、42……PLAY(R)操作レバー、
43……PLAY(F)操作レバー、44……第1のロ
ツク板、45……第2のロツク板、46……ロツ
ク部材、47……第1の歯車、48……第2の歯
車、491……凹部、492……段部、493…
…溝、501……左巻取歯車、502……右巻取
歯車、51……左巻取レバー、52……右巻取レ
バー、531,532……ピンチレバー、54…
…高速駆動レバー、55……高速操作レバー、5
6……REW操作レバー、57……FF操作レバ
ー、58……高速スライダ、59……ASOレバ
ー、60……検出レバー、61……解除レバー、
62……ASOセレクトレバー、64……板ばね、
65……RECストツプレバー、66……REC制
御レバー、67……スイツチレバー、68……
REC操作レバー、75……PAUSE操作レバー、
76……PAUSEロツク部材、77……板ばね、
78……可動部品、79……嵌合部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. カセツトテープレコーダ本体に対して開閉自在
    なカセツト蓋と、前記カセツトテープレコーダ本
    体の主基板に摺動自在に支持され前記カセツト蓋
    と係脱して該カセツト蓋を閉位置でロツク及びロ
    ツク解除するカセツト蓋ロツク部材とを備えたカ
    セツトテープレコーダ装置において、前記カセツ
    ト蓋ロツク部材に該カセツト蓋ロツク部材の摺動
    方向に細長く所定の幅を有する第1の透孔及び該
    第1の透孔の一端部に連続して該第1の透孔の幅
    よりも広い幅を有する第2の透孔及び該第2の透
    孔内に前記第1の透孔方向に向けて先端部が介入
    される弾性片を形成し、前記主基板に前記第1の
    透孔に嵌合するガイド部及び該ガイド部の先端部
    に前記第2の透孔を挿通する係止部を形成し、前
    記第2の透孔に前記係止部を挿通させて前記第1
    の透孔内に前記ガイド部を嵌合させた状態で前記
    弾性片の先端部によつて前記第2の透孔が前記係
    止部と対向しないようにしてなることを特徴とす
    るカセツトテープレコーダ装置。
JP14093881U 1981-09-22 1981-09-22 カセツトテ−プレコ−ダ装置 Granted JPS5848061U (ja)

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